転生先がドッペルゲンガーだった俺。引継ぎないのに勇者の仕事なんて務まりませんよ!?

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変わるもの、変わらないもの

異章 ―逆の答え―

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 始まりの日、魔王城にて。

 
 元々、魔族は国の体を成すことができない。その感情の強さに違いはあれど、皆憎しみ、傷つけあうことをやめられないからだ。

 複数の部族に分かれ、それらが絶えず戦いを繰り返していた。

 それ故、彼らは強く、それ故、数が少ない。

 


 混沌とした場所。
 
 そこに、魔王が現れ、その知略と、魔剣の力で一時的にまとめ上げた。外に憎しみを向ける形で。

 
 魔王はその知略で国を作ろうとする。だが、あまりうまくはいかない。その根本にある感情が常にそれを邪魔するからだ。

 
 そして、今日、魔王は各部族の長、その側近たる四天王を玉座に集めると話を始めた。



「悪いね、集まってもらって。これまで、人間の歴史を紐解き、たくさんの手法を試してきた。
 だが、その悉くが失敗に終わった。原因は言わなくてもわかるだろう。
 そして、私は決めたよ。この世界を滅ぼす。全てを終わらせるつもりだ」


 一瞬の沈黙。そして、再び魔王は口を開いた。


「闇の神は世界の穢れの集合体らしい。そして、その子である我々は、常にそれを背負っている」


「ずっと考えていた。なぜ、これほど全てが憎いのか、ようやく答えがでたよ。
 だから、この醜い世界を滅ぼす。終わりにする。こんなくだらないことには付き合っていられない。別についてこなくてもいい、私は私のためにそれをするのだから」


「それに、最後は魔族そのものすら滅ぼすかもしれないよ?私に逆らうならそれもいい。とりあえず、一応みんなの意見を聞かせてくれるかい?」

 

 魔王がそう投げかける。どうでもよさそうな雰囲気で。




 ローブ姿の骸骨が言う。

「人間が憎い。全てを殺せるのなら是非もない」






 翼を持つ女が言う。 

「楽しそうじゃない。付き合ってあげてもいいわ」






 黒き騎士が言う。

「魔王様が望むなら、私はそれを為すのみです」






 牛の悪魔が言う。

「ふん。俺は強者に従うだけだ」








 魔王は全員の言葉を聞くと楽し気に笑った。

「そうか、ありがとう。では、パーティを始めようか。今度の主役は私たちだ」

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