心のままに

手をのばして

風に押し流される様に
雲が流れて行く
切間からはふさしぶりの日の光
眩しさによろめき
平衡感覚を失う
昔懐かしい土の道
少しぬかるむ道に心はホッと息をつぐ
僕を包む空気の柔らかさ
腕を伸ばし
胸いっぱいに満たそう

いつしか子供に返り
走り出し、歌を口ずさみ踊りだす
幼子にかえり
草の上転がってみよう
誰も咎めたりしないだろう
草と土の匂い
風に乗ってきた潮の香り
水と光とを全身で受け止め
成長する自然
僕も自然の一部
成長出来るはず

幼子から大人に
僕に残された時間に
もっと心豊かな大人に

いつか差し出してくれる手を
手をのばして
笑顔で握り返せるように
一緒に歩いて行けるように