心のままに

YUKI

文字の大きさ
65 / 66

助けてと叫ぶその裏で

しおりを挟む
学校と言う小さな世界で
君は僕の特別だから
そんな甘い言葉が
俺の楔になった

学校と言う小さな世界で
図書室と言うもっと小さな世界で
同じ言葉を好み
同じ物語を目で追い
同じ想いを語らい
それはいつしか
信頼、尊敬、慈しみ、
そんな感情の織りなす相手となり
それはいつしか
学校と言う小さな世界を
飛び出しても離れず育む相手を掴む

学校と言う小さな世界に
組み込まれる前の世界
家族と言う小さな世界で
別の家族と言う小さな世界で
二つの小さな世界が重なり
大人の世界と子供の世界が
其々の世界の掟をつくる

子供の世界は大人の世界に
時には弾かれバラバラに
バラバラに弾けた子供の世界
時を駆けた先に
また一つの世界に
そこには初めの掟はなく
新たな掟に支配される

初めの掟に背き
叶えられなかった後悔は
時を駆けた先に
また一つの世界に
時を駆ける前の後悔が
時を駆けた先の楔となり
甘い言葉に惑わされる

君は僕の特別だからと
僕の秘密を聞けるのも
僕を助けることが出来るのも
君は僕の特別だからと
君を慰めるのは僕
僕を助けるのは君
君は僕の特別だからと

俺は甘い言葉に
後悔という楔に

大事な信頼も尊敬も
俺への無限の慈しみを

たったひとつ言葉で
粉々に砕き、吐き捨てた

助けてと叫ぶその裏で
俺にではなく別の特別に
同じ特別なのに
愛のないガラクタの特別と
愛のある綿菓子の如く特別だから

廃棄されるのは
言葉に載せなくてもわかること

俺は粉々に砕き吐き捨てた
今更だと理解はしても
心は納得の言葉を受け付けない
這い蹲り吐き捨てたカケラだけでもと
掻き集めようと広げる手のひらに
無駄な努力のカケラ
哀れな後悔のカケラ
そんなカケラだけが指にかかる

助けてと叫ぶその裏で
甘い言葉を紡ぐ悪魔の微笑み





しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

二重のカーテン (スカートの下の黒い意志)

MisakiNonagase
青春
洗濯物の隙間に隠したのは、母としての祈りと、娘のプライド。 かつて、女子高生という生き物はもっと無防備で、自由だった。 44歳の主婦、愛子が朝のベランダで手にするのは、娘たちが毎日履き替える漆黒のオーバーパンツ、通称「黒パン」。それは、令和を生きる娘たちが自らの尊厳を守るために身に着ける、鉄壁の「鎧」だった。 小学校時代のママ友たちとのランチ会。そこで語られるのは、ブルセラショップに下着を売っていた奔放な50代、無防備なまま凛と歩くしかなかった40代、そして「見せないこと」に命を懸ける10代の、あまりに深い断絶。さらには、階段で石像のように固まる父、生徒の背後に立たないよう神経を削る教師……。 一枚の黒い布を通して浮き彫りになる、現代社会の歪さと、その根底にある不器用なまでの「優しさ」。 ベランダに干された黒いカーテンの向こう側に、あなたは何を見ますか?

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

妻の遺品を整理していたら

家紋武範
恋愛
妻の遺品整理。 片づけていくとそこには彼女の名前が記入済みの離婚届があった。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...