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わたしの居場所
まだ町から出られないの?
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こっそり、ほんの少しだけ目を開いてみると、しっかりと固められた土の道と、すり傷だらけの茶色の大きなブーツがゆっくり動くのが見えた。
ときどき、ふわりと肉が焼ける美味しそうな匂いを感じるのは、そろそろ夕食の支度を始める時間だからだろう。
周囲に絶え間ない人々のざわめき。
時折、荷馬車や馬に乗った人が通りかかる音と風の動きを感じる。
近くで話し声が聞こえると、背中が緊張で強ばった。
「ねえ、まだ町から出られないの?」
カティヤがこそっと訊ねると、ヴィルヨはさりげなくカティヤを背負い直すふりをして、小声で答える。
「町に入ってから、そんなに時間は経ってねぇよ。この辺りは、さっき買い物でも来た場所だから、人も多いんだ」
町に足を踏み入れる前、三人はロバが目を覚ますのを待ちながら、安全に町を通過する方法を模索した。
いつものように、人通りの少なくなる夜間に町を通過する方が危険は少ない。
しかし、噂が広がる可能性を考えると、できるだけ早く出発する方が良い。
昼間に移動するには、瞳の色を隠すためのスカーフは絶対に必要だが、万一、噂が広まっていた場合、あの濃緑のスカーフは精霊の花嫁の目印になるだろう。
かといって、代わりのスカーフなど持っていなかった。
話が行き詰まった時、寝ぼけたロバが間抜けな鳴き声を上げた。
ようやく起きたのかと、三人が視線を向けると、ロバは目を開けることなくそのまま眠り続ける。
それを見たヴィルヨがポンと膝を打った。
「そうだ、お前は俺の背中で寝ていればいい」
カティヤはきょとんとなったが、ニューリも同じことを考えたらしく「それはいいね」とすぐさま同意した。
確かに、瞼を閉じていれば瞳は人の目に触れないから、スカーフも必要ない。
町の人も、眠っている娘の顔をわざわざ覗き込んだりはしないだろう。
そう考えて、ロバが目を覚ました直後、三人は潜んでいた河原を後にした。
目を閉じてヴィルヨに背負われてみると、周囲が見えない恐怖心はあったが、幼い頃から慣れ親しんだ背中のせいか、なんとか我慢することができた。
これまでのところ、誰かに呼び止められたりということもない。
「ねぇ、わたしたち目立ってない?」
カティヤはまた小声で聞いてみる。
いい年をした娘が男に背負われていれば、妙な注目を集めるかもしれないと心配だった。
「心配するな。誰も俺らの方なんか見てねぇよ。町のやつらはみんな、ニューリを見てる。男だってことも知らねぇで、気の毒なこった」
ヴィルヨは苦笑しながら、少し遅れてついてくるニューリをちらりと見やった。
ロバの手綱を引いて歩く彼は、三つ編みの髪をほどき、カティヤのブラウスと花の刺繍がある茶色のベスト、赤と黒の縞模様のスカートを身に着けていた。
眠ったふりをしているカティヤには見ることができないが、彼は空の色を映して青みがかる長い銀の髪を揺らし、しっかり前を向いた口元には微かに笑みを浮かべて、美少女然としている。
あえて、自分に注目を集めようとしているようだ。
ニューリの女装は、彼自身が言い出したことだった。
あの農夫に遭遇したのは、カティヤとニューリだけ。
少女と少年の二人組だ。
だから、娘二人と男一人の組み合わせならば、噂が広がっていたとしても人の目を欺けると踏んだのだ。
町の人々の興味をカティヤからそらすという効果は、想定外だったが——。
しばらく歩くと、町の中心部を抜けたらしく、人の気配が急に少なくなった。
「この方法は、なかなかいいな。昼間の町の中でも平気で歩ける」
緊張の解けたヴィルヨが、背中に囁きかけた時。
「ちょっと、あんた」
横道から出てきた年配の女性に、いきなり声をかけられた。
「なんだ?」
ぎくりとなったヴィルヨは、それを顔に出さずに立ち止まる。
カティヤは「大丈夫だから……」と必死に自分に言い聞かせながら、驚きに強ばった身体から力を抜いて、必死に寝たふりを続ける。
「その娘さん、具合が悪いのかい? 医者に診せた方がいいんじゃないかい?」
聞こえてきたのは、気遣いの滲む優しい言葉だった。
しかし、自分に注意が向いていることがはっきりと伝わり、カティヤの心臓は早鐘を打つ。
ばれたら、どうしよう……。
その強い恐怖がさらに鼓動を早め、まるで全身が心臓になったかのようだ。
それでも、息を詰めることはできない。
身体を震わせることも、歯を食いしばることも、手を握りしめることも許されない。
深く眠っているように見えるよう、死にものぐるいで全身から力を抜き、ゆったりした呼吸を意識する。
「いや、心配はいらないよ。疲れて眠っているだけだ」
冷静を装ったヴィルヨの声が聞こえ、少しだけほっとする。
「あぁ。あたしの早とちりだったのかい? すまないねぇ」
「心配してくれてありがとう」
ニューリが声をかけると、女性の注意はその美貌に向いたようだ。
「おやまあ。なぁんて、綺麗な娘なんだろうねぇ。これはお前さんの……えぇと?」
感嘆の声の後、興味津々の質問が聞こえてくる。
どうやら、どこにでもいるような、詮索好きのおばさんらしい。
強面の男が若い娘を背負い、さらに同じ年頃の美少女をもう一人連れている光景は、彼女の好奇心をいたく刺激したようだ。
「そいつは従姉妹だよ。背中の娘が妹」
「それにしても美しい娘だねえ。いくつになるんだい?」
お願いだから、早くどこかへ行って!
そう切実に願っているのに、女はなかなか話をやめようとしない。
こういうタイプの女性は、うわさ話も好きなはずだ。
仲間と楽しくおしゃべりするためのネタをこうやって探しているのだ。
緊張のあまり、手足の末端が氷のように冷えてきた。
なのに、心臓だけが熱く暴れて、苦しくて仕方がない。
このままでは、気が狂いそうだ。
「悪いけど、隣町まで帰るんだ。急がないと夕飯を食いそびれてしまう」
愛想良く振る舞っていたヴィルヨの言葉に、いらついた気配が僅かに混じった。
目元に傷跡のある大男だから、少し顎を上げて目を細めるだけで、かなりの迫力がある。
案の定、女はびくりと肩を震わせて、愛想笑いをしながら一歩後ろに下がった。
「おや、そ、そうかい。隣町まではまだかなりあるから、妹さんを背負って歩くのは大変だねぇ。気をつけてお行きよ」
「ありがとう。じゃあ」
その声が聞こえた直後、ようやくヴィルヨが歩き始めたのを感じ取る。
助かった……。
女から解放されてほっとしたが、気を抜くことはできなかった。
まだあの女が見送っているかもしれないし、立ち話をしていたせいで他の人々の注意も引いてしまったかもしれない。
その証拠に、しがみついているヴィルヨの肩は、硬く強ばったままだ。
かなり大股で歩いているらしく、身体の揺れも大きい。
後ろからついてくる、ニューリとロバの足音も早かった。
ヴィルヨの歩く速度が落ち、肩からふっと力が抜けたのは、女と別れてずいぶん経ってからだった。
周囲に人の気配は感じない。
かなり町のはずれまで来たようだ。
「ここまで来れば大丈夫だろう。ったく、勘弁してくれよ……」
聞こえてきた声にほっとして、こわばっていた全身から力が抜けた。
意識も遠くなりかける。
「おっと。大丈夫か」
いきなり重心が下がり、背中からずり落ちそうになった身体を、ヴィルヨが慌てて背負い上げた。
「よく頑張ったね、カティヤ」
ねぎらうように背中を叩きながら、ニューリも声をかけてくれた。
「あぁ、ほっとしたぁ。もう、顔を上げてもいい?」
「今は周りに誰もいないから、いいぞ。だけど、完全に町の外に出るまでは、このまま背負われてろ」
恐る恐る辺りを見回してみると、僅かに黄味がかった青空の下に、刈り取りが終わったばかりのライ麦畑と、野菜畑が広がっている。
道沿いには赤茶色の板壁の質素な家が、緑の草木に混ざって点在していた。
両腕の使えないヴィルヨが、遠くにきらきら輝いて見える湖らしき場所を顎で示す。
「あそこまで行ったら、飯にしよう。鱒のカラクッコを買ってあるんだ。お前が焼いたものほどは、美味くないだろうがな」
ライ麦のパン生地で具を包んで焼いたカラクッコは、カティヤの好物だ。
彼はいつでも、こんなふうに妹を優先させる。
「うん」
ずっと背中で揺られていたせいか、何も知らない子どもに戻ったような気がする。
お兄ちゃん、大好き……。
その言葉は口には出せなかったが、甘えるように両腕を「兄」の首に回し、逞しい肩に額を預けた。
ときどき、ふわりと肉が焼ける美味しそうな匂いを感じるのは、そろそろ夕食の支度を始める時間だからだろう。
周囲に絶え間ない人々のざわめき。
時折、荷馬車や馬に乗った人が通りかかる音と風の動きを感じる。
近くで話し声が聞こえると、背中が緊張で強ばった。
「ねえ、まだ町から出られないの?」
カティヤがこそっと訊ねると、ヴィルヨはさりげなくカティヤを背負い直すふりをして、小声で答える。
「町に入ってから、そんなに時間は経ってねぇよ。この辺りは、さっき買い物でも来た場所だから、人も多いんだ」
町に足を踏み入れる前、三人はロバが目を覚ますのを待ちながら、安全に町を通過する方法を模索した。
いつものように、人通りの少なくなる夜間に町を通過する方が危険は少ない。
しかし、噂が広がる可能性を考えると、できるだけ早く出発する方が良い。
昼間に移動するには、瞳の色を隠すためのスカーフは絶対に必要だが、万一、噂が広まっていた場合、あの濃緑のスカーフは精霊の花嫁の目印になるだろう。
かといって、代わりのスカーフなど持っていなかった。
話が行き詰まった時、寝ぼけたロバが間抜けな鳴き声を上げた。
ようやく起きたのかと、三人が視線を向けると、ロバは目を開けることなくそのまま眠り続ける。
それを見たヴィルヨがポンと膝を打った。
「そうだ、お前は俺の背中で寝ていればいい」
カティヤはきょとんとなったが、ニューリも同じことを考えたらしく「それはいいね」とすぐさま同意した。
確かに、瞼を閉じていれば瞳は人の目に触れないから、スカーフも必要ない。
町の人も、眠っている娘の顔をわざわざ覗き込んだりはしないだろう。
そう考えて、ロバが目を覚ました直後、三人は潜んでいた河原を後にした。
目を閉じてヴィルヨに背負われてみると、周囲が見えない恐怖心はあったが、幼い頃から慣れ親しんだ背中のせいか、なんとか我慢することができた。
これまでのところ、誰かに呼び止められたりということもない。
「ねぇ、わたしたち目立ってない?」
カティヤはまた小声で聞いてみる。
いい年をした娘が男に背負われていれば、妙な注目を集めるかもしれないと心配だった。
「心配するな。誰も俺らの方なんか見てねぇよ。町のやつらはみんな、ニューリを見てる。男だってことも知らねぇで、気の毒なこった」
ヴィルヨは苦笑しながら、少し遅れてついてくるニューリをちらりと見やった。
ロバの手綱を引いて歩く彼は、三つ編みの髪をほどき、カティヤのブラウスと花の刺繍がある茶色のベスト、赤と黒の縞模様のスカートを身に着けていた。
眠ったふりをしているカティヤには見ることができないが、彼は空の色を映して青みがかる長い銀の髪を揺らし、しっかり前を向いた口元には微かに笑みを浮かべて、美少女然としている。
あえて、自分に注目を集めようとしているようだ。
ニューリの女装は、彼自身が言い出したことだった。
あの農夫に遭遇したのは、カティヤとニューリだけ。
少女と少年の二人組だ。
だから、娘二人と男一人の組み合わせならば、噂が広がっていたとしても人の目を欺けると踏んだのだ。
町の人々の興味をカティヤからそらすという効果は、想定外だったが——。
しばらく歩くと、町の中心部を抜けたらしく、人の気配が急に少なくなった。
「この方法は、なかなかいいな。昼間の町の中でも平気で歩ける」
緊張の解けたヴィルヨが、背中に囁きかけた時。
「ちょっと、あんた」
横道から出てきた年配の女性に、いきなり声をかけられた。
「なんだ?」
ぎくりとなったヴィルヨは、それを顔に出さずに立ち止まる。
カティヤは「大丈夫だから……」と必死に自分に言い聞かせながら、驚きに強ばった身体から力を抜いて、必死に寝たふりを続ける。
「その娘さん、具合が悪いのかい? 医者に診せた方がいいんじゃないかい?」
聞こえてきたのは、気遣いの滲む優しい言葉だった。
しかし、自分に注意が向いていることがはっきりと伝わり、カティヤの心臓は早鐘を打つ。
ばれたら、どうしよう……。
その強い恐怖がさらに鼓動を早め、まるで全身が心臓になったかのようだ。
それでも、息を詰めることはできない。
身体を震わせることも、歯を食いしばることも、手を握りしめることも許されない。
深く眠っているように見えるよう、死にものぐるいで全身から力を抜き、ゆったりした呼吸を意識する。
「いや、心配はいらないよ。疲れて眠っているだけだ」
冷静を装ったヴィルヨの声が聞こえ、少しだけほっとする。
「あぁ。あたしの早とちりだったのかい? すまないねぇ」
「心配してくれてありがとう」
ニューリが声をかけると、女性の注意はその美貌に向いたようだ。
「おやまあ。なぁんて、綺麗な娘なんだろうねぇ。これはお前さんの……えぇと?」
感嘆の声の後、興味津々の質問が聞こえてくる。
どうやら、どこにでもいるような、詮索好きのおばさんらしい。
強面の男が若い娘を背負い、さらに同じ年頃の美少女をもう一人連れている光景は、彼女の好奇心をいたく刺激したようだ。
「そいつは従姉妹だよ。背中の娘が妹」
「それにしても美しい娘だねえ。いくつになるんだい?」
お願いだから、早くどこかへ行って!
そう切実に願っているのに、女はなかなか話をやめようとしない。
こういうタイプの女性は、うわさ話も好きなはずだ。
仲間と楽しくおしゃべりするためのネタをこうやって探しているのだ。
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愛想良く振る舞っていたヴィルヨの言葉に、いらついた気配が僅かに混じった。
目元に傷跡のある大男だから、少し顎を上げて目を細めるだけで、かなりの迫力がある。
案の定、女はびくりと肩を震わせて、愛想笑いをしながら一歩後ろに下がった。
「おや、そ、そうかい。隣町まではまだかなりあるから、妹さんを背負って歩くのは大変だねぇ。気をつけてお行きよ」
「ありがとう。じゃあ」
その声が聞こえた直後、ようやくヴィルヨが歩き始めたのを感じ取る。
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女から解放されてほっとしたが、気を抜くことはできなかった。
まだあの女が見送っているかもしれないし、立ち話をしていたせいで他の人々の注意も引いてしまったかもしれない。
その証拠に、しがみついているヴィルヨの肩は、硬く強ばったままだ。
かなり大股で歩いているらしく、身体の揺れも大きい。
後ろからついてくる、ニューリとロバの足音も早かった。
ヴィルヨの歩く速度が落ち、肩からふっと力が抜けたのは、女と別れてずいぶん経ってからだった。
周囲に人の気配は感じない。
かなり町のはずれまで来たようだ。
「ここまで来れば大丈夫だろう。ったく、勘弁してくれよ……」
聞こえてきた声にほっとして、こわばっていた全身から力が抜けた。
意識も遠くなりかける。
「おっと。大丈夫か」
いきなり重心が下がり、背中からずり落ちそうになった身体を、ヴィルヨが慌てて背負い上げた。
「よく頑張ったね、カティヤ」
ねぎらうように背中を叩きながら、ニューリも声をかけてくれた。
「あぁ、ほっとしたぁ。もう、顔を上げてもいい?」
「今は周りに誰もいないから、いいぞ。だけど、完全に町の外に出るまでは、このまま背負われてろ」
恐る恐る辺りを見回してみると、僅かに黄味がかった青空の下に、刈り取りが終わったばかりのライ麦畑と、野菜畑が広がっている。
道沿いには赤茶色の板壁の質素な家が、緑の草木に混ざって点在していた。
両腕の使えないヴィルヨが、遠くにきらきら輝いて見える湖らしき場所を顎で示す。
「あそこまで行ったら、飯にしよう。鱒のカラクッコを買ってあるんだ。お前が焼いたものほどは、美味くないだろうがな」
ライ麦のパン生地で具を包んで焼いたカラクッコは、カティヤの好物だ。
彼はいつでも、こんなふうに妹を優先させる。
「うん」
ずっと背中で揺られていたせいか、何も知らない子どもに戻ったような気がする。
お兄ちゃん、大好き……。
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