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最終章
49
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あれから、直ぐにソフィーとシエナに報告して、寮の荷物を引き上げた。
校舎や寮を歩いていると、会う人、皆に祝福をされた。
聞くところによると、オリオン皇太子殿下は、きちんと冷静な対応をして、最初から私たちの婚約宣言することは決まっていたとして、「二人の結婚を祝おう」と言ってくれたらしく、泣きそうになった。
結果的に、私たちは、彼の気持ちを踏みにじったことになるのだから、せめて、大使夫人となった暁には、このグロウムーン王国に、理があることを叶えていきたい。
勝手ながら、この国の将来が心配だったけど、その心配は杞憂だったらしい。オリオン皇太子殿下の対応に対して、敬意を示したい。
.
.
.
馬車で、ノックス領に戻り、屋敷に帰ってきた。隣にノアがいる。そう一度意識してしまうと、なんだか夢を見ているみたいにふわふわする。
一旦お互いの部屋に戻り、私の家族へと挨拶をする運びとなった。
フルーツウォーターを飲んで、少し休憩する。そして飲み終わる頃に、応接室へと呼ばれた。
応接室に入ると、お父様、お母様、お兄様、ノアが、皆揃っていたのだけど……。
「無事学園を、卒業し、帰ってきました……けど……、の、ノア。どうして執事服を着ているの?」
「どうしてって、まだ執事ですし」
そう言いながら、綺麗に紅茶を注いで、出してくれる。
ノアは、ソファに座らずに後ろに控えた。
「メリア卒業おめでとう」
「なんだかあっという間に大人になって感動しちゃうわ……」
「色々あったけど、無事卒業してお兄様も喜ばしく思うよ」
「お父様、お母様、ララお兄様、ありがとうございます」
ところでなんで皆、ノアが執事姿で過ごしてることを、なんとも思っていないの!?
まだ王子だって知らないの!? 報告聞いてないの!? なんで!?
「ノアくん。私にも紅茶をくれるかな」
「はい。旦那様」
「ちょ、ちょっとお父様!? このかたは……」
「あぁ。よく知ってるよ。ルーク王国の第一王子だろう? でもまだ契約上は執事だもんねー」
お父様、図太過ぎます……。
「あなた、もう婿いびりはお辞めになって」
「君に言われたら、しょうがない。……ノアール王子殿下、無礼をお許しください。どうぞおかけください」
「……それでは失礼いたします」
やっとノアが隣に座ってくれて、ざわついてた心が少し落ち着く。
「さて、ノアール王子殿下に課していた婚約条件は、二つ。一つ目は、ルーク王家の後継者争いに、メリアが巻き込まれぬよう解決することだったが……」
「はい。まず次期国王は正室から産まれた第二王子が拝命することになりました。と、同時に不安要因は無くしてしまいたいので、公爵位を賜る代わりに、王位継承権を破棄して参りました。もし私に子ができても、王位継承権はありません」
「ふむ。二つ目は、メリアに結婚の承諾を貰うこと、だが。……その様子じゃ聞くまでもないね。メリアは、ノアール殿下をお慕いしているようだ。……それでは二人の婚約を正式に認めよう」
「感謝いたします。旦那様」
「もう旦那様と呼ばなくて良い。今日で執事のノアは解雇とする。これからは、ノアール王子殿下として、私をもう一人の父と思ってくれ」
「はい」
「メリア、そしてノアール殿下。婚約おめでとう」
……まさか、お父様が、婚約条件を出していただなんて、全く知らなかった。
お母様も微笑ましそうに見ている。ララお兄様も表情を変えずに、いつもと変わらない雰囲気で、話を聞いている。
ーーーあれ!? 何も知らなかったの、私だけ!?
戸惑っていると、足を組み直した、ララお兄様が口を開く。
「それにしても、ノア。卒業パーティーでのオリオン皇太子殿下の暴走、よく止められたね。間に合ってよかったよ」
「あぁ。危うく婚約宣言されるところだったから、流石に焦った」
「ははっ。ノアが焦ったなんて、そうさせるメリアはすごいなぁ」
そうして、ララお兄様は含み笑いをして、言葉を続ける。
「でもよかったよ。もし間に合わなかったら、可愛いメリアを僕が拐っちゃおうかと頭によぎったからね」
「お、お兄様!?」
一気に、場の空気が凍る。
それに苦笑いをしたララお兄様は、誤魔化すように、また足を組み直した。
「……なんちゃって。ちょっと、皆んなしてそんな怖い顔をよしてよ。まぁ、何はともあれ、メリア、ノア。婚約おめでとう」
「ララ、これまでのことも感謝する。だが、メリア様は離してやれないからな」
ノアが私の手をにぎりしめる。
ララお兄様に放ったノアの言葉に、嬉しくなって小さく笑った。
「わかってるよ。さ、後は二人で、一年越しの再会を楽しんだら。婚約の手続きは、半分終わってるし、後々やろう」
「ララお兄様、そうさせてもらいます。ノア行こう」
「勿論です」
.
.
.
ノアと二人で、私の部屋に戻り、白いラウンドテーブルを挟んで、向かい合って座る。
「ノア、あのね。聞きたいことがいっぱいあるのだけれど……」
「はい。答えられるものは、全部答えます」
「えっと、まずは、うーん。ノアとノアール、どっちで呼ばれたい?」
「ノアでお願いします」
「わかったわ。あと、婚約者になったのだから、私のことはメリアって呼び捨てにして欲しいな。敬語もなるべくいらない。……だめ、かなぁ?」
沈黙が続く。え? 何か変なこと言った?
「あー」
「?」
あ、ノアが頭を抱えて、唸ってる。
首を傾げて覗き込むと、ノアの耳がほんのり赤く染まっていた。
ガバッと頭を上げたノアと目が合う。
「……メリア」
なんだか、私まで恥ずかしくなってきた。
呼び捨てって、新鮮。名前を呼ばれただけで、きゅんとしてしまう。
「次の質問は?」
「うん。閨授業が途中で無くなったんだけど、もしかしてノアが働きかけたの?」
「はい。私が直接身体を解したかったので」
「……!」
うっ、聞いたら聞いた分だけ、心臓にダメージが……!
でもこういう時にちゃんと聞いておかないといけないわよね。ふ、夫婦になるのだから……っ!
「あと、後継者争いがあったって聞いたけど、ノアは怪我とかしてない? それにノアのご家族にも挨拶が必要よね。何か知っておいた方がいいことはあるかしら」
「鍛えてるので怪我はしていません。刺客は全て伸しました」
「し、刺客!?」
そんな物騒なの!?
今まで無事でいてくれたことに、何より安堵する。
ノアは、ぽつりぽつりと語り始めた。
「私は正室ではなく、力の弱い側室の子供でした。しかも一番最初に生まれた庶長子だったので、昔からよく狙われていました。母も権力争いで死にましたので、進んで王位継承権を放棄しました」
「……そうだったの」
「はい。なので、問題は全て取り除いて来ましたが、ルーク王国にメリアを連れていく義理はありません。結婚式も、グロウムーン王国で執り行いたいと考えています」
「わかったわ。でもいつか、ノアのお母様のお墓に行ってご挨拶だけはさせて」
「……そうですね。弟が国王になったら、一緒に行きましょうか」
「うん!」
許してもらえてよかった。ホッと一息つく。
でもノアの顔はみるみる曇っていった。
「しかし一つ心配ごとが。ノアール・ド・ルークは、世間で後継者争いで敗れたと見られるでしょう。私はどう思われようと問題ないのですが、妻となるメリアに迷惑をかけることになるかもしれません」
なんだ、そんなことか。ノアと一緒にいられるだけで、私は幸せなのに。
「私も問題ないわ。今まで周りに甘えてばかりいたけれど、これからは守られてばかりはやめる。学園も卒業したし、結婚したら、公爵夫人であり、大使夫人になるのだから、これからはノアや皆を守れるように、強くなります。だから、ノアの心配ごとは大丈夫ね」
「……メリア、ありがとう。でも私に甘えてくれなくなったら寂しくなるな」
いつの間にか向かいに座っていたノアが、立ってこちらに来ていた。
ノアの大きな手が、私の髪を梳く。
「だめ。決心が鈍るじゃない。それに、二人の時は、頼ったり、わがままを言うことにするわ」
「うん」
色々聞けて、舞い上がって、ノアのくびれた腰に、ぎゅっと、抱きつく。
お腹に顔を埋めて、息を吸うと、ノアのにおいがして、とっても安心した。それにあったかい。
「ねぇ、一つわがままを言ってもいい?」
「なんですか」
「ノアと、今、えっちしたい」
だめかしら? と、モジモジすると、ノアは、額に手をあてた。
そして、ノアの下腹部が少し膨らんだのに気がついてしまった。
「その我儘だけは、ダメです。ノアールとして、きちんと結婚してから、初夜を過ごしたいので。……そんな顔してもダメです。我慢するって決めたので」
えっ、初夜までえっちしないの!?
「う、でも……」
膨らみが辛そうだし、ちょっとだけなら……と言おうとすると、口に人差し指をあてられた。
「そんなそそる顔をしないでください。貴女に嘘をついて執事として働いていたので、婚約者になったからには、誠実にありたいのです」
「…………わかった」
すんっと、そっぽを向くと、頭上からクスクス笑い声が聞こえた。
なんだか子供扱いされているような気がする。なんか悔しい。
校舎や寮を歩いていると、会う人、皆に祝福をされた。
聞くところによると、オリオン皇太子殿下は、きちんと冷静な対応をして、最初から私たちの婚約宣言することは決まっていたとして、「二人の結婚を祝おう」と言ってくれたらしく、泣きそうになった。
結果的に、私たちは、彼の気持ちを踏みにじったことになるのだから、せめて、大使夫人となった暁には、このグロウムーン王国に、理があることを叶えていきたい。
勝手ながら、この国の将来が心配だったけど、その心配は杞憂だったらしい。オリオン皇太子殿下の対応に対して、敬意を示したい。
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馬車で、ノックス領に戻り、屋敷に帰ってきた。隣にノアがいる。そう一度意識してしまうと、なんだか夢を見ているみたいにふわふわする。
一旦お互いの部屋に戻り、私の家族へと挨拶をする運びとなった。
フルーツウォーターを飲んで、少し休憩する。そして飲み終わる頃に、応接室へと呼ばれた。
応接室に入ると、お父様、お母様、お兄様、ノアが、皆揃っていたのだけど……。
「無事学園を、卒業し、帰ってきました……けど……、の、ノア。どうして執事服を着ているの?」
「どうしてって、まだ執事ですし」
そう言いながら、綺麗に紅茶を注いで、出してくれる。
ノアは、ソファに座らずに後ろに控えた。
「メリア卒業おめでとう」
「なんだかあっという間に大人になって感動しちゃうわ……」
「色々あったけど、無事卒業してお兄様も喜ばしく思うよ」
「お父様、お母様、ララお兄様、ありがとうございます」
ところでなんで皆、ノアが執事姿で過ごしてることを、なんとも思っていないの!?
まだ王子だって知らないの!? 報告聞いてないの!? なんで!?
「ノアくん。私にも紅茶をくれるかな」
「はい。旦那様」
「ちょ、ちょっとお父様!? このかたは……」
「あぁ。よく知ってるよ。ルーク王国の第一王子だろう? でもまだ契約上は執事だもんねー」
お父様、図太過ぎます……。
「あなた、もう婿いびりはお辞めになって」
「君に言われたら、しょうがない。……ノアール王子殿下、無礼をお許しください。どうぞおかけください」
「……それでは失礼いたします」
やっとノアが隣に座ってくれて、ざわついてた心が少し落ち着く。
「さて、ノアール王子殿下に課していた婚約条件は、二つ。一つ目は、ルーク王家の後継者争いに、メリアが巻き込まれぬよう解決することだったが……」
「はい。まず次期国王は正室から産まれた第二王子が拝命することになりました。と、同時に不安要因は無くしてしまいたいので、公爵位を賜る代わりに、王位継承権を破棄して参りました。もし私に子ができても、王位継承権はありません」
「ふむ。二つ目は、メリアに結婚の承諾を貰うこと、だが。……その様子じゃ聞くまでもないね。メリアは、ノアール殿下をお慕いしているようだ。……それでは二人の婚約を正式に認めよう」
「感謝いたします。旦那様」
「もう旦那様と呼ばなくて良い。今日で執事のノアは解雇とする。これからは、ノアール王子殿下として、私をもう一人の父と思ってくれ」
「はい」
「メリア、そしてノアール殿下。婚約おめでとう」
……まさか、お父様が、婚約条件を出していただなんて、全く知らなかった。
お母様も微笑ましそうに見ている。ララお兄様も表情を変えずに、いつもと変わらない雰囲気で、話を聞いている。
ーーーあれ!? 何も知らなかったの、私だけ!?
戸惑っていると、足を組み直した、ララお兄様が口を開く。
「それにしても、ノア。卒業パーティーでのオリオン皇太子殿下の暴走、よく止められたね。間に合ってよかったよ」
「あぁ。危うく婚約宣言されるところだったから、流石に焦った」
「ははっ。ノアが焦ったなんて、そうさせるメリアはすごいなぁ」
そうして、ララお兄様は含み笑いをして、言葉を続ける。
「でもよかったよ。もし間に合わなかったら、可愛いメリアを僕が拐っちゃおうかと頭によぎったからね」
「お、お兄様!?」
一気に、場の空気が凍る。
それに苦笑いをしたララお兄様は、誤魔化すように、また足を組み直した。
「……なんちゃって。ちょっと、皆んなしてそんな怖い顔をよしてよ。まぁ、何はともあれ、メリア、ノア。婚約おめでとう」
「ララ、これまでのことも感謝する。だが、メリア様は離してやれないからな」
ノアが私の手をにぎりしめる。
ララお兄様に放ったノアの言葉に、嬉しくなって小さく笑った。
「わかってるよ。さ、後は二人で、一年越しの再会を楽しんだら。婚約の手続きは、半分終わってるし、後々やろう」
「ララお兄様、そうさせてもらいます。ノア行こう」
「勿論です」
.
.
.
ノアと二人で、私の部屋に戻り、白いラウンドテーブルを挟んで、向かい合って座る。
「ノア、あのね。聞きたいことがいっぱいあるのだけれど……」
「はい。答えられるものは、全部答えます」
「えっと、まずは、うーん。ノアとノアール、どっちで呼ばれたい?」
「ノアでお願いします」
「わかったわ。あと、婚約者になったのだから、私のことはメリアって呼び捨てにして欲しいな。敬語もなるべくいらない。……だめ、かなぁ?」
沈黙が続く。え? 何か変なこと言った?
「あー」
「?」
あ、ノアが頭を抱えて、唸ってる。
首を傾げて覗き込むと、ノアの耳がほんのり赤く染まっていた。
ガバッと頭を上げたノアと目が合う。
「……メリア」
なんだか、私まで恥ずかしくなってきた。
呼び捨てって、新鮮。名前を呼ばれただけで、きゅんとしてしまう。
「次の質問は?」
「うん。閨授業が途中で無くなったんだけど、もしかしてノアが働きかけたの?」
「はい。私が直接身体を解したかったので」
「……!」
うっ、聞いたら聞いた分だけ、心臓にダメージが……!
でもこういう時にちゃんと聞いておかないといけないわよね。ふ、夫婦になるのだから……っ!
「あと、後継者争いがあったって聞いたけど、ノアは怪我とかしてない? それにノアのご家族にも挨拶が必要よね。何か知っておいた方がいいことはあるかしら」
「鍛えてるので怪我はしていません。刺客は全て伸しました」
「し、刺客!?」
そんな物騒なの!?
今まで無事でいてくれたことに、何より安堵する。
ノアは、ぽつりぽつりと語り始めた。
「私は正室ではなく、力の弱い側室の子供でした。しかも一番最初に生まれた庶長子だったので、昔からよく狙われていました。母も権力争いで死にましたので、進んで王位継承権を放棄しました」
「……そうだったの」
「はい。なので、問題は全て取り除いて来ましたが、ルーク王国にメリアを連れていく義理はありません。結婚式も、グロウムーン王国で執り行いたいと考えています」
「わかったわ。でもいつか、ノアのお母様のお墓に行ってご挨拶だけはさせて」
「……そうですね。弟が国王になったら、一緒に行きましょうか」
「うん!」
許してもらえてよかった。ホッと一息つく。
でもノアの顔はみるみる曇っていった。
「しかし一つ心配ごとが。ノアール・ド・ルークは、世間で後継者争いで敗れたと見られるでしょう。私はどう思われようと問題ないのですが、妻となるメリアに迷惑をかけることになるかもしれません」
なんだ、そんなことか。ノアと一緒にいられるだけで、私は幸せなのに。
「私も問題ないわ。今まで周りに甘えてばかりいたけれど、これからは守られてばかりはやめる。学園も卒業したし、結婚したら、公爵夫人であり、大使夫人になるのだから、これからはノアや皆を守れるように、強くなります。だから、ノアの心配ごとは大丈夫ね」
「……メリア、ありがとう。でも私に甘えてくれなくなったら寂しくなるな」
いつの間にか向かいに座っていたノアが、立ってこちらに来ていた。
ノアの大きな手が、私の髪を梳く。
「だめ。決心が鈍るじゃない。それに、二人の時は、頼ったり、わがままを言うことにするわ」
「うん」
色々聞けて、舞い上がって、ノアのくびれた腰に、ぎゅっと、抱きつく。
お腹に顔を埋めて、息を吸うと、ノアのにおいがして、とっても安心した。それにあったかい。
「ねぇ、一つわがままを言ってもいい?」
「なんですか」
「ノアと、今、えっちしたい」
だめかしら? と、モジモジすると、ノアは、額に手をあてた。
そして、ノアの下腹部が少し膨らんだのに気がついてしまった。
「その我儘だけは、ダメです。ノアールとして、きちんと結婚してから、初夜を過ごしたいので。……そんな顔してもダメです。我慢するって決めたので」
えっ、初夜までえっちしないの!?
「う、でも……」
膨らみが辛そうだし、ちょっとだけなら……と言おうとすると、口に人差し指をあてられた。
「そんなそそる顔をしないでください。貴女に嘘をついて執事として働いていたので、婚約者になったからには、誠実にありたいのです」
「…………わかった」
すんっと、そっぽを向くと、頭上からクスクス笑い声が聞こえた。
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