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7、目付きが鋭いガチムチの秘密?!
しおりを挟む「う、うう~ん?」
気がついた俺は、何故かベッドにいた。凄く大きいベッドで、俺が3人いても大丈夫そうだ。
シーツの触り心地も良くて、なんかいい匂いすら漂ってくる。
あ、これ竜之介の匂いだ。
香水の匂いなのか、全然いやな匂いじゃなくて落ち着く匂い。枕を抱きしめてスンスン匂いを嗅いでしまう。
なんで俺はここにいるんだ?
あ?服が着替えさせられている?着心地のいいシャツに、柔らかなズボン。全然窮屈じゃない。
上半身を起こして、記憶を呼び起こそうとした瞬間一気に、思い出した、自分に起こったことを!
ボンッ
頭が一気に茹で上がる。
な、な、な、っ!チビだけじゃなくて、竜之介からも乳首を舐められて、あまつさえ吸われてしまった!しかも、何回もイかされてしまって・・・っ!
自分の胸を見ると、服に隠されているものの盛り上がった胸筋がみえる。そっと胸部に触ると、甘い痺れが走り、何やら変な気分になりそうだったから、慌てて手を離した。
あ?
あれだけ舐めしゃぶられたというのに、体が気持ち悪くない?しかも俺は、何回かイッたはずだ。嫌な予感がして、布団を引き剥がすと、俺が着ていた服じゃなかった!恐る恐る、スウェットのゴムをもち、中を確認する。
「ひっ」
そこに見えたのは、俺の履いていた下着ではなかった。血の気がひいて、ガクガクと体が震えてくる。嫌な想像ばかり頭の中に浮かぶ。
みられた?俺の体を?いや、アレを見られなかったら大丈夫だ!本当に?
男の体なんて、そうマジマジと見ないだろう。しかもアイツは、その筋の女性に相手をしてもらっていたと言っていた。
だから、大丈夫、バレていない。そう自分に言い聞かせるが、体の震えは止まらない。
ガチャ
「目が覚めたか?」
扉が開き、竜之介が姿を現す。恐怖に顔が引き攣る。平常心をと思うのに、うまく行かなくて、
「おいっ一!体が震えているぞ。どうしたんだ?』
慌てて近づいてきて、そのまま腕の中に抱きしめられる。
ギュッ
え?
自分の熱を与えるようにぎゅうと強く抱きしめられて、背中を撫でられる。
途端に香る竜之介の匂い。部屋に充満する匂い。竜之介の体温と鼓動。竜之介に包まれると、さっきまで感じていた不安や恐怖がどこかに吹っ飛んでいくようだ。
だって、竜之介は俺のことこんなにも心配してくれている。アレを知ってしまったのなら、こんなことは絶対にしないはずだ。
だから、大丈夫。・・・俺の秘密は、バレていない。安心したら、体の緊張が抜けて竜之介の胸に顔を擦り寄せていく。俺と同じ膨らみのある胸筋なのに俺より硬い気がする。
胸に包まれると安心するもんなんだな。だから、竜之介も俺の胸を吸ってきたのかもしれない。コイツもチビ同様寂しいみたいだからな。
しょうがないから、俺はお前を甘やかせてやる。
いつの間にか俺は、眠りの世界へと旅だっていて、次に目を覚ました時には、自宅のベッドの上だった。かすかに香る竜之介の匂いに、もう少し俺は浸っていたいとそう思ってしまう。それが。どんな感情なのかわからないが、この匂いにいつまでも包まれていたい。
⬛︎竜之介サイド
俺の腕の中で、安心したかのようにすやすや寝ている一。さっきまで顔面蒼白になって、震えていた様子はひとつも見られない。
よかった。
しかし、何が原因なんだ?俺が入ったときには、なんかおかしかった。声をかけた時が1番顕著だったような。
もしかしてアレか?自分の秘密をみられたかと思って?
そうか・・・俺にとっては神に感謝したくなるほどの僥倖だが、一にとっては違うのか。
なら、俺がその不安を拭い取ってやる。
お前は、俺に愛されるために産まれてきたんだ。そう魂に教え込ませてやるから、覚悟しろよ。
そうと決まったら、やることは山ほどある。一を自宅に送るにはまだ時間があるな。最優先事項をまずは、済ませていく。本当ならもっと一緒にいたかったが、しょうがない。
ん?そういえば、一のご両親何か変だったな。もしかして、あの言葉はこのこと言っていたのか?それなら、話が早い。
あどけない寝顔をみせてくれる一の顔に垂れた髪を横に流し、手の甲で優しく頬を撫でる。
くすぐったいのか、ううんと声をあげる可愛い仕草に悶絶してしまう。なんで、こんなに可愛いんだ!
こんなにも俺の心を掴んで離さない存在に、出会えるとは思ってもみなかった。俺を本気にさせたからには、責任を取ってもらう。絶対に逃さないからな。
髪の毛にキスを落として、残りの要件を済ますため、仕事部屋に向かう。必要な資料はデータで取り寄せ、大事な書類を2枚印刷する。
それを大切に鞄にしまい込むと、一を抱き上げる。誰1人こんな無防備な姿を見せたくなかったから、裏の玄関から出て車に乗り込む。運転手にも、見ないように伝えているから問題ない。
今まで誰にも執着などしたことなかった俺が、これほどまでに独占欲が強いとはと驚いてしまうが、悪い気はしない。1人に縛られる心地よさすら感じる。
俺の腕の中で眠る一が、何よりも愛おしい。
出迎えてくれたご両親に挨拶してから、ベッドに寝かす。久しぶりに入る一の部屋。あのときは、好きと自覚していなかったから、気にしていなかった愛する人の匂い。
心が締め付けられる。
離れたくないが、今はまだやることがあった。一に、もっと俺という存在を刻みこもう。俺という存在を、そしてチビに会いにくるのではなく、俺に会いに来て欲しい。
そうして、俺はご両親が待つリビングに向かう。
俺たちの未来のために。
█一サイド
・・・ぶくぶく。
今、俺は風呂に入っている。今日は色々なことがあって、気がついたらベッドにいて、しかも昼を過ぎていた。
本当なら、竜之介の家で昼ごはんを食べて、チビと遊びながら、ソファで一緒に過ごしていたというのに今日はあまり話せなかった。
ぶくぶく
そのまま湯船に頭まで沈む。
ぷはっ
頭を左右に振って、水滴を周りへ飛ばした。透明なお湯越しにみえる俺の体。こうしてみると、肌が濃ゆいだけの普通の肉体なのに、なんで、俺はこんな体で生まれてきたんだろう。
先祖にそういう人が居たのか知らないが、ふぅ小さくため息を吐く。世界的には一定数いるものの、まだまだ症例数は少ない。特に日本では10人いるかどうか。
遺伝子的には問題ないし、あれがある以外は生活に支障はない。あ、違うか。月に1回憂鬱なことがある。確か、そろそろだったか。
俺は重いほうじゃないから、そこまで大変じゃないけど、年に1回の交流会では大変っていう話を聞く。
・・・俺は、『カントボーイ』という体で産まれた。
つまり、女性の生殖器を兼ね備えている存在。俺が生まれた時は、大騒ぎだったらしいが、先生たちが機転を効かせて、周囲にバレないようにしてくれた。本当に感謝しかない。
俺は、日本で産まれた8人目の症例。
定期的な検査はもちろん、報告も必要だ。産まれたおじいちゃん先生がいるクリニックで見てもらえるから、安心ではあるものの、やっぱり慣れない。
自分の股の間から、鮮血が流れるのは、男として何かを失う気がする。生理が始まるまで、俺はカントボーイということをあまり分かってはいなかった。
初めて生理がきたときは、パニックになって、母さんたちには悪い事をしたと思う。今思うと家じゃなかったらと思うとゾッとする。
竜之介。
良かった。見られてはなかった。もし、見られていたと思うと、今でもゾッとする。
こんな醜い体・・・。男でも女でもない、中途半端な体。それを家族以外の人間に知られるのは絶対にイヤだ。何よりも、竜之介に知られるのが、怖い。
ぶくぶく
湯船にまた沈み、瞼の裏に浮かぶ、竜之介の微笑み。
俺は、恐らく竜之介が好きなのだろう。家族以外で初めて、優しくしてくれた人。
そして、俺を受け入れてくれた人。
チビを引き取ってくれたのが、竜之介で良かった。まだアイツから離れたくない。
竜之介を知った今、俺はもう手放せない。明日は日曜か。土日はいつも、竜之介と一緒だったけど、明日の約束はしていなかった。
会いたい。
でも、なんか怖い気がする。寝る前に見た竜之介は、優しかった。だから、大丈夫。
俺は、まだ竜之介の傍にいれる。
【世界のデータベースより】
カントボーイとは、太古昔から存在していた特別な人類。古代遺跡に壁画が残されており、それが、実際に確認されたのは、300年ほど前。今では世界に約200人ほど存在する。
男性と女性の生殖器を持ち、しかも子宮まで存在。生理が始まれば、女性同様妊娠可能で、産まれた子供は遺伝子も問題ない。ひとつあげるとしたら、カントボーイは、逞しい肉体に、少女のような膣を併せ持ち、体毛や陰毛も生えていないということ。
基本的人権は守られ、その存在は国によって把握し、定期的な検診を求められる。
本人が、希望しない場合を除いて、内視鏡検査もしくは超音波検査と血液検査、レントゲン撮影。
█一のお母さんサイド
「ねぇねぇ、アナタっ、一ちゃん、今日出かけた時と違う服で帰ってきたわね♪」
私の言葉に、夫は飲みかけのお茶を吹き出した。
「あら?気がついていなかったの?」
やっぱり男親は鈍いのかしら?
「も、もうか?!」
早合点して、何やら変なことを考えているけど、
「大丈夫よ、もしそうなら、今日帰ってこないわよ。あれだけ、竜之介くんが執着しているんだから、絶対に離さないわよ。だから、まだ体の関係じゃないわ。」
私の言葉に、安心している夫。
でも、私は早く、結ばれて欲しいと思っている。
だって、一生恋をすることがないと思っていた一ちゃんが、恋をしたの!母親である私は、わかるわ!あの切ない瞳、頬を薄紅色に染める一ちゃん♡
すっごく可愛かったわぁ♡
一緒に出かける時の嬉しそうな顔。
そして、極めつけに渡された封筒。そこに、自分の個人情報と両親のことが書いてあった。そして、何よりも嬉しかったのは、
一ちゃんをベッドに寝かしつけた後に、私たちの前で真剣な思いを伝えてくれた竜之介くん。
彼の瞳は、一ちゃんへの思いが詰まっていた。
あの子の頑なな気持ちを絶対、溶かしてくれると信じているわ。
頼むわね、私たちに、早く初孫を早く見せて♡♡♡
最後の紙に私たちは、躊躇することなく自分の名前を記入した。そしてそれを、嬉しそうに微笑む竜之介くんに渡す。
きゃ~!一ちゃんとは違った男前が、息子になったわ!早速、美容エステに通わなくっちゃ♪
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