プロペラ泳法

トクタワカシヨ

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プロペラ泳法

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プールサイド。水泳大会を終え、選手へのインタビューが始まる。
アナウンサー「大曲選手、見事優勝おめでとうございます」
大曲「ありがとうございます!」
アナウンサー「しかも世界新記録です」
大曲「そうですね。まさか世界新記録で優勝できるなんて夢見たいです」
アナウンサー「夢じゃありません、世界チャンピオンです」
大曲「そうですね、本当に嬉しいです」
アナウンサー「大曲選手といえば、この1年ケガにも悩まされました」
大曲「そうですね、1年前ケガをしまして調子が戻らず、焦ったんですが自分の泳ぎを見直すきっかけになった1年でした」
アナウンサー「見事な復活劇だと思います」
大曲「ケガをして調子が上がらず引退もよぎったんですが、監督ともう一度原点に戻ろうって話し合って新しい泳ぎを手に入れました」
アナウンサー「そうですよね、今までの泳ぎとはまったく違うものでした」
大曲「はい、プロペラ泳法ですね。監督と原点に立ち返ろうと話し合い、そもそも原点ってなんだって話になり」
アナウンサー「はい」
大曲「やっぱり裸だろうって、生まれてきたまんまの姿が人間としての原点だろうってことになりました」
アナウンサー「そうですね」
大曲「そこで人間としての原点に立ち返り、生まれたまんまの格好で練習を行ったら、今までの感覚とは違ったんです」
アナウンサー「違うとは、具体的には?」
大曲「そうですね、一言で言えば解放ですね」
アナウンサー「解放?」
大曲「はい、まさに解き放たれたって感じです」
アナウンサー「それがプロペラ泳法につながったと」
大曲「そうですね。解き放たれ、下半身の可動域が広がってことでブルンと一回転したんです」
アナウンサー「なるほど」
大曲「そのときピンときて、ちょっと大袈裟に動かしたらブルンブルンブルンって回って」
アナウンサー「はい」
大曲「監督に相談したら回し続けろって指示されて、もっともっと回したらグルグルグルって渦を巻き始めとんでもない推進力を生み出したんです」
アナウンサー「プロペラ泳法誕生の瞬間ですね」
大曲「もう本当グルグルグルって、自分でも信じられないくらい回って」
アナウンサー「監督も驚かれたでしょう」
大曲「そうですね。監督も興奮してました。でもこれじゃ世界では勝てないって、それから監督とマンツーマンでプールの中でも外でも、引きちぎれそうになるぐらいグルグルグルグル回す練習をしました」
アナウンサー「それが今日の結果になったわけですね」
大曲「そうです。あの血のにじむような練習がプロペラと言えるほど高速回転を生み出しました」
アナウンサー「素晴らしいです。それでは最後に今後の抱負をお聞かせください」
大曲「はい、今後はこのプロペラ泳法の普及に努めたいと思います。プロペラ泳法は生まれたまんまの格好でやるので、スイミングウエアも必要ありません。エコの観点からも優れた泳法です。プロペラ泳法で水泳の新しい時代を築きましょう!」
アナウンサー「ありがとうごいざます。本当におめでとうございました」
大曲「ありがとうございました」
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