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第7部
第四章 働くお嬢さま①
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「な、なんで……?」
そこはクライン工房の一階。作業場にて。
ユーリィ=エマリアは、愕然とした表情を浮かべていた。
隣に立つサーシャやオトハも同様に唖然としている。
今そこには八人の人間がいた。
まずは留守番をしていたユーリィ、サーシャ、オトハの三人。
続いて帰宅した工房の主人であるアッシュ。
彼について来た客人のアリシア、エドワード、ロックの三人。
そして最後に、予期せぬ来訪者である――。
「あははっ、久しぶりだね。三人とも」
と、ミランシャが、頭に手を当てて笑う。
「えっと、さっき、アシュ君が説明してくれたけど、二ヶ月程ここでお世話になることになったからよろしくね」
そんなことを宣言され、ユーリィ達留守番組は一歩後ずさった。
どうしてこうなったのか。全くもって理解できない。
今日は彼女達にとって、とても不満な日だった。
気落ちするアリシアを見かねて、不本意ながらもアッシュとのデートを認めた。
ユーリィにしろサーシャにしろ、その事自体はもう割り切っていたのだが、それがどうして同居人――しかも恋敵――が増える結果にへと繋がるのか。
ミランシャの同行人――何故かいるエドワードとロックや、当人であるアリシアに視線を送るのだが、三人とも上手く答えられないようだった。
「まあ、そういうことだ。色々分からないことは教えてやってくれよ」
と、アッシュがのほほんと宣った。
ユーリィ達は、もはや呆然とするしかなかった。
と、そんな中、
「……おい、ハウル」
このメンバーの中では、そこそこミランシャとの付き合いが長いオトハが、呆れた果てたような様子で突然の居候に詰め寄った。
「お前な、一体どういうつもりだ。少し不謹慎だぞ。若い女がいくら友人といっても男の家に転がり込むなど……」
「オトハさん、オトハさん」
と、ユーリィが半眼で紫紺の髪の居候を睨みつけた。
「あなたの頭カラッポなの? 完全に自分のことを棚に上げている。天罰いる?」
「う……」図星すぎてオトハは沈黙した。
サーシャとアリシアも言葉にはしなかったが、似たような眼差しを向けている。
「……ふう」
小さく息を吐き出して脱力するユーリィ。何にせよ、オトハが話を切り出してくれたおかげで、彼女は少しだけ冷静さを取り戻した。
そしておもむろに顔を上げて、
「……状況は分かった。けど、本当に二ヶ月で済むの?」
と、ユーリィはミランシャにではなく、アッシュに問う。
クライン工房の主人は、ボリボリと頭をかいた。
「う~ん、そうだな。正直アルフ次第だな。あの爺さんのことだ。あいつがいねえと話し合いにもなんねえだろうし」
それがアッシュの素直な意見だった。
結局、アルフレッドを仲裁人に立てる以外、改善案がないのである。
「アルフのことだ。帰国して事情を知ったらすぐに動くだろうし、それを逆算すると二ヶ月ぐらいってのが妥当なところだと思うぞ」
「………そう」
ユーリィはぶすっとした表情で呻いた。
確かにその通り。妥当な計算だ。
不本意ではあるが、ミランシャの祖父の理不尽さはユーリィもよく知っている。
赤毛女のことは嫌いだが、ここで見捨てるのも後味が悪い。
ならば、二ヶ月ぐらいなら我慢すべきか。
ユーリィはしばし悩み続け、ようやく結論を出した。
「分かった。私も同居を認める」
「……エマリア」
最も反対しそうな少女の同意に、オトハは苦笑を浮かべた。
「エマリアが許可するのなら私が反対する理由がない。そもそも私も居候だからな」
そう言って彼女もミランシャの同居を受け入れた。
「おう。ありがとな」
と、彼女達の苦悩や心情には全く気付かずに、アッシュはにこやかに笑った。
すると、ユーリィがじいっとアッシュを見つめ、
「アッシュ。後で絶対『抱っこ』してもらう」
「……は? ユ、ユーリィ? なんでいきなり? どうしたんだ?」
突然そんな要求をされ、目を丸くするアッシュ。
と、今度はオトハがアッシュを睨み、
「クライン。私には何か奢れ。美味いものだぞ」
「へ? なんでオトまで?」
立て続けの要求にアッシュは唖然とした。
サーシャとアリシアは「はあ」と溜息をついている。
その微妙な空気を読んだのか、苦労人のロックが話題を変えた。
「ところで、ミランシャさん」
「ん? 何かなロック君」
と、ミランシャがロックに視線を向ける。
他のメンバーも大柄な少年に注目した。
「師匠の所で居候するのはいいですが、生活費などはどうするんですか? もしかして教官のように俺達の学校で働くとか」
二ヶ月という期間は長い。流石にその期間滞在するのに、残金が少ないないという手持ちの金だけでは持たないだろう。バイトでもしないと生活ができない。
その期間、アッシュが生活費を代替えする案もあるが、それはユーリィが許可をしないのは目に見えている。働かざる者食うべからずだ。
クライン工房の懐事情を抑える彼女は、とてもシビアなのである。
「あ、それなら私がうちの父親に頼みましょうか?」
と、アリシアが提案する。
元々オトハもアリシアの父の紹介で、今の職についている。
同じ《七星》であるミランシャならきっと受け入れてくれるだろう。
アリシアはそう思ったのだが、
「それは無理だぞ」
その提案をオトハが腕を組んで否定する。
「この馬鹿女は特殊すぎる。教え方も雑で教官には絶対に向かない人間だ」
「まあ、確かにな」
ミランシャをよく知るアッシュも同意した。
「基本や基礎を重視するアルフに比べて、ミランシャはかなり大雑把だからな。そもそも愛機からして特殊すぎんだろ」
「……ム、二人とも酷くない?」
同胞二人の酷評に、ミランシャがムッとした表情を見せた。
が、すぐに頬に手を当て嘆息すると、
「けどまあ、そうかもね」
自分でも向いていないことを認めた。
すると、エドワードが「はいはーい!」と手を上げた。
「なら、ウエイトレスとかどうっすか! すっげえ似合いそうっすよ!」
と、ミランシャの容姿だけを考慮した案を挙げる。
ちなみにその時エドワードの脳内では、ウエイトレス姿のミランシャ――何故かユーリィの姿も思い浮かんでいた。
「お前なあ……」
対し、友人であるロックは呆れたように苦笑した。
だが、エドワードの気持ちも分からなくもない。
ミランシャは誰もが認める美女だ。ウエイトレス姿もさぞかし似合うだろう。
正直、ロックも見てみたい気分になった。
「まあ、確かにミランシャさんなら凄く似合いそうね」
「あははっ、きっとそうだね」
と、アリシア、サーシャもあごに指を当てて想像する。
しかし、その案に対し、アッシュは残念な表情を浮かべてかぶりを振った。
「いやいや、こいつって案外お嬢なんだぞ。客商売なんてかなり相性が悪くないか? つうか多分無理だろ」
「そうだな。私もそう思う。客を客と思わない気がしてならん。気にくわないことがあれば即座に殴りかかりそうだ」
オトハも小さく嘆息して、そんなことを言う。
二人とも変わらずの酷評だった。
「……本当に酷い言い草ね、二人とも」
ミランシャが半眼で同胞二人を睨みつける。
「……なら、どうするの?」
と、状況を見守っていたユーリィが、不安を抱いた声でミランシャに尋ねた。
クライン工房の財布のひもを握る彼女としては、居候が増える事までは許容するが、タダ飯喰らいが増えるのだけは許可できない。
だが、そんな少女の不安に対し、ミランシャはニコッと笑った。
「大丈夫よ! アタシに秘策があるわ!」
と、持ち前の明るさを取り戻して堂々と宣言する。
続けて、ビシッと親指を立てると、
「心配しないで、ユーリィちゃん! 生活費ならバッチリ稼いで見せるわ!」
自信満々にそう告げて、彼女は満面の笑みを見せるのだった。
「それこそ、十年でも二十年でも、ここで暮らしていけるぐらいね!」
「…………そう」
洒落にならない台詞を吐くミランシャに別の意味で不安になるユーリィだった。
そこはクライン工房の一階。作業場にて。
ユーリィ=エマリアは、愕然とした表情を浮かべていた。
隣に立つサーシャやオトハも同様に唖然としている。
今そこには八人の人間がいた。
まずは留守番をしていたユーリィ、サーシャ、オトハの三人。
続いて帰宅した工房の主人であるアッシュ。
彼について来た客人のアリシア、エドワード、ロックの三人。
そして最後に、予期せぬ来訪者である――。
「あははっ、久しぶりだね。三人とも」
と、ミランシャが、頭に手を当てて笑う。
「えっと、さっき、アシュ君が説明してくれたけど、二ヶ月程ここでお世話になることになったからよろしくね」
そんなことを宣言され、ユーリィ達留守番組は一歩後ずさった。
どうしてこうなったのか。全くもって理解できない。
今日は彼女達にとって、とても不満な日だった。
気落ちするアリシアを見かねて、不本意ながらもアッシュとのデートを認めた。
ユーリィにしろサーシャにしろ、その事自体はもう割り切っていたのだが、それがどうして同居人――しかも恋敵――が増える結果にへと繋がるのか。
ミランシャの同行人――何故かいるエドワードとロックや、当人であるアリシアに視線を送るのだが、三人とも上手く答えられないようだった。
「まあ、そういうことだ。色々分からないことは教えてやってくれよ」
と、アッシュがのほほんと宣った。
ユーリィ達は、もはや呆然とするしかなかった。
と、そんな中、
「……おい、ハウル」
このメンバーの中では、そこそこミランシャとの付き合いが長いオトハが、呆れた果てたような様子で突然の居候に詰め寄った。
「お前な、一体どういうつもりだ。少し不謹慎だぞ。若い女がいくら友人といっても男の家に転がり込むなど……」
「オトハさん、オトハさん」
と、ユーリィが半眼で紫紺の髪の居候を睨みつけた。
「あなたの頭カラッポなの? 完全に自分のことを棚に上げている。天罰いる?」
「う……」図星すぎてオトハは沈黙した。
サーシャとアリシアも言葉にはしなかったが、似たような眼差しを向けている。
「……ふう」
小さく息を吐き出して脱力するユーリィ。何にせよ、オトハが話を切り出してくれたおかげで、彼女は少しだけ冷静さを取り戻した。
そしておもむろに顔を上げて、
「……状況は分かった。けど、本当に二ヶ月で済むの?」
と、ユーリィはミランシャにではなく、アッシュに問う。
クライン工房の主人は、ボリボリと頭をかいた。
「う~ん、そうだな。正直アルフ次第だな。あの爺さんのことだ。あいつがいねえと話し合いにもなんねえだろうし」
それがアッシュの素直な意見だった。
結局、アルフレッドを仲裁人に立てる以外、改善案がないのである。
「アルフのことだ。帰国して事情を知ったらすぐに動くだろうし、それを逆算すると二ヶ月ぐらいってのが妥当なところだと思うぞ」
「………そう」
ユーリィはぶすっとした表情で呻いた。
確かにその通り。妥当な計算だ。
不本意ではあるが、ミランシャの祖父の理不尽さはユーリィもよく知っている。
赤毛女のことは嫌いだが、ここで見捨てるのも後味が悪い。
ならば、二ヶ月ぐらいなら我慢すべきか。
ユーリィはしばし悩み続け、ようやく結論を出した。
「分かった。私も同居を認める」
「……エマリア」
最も反対しそうな少女の同意に、オトハは苦笑を浮かべた。
「エマリアが許可するのなら私が反対する理由がない。そもそも私も居候だからな」
そう言って彼女もミランシャの同居を受け入れた。
「おう。ありがとな」
と、彼女達の苦悩や心情には全く気付かずに、アッシュはにこやかに笑った。
すると、ユーリィがじいっとアッシュを見つめ、
「アッシュ。後で絶対『抱っこ』してもらう」
「……は? ユ、ユーリィ? なんでいきなり? どうしたんだ?」
突然そんな要求をされ、目を丸くするアッシュ。
と、今度はオトハがアッシュを睨み、
「クライン。私には何か奢れ。美味いものだぞ」
「へ? なんでオトまで?」
立て続けの要求にアッシュは唖然とした。
サーシャとアリシアは「はあ」と溜息をついている。
その微妙な空気を読んだのか、苦労人のロックが話題を変えた。
「ところで、ミランシャさん」
「ん? 何かなロック君」
と、ミランシャがロックに視線を向ける。
他のメンバーも大柄な少年に注目した。
「師匠の所で居候するのはいいですが、生活費などはどうするんですか? もしかして教官のように俺達の学校で働くとか」
二ヶ月という期間は長い。流石にその期間滞在するのに、残金が少ないないという手持ちの金だけでは持たないだろう。バイトでもしないと生活ができない。
その期間、アッシュが生活費を代替えする案もあるが、それはユーリィが許可をしないのは目に見えている。働かざる者食うべからずだ。
クライン工房の懐事情を抑える彼女は、とてもシビアなのである。
「あ、それなら私がうちの父親に頼みましょうか?」
と、アリシアが提案する。
元々オトハもアリシアの父の紹介で、今の職についている。
同じ《七星》であるミランシャならきっと受け入れてくれるだろう。
アリシアはそう思ったのだが、
「それは無理だぞ」
その提案をオトハが腕を組んで否定する。
「この馬鹿女は特殊すぎる。教え方も雑で教官には絶対に向かない人間だ」
「まあ、確かにな」
ミランシャをよく知るアッシュも同意した。
「基本や基礎を重視するアルフに比べて、ミランシャはかなり大雑把だからな。そもそも愛機からして特殊すぎんだろ」
「……ム、二人とも酷くない?」
同胞二人の酷評に、ミランシャがムッとした表情を見せた。
が、すぐに頬に手を当て嘆息すると、
「けどまあ、そうかもね」
自分でも向いていないことを認めた。
すると、エドワードが「はいはーい!」と手を上げた。
「なら、ウエイトレスとかどうっすか! すっげえ似合いそうっすよ!」
と、ミランシャの容姿だけを考慮した案を挙げる。
ちなみにその時エドワードの脳内では、ウエイトレス姿のミランシャ――何故かユーリィの姿も思い浮かんでいた。
「お前なあ……」
対し、友人であるロックは呆れたように苦笑した。
だが、エドワードの気持ちも分からなくもない。
ミランシャは誰もが認める美女だ。ウエイトレス姿もさぞかし似合うだろう。
正直、ロックも見てみたい気分になった。
「まあ、確かにミランシャさんなら凄く似合いそうね」
「あははっ、きっとそうだね」
と、アリシア、サーシャもあごに指を当てて想像する。
しかし、その案に対し、アッシュは残念な表情を浮かべてかぶりを振った。
「いやいや、こいつって案外お嬢なんだぞ。客商売なんてかなり相性が悪くないか? つうか多分無理だろ」
「そうだな。私もそう思う。客を客と思わない気がしてならん。気にくわないことがあれば即座に殴りかかりそうだ」
オトハも小さく嘆息して、そんなことを言う。
二人とも変わらずの酷評だった。
「……本当に酷い言い草ね、二人とも」
ミランシャが半眼で同胞二人を睨みつける。
「……なら、どうするの?」
と、状況を見守っていたユーリィが、不安を抱いた声でミランシャに尋ねた。
クライン工房の財布のひもを握る彼女としては、居候が増える事までは許容するが、タダ飯喰らいが増えるのだけは許可できない。
だが、そんな少女の不安に対し、ミランシャはニコッと笑った。
「大丈夫よ! アタシに秘策があるわ!」
と、持ち前の明るさを取り戻して堂々と宣言する。
続けて、ビシッと親指を立てると、
「心配しないで、ユーリィちゃん! 生活費ならバッチリ稼いで見せるわ!」
自信満々にそう告げて、彼女は満面の笑みを見せるのだった。
「それこそ、十年でも二十年でも、ここで暮らしていけるぐらいね!」
「…………そう」
洒落にならない台詞を吐くミランシャに別の意味で不安になるユーリィだった。
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