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第11章 後日談 もう一つの復活劇
(95)※ 依代と巫
✳︎✳︎✳︎
今回もオスカー視点です
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「ふ…んぐッ…はぁッ…」
石造りの神秘的な玄室に響くのは、くぐもった喘ぎ声と、ぱちゅぱちゅ、ぴちゃぴちゃという卑猥な水音だけ。
海洋神に捧げる神事に協力を仰ぐ人物といえば、おのずと決まっている。僕はメレディスとパーシヴァルを伴って、神殿へと渡った。ここで異界の徒が神事を捧げるのは、初めてのことらしい。神妙な面持ちの神官に先導され、僕らは拝殿へと通された。ここから先は、僕らだけ。石造りの重厚な扉が、音もなく閉じられる。
『———「ウタ」ヲ捧ゲヨ』
背後のパーシヴァルが、突如声を上げる。なるほど、彼は三人の中で最も神に近い。依代として選ばれたわけだ。瞳には碧海の光が宿っている。
「パーシヴァル、君は一体…」
不躾に腕を掴まれ、メレディスの声に緊張が走る。パーシヴァルは、懐に入れた者に対しては馴れ馴れしく距離を詰めるが、決してぞんざいに扱ったりはしない。表情の抜け落ちたパーシヴァルは、彼であって彼ではない。「神」の意向により、「歌」を捧げるのはメレディスに決まったようだ。
あらゆる信仰において、凡そ神事とは「楽」と「舞」と相場は決まっている。しかし記録を紐解けば、それが代替に過ぎないと分かる。本来神に捧げるものといえば、生命そのもの。それは生贄であったり、性行為であったり。
「歌」そして「舞」、それは巫が神の寵愛に喘ぎ狂う、甘やかな営みに他ならない。
ここで行われる「神事」がどんなものか、僕は神官の「歌」から読み取っていた。僕らは皆、それなりに神の血筋や加護を得ている。誰が海洋神の依代に選ばれ、「歌」を奉納する一夜の花嫁に選ばれてもおかしくはなかった。最悪、僕が身を捧げることも覚悟していたが、神が選んだのは残りの二人。僕はサポート役に徹することにした。
パーシヴァルに強引に抱き寄せられ、乱暴に唇を奪われるメレディス。僕は背後から彼をそっと抱きしめ、シャツのボタンを一つ一つ外していく。突然始まる情事に戸惑いながら、しかし彼はパーシヴァルから流し込まれる精と神気に抗えない。ささやかな抵抗を諦め、震える瞼を従順に伏せる。その横顔にひどく興奮しながら、僕は彼のうなじを味わいつつ、一枚一枚着衣を剥いでいく。
メレディスが、僕と同じようにパーシヴァルとも「親しい」関係にあることは知っている。
僕らは恋人同士じゃない。生まれながらに複雑に絡み合った命運、ある種の強い絆で結ばれているとはいえ———伴侶とかパートナーとかそういうものではなくて、強いて言えば「共犯者」に近い。それはパーシヴァルも同じだ。お互い、肉体関係にあることを喧伝することも、公言することもない。だからこそ、僕とメレディス、パーシヴァルの間には、通じ合うものがある。
普段と様子の違うパーシヴァルに当惑しながら、それでも彼を信頼して身を預けようとするメレディス。同じく、背後からこの行為に加担する僕にも。強い力で抱きしめられ、濃厚さを増す口付けに次第に昂る彼が、愛おしくてたまらない。僕は彼に愛撫を加えながら、「神」をその身に受け入れる準備を進める。
冥神の愛し子———神は確かにそう言った。彼はメレディスを甚くお気に召したようだ。僕が背後から抱え、大きく開脚させたメレディスに、愛撫もそこそこに即座に押し入った。
「くあァ…ッ!」
僕の腕の中で、他の男のものを受け入れながら、メレディスが震えている。羞恥に耐えながら、快楽に紅玉を潤ませて。愛しさで心臓が掻き毟られる。淫らで美しい、僕だけの月神。ゆさゆさと律動に翻弄されながら、神の精に酔い痴れる彼の顎を掴み、彼の甘い唾液を味わう。
「あぶ…ひァ!じゅるっ…ん”んん!!!」
パーシヴァルの長大なそれで延々と嬲られて、メレディスが跳ねる。既に何度も極め、彼の腹は白濁に濡れ、卑猥な性の匂いが立ち込める。僕のももう、ずっと痛いくらいだ。乱れ散らして朦朧とするメレディスに満足したのか、パーシヴァルはやおらメレディスの足首を掴み、ガン、ガンと叩きつけるような抽送の後、彼に恩寵を注いだ。
「~~~~~!!!」
僕の抱擁もキスも撥ね付け、背をぴぃんと弓形に反らし、メレディスは声にならない断末魔の叫びを上げた。長い長い射精。彼の内側に注がれる、どくどくというリズムが、僕にまで伝わって来るようだ。
「!!、!!、~~~!!!」
涙に濡れた紅玉を目一杯見開いて、はくはくと苦しげな呼吸を繰り返しながら。まるで毒杯でも賜ったように悶え狂い、やがて彼はかくりと動かなくなった。同時に、射精を終えたパーシヴァルも。
こうして、海底神殿での「神事」は終わった。
今回もオスカー視点です
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「ふ…んぐッ…はぁッ…」
石造りの神秘的な玄室に響くのは、くぐもった喘ぎ声と、ぱちゅぱちゅ、ぴちゃぴちゃという卑猥な水音だけ。
海洋神に捧げる神事に協力を仰ぐ人物といえば、おのずと決まっている。僕はメレディスとパーシヴァルを伴って、神殿へと渡った。ここで異界の徒が神事を捧げるのは、初めてのことらしい。神妙な面持ちの神官に先導され、僕らは拝殿へと通された。ここから先は、僕らだけ。石造りの重厚な扉が、音もなく閉じられる。
『———「ウタ」ヲ捧ゲヨ』
背後のパーシヴァルが、突如声を上げる。なるほど、彼は三人の中で最も神に近い。依代として選ばれたわけだ。瞳には碧海の光が宿っている。
「パーシヴァル、君は一体…」
不躾に腕を掴まれ、メレディスの声に緊張が走る。パーシヴァルは、懐に入れた者に対しては馴れ馴れしく距離を詰めるが、決してぞんざいに扱ったりはしない。表情の抜け落ちたパーシヴァルは、彼であって彼ではない。「神」の意向により、「歌」を捧げるのはメレディスに決まったようだ。
あらゆる信仰において、凡そ神事とは「楽」と「舞」と相場は決まっている。しかし記録を紐解けば、それが代替に過ぎないと分かる。本来神に捧げるものといえば、生命そのもの。それは生贄であったり、性行為であったり。
「歌」そして「舞」、それは巫が神の寵愛に喘ぎ狂う、甘やかな営みに他ならない。
ここで行われる「神事」がどんなものか、僕は神官の「歌」から読み取っていた。僕らは皆、それなりに神の血筋や加護を得ている。誰が海洋神の依代に選ばれ、「歌」を奉納する一夜の花嫁に選ばれてもおかしくはなかった。最悪、僕が身を捧げることも覚悟していたが、神が選んだのは残りの二人。僕はサポート役に徹することにした。
パーシヴァルに強引に抱き寄せられ、乱暴に唇を奪われるメレディス。僕は背後から彼をそっと抱きしめ、シャツのボタンを一つ一つ外していく。突然始まる情事に戸惑いながら、しかし彼はパーシヴァルから流し込まれる精と神気に抗えない。ささやかな抵抗を諦め、震える瞼を従順に伏せる。その横顔にひどく興奮しながら、僕は彼のうなじを味わいつつ、一枚一枚着衣を剥いでいく。
メレディスが、僕と同じようにパーシヴァルとも「親しい」関係にあることは知っている。
僕らは恋人同士じゃない。生まれながらに複雑に絡み合った命運、ある種の強い絆で結ばれているとはいえ———伴侶とかパートナーとかそういうものではなくて、強いて言えば「共犯者」に近い。それはパーシヴァルも同じだ。お互い、肉体関係にあることを喧伝することも、公言することもない。だからこそ、僕とメレディス、パーシヴァルの間には、通じ合うものがある。
普段と様子の違うパーシヴァルに当惑しながら、それでも彼を信頼して身を預けようとするメレディス。同じく、背後からこの行為に加担する僕にも。強い力で抱きしめられ、濃厚さを増す口付けに次第に昂る彼が、愛おしくてたまらない。僕は彼に愛撫を加えながら、「神」をその身に受け入れる準備を進める。
冥神の愛し子———神は確かにそう言った。彼はメレディスを甚くお気に召したようだ。僕が背後から抱え、大きく開脚させたメレディスに、愛撫もそこそこに即座に押し入った。
「くあァ…ッ!」
僕の腕の中で、他の男のものを受け入れながら、メレディスが震えている。羞恥に耐えながら、快楽に紅玉を潤ませて。愛しさで心臓が掻き毟られる。淫らで美しい、僕だけの月神。ゆさゆさと律動に翻弄されながら、神の精に酔い痴れる彼の顎を掴み、彼の甘い唾液を味わう。
「あぶ…ひァ!じゅるっ…ん”んん!!!」
パーシヴァルの長大なそれで延々と嬲られて、メレディスが跳ねる。既に何度も極め、彼の腹は白濁に濡れ、卑猥な性の匂いが立ち込める。僕のももう、ずっと痛いくらいだ。乱れ散らして朦朧とするメレディスに満足したのか、パーシヴァルはやおらメレディスの足首を掴み、ガン、ガンと叩きつけるような抽送の後、彼に恩寵を注いだ。
「~~~~~!!!」
僕の抱擁もキスも撥ね付け、背をぴぃんと弓形に反らし、メレディスは声にならない断末魔の叫びを上げた。長い長い射精。彼の内側に注がれる、どくどくというリズムが、僕にまで伝わって来るようだ。
「!!、!!、~~~!!!」
涙に濡れた紅玉を目一杯見開いて、はくはくと苦しげな呼吸を繰り返しながら。まるで毒杯でも賜ったように悶え狂い、やがて彼はかくりと動かなくなった。同時に、射精を終えたパーシヴァルも。
こうして、海底神殿での「神事」は終わった。
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