【R18BL】転生したらドワーフでした【後日談更新中】

明和来青

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第20話※ 王太子アイヴァン2

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 知らない天井だ。最近こればっか。そして、

「おはよう、クーノ。目覚めたか」

 背後には何故か、黒髪碧目のイケメン。

「ヒッ…」

 一気に覚醒した。ここは後宮。そして王太子アイヴァンの寝所だ。ヤバい、身体中がベトベトのカピカピ。否応いやおうなく現実が襲いかかる。

「ああああの殿下」

「はは。殿下とは水臭いな。我らはもうちぎった仲ではないか」

 は?

「ジャックと呼べ、クーノ。さあ、たっぷり可愛がってやろう」

「え?あ、あああッ…!」

 ぐにゅり。ロイヤルちんぽが、無造作にじ込まれた。いやいやいや、昨夜ゆうべあんなにヤったやん!

 ぬちぬちぬちぬち。

「はぁっ、吸い付いて来る。たまらぬ!」

「やっ、駄目ッ、駄目ッ、あ、あ、あ、」

 横臥後背位、添い寝バック、スプーニング。呼び方は色々だが、俺が寝起きエッチで女の子にヤってみたかったヤツ。しかし決して、ヤられたかった体位ではない。

 そして知ってしまった。バックはヤバい。彼のような粗チンでも、これは前立腺をダイレクトに突いて来る。あ、駄目だ、ちんこしごかないで。ヤバい、イく、すぐイっちゃう…!

「ヒあァ…ああッ…!!」

 昨日散々絞り取られて再生産が追いつかない、うっすいザーメンが吹き出す。だけど殿下はまだ止まらない。

「ははっ、早速イったか、愛いヤツめ。さあ、くれてやろう…!」

 ぬちぬちぬちぬち、どちゅん。

「イ”アアッ…!!!」

 クライマックスピストンに、射精の追撃。普通にメスイキした。あれ?ノーテクの早漏粗チンって、意外と悪くない…?

 荒い息を整えながら、殿下はロイヤルちんぽを引き抜く。はあ、朝の一発目までが夜伽なのか。みんな偉ェな。



 ————と思っていたのだが。

「さあ、朝はまだ早い。存分に睦み合うぞ」

 驚く間もなく転がされ、改めてバックからブチ込まれる。

「ん”アッ!!」

 ぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅ、パンパンパンパン。

「あああああ、らめ、らめ、」

「おお、締まる締まる。バックが好きなようだな、クーノ?」

「れんからめッ、れんからめッ、しょこ、しょこぉ、」

「殿下ではない、ジャックと呼べと言った」

 パチン!

「あへぇ♡」

 ヤバい、スパンキングでケツが勝手にきゅんと締まって、そこを突かれると一気にアクメしちまう。てか、バックは駄目だ。粗チ…ロイヤルちんぽ(今更)が前立腺そこばっか当たって、アホみたいに感じる。しかも添い寝バックより強くて速い。

 パンパンパンパンパンパンパンパン。

「らめらめイぐイぐイぐッ!イっ…はぁああ!♡」

「ははは、そんなに善いか!」

 パチン!

「あへぇェッ♡♡♡」

 あああ、またクライマックス、からのドクドク。そしてすぐ復活して、クライマックス、からのドクドク。無限ループだ。どんだけ孕ませる気なのか。王族の子作り、恐ろしい。

「イッぢゃう!♡イッぢゃう!♡やめ、まら、イぐうゥ!!!♡」

 泣いて懇願しながら、俺はまたアクメした。



 朝から酷い目に遭った。もう何も出ない。

「クーノ。お前は愛いヤツだな。そんなに余の摩羅に感じ入ったか」

 殿下はご機嫌だ。てか、何で急に愛称呼びなのか。

「殿下、も「ジャックだ」ごめんなさいごめんなさい!」

 ヒイ、のしかかられッ…!

「余は決めたぞ。お前を側室にする。いな?」

「うえッ?!」

 更にさかろうとする殿下から何とか逃れようともがいていると、「坊っちゃま、そろそろお時間です」と部屋の外から例の古参の侍女さんの声がする。助かった。殿下は「分かっておる!」と忌々しそうに返事をして、バスルームに消えた。

 俺は俺で、別の侍女さんに別のバスルームに連れて行かれた。昨日着せられたベビードールと紐パンは、ベッドのどっかに行ってしまった。あ、大人のおもちゃはどうしよう。しかし今の俺には、戻って回収する気力はない。綺麗に洗われ、服を着せられて、無事放流された。身体はだるいが、外の世界は朝の新鮮な空気。何だか狐につままれた気分だ。

「良いですか。坊っちゃまは飽き性です。一度お勤めに上がれば、十分な金子きんすが与えられるでしょう。犬に噛まれたと思い、耐えるのですよ」

 昨日の古参の侍女さんのセリフが脳内再生される。そうだ。これでお勤めは終わったんだ。犬に噛まれたと思って忘れよう。てか、臨時ボーナスとか出るんだろうか。ちょっとワクワクする。



 ———と、思っていたのだが。

「父上、母上。こちらのドワーフ、コンラート・クリューガーを側室に致します」

 あっれぇ?

「ふむ、エルフの大公代理から送り込まれた平民か。何故そのような亜人を?」

「はい。此奴こやつは大公代理の推薦通り、面白き玩具を生み出し、愛玩に値します」

「ほほ、お前がそのように気に入るとは珍しいこと。ならばアイリーンにも話を通しておかねばな」

「心得ております、母上」

 ちょっと待って。俺の頭上で、勝手に話が飛び交っている。てか、さらっと亜人って、めっちゃ差別用語。ここ、割と友好国だと思ってたのに。王族怖い。

 あれから一時間後。王族のプライベートダイニングで、俺はこうべを垂れていた。無罪放免されたと喜んだ3秒後、何故だか護衛騎士に捕獲され、あれよあれよと連行された先がここだ。なお、末席で共に朝食を言われたが、頑として固辞した。そしてそれは正解だったようだ。一応、アールトのブローチがあれば、大公代理からの客分という立場が保証されるのだが、周囲からの「平民の亜人風情が」という視線が、それが建前に過ぎないことを肯定している。胃に穴が開きそうだ。

 何が何だか分からないまま、再び放流。ランドリー棟ではみんなが忙しく立ち働く中、年嵩のメイドさんに「どうしたんだい、顔色が悪いよ」と心配されてしまった。そして、誰かが呼びに来るまで寝ていろと言われた。雑穀粥と優しさが身に染みる。昨晩ロクに寝ていない俺は、極度の身体的精神的疲労感で、あっという間に寝落ちした。



 そして翌朝。

「あなたがコンラートですのね?」

 俺は、王太子妃のサロンで、またしてもこうべを垂れていた。あっれぇ?

「お、王太子妃におかれましては」

「堅苦しい挨拶など結構。腹を割ってお話し合いをしましょう?」

 扇で口元を隠す、愛らしい少女。彼女が既に一子いっしの母で、第二子を懐妊されているとは思えない。いかにも少女趣味な、ファンシーなテーブルセット。固辞したが、今度は強く勧められて断れない。目の前で湯気を立てる紅茶が、まるでカツ丼のようだ。こうして、カタカタ震える俺をよそに、お茶会という名の尋問が始まった。
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