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後日談の後日談 その1
第3話 決勝
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「さあ栄えある決勝戦!ディッテンベルガー子爵対ボス・ゲースト太公代理。S級パーティー「オペルマハト」夢のパーティーメンバー対決です!本日はもうお一方ゲストをお呼びしております。同じくパーティーメンバーのバルドゥルさん?」
「はぁい、皆様ご機嫌よう。バルドゥルです」
「バルドゥルさんは現在『巡礼の聖人』としてのご活躍で有名ですね。バルドゥルさんからご覧になって、この二者の対決はいかがでしょう?」
「そうですね!竜人ならではの火力と瞬発力、タフさが売りのディルク君に対して、前衛から後衛までマルチな才能を誇るアールト君。彼の引き出しの多さに、ディルク君がどれほど食いつくことが出来るかが、勝負の鍵になりそうです」
「こちらからは以上です!」
おい、魔王陛下。何をノリノリで解説してやがる。
「はい、現場のベルタさんからでした。いよいよ世紀の対決が始まります。静かに睨み合う両者に興奮が止まりません」
あれっ、バルナバスさんて解説じゃなかったっけ。実況引き継いじゃってるんですが。
「ふん、わざわざ負け戦に挑もうとは酔狂なことだ」
「へっ、男がここまで来て引き下がれるかよ」
超美麗おエルフ様対、ワイルドクソイケメン。絵になる構図だ。少年漫画ならラスボス戦。そして二人の尋常じゃない闘気のうねりが肌にビリビリ来る。オーラが見えるようだ。
やがてディルクが戦斧に手を掛け、アールトが剣をチャキリと構える。オリハルコンのパーツを組み込んだ強靭な斧に、総ミスリル剣。鍛治師の技と技の対決でもある。ドワーフだけに、ちょっとワクワクしてる。
ディルクが斧を握ったのが早いか、アールトが剣を振り払ったのが早いか。アールトの剣の先から放たれた雷撃を、ディルクが斧で受け止める。これが開始の合図となった。多彩な攻撃手段を持ち、リーチを稼ぎたいアールトに、近距離に詰めたいディルク。両者とも伊達にトッププレイヤーじゃない。尋常じゃない体力に機動力。重装備を身につけたまま、恐るべきスピードで詰め寄るディルクに、舞い踊るようなステップで華麗な剣技を披露しながら、その重い一撃一撃を受け止め往なすアールト。流石に弓の出番はないが、手甲やピアス、体中の装飾品から精霊石が浮かび上がり、ディルクに容赦のない猛攻を浴びせる。
「くッ…相変わらずえげつねェな!」
「馬鹿げた耐久力。厄介な竜人め、さっさと焼け死ね!」
ちゅちゅちゅちゅちゅちゅどーん。
レーザーのような雷撃の雨嵐。さすがのディルクも、全ては防げない。希少な飛龍の革を使った革鎧を纏っていても、露出部分はチリチリと焼けて血が出ている。一方、アールトとて盤石な戦いではない。精霊石は多く操れば操るほど集中力を必要とし、夥しいMPを消費する。ディルクの斧撃を躱しつつ、雷精にMPを供給しながら、的確な演算処理を長く続けることは不可能だ。
一撃でディルクを削り切る切り札を持たないアールトと、一撃が入らず防戦一方のディルク。両者は拮抗して見える。手に汗握る戦いに、観客が固唾を飲んで見守る中。
「フハハ、見つけたぞ。そこだ!」
一瞬ガードが緩んだディルクの眉間に、アールトが雷撃を集中させる。たまらず斧を上げるディルク。しかしアールトの剣が、ディルクの心臓を捉える。
「ぐはッ!!」
全てがスローモーションに見えた。とすっ、と沈む剣先、見開かれたディルクの目。一方のアールトは、鬼神のような表情をしている。
「お前の龍核はここ。これで終い、だ!」
そのままアールトは、心臓を貫いた剣をぐりん、と回した。ディルクの巨体が、ゆらりと揺らぎ、そのまま闘技場の舞台の上に頽れた。
嘘でしょ。ディルク、死んじゃった、のか。
「何をもたもたしている、バルドゥル。蘇生だ。審判!」
「し、勝者、」
———その時。
舞台に倒れ伏したディルクの指がピクリと動いたかと思うと、異様な熱気が集まってくる。ディルクの背中がモリモリと盛り上がり、やがて革鎧を突き破り———
グオオオオオオオ!!!
彼の巨体が独りでに起き上がり、仁王立ちしたディルクが放つ強大な咆哮。彼の背からは強靭な翼が生え、額からは一対の角。手足の指先からは立派な爪、そして腕や頬には艶やかな白銀の鱗。
「龍の咆哮…」
アールトの小声が、観客席まで届いた。なぜなら聞く者全てを震撼させ、ひれ伏させる威圧。この場で言葉を発することができる者など、一握りしかいない。
龍の咆哮。竜族のうち、龍神の域に到達した者だけが放つことができる、王者の雄叫び。ディルクは竜人の血を汲む英雄の子孫だと聞いたことがある。しかし、竜人は亜竜の裔。龍どころか竜にすら遠く及ばない、竜の身体能力を多少宿した人間族に過ぎなかったはずだ。そんな彼が、どうして。
「へっ。弱っちい肉体なんざ要らなかったのさ。悪ィな、アールト」
「…貴様、私を利用したというのか…」
アールトはギリギリと歯噛みしながらディルクを睨みつけている。何だろう。一定ダメージで覚醒的な?体は龍神を目の前にして本能的な恐怖に震えながら、あまりに非現的な展開に、頭はやけに冷静だ。前世のゲーム知識が効いているのかもしれない。
観客席も審判も、龍神の龍気と神気に威圧されて身動きが取れない。そんな中、
「———私とて龍神を敵に回すほど愚かではない。野ネズミはくれてやろう」
そう言ってアールトは踵を返し、選手入場口から去って行った。
しんと水を打ったように静まり返った闘技場。どうするんだ、この空気。しかし立派な翼を生やしたディルクが俺を見つけると、バッサバッサと飛んで来た。
「よぉ。勝ったぜ」
「お、おめでとう、ございます?」
衆目が集まる中、ディルクは俺の前に跪く。
「我、汝に乞う。我が妃となりて、永遠の愛を受け取り給え。返事や如何に」
「へっ?えっ?」
ちょっ、何この空気。みんな見てる。みんな見てるよ。これってその、断るとかそういう感じじゃないっつうか。しかしディルクは、相変わらず跪いて上目遣いに俺を見つめている。どうしよう。逃げたい。逃げられない。仕方ない。伝家の宝刀を抜くしか。
「あっあのっ、お友達、から?」
そう言って、俺はディルクの手を取った。するとディルクは「いよっしゃあ!!」と叫んで拳を突き上げ、それに合わせて観客からポツポツと拍手が。やがてそれは、大歓声となって闘技場を包んだ。鷹揚にギャラリーに手を振るディルクと、ディルクに腰を抱かれて固まる俺。一体これ、どんな罰ゲーム。
やがて歓声が収まったところ、ベルタがすっとディルクに拡声魔道具を手渡す。
「っあー、これでコンラートは俺の嫁だ。証人はお前ら。異存はねェな?」
えっ。俺、友達からって言ったよ?しかし再びの大歓声が、俺の声をかき消す。ちょっと。
「コンラート。お前は俺の番だ。もう離さねェ」
そう言ってディルクは、さっきアールトに刺されてグリグリやられたところに生えた赤い鱗をブチッと引きちぎった。そしてそれを口に含んで、俺に口付ける。
「んんッ?!んんんんーーーッ!!!」
暴れる俺を抱きすくめ、衆人環視の中でブチュッと熱いキス。唾液と一緒に砕けた鱗を飲み込むや否や、体がブワッと熱くなり、俺の意識は遠くなる。
「おおっと!ここでディルク選手、コンラートに逆鱗を飲ませました!!ここにビッグカップル誕生だぁ!!!」
ワーーー!!!
そんな歓声が聞こえた気がする。
「はぁい、皆様ご機嫌よう。バルドゥルです」
「バルドゥルさんは現在『巡礼の聖人』としてのご活躍で有名ですね。バルドゥルさんからご覧になって、この二者の対決はいかがでしょう?」
「そうですね!竜人ならではの火力と瞬発力、タフさが売りのディルク君に対して、前衛から後衛までマルチな才能を誇るアールト君。彼の引き出しの多さに、ディルク君がどれほど食いつくことが出来るかが、勝負の鍵になりそうです」
「こちらからは以上です!」
おい、魔王陛下。何をノリノリで解説してやがる。
「はい、現場のベルタさんからでした。いよいよ世紀の対決が始まります。静かに睨み合う両者に興奮が止まりません」
あれっ、バルナバスさんて解説じゃなかったっけ。実況引き継いじゃってるんですが。
「ふん、わざわざ負け戦に挑もうとは酔狂なことだ」
「へっ、男がここまで来て引き下がれるかよ」
超美麗おエルフ様対、ワイルドクソイケメン。絵になる構図だ。少年漫画ならラスボス戦。そして二人の尋常じゃない闘気のうねりが肌にビリビリ来る。オーラが見えるようだ。
やがてディルクが戦斧に手を掛け、アールトが剣をチャキリと構える。オリハルコンのパーツを組み込んだ強靭な斧に、総ミスリル剣。鍛治師の技と技の対決でもある。ドワーフだけに、ちょっとワクワクしてる。
ディルクが斧を握ったのが早いか、アールトが剣を振り払ったのが早いか。アールトの剣の先から放たれた雷撃を、ディルクが斧で受け止める。これが開始の合図となった。多彩な攻撃手段を持ち、リーチを稼ぎたいアールトに、近距離に詰めたいディルク。両者とも伊達にトッププレイヤーじゃない。尋常じゃない体力に機動力。重装備を身につけたまま、恐るべきスピードで詰め寄るディルクに、舞い踊るようなステップで華麗な剣技を披露しながら、その重い一撃一撃を受け止め往なすアールト。流石に弓の出番はないが、手甲やピアス、体中の装飾品から精霊石が浮かび上がり、ディルクに容赦のない猛攻を浴びせる。
「くッ…相変わらずえげつねェな!」
「馬鹿げた耐久力。厄介な竜人め、さっさと焼け死ね!」
ちゅちゅちゅちゅちゅちゅどーん。
レーザーのような雷撃の雨嵐。さすがのディルクも、全ては防げない。希少な飛龍の革を使った革鎧を纏っていても、露出部分はチリチリと焼けて血が出ている。一方、アールトとて盤石な戦いではない。精霊石は多く操れば操るほど集中力を必要とし、夥しいMPを消費する。ディルクの斧撃を躱しつつ、雷精にMPを供給しながら、的確な演算処理を長く続けることは不可能だ。
一撃でディルクを削り切る切り札を持たないアールトと、一撃が入らず防戦一方のディルク。両者は拮抗して見える。手に汗握る戦いに、観客が固唾を飲んで見守る中。
「フハハ、見つけたぞ。そこだ!」
一瞬ガードが緩んだディルクの眉間に、アールトが雷撃を集中させる。たまらず斧を上げるディルク。しかしアールトの剣が、ディルクの心臓を捉える。
「ぐはッ!!」
全てがスローモーションに見えた。とすっ、と沈む剣先、見開かれたディルクの目。一方のアールトは、鬼神のような表情をしている。
「お前の龍核はここ。これで終い、だ!」
そのままアールトは、心臓を貫いた剣をぐりん、と回した。ディルクの巨体が、ゆらりと揺らぎ、そのまま闘技場の舞台の上に頽れた。
嘘でしょ。ディルク、死んじゃった、のか。
「何をもたもたしている、バルドゥル。蘇生だ。審判!」
「し、勝者、」
———その時。
舞台に倒れ伏したディルクの指がピクリと動いたかと思うと、異様な熱気が集まってくる。ディルクの背中がモリモリと盛り上がり、やがて革鎧を突き破り———
グオオオオオオオ!!!
彼の巨体が独りでに起き上がり、仁王立ちしたディルクが放つ強大な咆哮。彼の背からは強靭な翼が生え、額からは一対の角。手足の指先からは立派な爪、そして腕や頬には艶やかな白銀の鱗。
「龍の咆哮…」
アールトの小声が、観客席まで届いた。なぜなら聞く者全てを震撼させ、ひれ伏させる威圧。この場で言葉を発することができる者など、一握りしかいない。
龍の咆哮。竜族のうち、龍神の域に到達した者だけが放つことができる、王者の雄叫び。ディルクは竜人の血を汲む英雄の子孫だと聞いたことがある。しかし、竜人は亜竜の裔。龍どころか竜にすら遠く及ばない、竜の身体能力を多少宿した人間族に過ぎなかったはずだ。そんな彼が、どうして。
「へっ。弱っちい肉体なんざ要らなかったのさ。悪ィな、アールト」
「…貴様、私を利用したというのか…」
アールトはギリギリと歯噛みしながらディルクを睨みつけている。何だろう。一定ダメージで覚醒的な?体は龍神を目の前にして本能的な恐怖に震えながら、あまりに非現的な展開に、頭はやけに冷静だ。前世のゲーム知識が効いているのかもしれない。
観客席も審判も、龍神の龍気と神気に威圧されて身動きが取れない。そんな中、
「———私とて龍神を敵に回すほど愚かではない。野ネズミはくれてやろう」
そう言ってアールトは踵を返し、選手入場口から去って行った。
しんと水を打ったように静まり返った闘技場。どうするんだ、この空気。しかし立派な翼を生やしたディルクが俺を見つけると、バッサバッサと飛んで来た。
「よぉ。勝ったぜ」
「お、おめでとう、ございます?」
衆目が集まる中、ディルクは俺の前に跪く。
「我、汝に乞う。我が妃となりて、永遠の愛を受け取り給え。返事や如何に」
「へっ?えっ?」
ちょっ、何この空気。みんな見てる。みんな見てるよ。これってその、断るとかそういう感じじゃないっつうか。しかしディルクは、相変わらず跪いて上目遣いに俺を見つめている。どうしよう。逃げたい。逃げられない。仕方ない。伝家の宝刀を抜くしか。
「あっあのっ、お友達、から?」
そう言って、俺はディルクの手を取った。するとディルクは「いよっしゃあ!!」と叫んで拳を突き上げ、それに合わせて観客からポツポツと拍手が。やがてそれは、大歓声となって闘技場を包んだ。鷹揚にギャラリーに手を振るディルクと、ディルクに腰を抱かれて固まる俺。一体これ、どんな罰ゲーム。
やがて歓声が収まったところ、ベルタがすっとディルクに拡声魔道具を手渡す。
「っあー、これでコンラートは俺の嫁だ。証人はお前ら。異存はねェな?」
えっ。俺、友達からって言ったよ?しかし再びの大歓声が、俺の声をかき消す。ちょっと。
「コンラート。お前は俺の番だ。もう離さねェ」
そう言ってディルクは、さっきアールトに刺されてグリグリやられたところに生えた赤い鱗をブチッと引きちぎった。そしてそれを口に含んで、俺に口付ける。
「んんッ?!んんんんーーーッ!!!」
暴れる俺を抱きすくめ、衆人環視の中でブチュッと熱いキス。唾液と一緒に砕けた鱗を飲み込むや否や、体がブワッと熱くなり、俺の意識は遠くなる。
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