嫁の衣装を着てください!

たろ

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5 グッバイXXX*

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「あおちゃん、善は急げだよ!」

 めちゃくちゃ真剣な表情でそう言ってきた啓太は、真新しいカミソリの箱から取り出すと、俺の手へ握らせてきた。
 カミソリっていっても、ひげ剃る用の簡素なヤツじゃ無くて、女性のむだ毛処理用のあれ。刃先の周りに白いのが装備されてる、あれ。

 嫌な予感に後ずさるけど、俺よりもデカい啓太に両肩を掴まれると、そのまま脱衣所まで連行される。
 風呂場のドアを開けて、給湯つけて、シャワーを出して、とりあえず風呂場のドアを閉める…って、確実に風呂に入る準備されてるよな…?!

「大丈夫。助けが必要になったら、いつでも呼んでね」

 しっかりと目を見つめて言い切ると、無情にも閉められる脱衣所のドア。一人取り残されて、呆然とする。普段は俺に合わせることが多いくせに、突然強引になる幼なじみ。
 嫌なら従わなきゃ良いし、毛だって今剃る必要がないんだが…やっぱり、断り切れない自分もいる。

 さっき、自分の馬鹿さ加減に気付いたはずなんだけどなぁ…。なんか良いにおいのするカミソリを持ちながらため息をついた俺は、渋々風呂場へと足を踏み入れた。



 とりあえずいつも通り体と髪を洗う。いつもよりも念入りに時間をかけて洗ってはみたけど、全くの時間稼ぎにはならなかった。逃げ場なし、もう腹をくくるしか無い…!
 決意と共に、出しっぱのシャワーの栓を強めに締める。シャワーが止まった風呂の中は、湯気が充満していて暖かかった。

 シャンプーのボトルの隣へ差し込んでいたカミソリを手にして、深呼吸。刃先を一回だけお湯にくぐらせてから、腹の下へカミソリをあてた。断髪式だ…!
 気合いを入れて滑らせると、想像以上になめらかな動きでカミソリは移動する。産毛を刈り取られツルツルになる下っ腹…。少し下へずらして、とうとう上の方の毛へカミソリを入れた。

 女性用についてた刃の周りの装備って、石けんだったんだな…泡立って毛になじんでくるお陰で、剃りやすい気がする。
 ミレイユの露出を考えると、結構剃っておいた方が良いんだろうか…これぐらい?もうちょっと?を繰り返し続けると、3センチ強は毛が消えていった。


 シャワーで綺麗に流して、剃り残しをチェックして…そして鏡に映るのは、大分毛が消えた俺の股間。
 上の毛はもう良いだろう…問題は、下の毛だ。足の付け根辺りから少しずつ、本当に少しずつ剃っていく…なんか、女になった気分だ…。この年になって、陰毛の処理をするなんて、夢にも思わなかった。



 ◆



「もうちょい、かぁ…?」

 鏡に映る、黒さが大分減った自分の下半身。片足をバスタブへ上げて、股を広げてチェックする姿は変態以外の何者でもないんだろうが、しっかり処理しとかないと面倒な事になるだろうから手は抜けない。

 恐る恐るだった処理も、時間が経つと慣れてきたというか、麻痺してきたというか…大胆な手つきへ変わっていったのは事実。
 それぐらいに変わる程、俺はこの陰毛の処理に時間をかけていたらしい。そうなれば、何かあったのかと外で待ってる人間として心配になるのは当然。ついでに、啓太は割りと心配しいだった。

「あおちゃん大丈夫?」

 だから、様子を伺いにくるのは、当然だった。

 金玉を持ち上げて状態を見ていたら、啓太の声と共に風呂場のドアが開く。
 俺の背を掠めてドアが開けば、水滴で濡れた鏡に写っていた痴態をさらしてる俺が丸見えだ。

 動揺して固まった俺を、鏡越しに口を半分ぐらい開いた状態の啓太が見つめているのが見える。

「ちょ…!?」

 恥ずかしくて、一気に顔面が赤くなっていく。それが移ったのか、啓太も頬を染める。

「か、勝手に開けんな…!!」
「ご、ごめ…!」
「閉めろよ、寒い…!」
「はい…!!」

 勢いよく返事を返した啓太は、何故だか風呂場に入ってくるとドアを閉める。なんで入ってきてんだコイツ?!吃驚して振り返ると、なんかエロい顔した啓太と目が合った。
 この前、マッサージしてもらった時に見た表情と、似てる気がする…。なんでだろう…この顔をされると、ドキドキしてきて急に言葉が出てこなくなる。

「けい、た…?」
「ねえ、あおちゃん…俺も、手伝ってい…?」

 返事を聞くよりも先に、伸びてきた啓太の手に俺が握ってたカミソリを奪い取られた。反論も返事もできず、ただ恥ずかしさに黙って視線を逸らす。
 それに対して啓太は何も言わず、腕を掴まれると引っ張ってきた。体は自然と誘導された通りに動き、足下にある椅子へ腰を下ろす。

 俺の前へ膝をつくようにして座った啓太は、ゆっくりと足を開かせた。
 それから、シャワーの栓を少しだけ開け緩めにお湯を出すと、股間へとお湯をかけられる。一気に上がる湯気。
 俺が風呂へ行く前にはかけていなかったはずの啓太の黒縁眼鏡が、白く曇った。

「う、見えない」

 少しだけ不満そうな声を上げて、眼鏡を外してレンズの部分を濡らしていた。水滴のついたそれを再びかけなおすと曇りは無くなっている。

「良いのか、濡らして…」
「この方がよく見えるから」

 あ、あまりよく見ないで欲しいんだけど…そんな事も言えず、そうかとだけ返す。手にしていたシャワーは出しっぱで床に置いたせいで、啓太の穿いていたカーキ色の細身なズボンは、どんどんと黒く染まっていった。
 だけど、本人は気にも留めずに俺の股間へ顔を寄せると、金玉の下へと手を差し込んでくる。

「深めに座って…?」

 少しだけ重心を後ろにずらして座ったら、もっとと強いられる。言われる通りにすれば、尾てい骨辺りに重心をかけるようになっていた。
 バランスなんてとってられなくて、片手をバスタブの淵、もう片方を床に付くような形になる。

 両足を大きく開いているせいで、ちんこも、金玉も、尻穴も…自分から啓太へ見せているような体勢だ…。
 金玉の裏側辺りを指で撫でられて、思わず出そうになった声を噛みしめる。弱い力でなぞり、タックでしまう場所と指定されていた所をくるくると撫でられた。

「可愛い子がちょこっとだけ生えてる…ここ、分かる?」
「知らない…!」

 股の間から頭を出して聞いてくる啓太に、恥ずかしくなって目を閉じて首を振った。視界を遮断したけど、耳はくすくすと笑う声を拾った。

「うん、そうだよね…キレイにしてあげるね」

 ゆっくりとカミソリをあてられ、細かく動かされる。急所の毛を他人に剃られてるって思えば怖いはずなのに…イケナイ事をされている感じの方が強い。数回指の腹で撫でられてから、シャワーをあてられる。

「たまちゃんはキレイに出来たんだね」

 指が増やされ、金玉全体を包み込まれた。優しく揉みしだきながら、足の付け根辺りを少しだけ力を込めて刺激される。
 突然襲ってきた快感に、ビクっと腰が揺れた。こいつ、絶対に気持ちいいポイントを分かって触ってきてる…!

 そう分かっていても、口を開くと声が漏れそうで強く噛みしめたまま耐えることしか出来ない。何度も付け根を刺激され、次第に下半身へ熱が集まり…下がっていたはずのちんこは、半勃ちぐらいまでは上がってきている。

「おちんちんの周りは…もうちょっとかなぁ」

 危ないからと言われ、ちんこに手を添えると上に向かされる。そのままカミソリが数回撫でてきて…ちんこを囲むようにして、周りをカミソリが滑る。
 数回剃って、お湯で流して、また剃って…の繰り返し。それに加え、開いてちんこを乗せている程度だった手のひらは、次第に閉じてきて…完全にちんこを掴まれ、手のひらで覆われる。

「ん…ッ」

 わざとなのか、偶然なのかは分からないけど、カリの部分に指先が当たって、思わず声が漏れた。とんでもなく恥ずかしい失態だったのに、啓太からは可愛いという独り言が返される。

「ねえ、あおちゃん…」

 くにくにとちんこを掴む手が揉んできた。緩い刺激に耐えながら、うっすらと目を開くと、恍惚とした表情を浮かべた啓太が飛び込んでくる。
 なんでさっきよりも更にエロい顔してこっち見てくるんだ…俺まで釣られてその気になりそうだから、本気で止めてくれ…!

 視線が合ってるにも関わらず、返事を返さない俺に啓太は再度名前を呼ぶ。

「あおちゃん…」
「ッ、は、な、に…」

 仕方なく返事をすれば、啓太はへにゃっと緩い笑顔を浮かべた。

「ねえ…おけけ、いる?」
「え…」
「全部、剃っちゃおうよ…」
「ぜんぶ…」
「うん。ねえ、お願い…剃らせて?」

 顔を寄せてきた啓太は、名前を呼びながら鳩尾辺りにキスをする。

「そり、たいのか…?」
「うん、可愛いんだもん…」

 何度も何度も囁かれ、キスをされ…それでも、視線は外されない。
 次第に麻痺してくる感覚に、無意識の内に頭は縦に揺れていた。

「あおちゃん、大好き」

 ちゅっと一回キスをしてから、体が離れる。股間へとシャワーをあてられると、ゆっくりとわずかに残っている毛の部分へカミソリをあてられた。
 啓太を追うようにして動いた目は、自然と自分の下半身へと向く。泡立っているそこへあてられたカミソリが動き、剃られる感覚。一番優しく感じてしまうのは、剃られている所を初めて見ているからだろうか…。


 何度も丁寧に動かされ、シャワーで洗い流され…繰り返し行われた行為のせいで、俺の股間に黒い物はキレイに消えていった。

「可愛い…見て、あおちゃん。すごいキレイだよ…」

 やっとカミソリを手放した啓太は、完全に床へと座り込むと顔を寄せてきた。ちんこを横にどかして、ツルツルになったそこへ唇を寄せる。
 軽くキスを一回、二回…回数は増えて行き、唇で弱く啄まれ…ちんこを握っていた手もゆっくりと上下へ動かされる。

「ぁ…っ、けー、た…!」
「あおちゃんのここも、おちんちんも…あっついね…」

 剃ったばかりの所で啓太が吐いた息だってひどく熱い。いつの間にか水滴で濡れた眼鏡だって、薄く曇っていて、人の事言えないくせに…!
 もう一度膝立ちになった啓太は、俺の足の間へ入り込んでくるとにこっと微笑んだ。

「おいで、あおちゃん」

 俺も椅子を座り直して、体を支えていた腕を今度は目の前の啓太へと回す。そこでやっとジンとした痛みを感じて、腕が痺れていた事思い出した。
 だけどそれも一瞬。ずっと俺を握り込んでた啓太の手が動き出したら一気に快感が腰に響く。

 最初こそ優しくゆっくりだったけど、すぐに強めに握られ、激しく上下に扱かれた。自分でするよりも気持ち良くて、声が出そうになる。
 堪えようと必死に啓太の背中に縋り付くと、耳元でまたくすりと笑い声が聞こえた。

「きもち?」
「な…ッ、ぁ、」
「良いよ、声だして」
「ヤだ…!」
「大丈夫、俺しか聞いてないから…ね?」
「ん…ッ、ふ…!」
「ほら、あおちゃん…」
「ひ…ッ!」

 わざとカリの部分を引っかかれ声が漏れる。一度声を漏らしてしまうと、もうダメだった。
 弱い所を重点的に攻められ、半勃ちだったちんこは興奮と刺激のせいで一気に上を向く。

「ぁっ!や、け、た…!」
「はっ、あおちゃん」
「ん、あ…ッ、イく…!」
「イく?イっちゃう?」
「ぅうぁあ…ッ!」

 ぎゅっと啓太のシャツを掴むと、大きく腰が痙攣する。ビクビクってのと一緒にちんこから精液が漏れ出るのを感じて、すぐに力が抜けていく。
 啓太の肩に顎を乗せ、脱力すると緩くちんこを扱かれ、残りも搾られている…
 あぁ…すごく暑い…。シャワーが出しっぱなせいのか、自分の熱気のせいなのか、頭後ろで荒い呼吸を繰り返す啓太の熱気のせいなのか…むしろ、全部引っくるめてかもしれない。

 とにかく、朦朧としている意識の中、啓太に抱きしめられて…幸せだなって思った。

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