嫁の衣装を着てください!

たろ

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17 コスチュームプレイ*

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 時間にして数秒。じっと見つめ合う俺たち。
 それでも、思い出してしまった尿意のせいで、俺の膀胱の限界はすぐそこまできている。その数秒でさえ我慢するのはツライ。便器の前までやってこれたってのに、出せない辛さがここまでだったとは思わなかった…!

「啓太、ちょっと、出て、」
「いいよ」

 同意を得られてほっとしたのは一瞬。俺越しに、啓太は便座の蓋を上げると、目の前にしゃがみ込んだ。

「え…?」
「ちょっと待ってね~」

 いつもの調子で答えるけど、手はスカートの下へと入っていく。それから、一気にTバック、ストッキング、露出対策用の下着、ついでに俺の下着までずり下ろされた。

「ちょ…?!」
「はい、どうぞ」
「いや、でも…」
「大丈夫、俺に気にせずして?」
「そんな…!」
「ほら、漏れちゃうよ?いいの?」

 内太ももを下から上へと指先で撫で上げられ、ぶるっと震えが走る。本気でやばい、もう限界だ…!そんな趣味無いのに…見られるとか、恥ずかしすぎるのに…!
 それでも、抑えきれない尿意のせいで俺の腰はのろのろと下へと降りていく。女みたいに便座に座ると、せめてもの思いで両膝を合わせて隠すようにした。

「ほんとに…、けーたぁ…!」
「うん。おしっこするとこ、見ててあげるからね」
「ッ、まじ、や、だぁ…!」

 じわりと視界が歪む。短いスカートを両手で握りしめて堪えてみたけど、それも敵わず…ちょろっと、タックの切れ目から水音が漏れた。

 一度出たら止められない…勢いよく流れ出す尿は、じょぼじょぼ音を立てて便器の中へとこぼれ落ちていく。
 ああ…最悪だよ…啓太の目の前でおしっこさせられるとか…どんなプレイだよぉ…

「ちゃんと出せて偉いねぇ、たくさん我慢してたのかな?」
「うるせーよぉ…!」
「拭きにくいし、これ使おっか?」
「な、なに…?」

 壁に備え付けられているボタンを押され、便座が稼働する。すぐに、股間目掛けて温かい水がかかってきて、短い悲鳴をあげちまう。
 数秒で止めた後、トレイットペーパーを巻き取った啓太は俺の足を持ち上げ、便座に片足を上げさせた。

「キレイキレイしましょうね~」

 甲斐甲斐しく股間を拭く姿を目の当たりにして、思考が追いつかない
 。というか、考えることを止めた。

 ぼうっと眺める俺の前で、便器の中へ捨てて水を流すと、良く出来ましたとご褒美のようにキスをされる。

「おしっこしたから、もう良いよね?」

 立って、と優しい声で急かされて、ゆっくりと立ちあがった。場所を入れ替わるようにして、扉へ手を突いてケツを突き出す俺と、便座に座って俺の腰へキスをする啓太。

 ちゅっちゅっと、音を立てながら、啓太の唇はケツの方へと降りていく。腰を抱くようにして、回された手がくすぐったい。腹を撫で回している左手は、相変わらず手袋が嵌まったままみたいだ。


 ほとんど意味を成してないスカートを捲って、啓太の唇は中心へと向かっていった。さっき水浸しになって、啓太が拭いてくれたケツ穴の付近まで唇が近づいてきて、これからくる刺激に興奮する。無意識に強請るようにケツを突き出すと、かわいと熱い吐息混じりに呟かれた。

 ケツを両手で掴んで広げると、穴の周りにキスを始める。もどかしい感覚に唇を噛んで必死に我慢をしていれば、やっと中心へのキス。それから、温かい物が穴の周りを這い始める。

「ん~~~ッ!」

 やっと中へと舌が入ってきたと思ったら、突然めちゃくちゃに吸い上げられて、体がビクビクと反応してしまう。ずずって卑猥な音をあげなら、啓太に吸い上げられてるんだって思えば思うほど、敏感になっていって震えが止まらない。
 だけど、それだけじゃ刺激は足りないのも確かだ。一向に口での愛撫から先を進めてくれない啓太のせいで、今の俺はだらしない程にぐずぐずだろう。

「けー、たぁ…!」
「はっ、あおちゃんのお尻、いーにおい」
「へん、たい…!」
「ふふ、あおちゃん限定だよ?」
「ぁ…ッ、や、だぁ…!」

 顔を振りながら激しく吸い上げられ、下半身が痙攣する。嫌だと断続的に言い続けていれば、何が嫌なの~?と上の方から声が降ってきた。
 ゆっくり振り返ると、すぐ近くに啓太の顔がある…いつの間にか、立ちあがって俺に覆い被さっていた。

「周りばっか…やめろよぉ…」
「あおちゃんは奥が良いの?」
「それ、は…」
「奥が良いのかな?」
「おく、が、良い…」
「そっか、じゃあ、葵の奥、俺が掻いてあげるね?」

 荷物の中へ手を突っ込み、化粧ポーチを取り出した啓太は、中から小さなプラスチックの容器を抜き取る。右手の手袋を外し荷物へ投げ入れ、容器の青い蓋を開けて指を突っ込んだ。何か、透明なクリームをたっぷりと指につけると手早くその容器もしまう。
 目が合えば、お待たせと甘く微笑まれて…自分が早くって急かしてたんだと思うと、恥ずかしくなって慌てて扉の方へと顔を戻した。

「ん、ぁ…あ…」

 啓太の指はすぐに俺の望み通りに中へ入ってきた。ゆっくりと1本入ると、くるっと手首を回転して入り口付近を引っ掻く。俺の反応を見ながら更にもう1本と増える。どこを触ったら気持ち良いのかなんて、啓太はとっくに把握してるから、指の動き全てが気持ち良くてやばい。

 追撃するように、軍服の下から左手が入り込んできて、すっかり勃ち上がってる乳首を手袋越しに捏ね上げられる。生地の擦れる感覚がもどかしくて、どうにかなっちまいそうだ…!

「うぅっ、あッ、ふぁあ…!」
「…入れるよ」

 気持ちいい…与えられる刺激に夢中になっていたら耳元で囁く声が聞こえた。
 それから、引き抜かれる指の感覚。

「あ…ッ、」

 寂しくて、追うように啓太の方へと振り返えると、倍以上の物がケツ穴へと割り込んできた。

「ひぅ…?!」

 反射的に扉へ突いていた手が爪を立てる。俺の反応はお構いなしに、ずんずんと入り込んでくる啓太のちんこは、最後まで入りきるのを待たずに動き出した。

 必死に扉へ縋り付いてるはずなんだけど、啓太の容赦ない突き上げのせいで体はガクガクと揺れる。そのたびに、お互いの軍服に付いている飾りがシャラシャラ甲高い音をたてていて…コスプレしたままセックスしてるんだって事を教えてくる。

「んっ、はッ、ま、ダメ…!」

 良いところばっかりを突かれて、正直限界が近い。タックでちんこをしまい込んでいるから射精は出来ない…だから、イケるはず無いのに…体がビクビクと震えて、追い上げられているのが分かる。

「イくから…!や、あぁ、!」
「いい、よ、イってよ、葵ッ」
「やめ、ああッ、ん、~~~~ッ!!!」

 一瞬、目の前が真っ白になって体が大きく仰け反った。今まで感じたことのない快感が全身に走って、震えが止まらない。ビクッと震え続ける体…マジか…俺、ドライでイったのか…

 朦朧とする意識に、多幸感を感じで眼を閉じる…だけど、余韻に浸るなんて暇なんて無かった。
 俺がイったことで止まっていた啓太の動きが、再び再開したからだ。パンって肌同士をぶつけ合いながら、啓太が奥目掛けて腰を突き立ててくる。

「まっ、んぁ、イって、るぅう…!!」

 必死に押さえていた声だったけど、もう堪えられない。強すぎる刺激に首を振りながら無理だと伝えたいのに、動きと共に出るのは情けないぐらいの喘ぎ声だけ。

 言葉にならない俺の様子に、腰を掴んでいた啓太の手に力が入った。
 痛いぐらいに掴まれて、激しくなるピストンに啓太も限界が近いんだと感じた時だった。


 突然、啓太の動きが止まる。それと同じぐらいで、人の話し声が聞こえてきた。
 数人の足音と共に、トイレの入り口の扉が開かれた音がした。咄嗟に自分の口を両手で押さえ、様子を伺う。

「そういえば、今日レベルの高いミレイユ居たよなぁ」
「午後からきた子だよな?主人公と一緒に居た」
「そうそう、一人になった所で列並んだんだけどさ。クソエロくて可愛かった」
「俺も撮影したわ、あの子の腰から尻のライン、本当にやばいよな」
「どこ行っちゃったんだろうな~、もう一回撮りたいよなぁ」

 扉越し、少し先の小便器の方から聞こえてくる会話に、息をのんだ。これは、もしや…

「…葵の事、話してるね?」

 耳元で低く囁かれた声に、体がびくりと反応する。今人がいるってのに、なんで話しかけてくるんだよ…!バレたら一巻の終わりなんだぞ…!そう言いたいけど、手を放せば声が漏れちまいそうで、何も言い返せない。
 顔だけ振り返り睨み付けたら、啓太はにこっと笑顔を返してきた。ちっとも目が笑ってないその顔に、嫌な予感を覚える…。

 腰を掴んでいた手が、足の方へと向かうと、事もあろうに上へと持ち上げられる。必死になって抵抗しようとしたけど、イッたばかりの体は思った以上に力が入らない。結局は啓太の思い通りに体勢を入れ替えられてしまい、向かい合うようにさせられる。

「んんぅ…?!」
「しーっ、バレちゃうよ?」

 もちろん下は突っ込まれたまま回転されたわけで、大きく掻き混ぜられる感覚に喉が引き攣った。必死に両手で口を抑えてるけど、やっぱり完全に声を出さないなんて無理だ…!

 ぼやけてる視界で啓太を見上げ、首を振って知らせる。けど、相手の目を見て、これは聞き入れてもらえないって悟る。
 興奮のせいか荒い呼吸を繰り返し、切な気に目を細め見つめてくる姿は、今まで見た何よりも色気を感じた。だめだ、飲まれる…伝染したように俺の呼吸も荒くなる。


 ぼんやり見つめている前で、俺の背中を支えてくれていた左手を抜き取ると、自分の口元へと持っていった。黒いハーフの手袋へ歯をたて現れる白い手。
 その光景を目の当たりにして、ぞくぞくと体が震える。入れたまま動いてくれない生殺しな状態が苦しい。
 自然と手は啓太の首元へと周り、卑しく縋り付いた。

「け、た…ッ、」
「ごめん、後で殴っていいから」

 眉を寄せ苦し気な顔で微笑んだ啓太は、引き抜いたばかりの手袋を俺の口へ詰め込んできた。大人しくそれを咥え込むと、息苦しさと声が漏れる。何をする気なのか…不安と期待が入り混じった目で問いかければ、ごめんね、ってもう一度微笑まれ膝裏へと腕が回り込んできて…足が宙へと浮いた。

「ぅんんんッ!!!」

 これほど、深く奥にまで啓太が入り込んできたことがあっただろうか。限界のその先を超えてきた啓太のせいで、目の前が真っ白くなる。
 それが怖くて、必死に啓太へとしがみつけば、ウィッグの独特な匂いの間からふわりと啓太の香りがして、少しだけ安心した。

「動くよ…!」

 抱きかかえたまま、啓太は腰を揺らし始めた。動くたびにふわふわ揺れる体。
 自分の体重のせいで体は落ちていき、奥の奥のまで入り込む。
 そんなところ、もう、入らない…!今の見た目こそ女だろうが、俺は男だ。構造的に子宮なんて無い。

 それなのに、お腹の奥がきゅっとして、何かをノックされているような感覚がした。

「んぅ?!」

 数回揺らされて、目の前に火花が散る。背骨に電気が走ったような衝撃に襲わる。
 なんだこれ…?なんだこれ…?!
 俺の様子が変わったのを見逃さなかった啓太は、そこ目指して腰を振り上げてきた。ぷらぷらと揺れる足が、あまりの快感でピンと伸びる。

「んんんんっ!!」
「ッ、俺のおちんちん、奥まで、入ったよ…!」
「んぐっ、んん…!」
「葵、可愛い…きもちいんだ?」

 興奮しきった声で囁かれ、激しく腰が揺れ始めた。
 閉まっているはずの奥をしつこく突かれ、抉じ開けられる感覚…無いはずなのに、子宮にまで届いているような錯覚を起こす。

 強すぎる刺激に、力なんて入らず…半開きになった口からは、必死になって噛んでいた手袋が落ちていく。視界はぼやけていて、何も考えられない。
 ただただ、啓太が与えてくれる刺激が気持ちよくて、離れないようにしがみつく。

「あっ、ああ、ぅ、あ゛ッ!」

 啓太も最後が近いようで、突き上げのタイミングがだんだんと早くなっていく。ごりって最奥をえぐられる度に、強すぎる刺激で視界がぶれる。感じたこともない、電気みたいなのが背骨を走り抜けてチカチカする。

 ここがトイレで、誰かいるから声を抑えなきゃいけないなんてことはすっかり頭から飛んでいて…むしろ、理性なんかぶっ飛んでいて、何も考えられない。

「あんっ、やぁ…!けーたぁあ…!」
「ふっ、好き、好きだよ、葵ッ!」
「やぁ、らめ、へん、へんになる…!」
「大丈夫ッ、変に、なっちゃって?」
「ひぐっ?!やぁ、んぅ、ぁああああー!!」

 さっきみたいに目の前が真っ白になる。けど、さっきとは比べ物にならないぐらいに俺の体は痙攣した。またドライでイッてしまった…。
 全身を駆け巡る刺激に文字通り仰け反っている所で、容赦なく啓太の突き上げが加わる。低く声を漏らした啓太も一拍遅れて腰が震えると、中に温かい物が広がっていく。

「あぁ…!ぁうう…!」

 ドクって脈打つのを感じて、無意識に声が漏れる。ぐったりと啓太へ体を預けたら最後、魚みたいに口をぱくぱくさせ、強すぎる感覚に目なんて閉じられない。
 しばらくの間、二人とも息を整えるのが精一杯で、狭い個室の中でお互いの荒い呼吸音だけが響く。 

 じっと抱き合っていると、先に回復した啓太がゆっくり動き出して俺のこめかみへと口づける。何度か続いた口づけで、のろのろ顔を上げた。
 いつもとは違う紫色の瞳。カラコンのせいで目だけじゃ表情を読み取りにくいはずだけど…俺には蕩けるような甘い目で、見つめてきていることが分かった。

「葵、好き。大好きだよ」
「…俺も、すき」

 さっきまでの獰猛さはどこへやら。へにゃっと笑った啓太の顔が近づいてきたから、自然と目を閉じた。

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