一瞬だけ忘れていいですか？

はじまり

目の前には普通の家の大きさより一回り程大きい屋敷が建っている。



「貴族の家……だよな？」



そう疑問に思わざるを得ない。
あぁ、忘れてた！俺の名前はフェルノートって言うんだよね。

どこにでもいるふつーの庶民です。




この屋敷、どうみても裕福な家！って感じがするんだけど。




そこへ髪を後ろにしっかりと流し邪魔にならないようにした優しそうなイケメンがやってきた。30歳くらいだろうか。



「このような遠いところへようこそいらっしゃいました。」





そう言って俺をこの屋敷の敷地へいれてくれた紳士？さんは深々と頭を下げてきた。



フェル「っ、頭をあげてください！！」


こんなカッコ良くて賢そうな紳士さんに頭を下げられるって……！！




「……わかりました。ですが、急にこちらの都合であのような手紙を送ってしまいましたので。」






紳士さんはそっと俯き顔を隠す。。。