35 / 128
第三章 現代編
第34話 ─ ちょっと捻くれてみただけの異邦人 ─…ある男の独白
しおりを挟む
俺は思い出す。子供の時の思い出を。
楽しい思い出が出てくれば良いのに、いつも嫌な思い出ばかりだ。
「母さま。今日は僕、狩の師範にウサギの物真似が上手いなって言われたんだ」
「…………」
「母さま……? それでね、『狩りが上手くなってきたのはウサギの気持ちがわかるからかな』って、師範が」
「…………」
「母さま……? あ、あのね僕、今日は狩の師範に……」
「……うるさい」
「母さま……?」
「ウサギの気持ちが分かるのが何なの!? だったら森でウサギと一緒に暮らしなさい!! 何でもかんでもお母さんに言ってどうするの!?」
「え……だって、この前は何て言われたか全部話しなさいって……」
「お母さん今しんどいの! それぐらいもう分かりなさい!! お母さんがいちいち全部言わなきゃ、まだお手伝いできないの!?」
「…………」
──フェットと出会ってから、長いこと思い出さなかったのに。
嫌な記憶のフラッシュバックが、最近また起こるようになってきた。
*****
この世界に転移したと分かった、あのあとの俺は、呆然としたままフェンス沿いをフラフラと彷徨って、空港の敷地内に入り込んでしまっていた。
格好の時点でこの世界での不審者全開だった俺は、空港の職員に取り囲まれ、その後に警察に拘束されて牢にぶち込まれた。
エストックと弓矢を持っていたのが一番の理由だったのだろう。当時は捕まった相手が警察だなんて毛ほども分かってなかったが。
牢屋に入って状況に困惑しながら大人しく過ごしていると、何日かしてから黒い僧服を着た男が三人やって来た。
その中の態度のデカい奴が警察の責任者っぽい奴に横柄な態度で何か指示していた。
横柄野郎は残りの二人に顎をしゃくると、二人は俺を何かで後ろ手に拘束し、両脇から抱えて牢から連れ出した。
建物の外には黒塗りの自動車──あの時は金属の棺桶と勘違いして暴れたっけ──に乗せられると、目隠しをされて何処かへ運ばれた。
降ろされた先が“騎士団”本部。
どこか王都の教会を思わせる建築群が立ち並ぶ街だった。ここも黒い石畳に全面地面が覆われている。
俺はその中の、ひときわ大きな建物の中に連れていかれた。
何もない殺風景な所に、飾り気の一切無い机と椅子があるだけの部屋に押し込まれる。
椅子に無理矢理に座らされると、背中の方でガチャンガチャンと金属音。振り返ると、俺の背中の何処かと──十中八九、拘束された手からだろう──繋がった鎖が床の留め金に固定されていた。
手をガチャガチャやってると、別の男が二人組で入ってきた。強面と優男の組み合わせ。
「◯£◯△*⬛️✖️?」
強面が俺の正面に座ると、威圧的に何かを話す。当然、俺は反応しない。出来ない。
「001000110!?」
俺はどういう態度を取るのが正解なのだろうか。向こうの二人は、言葉が理解出来てるかどうかよりも、俺の態度を観察しているのを感じる。
とりあえず姿勢を正し、顔は表情を出さずに正面を向く。
「この言語なら理解できるか?」
少し驚いた。まさか元の世界の言語が飛び出てくるとは。
「ここは、俺が居た世界とは違う世界だと思っていたが、元の世界と何か繋がりがあるのか?」
「ほう、ここが自分の世界と違う世界なのを、既に理解しているのか。まぁ多くはないが、珍しい事でもないがな」
強面は軽く片眉をあげると、そう俺に返答した。
そうか、この世界に流れ着いたのは俺が始めてでは無いのか。ならば言語が通じるヒトが居てもおかしくはない。
「君はいわゆる『エルフ』だな? 残念ながら、ここは君の世界とは繋がりはない。魔法は使えなかっただろう?」
うるせぇ、俺は魔法が使えねェんだよ。
内心そう毒突くが、表情には出さない。
平静を保ちながら、強面に向かって話す。
「まわりくどいな。何を知りたい。何を聞きたい。何を確かめたい」
強面は、俺のその質問には答えず、優男を見た。
「今のところ、彼が『ダークエルフ』と規定される反応は出ていません」
「ダークエルフ?」
優男の言葉に思わず食いつく。
「そうか、君の世界にはダークエルフの概念が殆ど無かったのだったな」
と、優男。続けて強面が話す。
「貴様がこの世界の住民に敵対的な存在かどうかを、確認させて貰っていた」
要するに、自分達に敵対的なエルフをダークエルフと分類しているということか。
「異世界からの来訪者は、その過程で超常的な能力を得る場合があるが、もしそういったモノがあるなら、教えて貰えると助かる」
「もしそういったモノがあるなら、素直に話すヤツはただの愚か者だ。こちらはお前達を信頼出来る材料を、何一つ見せて貰っていない」
俺は警戒心あらわに答える。
「結構。こちらに敵対する意思は見られないが、それなりの警戒心も持ち合わせている。我々のメンバーとしてやっていけそうだな」
「まずは君に信頼して貰える材料の一つとして、その手の拘束を解いてあげよう」
「良いのか? 自由になった途端に、あんた達二人を殺しにかかるかもしれないぞ?」
二人はお互い顔を見合わせて苦笑い。
「そんなに簡単に殺される人間を、こんな役目に立たせたりはしないさ」
「ぐうの音も出ないな。降参だ。手を自由にしてくれ」
俺は天井を見上げてそう宣言した。
優男が俺の後ろに回り、手の拘束を解きながら、俺に言った。
「ようこそ異邦人。この国へ来た事を歓迎するよ」
楽しい思い出が出てくれば良いのに、いつも嫌な思い出ばかりだ。
「母さま。今日は僕、狩の師範にウサギの物真似が上手いなって言われたんだ」
「…………」
「母さま……? それでね、『狩りが上手くなってきたのはウサギの気持ちがわかるからかな』って、師範が」
「…………」
「母さま……? あ、あのね僕、今日は狩の師範に……」
「……うるさい」
「母さま……?」
「ウサギの気持ちが分かるのが何なの!? だったら森でウサギと一緒に暮らしなさい!! 何でもかんでもお母さんに言ってどうするの!?」
「え……だって、この前は何て言われたか全部話しなさいって……」
「お母さん今しんどいの! それぐらいもう分かりなさい!! お母さんがいちいち全部言わなきゃ、まだお手伝いできないの!?」
「…………」
──フェットと出会ってから、長いこと思い出さなかったのに。
嫌な記憶のフラッシュバックが、最近また起こるようになってきた。
*****
この世界に転移したと分かった、あのあとの俺は、呆然としたままフェンス沿いをフラフラと彷徨って、空港の敷地内に入り込んでしまっていた。
格好の時点でこの世界での不審者全開だった俺は、空港の職員に取り囲まれ、その後に警察に拘束されて牢にぶち込まれた。
エストックと弓矢を持っていたのが一番の理由だったのだろう。当時は捕まった相手が警察だなんて毛ほども分かってなかったが。
牢屋に入って状況に困惑しながら大人しく過ごしていると、何日かしてから黒い僧服を着た男が三人やって来た。
その中の態度のデカい奴が警察の責任者っぽい奴に横柄な態度で何か指示していた。
横柄野郎は残りの二人に顎をしゃくると、二人は俺を何かで後ろ手に拘束し、両脇から抱えて牢から連れ出した。
建物の外には黒塗りの自動車──あの時は金属の棺桶と勘違いして暴れたっけ──に乗せられると、目隠しをされて何処かへ運ばれた。
降ろされた先が“騎士団”本部。
どこか王都の教会を思わせる建築群が立ち並ぶ街だった。ここも黒い石畳に全面地面が覆われている。
俺はその中の、ひときわ大きな建物の中に連れていかれた。
何もない殺風景な所に、飾り気の一切無い机と椅子があるだけの部屋に押し込まれる。
椅子に無理矢理に座らされると、背中の方でガチャンガチャンと金属音。振り返ると、俺の背中の何処かと──十中八九、拘束された手からだろう──繋がった鎖が床の留め金に固定されていた。
手をガチャガチャやってると、別の男が二人組で入ってきた。強面と優男の組み合わせ。
「◯£◯△*⬛️✖️?」
強面が俺の正面に座ると、威圧的に何かを話す。当然、俺は反応しない。出来ない。
「001000110!?」
俺はどういう態度を取るのが正解なのだろうか。向こうの二人は、言葉が理解出来てるかどうかよりも、俺の態度を観察しているのを感じる。
とりあえず姿勢を正し、顔は表情を出さずに正面を向く。
「この言語なら理解できるか?」
少し驚いた。まさか元の世界の言語が飛び出てくるとは。
「ここは、俺が居た世界とは違う世界だと思っていたが、元の世界と何か繋がりがあるのか?」
「ほう、ここが自分の世界と違う世界なのを、既に理解しているのか。まぁ多くはないが、珍しい事でもないがな」
強面は軽く片眉をあげると、そう俺に返答した。
そうか、この世界に流れ着いたのは俺が始めてでは無いのか。ならば言語が通じるヒトが居てもおかしくはない。
「君はいわゆる『エルフ』だな? 残念ながら、ここは君の世界とは繋がりはない。魔法は使えなかっただろう?」
うるせぇ、俺は魔法が使えねェんだよ。
内心そう毒突くが、表情には出さない。
平静を保ちながら、強面に向かって話す。
「まわりくどいな。何を知りたい。何を聞きたい。何を確かめたい」
強面は、俺のその質問には答えず、優男を見た。
「今のところ、彼が『ダークエルフ』と規定される反応は出ていません」
「ダークエルフ?」
優男の言葉に思わず食いつく。
「そうか、君の世界にはダークエルフの概念が殆ど無かったのだったな」
と、優男。続けて強面が話す。
「貴様がこの世界の住民に敵対的な存在かどうかを、確認させて貰っていた」
要するに、自分達に敵対的なエルフをダークエルフと分類しているということか。
「異世界からの来訪者は、その過程で超常的な能力を得る場合があるが、もしそういったモノがあるなら、教えて貰えると助かる」
「もしそういったモノがあるなら、素直に話すヤツはただの愚か者だ。こちらはお前達を信頼出来る材料を、何一つ見せて貰っていない」
俺は警戒心あらわに答える。
「結構。こちらに敵対する意思は見られないが、それなりの警戒心も持ち合わせている。我々のメンバーとしてやっていけそうだな」
「まずは君に信頼して貰える材料の一つとして、その手の拘束を解いてあげよう」
「良いのか? 自由になった途端に、あんた達二人を殺しにかかるかもしれないぞ?」
二人はお互い顔を見合わせて苦笑い。
「そんなに簡単に殺される人間を、こんな役目に立たせたりはしないさ」
「ぐうの音も出ないな。降参だ。手を自由にしてくれ」
俺は天井を見上げてそう宣言した。
優男が俺の後ろに回り、手の拘束を解きながら、俺に言った。
「ようこそ異邦人。この国へ来た事を歓迎するよ」
0
あなたにおすすめの小説
SSSレア・スライムに転生した魚屋さん ~戦うつもりはないけど、どんどん強くなる~
草笛あたる(乱暴)
ファンタジー
転生したらスライムの突然変異だった。
レアらしくて、成長が異常に早いよ。
せっかくだから、自分の特技を活かして、日本の魚屋技術を異世界に広めたいな。
出刃包丁がない世界だったので、スライムの体内で作ったら、名刀に仕上がっちゃった。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
企業再生のプロ、倒産寸前の貧乏伯爵に転生する
namisan
ファンタジー
数々の倒産寸前の企業を立て直してきた敏腕コンサルタントの男は、過労の末に命を落とし、異世界で目を覚ます。
転生先は、帝国北部の辺境にあるアインハルト伯爵家の若き当主、アレク。
しかし、そこは「帝国の重荷」と蔑まれる、借金まみれで領民が飢える極貧領地だった。
凍える屋敷、迫りくる借金取り、絶望する家臣たち。
詰みかけた状況の中で、アレクは独自のユニーク魔法【構造解析(アナライズ)】に目覚める。
それは、物体の構造のみならず、組織の欠陥や魔法術式の不備さえも見抜き、再構築(クラフト)するチート能力だった。
「問題ない。この程度の赤字、前世の案件に比べれば可愛いものだ」
前世の経営知識と規格外の魔法で、アレクは領地の大改革に乗り出す。
痩せた土地を改良し、特産品を生み出し、隣国の経済さえも掌握していくアレク。
そんな彼の手腕に惹かれ、集まってくるのは一癖も二癖もある高貴な美女たち。
これは、底辺から這い上がった若き伯爵が、最強の布陣で自領を帝国一の都市へと発展させ、栄華を極める物語。
『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』
チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。
気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。
「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」
「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」
最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク!
本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった!
「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」
そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく!
神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ!
◆ガチャ転生×最強×スローライフ!
無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!
【完結】うさぎ転生 〜女子高生の私、交通事故で死んだと思ったら、気づけば現代ダンジョンの最弱モンスターに!?最強目指して生き延びる〜
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
女子高生の篠崎カレンは、交通事故に遭って命を落とした……はずが、目覚めるとそこはモンスターあふれる現代ダンジョン。しかも身体はウサギになっていた!
HPはわずか5、攻撃力もゼロに等しい「最弱モンスター」扱いの白うさぎ。それでもスライムやコボルトにおびえながら、なんとか生き延びる日々。唯一の救いは、ダンジョン特有の“スキル”を磨けば強くなれるということ。
跳躍蹴りでスライムを倒し、小動物の悲鳴でコボルトを怯ませ、少しずつ経験値を積んでいくうちに、カレンは手応えを感じ始める。
「このままじゃ終わらない。私、もっと強くなっていつか……」
最弱からの“首刈りウサギ”進化を目指して、ウサギの身体で奮闘するカレン。彼女はこの危険だらけのダンジョンで、生き延びるだけでなく“人間へ戻る術(すべ)”を探し当てられるのか? それとも新たなモンスターとしての道を歩むのか?最弱うさぎの成り上がりサバイバルが、いま幕を開ける!
攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】
水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】
【一次選考通過作品】
---
とある剣と魔法の世界で、
ある男女の間に赤ん坊が生まれた。
名をアスフィ・シーネット。
才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。
だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。
攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。
彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。
---------
もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります!
#ヒラ俺
この度ついに完結しました。
1年以上書き続けた作品です。
途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
---
追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる