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光道真術学院【マラナカン】編
十四
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【コン、コン】と扉を叩く音が鳴る。
「おう、やっと来おったか。じゃ行くとするかの」
ゲルトは壁に掛けてあった帽子をサッと被ると、そそくさと部屋をでていく。
「何をしておる、ついてこんかい」
しょうがない奴じゃのう、と、同伴者に行先も告げず王宮を出ていくのであった。
⦅⦆⦅⦆⦅⦆
「お、きたきた。そんじゃカンパーイ!」
運ばれてきた麦酒のジョッキに歓喜の声を上げ、そのまま、おもむろに口に運び、一気にジョッキを煽る。
見る見るうちに、ジョッキの中の麦酒は減り、ほぼ一口で全てを呑み干した。
直後、満足そうにゲルトの口が開く。
「ぷっはー。これじゃのー、最高じゃ!最高じゃて!」
「ガッハッハッ」と笑うゲルトとは対照的に向かいに座る人物の口は重い。
「……総隊長、そろそろ呼ばれた理由を聞かせて頂けますか?」
「まぁそう焦るな、夜は長いぞ?」
勿論、その後に「ガッハッハッ」という品が良いとは言えない笑い声が続く。
「……」
「すいません」という店員の掛け声、二人が座る個室のドアが開く。
「お連れさんがお見えになったのですが……」
そう声をかけられると、ゲルトはニカッと笑う。
「おお、遅かったな。構わんよ、通してくれ」
その台詞が言い終わる前に、個室の入り口から、当人がすっと顔を出す。
「いや、もう来てるから」
そう告げたのは――リンギオであった。
あからさまに不満気な口調に、不機嫌な表情のおまけ付きで。
「おい爺!自分で部屋に来いっつっといて、行ったらいないってどうゆう事なんだよ。多分ここかと思ってきたら、案の定だし……俺じゃなかったら、分からないだろうがよ」
「なんじゃ、グチグチと……ほんにちっさい男じゃの」
我関せずと、その言葉を流すゲルト。
その態度一発で、全てを諦めざるを得ないリンギオは、軽く涙目だ。
個室に入る前に、先ほどの店員に自分の注文を通し、店員は、かしこまりましたと告げ、厨房へ向かう。
一連のやり取りの後、個室に踏み行ったリンギオの顔が、更に歪む事に。
何故なら……思ってもみなかった人物がそこに居たからだ。
「君は確かマラナカンの……」
自身の頭の片隅にあった、ぼんやりとした記憶を頼りに言葉を紡いだ。
「お初にお目にかかります。マラナカンで救護医を務めているレイル・ホラントと申します」
困惑するリンギオを他所に、ゲルトは酒の肴を選ぶために店の御品書きと格闘をしていた。
「おい爺」
「なんじゃ?ちっさい男」
「ひとつ言っとくけどな、嫌な気しかしねーよ。めんどくさい事を押し付けるだけ押し付けて、自分は知らん顔する気だろ?」
「……それは、お主次第じゃな。でもな、これは遠征を外れた四番隊にしかできん事じゃからのぅ。嫌でも引き受けてはもらうぞい」
溜息を一つ、リンギオは覚悟を決める。
「仕方ねぇな……じじい――話せよ」
「おう、やっと来おったか。じゃ行くとするかの」
ゲルトは壁に掛けてあった帽子をサッと被ると、そそくさと部屋をでていく。
「何をしておる、ついてこんかい」
しょうがない奴じゃのう、と、同伴者に行先も告げず王宮を出ていくのであった。
⦅⦆⦅⦆⦅⦆
「お、きたきた。そんじゃカンパーイ!」
運ばれてきた麦酒のジョッキに歓喜の声を上げ、そのまま、おもむろに口に運び、一気にジョッキを煽る。
見る見るうちに、ジョッキの中の麦酒は減り、ほぼ一口で全てを呑み干した。
直後、満足そうにゲルトの口が開く。
「ぷっはー。これじゃのー、最高じゃ!最高じゃて!」
「ガッハッハッ」と笑うゲルトとは対照的に向かいに座る人物の口は重い。
「……総隊長、そろそろ呼ばれた理由を聞かせて頂けますか?」
「まぁそう焦るな、夜は長いぞ?」
勿論、その後に「ガッハッハッ」という品が良いとは言えない笑い声が続く。
「……」
「すいません」という店員の掛け声、二人が座る個室のドアが開く。
「お連れさんがお見えになったのですが……」
そう声をかけられると、ゲルトはニカッと笑う。
「おお、遅かったな。構わんよ、通してくれ」
その台詞が言い終わる前に、個室の入り口から、当人がすっと顔を出す。
「いや、もう来てるから」
そう告げたのは――リンギオであった。
あからさまに不満気な口調に、不機嫌な表情のおまけ付きで。
「おい爺!自分で部屋に来いっつっといて、行ったらいないってどうゆう事なんだよ。多分ここかと思ってきたら、案の定だし……俺じゃなかったら、分からないだろうがよ」
「なんじゃ、グチグチと……ほんにちっさい男じゃの」
我関せずと、その言葉を流すゲルト。
その態度一発で、全てを諦めざるを得ないリンギオは、軽く涙目だ。
個室に入る前に、先ほどの店員に自分の注文を通し、店員は、かしこまりましたと告げ、厨房へ向かう。
一連のやり取りの後、個室に踏み行ったリンギオの顔が、更に歪む事に。
何故なら……思ってもみなかった人物がそこに居たからだ。
「君は確かマラナカンの……」
自身の頭の片隅にあった、ぼんやりとした記憶を頼りに言葉を紡いだ。
「お初にお目にかかります。マラナカンで救護医を務めているレイル・ホラントと申します」
困惑するリンギオを他所に、ゲルトは酒の肴を選ぶために店の御品書きと格闘をしていた。
「おい爺」
「なんじゃ?ちっさい男」
「ひとつ言っとくけどな、嫌な気しかしねーよ。めんどくさい事を押し付けるだけ押し付けて、自分は知らん顔する気だろ?」
「……それは、お主次第じゃな。でもな、これは遠征を外れた四番隊にしかできん事じゃからのぅ。嫌でも引き受けてはもらうぞい」
溜息を一つ、リンギオは覚悟を決める。
「仕方ねぇな……じじい――話せよ」
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