とがびとびより、ロニーの物語

ヒトヤスミ

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光道真術学院【マラナカン】編

十五

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 ロニーが行う朝の日課は、奉仕活動中だからといって欠かす事はない。
 しかし……本日はいつもと様子が違った。迷惑なあの視線が、今日に限ってはいのだ。
 平時ならば嬉しく思える事ではあるが、昨日の出来事を考えると……。
    陰鬱な気持ちのまま帰宅。身支度を整え、シャワーで気持ちを切り替える。心機一転マラナカンへと向かうのであった。
 道中【リリー旬菜工房】に立ち寄ろうと思ったが、中途半端を嫌う大将にドヤされるのもなんなので、思い直す。
 結果、早く着くはずの時刻より、更に早い時間にマラナカンに到着してしまう。
 本日の内容を打ち合わせる為に、教職室に向かったのだが、時間が早すぎるせいか、数人の教諭が居るのみで、目的のマクシミリアンはまだ来ていなかった。
 時間を潰す為、校内でもぶらつこうかと、ゆっくりとマラナカンの中を一人歩きだした。
 思い出すのは近いようで遠い過去。懐かしき思い出が、忘れていた記憶が、その場に佇んでいるだけで鮮明に溢れる。
 見て、嗅いで、触れる――半ば強制的に思い起こされる記憶に戸惑いながら、それ程、悪い気はしないロニーであった。
 ふらふらと目的のない散歩は、彼を屋上へと導いた、学生の頃に良く来ていた場所、ある種の溜まり場。
 王都には、背の高い建物の数が多いとは言えない。マラナカンは、数少ない高いと言える建物の一つであった。
 良く晴れた、空気の澄み渡った日には、大陸全土が見渡せるとかせないとか。
 そして……今日という日が、まさにその日。
 生まれ故郷であるポルトグレイロ村の方角に視線を向ける。
 家々が一つ一つ鮮明に見えるわけではないが、その景色の輪郭に、共に育った友人と、無邪気に遊んでいた幼き日の事が甦り、彼の心を優しく温める。
 村での日々は、素晴らしいものだけではなかったが、時間は過去を少しばかり、美しく綺麗なものにしてくれる。
 毎日のように、一緒に遊んだアンドレアや彼の妹。
 大きいと言える集落では無かったから、全ての人が身内のような関係性を構築し、時には怒られ、時には褒められ、頼りにして、頼りにされる、そんな素晴らしい風景【家族】の中に居た。
 ロニーとアンドレアに光導真術の素質が有りと判断され、マラナカンへの推薦状が来たとき、村中あげてのお祭り騒ぎに。
 だが、現在――応援してくれた人々や彼自身、互いに思い描いていた未来を手に入れることは不可能に。
 手を掛けたはずの、素晴らしき未来への階段は、三年前の【あの日】夢幻のごとく実体を失う。
 その未来に、全く未練が無いというと嘘になる。
 何故自分だけが……そんな後ろ向きな感情が彼を支配した時もある。
 それでも……今後の歩みが紆余曲折になることが分かっていたとしても、手を差し伸べてくれた人達がいる。
 その手に頼ったとしても、ロニーは自らの意思と足で立ち上がることを選んだ。
 今は、その足で前を進み始める事も出来ている筈。
 失われた未来は確かに素晴らしいものだったのかもしれない。
 だが、それに盲執し過去に囚われるのではなく、全てを受け入れた。
 今の自分に出来る事を……今の自分で掴める少しでも最高の未来を得る為に。

 諦めたはずの未来と、遠い故郷に思いを馳せる事で、ロニーの胸には熱い思いがこみあがる。
 そして、その目尻からは、まるで熱くなりすぎた気持ちを優しく冷やしてくれるかの如く、ほんの少しの涙が視界をぼやかせた。

「先生!」

 突如かけられた声に、ロニーはビクッと体を震わせ振り向く。
 振り向きざま、さっと目を擦るふりをして、涙を拭うのは忘れない。
 振り向いた先には、一人の少女が――そして、その横にも女が一人。

『少女は少しブラウンがかったショートレイヤー。その髪型は、まだ幼さの残る顔つきに良く似合う。それでいて、芯の強そうな眼差しと服の上からでもわかる膨らみが、清楚な雰囲気とのギャップを生み出し、妙な色気をかもしだしていた。一言でいえば親しみの持てる美少女という感じか――あと横に一人いる』

 声をかけた少女は、頬を真っ赤に染め「あうあう……」と、あたふた。
 ロニーは訝し気にその少女を見つめる。
 どことなく気まずいような微妙な空気が二人包むが……その横にいた女は冷めた目で二人を見ていた。
 先生と呼ばれた以上、少女は担当しているクラスの生徒なのだろう。
 物覚えのいい方であるとの自覚はあるが、流石に一日しか顔を突き合わせていない状態で、全ての生徒の顔を認識しているとは言えない。
 ロニーが記憶の淵を一生懸命たどっていたその時、意を決したのか、少女は俯いていた顔を上げ、両の手を体の前で固く強く握りしめ喋りだした。
「あ…あ、あの…き…聞こ…えて…」
「聞こえて?……ん?」
 か細い声に、ロニーは少女が何を言っているのか理解できなかった。今一度少女に問いただすーーあと横の女が見ている。
「ごめん、ちょっと君が言っていることが良くわからないんだけど。何がきこえたの?」
 その言葉で、更に少女の頬が全力で赤く染まっていく。
 一度上げた顔はまたもや俯いてしまったが、その状態で少女は精一杯の勇気を持って口を開く。
「…あの…【ロニーの声真似で→】…『少女は少しブラウンがかったショートレイヤー。その髪型は、まだ幼さの残る顔つきに良く似合う。それでいて、芯の強そうな眼差しと服の上からでもわかる膨らみが、清楚な雰囲気とのギャップを生み出し、妙な色気をかもしだしていた。一言でいえば親しみの持てる美少女という感じか――あと横に一人いる』…って…」

「!!!!!!!」

 ロニーはやっちまったという表情で少女を見た後、自分の朱くなった頬を隠すように顔を逸らすーー横の関係ない女は、呆れていた。
「わ、わるい。そんなつもりじゃなかったんだけど……つい、地の文的な……」
「い、いえ…いいん…です…少し…嬉しい…です…し」
 二人の間に甘い空気が流れる。だが、その時!
「いるんですけど!、私もいるんですけどー!先生の、地の文まがいのセリフもそうですけど、ほんとの地の文も、私の扱い雑になってんすけど。ナニコレ?どういうこと?」
 横の女【アマ】は、そう口をはさむ。
「そっれっがぁー、可笑しいって言ってんの!なんでこの子は少女なのに、私は女って表記なのよ!」
「「表記?」」
 ロニーと少女はそろって首を傾げた。
「あー、そうくる?聞こえてない設定で押し通す気ね!させないから、そんなこと、させないからね!」
「「聞こえてない設定?」」
 またもやそろって首を傾げる。
「……なんなのよ」
 そう言ってブスが天を仰いだ。

「格下げすんな!」

 いきなり空を指さし何か突っ込みをいれたブスを不安そうに見つめるロニーと少女。ロニーは恐る恐る少女に問う。
「あの女、君のお友達?」
「あ…はい…一応…」
「大丈夫なの彼女?」
「…多分…平気…だと…思いま…す」
「オイッ!話進めんな勝手に。てゆーか、あんたも幼馴染に対して一応友達って酷くない?」
 ブスは、またもや二人の会話に割り込むのだった……意外と面倒くさいブスなのかもしれない。
「確かにね、めんどくさいブスだな君は」
 ロニーはブスに対してそう言い放つ。
「聞・こ・え・てんじゃん。あんたばっちり前の地の文に対してツッコんでんじゃんかよーーーーー!」」 
 少女とロニーは首を――
「あーそー。いいわよ。そういうつもりならそれで。ずーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっとこの展開続けるから。書きたいこと書けなくしてやるから、覚悟はできてんでしょうね。

 すいませんでした(ペコリ)

「「(地の文が)謝った!」」

「聞こえてんじゃん!」

 どこまでも広がるような青空の下、ブス……いや、可憐な少女の横に居た、付け合わせ程度の少女のツッコミが、むなしく青空に響き渡るのであった。

「ファァーーーーック!」

~閑話休題~

「私の名前はアリス、この娘がミスティ。私たちは物心つく前から一緒に育ってきたの。血はつながってないけど姉妹とか家族みたいな感じかな」
 そうアリスが説明する、因みに先ほどの展開でいうとブスな方がアリスである。
 アリスは一瞬上を向いて「チッ」と、舌打ち。
「幼馴染?へー、近しい間柄でここに推薦されたって事は……もしかしていいとこの出?」
 アリスは「やーねー」と言うと、ロニーの肩をバシバシと叩く。
 年頃の娘に不釣り合いな、物凄い力で肩が滅茶痛い。
「そんなわけないじゃない、ただの偶然よ偶然。生まれも育ちも片田舎の寂れた村よ。選ばれた時は、村中【パーティナイッ】!」
 またもバシバシとロニーを叩く。彼女にとっての軽いコミュニケーションは、やられる側からしたら物凄いHPを削られる感じだ。
「痛ってーな、力が強いんだよお前。見たまんまかよ!」
「あぁ?」 
 アリスの怒気溢れる視線がロニーをぶち抜く、ちなみに旧来の言葉で表現するとメンチを切る。
「いえ……何でもありません」
 ロニーは俯きながら小声で謝罪した。
「でも…私…なんか…が…マラナカンで…勉強…できる…なんて…夢見たい…です」
 声は小さいながら、しっかりと一語一語丁寧に、考えながら言葉を少女は探る。
 ボソッと「そんないいことじゃねーかもよ」と呟いた言葉は、少女たちの耳には届かなかった。
「ていうかさ、俺に何か用でもあった?」
 少女たちは顔を見合わせ……しばしの後、どうぞとばかりにアリスがミスティの発言を促すように顎を前に振った。
 それに応えるようにミスティが喋りだす。
「…特に…用という…訳では…私たちも…校舎を…見て…回って…いたの…で…先生が…屋上に…行くの…が…見えたから…挨拶…しよう…と…」
  特別な意図はなかったとミスティは断言。
「そうか……まぁいいけど――あと大人からの忠告として一言、あんまり俺には話しかけない方がいいぜ」
「んーと、昨日の事?」
 アリスの問いにロニーは軽く頷く。
「……それなんだけどさ、なんであんたはあんなに嫌われているのよ?」
 若さの特権か元々の性格か(多分後者であろうが)、アリスは遠慮なく自分の疑問を口にした。
「誰かに聞けばわかるさ。この都出身のやつなら懇切丁寧に教えてくれるだろうぜ」
 アリスとミスティはお互い渋い表情で首を傾けた。
「でもさ、あんまり聞ける雰囲気じゃないっぽいのよねー。まぁ全員と話したわけじゃないから何とも言えないけど……ちょっと私たちとは毛色が違う感じかも。なんか、お高く留まっているというか」
 アリスは頭の中に、昨日問題を起こした二人を思い浮かべながら話す。
「王都の出身だからって全員貴族なんかじゃねーよ、むしろ探すの大変な位だな。まぁ、そのうち分かるさ、俺が自分で喋る事はないけど――つーか君、さっきから滅茶苦茶タメ口で喋るよね」
「え?嫌なの」
 アリスは目を見開き『驚愕!』という様な表情をロニーに向ける。
 ロニーはアリスの、驚愕というその表情が『驚愕!』というリアクションを返す。
「ま、どうでもいいけどさ……(俺が言いたいのは、お前が凄い、グイグイくるねってことなんだけど!)……」
 そんなことを考えているという事はアリスには一ミリも伝わらないだろう。
「じゃあ良いじゃない、ねぇミスティ?」
「アリス…ちゃん…私は…まだ…私も…いいで…すか…」
「(君もか!)」
 ロニーは、以外に図太いのかなこの子、と、考えを変えようとしたとき、中央にある時計塔から甲高い鐘の音が。
 予鈴を告げる鐘音に驚いた鳥が一斉に飛び立つ。
 三人の頭上に幾本もの放物線が描きだされる、しばしその光景を見やった後ロニーは二人をせかすかのように解散を告げる。
「いつまでもここに居てもしゃーねえだろ。まだ授業までは時間あるし、校内を見て回るならそうしろよ。俺は教職室に行くから。じゃあな、授業は遅れるなよー」
 少女たちに告げロニーは屋上を後にした。
 ロニーが見えなくなるのを見計らいアリスがミスティに話かけた。
「なんか聞いてたイメージと違うんだけど、あんたどう思う?」
 腕を組み、顔を傾け、長考した後にミスティの口が開いた。
「うん…噂で…聞いていた…感じ…や…指示書…に…書かれて…ちょっと…違う…かも…でも…まだ…わからない…もう…少し…」
 二人は難しい顔つきでロニーが去った方向を見ていた。
「……そうね」
 そう呟いたアリスの無機質な声が風に吹かれて消えていく。

⦅⦆⦅⦆⦅⦆

「はっく、しょーい」
 ロニーの盛大なクシャミが職員室に響く。
「何、風邪?いやね、近寄んないでよ」
 マクシミリアンは心底嫌そうな顔を浮かべていた。
「いや、違うと思うけど……噂話?」
「何それ?気持ちわるっ。ていうか今日の授業内容は理解したの?問題は起こさないようにして頂戴よ、あんたが何か面倒を起こすと私にとばっちりが来るんだから」
 心の底から湧き出る負の感情を全力で表現したらこうなるだろう、という表情を浮かべたマクシミリアンを、ある種の尊敬すらもてるような感嘆の眼差しで見るロニー。
「いや、そんなこと言ってもね……」
「何よ?言い訳?あなた以外に要因なんてないわよ、やめて頂戴そんな言い訳は」
「えー……ハイ」
 しょぼーんとした顔で返事を。
 打ち合わせが終わったロニーは俯きかげんで職員室から出ていくのであった。
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