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【宿敵×媚薬】鉄壁の女騎士団長は、最悪なライバルの腕の中で「可愛い女」に作り変えられる。~媚薬の毒見から始まる、なし崩し情事~
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休憩室として宛がわれたその部屋のベッドで、私はなんとか息を整えようともがいていた。
「はぁ……っ♡はぁ……っ♡」
今、私の身体の奥には、ドロリとした正体不明の熱が居座っている。
なんとなく嫌な予感がして、護衛対象に差し出された酒をとっさにすり替えた。疑いの段階で飲まないわけにもいかず、賓客の勧め方から毒ではないと判断したが、まさかこんな作用があるとは。
妙な高揚感、身体中熱くて息苦しい。心臓は飛び出しそうなほど速く強く脈打っている。
あの酒のせいなのだろうーーおそらく媚薬入りの。
水を飲もうと立ち上がりかけたとき、ノックもなしに部屋のドアが開いた。無遠慮に入ってきたのは、私が団長を務める第二騎士団とはライバル関係の、第一騎士団団長、カイエンだ。
「……出ていけ、カイエン」
私は荒い息を抑えて睨み付けたが、カイエンはこちらをじろりと一瞥して返す。
「ここしか休むとこねぇだろうが。まさか……お前もかよ、エルナ」
含みのある言い方に、カイエンも同じ状況なのだと悟った。
「……とにかく、この部屋は私が使う。さっさと出ていけ」
「効率悪ぃこと言ってんじゃねぇよ。二人でどうにかした方が早ぇだろうが」
カイエンが苛立たしげに首元のタイを引きちぎる。 露わになった逞しい喉仏が上下するのを見て、私の喉の奥がキュッと締まった。
(……っ、なんで、あんな汚い男を見て……脈が速くなるんだ……!)
「……誰が貴様となどっ!……ふん。この程度の熱、精神力でねじ伏せてみせる」
私はそう言い捨てると、カイエンに背を向け、シーツを頭から被ってベッドの端へ潜り込んだ。 背後でカイエンが「ハッ、勝手にしろ」と吐き捨てる音が聞こえ、やがてドサリと彼も反対側の端に横たわった気配がする。
(……うるさい、心臓がうるさすぎる……っ)
シーツの中は、自分自身の吐息でさらに熱がこもる。 男なんて、母を不幸にした最低の生き物だ。こんな粗野で口の悪い男に、欲情するなどあってはならない。
だが、身体は残酷だった。 太ももの内側がヌルリと湿り、下腹部がジンジンと痺れるように疼く。 シーツを掴む指先が震え、私は無意識のうちに、自身の秘部へと手を伸ばしていた。
(これ、だけ……少しだけ静まれば……っ)
ズボンの上から割れ目を軽く撫でただけで、腰がビクンッと跳ね上がった。
「ーーッ!?♡」
(ひうぅっ!♡)
布越しでも分かるほどのぬるつきと、焼けつくような刺激に思わず息を呑む。普段ならありえない行動なのに、止まらない。
「……っ♡ ぅ……っ♡」
シーツの中で丸まりながら、両足を擦り合わせるようにして必死に刺激を求めた。服が邪魔だ……熱い……もっと……。
(だめだ……もう……)
震える指先が躊躇いながらもズボンの中へ滑り込む。
「……ッ!♡」
(熱い……溶けそうだ……!)
蒸れた下着の上から敏感な部分を押さえると、じわりと滲む蜜が布を重くしていく。指を動かすたびに粘ついた音がシーツの中に響く気がする。
(……奥が……熱いっ……)
それでも渦巻く熱には届かない。
もどかしさに耐えきれず、ついに指を下着の中へと侵入させた。
「ぁ……っ!!♡」
(あぁっ……!♡)
直に触れた秘裂は驚くほど柔らかく、指の腹でなぞると電流が走る。
「……っ!♡」
爪を立てた拳で口を塞いで声を殺す。初めて感じる生々しい温もりと湿り気が怖いくらい刺激的だ。
「ぃ……!♡」
(これ以上……は…っ!)
裂け目を探る指が震える。迷いつつもそっと奥へ沈めていく。
「……っあ……♡!」
(入った……!)
狭い肉壁を押し広げていく未知の感覚。
(痛……っ、浅いところしか届かない……っ)
中途半端な刺激に焦燥感ばかりが募り、シーツの端を噛んで喘ぎを堪える。
なぜこんな仕打ちを受けなければならないのか。混乱する頭に屈辱感が襲ってきた。
「……ッ、は、ぁ……♡ カイ、エンの……バカ野郎……っ♡」
憎いはずの男の名前を、熱に浮かされて呟いてしまう。 その瞬間だった。
バサッ、と乱暴にシーツが剥ぎ取られた。
「……相変わらず、うるせぇ女だな」
冷ややかな、けれどどこか熱を帯びたカイエンの声。 暗がりのベッド脇に立った彼は、すでに上半身を剥き出しにし、ギラついた獣のような瞳で私を見下ろしていた。
私の指は、まだ自身の足の間に挟まったまま。 最悪の瞬間を、最悪の男に見られた。
「あ、……っ!」
恥辱に顔を焼き、悲鳴をあげようとした私の唇を、カイエンの大きな手が強引に塞いだ。
「でかい声出すな。誰か来たらどうする」
耳元で低く唸るような声がして、全身の毛穴が逆立った。
カイエンの分厚い手のひらが、私の口元を乱暴に封じ込める。掌からは、彼自身の体温か、あるいは媚薬のせいか、火傷しそうなほどの熱が伝わってきた。
「ん、んんっ……!」
私は必死に首を振って抗おうとしたが、さらなる屈辱が襲った。ズボンに滑り込ませていた私の手を、カイエンが空いた方の手でぐい、と力任せに退けたのだ。
そしてカイエンは私の口から手を離し、器用にベルトを外し始めた。
(……なっ!)
慌てて足をばたつかせるが、カイエンの膝が太ももを抑え込み動きを封じてくる。
「大人しくしとけって」
低い囁きと共に、下着ごとズボンが引き下げられた。
晒された肌に夜気が触れ、隠されていた秘所があらわになる。
「~~ッ!」
「……綺麗な色だな」
意地悪く笑うカイエンの言葉が届き、私は固く目を閉じた。
ぐぷ……ッ!♡
「んんん゛!?♡」
突然の衝撃に身体が仰け反る。
カイエンの指が容赦なく私の入り口を割り開き、埋め込まれていった。熱い襞が彼の指を食いちぎりそうなほど締め上げる。
「どうせやり方もわかんねぇんだろ……痛いか?」
掠れた声で尋ねられても答えられない。代わりに涙が滲む瞳を向けると、カイエンの喉仏が大きく上下した。
「泣くなって」
指がゆっくりと曲げられ、膣壁を抉るように動く。
「~~~!!♡」
背筋を駆け上がる快感の波。
カイエンはそのまま指を二本に増やし、親指で陰核を圧迫してきた。
ぐちゅ♡ ぐちゃ♡ と卑猥な水音が響く中、私はシーツを握りしめて涙を零すしかなかった。
カイエンの太い指が、私のなかで暴れている。
「……っあ!♡ そこ……っ、やめ……っ♡」
必死に枕を噛んで声を抑えようとしても、甘い吐息が漏れてしまう。
指が膣内で微妙に角度を変えた。
(いや……!何を……)
「ここか?」
低く問いながら、彼の人差し指の腹が私の膣壁のある一点を押し上げてきた。
「――ッ!!?♡♡」
ビリッ!と雷撃のような快感が腰骨を駆け抜けた。まるでスイッチを押されたみたいに。
「ひ……っ? あ、ああっ!?♡ いや……そこ……だめ……ッ!♡」
逃れようとしても、カイエンの腕が私の太ももをしっかりと固定している。指の腹で同じポイントを執拗に撫で擦られるたびに、腰が勝手に浮き上がり、短い嬌声が連続して零れた。
「いい声出すじゃねーか」
彼の声に微かな興奮が滲んでいる気がしたが、今の私にそれを確認する余裕はない。
「ひぁ……♡ あっ……待て……そんなに強く……っ!♡」
ぐりぐりと押し込むような圧迫。同時に親指の腹で敏感な花芯を優しく撫でられた。
「――――ッ♡♡♡」
息が止まるほどの快感の大波。視界が白く弾けた。カイエンの指の動きに合わせて背筋が何度も弓なりにしなり、シーツを掻きむしって必死に堪えようとする。
「ゃ……あ…ッ♡ 止め……っ♡ おかしくな……る…っ♡」
掠れた哀願に呼応するようにカイエンの指遣いが激しさを増す。親指でクリトリスを扱き上げながら、人差し指と中指でそこを何度も叩きつけるように刺激してきた。
ぐちゅ♡くちゅっ♡ぐちゅっ♡
「あ゛――ッ♡♡♡ あ♡ あぁっ……!♡♡」
溢れる蜜が泡立つ卑猥な音。足先がピンと張り詰め、全身が細かく震えだした。何かが迫っている恐怖と期待が混ざり合う。
「もう限界か?」
カイエンの声には嘲笑が混じり、その目は欲望でギラついている。
彼のズボンの前が明らかに膨らみ、テントを張っているのが見えた。その事実にさらに羞恥と興奮が混ざり合う。
(こいつも……私で興奮してる……?♡)
「ぅあっ!♡ はぁあ……っ♡」
クリトリスを摘まれた瞬間、思考が吹き飛んだ。
カイエンの指の動きがさらに激しさを増し、さらに深く私の中を押し開く。
「んぁ゛……!?♡」
奥で何か硬いものが指の腹に当たった瞬間、背中に鋭い電流が走った。それは今までの比ではない、もっと深い場所から湧き上がるような感覚だった。
「……へぁっ?♡あ……そこ……だめ……っ!♡」
しかしカイエンは私の制止を聞くどころか、その一点を指の腹で優しく押すように、何度もコリコリ♡ コリコリ♡と刺激してきた。
「んぉ゛ッ!♡ あ゛……!♡ いやだ……っ!♡ なにか……っ!♡」
下腹部の奥底がキュンキュンと収縮し、目の前がチカチカする。身体の制御が効かず、腰がガクガクと震え出した。このままでは何か取り返しのつかないことになってしまいそうで、恐怖にも似た予感に胸が締め付けられる。
「あっ♡ あっ♡ あ゛っ♡ もう……ダメぇ……!♡ 出、る……?♡ なんか……来るぅ……っ!♡」
未知の感覚に翻弄され、意味不明な言葉が口から飛び出す。涙で歪んだ視界に、カイエンの熱い瞳が映った。獲物を追い詰めた獣のような光が宿っている。
「それが『イク』ってやつだ、エルナ」
カイエンが耳元で低く、しかしはっきりとした声で囁いた。その言葉がスイッチになったかのように、蓄積された快感が一気に爆発する。
「あ……っ!?♡ イク……?♡ イク……の、かっ?♡」
初めて知ったその言葉を、確かめるように口にする。カイエンは肯定するかのように、ぐりっ♡ と奥の硬い部分を指の腹で押し上げた。
「そうだ……そのまま『イケ』……!」
「ーーんぉお゛っ……!♡ イク……っ!♡ イクイクイクイグぅぅぅ――――ッ!!♡♡♡」
頭の中が真っ白になり、視界が激しく明滅する。喉を反らし、全身を突っ張らせて、私は生まれて初めて「イク」という感覚を経験した。蜜壺がカイエンの指をきつく締め付け、腰が勝手にガクガクと痙攣する。
全身が制御不能なほど痙攣し、シーツを握りしめた手に爪が食い込む。
「……はぁ……っ♡ はぁ……っ♡」
荒い呼吸を繰り返し、霞む視界の向こうでカイエンがゆっくりと指を抜いた。その感触にさえ、ぞわりと鳥肌が立つ。
「……初めてのわりには派手にイったな、エルナ」
満足げなカイエンの声。だが、それに応える余裕は微塵もない。快感の余韻で頭がぼうっとし、ただ呆然と天井を見つめていると、突然カイエンが覆い被さってきた。
「指だけでそんなにヨガるなら……俺のもしっかり味わえよ?」
彼は嘲るように笑いながら、腰を寄せてきた。熱く怒張した塊が太ももに当たる。その圧倒的な存在感に、私はゴクリと喉を鳴らした。
「っ!」
「どうした? 知ってるだろ?」
彼の指が私の下腹部をいやらしく撫でる。先程の快感の残滓が、皮膚の下で蠢いた。
「ふざけるな……! 身体が変なのは……っ、薬のせいだ! 誰が好き好んでお前なんかと……!」
必死に抗議の声を上げるが、その言葉尻を奪うようにカイエンが唇を重ねてきた。
突然のキスに目を見開く。反射的に顔を逸らそうとするが、カイエンの手が後頭部を押さえつけている。
「ん……っ!……んむぅっ!♡」
抗議の言葉は互いの口腔内で潰され、代わりに熱い舌が侵入してきた。カイエンの舌は私の舌を探り当て、強引に絡め取る。唾液が混ざり合い、くちゅりと淫靡な音が響いた。
(な……何を……!)
抵抗しようとしていた両手は、いつの間にかカイエンの腕を弱々しく掴んでいた。口腔内を犯される感覚に戸惑う。歯列をなぞられ、上顎を舐め上げられる度に、ゾクゾクとした痺れが背中を駆け下りる。
(こんなキス……っ♡)
カイエンは私の舌を吸い上げると同時に、自らの硬くなった先端を私の潤みきった蜜口へぴたりと押し当てた。
「んんぅっ……!?♡」
異物の感触に気づいたとき、カイエンは唇を解放し、意地悪く微笑んだ。
「力抜けよ……痛い思いはしたくないだろ?」
そして一気に腰を沈めた。
「――ッ!!♡♡♡」
押し広げられる灼熱の感覚に、私は声にならない悲鳴を上げ、背中を弓なりに反らせた。指とは比べ物にならない圧迫感と熱量。痛みとも快感ともつかない刺激が下腹部を貫く。
「あ……ぁ…っ!♡ 痛……い…! はぁ……んっ!♡」
「きつ……っ、でも……絡みついてくるぞ……っ」
カイエンも眉を寄せ、苦悶と愉悦の入り混じった表情を浮かべている。繋がった部分がジンジンと熱を持ち、意識が飛びそうだ。
(どうして……こんな……)
混乱と羞恥、そして未知の感覚への恐怖が渦巻く。だがカイエンは私の思考を遮るように、腰をゆるりと動かし始めた。
「あ゛……っ♡やぁ……っ♡んんっ♡」
「おいおい……締めすぎだろ……エルナ。気持ちいいって顔してるぞ?」
「だっ……黙れ……っ♡ 薬の……せいだって……言って……あぁっ!♡」
否定の言葉を紡ごうとすると、カイエンが浅く中を擦り上げる。その度に腰が跳ね、甘い声が漏れる。
悔しいのに、身体は正直に反応してしまう。カイエンの熱い杭が奥へ沈むたび、奥がキュンキュンと疼く。
(こんなの……ダメだ……っ!)
「そんな蕩けたツラして……よく言うぜ」
カイエンが私の頬に手を添え、貪るように唇を重ねてきた。息も絶え絶えの中、舌が絡み合い、唾液が混ざり合う。酸欠でクラクラする頭に、カイエンの囁きが染み込んでくる。
「ん……んんっ!♡ んむぅ……っ♡」
舌を絡められながら、腰の動きが徐々に激しさを増していく。
パンッ♡パンッ♡という肉がぶつかる音と、結合部から聞こえる卑猥な水音が部屋に響く。
(もう……何も考えられない……♡)
抵抗していた腕の力も抜け、ただカイエンの肩にしがみつくしかない。
カイエンの唇が離れると、銀糸が私たちを繋いだ。彼は額に汗を滲ませながらニヤリと笑う。
「エルナ……最高だ……っ」
「やっ……だめ……っ!♡ イく……またイくから……っ!♡」
限界を訴える私の言葉に応えるように、カイエンの腰使いが一段と激しくなった。突き上げられるたびに意識が飛びそうになる。
「あ゛ぁ……っ!♡ イク……っ!♡イクぅっ!♡♡イグぅぅ――ッ!!♡♡♡」
全身をガクガクと震わせながら、私は二度目の絶頂を迎えた。同時にカイエンも息を詰め、私の奥深くに熱い飛沫を放つ。
「くっ……!」
「あぁっ……♡ 熱い……っ♡」
ドクドクと注ぎ込まれる感覚に酔いしれる。力尽きた私はベッドにぐったりと沈み込んだ。カイエンも私に覆いかぶさるようにして息を整えている。
「……はぁ……はぁ……っ♡」
「ふぅ……ったく、可愛げのねぇ奴だと思ったが……中は素直だな」
カイエンが私の頬を撫でる。その手つきが妙に優しく感じられ、思わず目を細めてしまった。
(ダメだ……このままじゃ……)
朦朧とする意識の中、私はなんとか口を開いた。
「もう……終わりだ……ろう?……どけ……っ!」
カイエンは私の抗議を鼻で笑うと、繋がったまま私の腰に腕を回し、ぐいっと抱き起こした。
「ひ……あっ!?♡」
突然の浮遊感と、結合がさらに深まる感覚に背中が弓なりになる。カイエンの太い腕が私を支え、密着した腹筋が熱い。
気がつけば私は彼の膝の上で抱き合う格好になっていた。互いの荒い呼吸が交錯する距離で見つめ合い、カイエンの熱っぽい瞳が私を射抜く。
「一回くらいで終わるわけねぇだろ」
彼は囁きながら、私の背中を大きな手で撫で下ろす。その些細な刺激にさえ、腰が震える。
「……っ♡……ふざけ……るなっ! 降ろせ……!」
必死に身を捩るが、媚薬で蕩けきった身体は思うように動かない。抵抗しても無駄だと悟り、悔しさに唇を噛みしめていると、カイエンはふいにその手を私の頭に乗せた。
「……ったく、暴れんなって。怪我すんぞ」
ぶっきらぼうな口調とは裏腹に、その手つきは存外に優しい。指が髪を梳くように動く。まるで大切なものを扱うような手つきに、不覚にも心臓がドキリと跳ねた。
(……なんだ? この扱いは……)
普段なら唾棄すべき扱いなのに、今はなぜか拒めない。カイエンはそのまま私の背中をゆっくりと撫で始めた。
大きく乾いた手のひらが、私の汗ばんだ肌に吸い付くように温かい。不思議とその感触が心地よく感じられ、さっきまであったはずの抵抗感が急速に薄れていく。
「……少しは落ち着いてきたか?」
唐突な質問に驚いて顔を上げると、カイエンは私を正面から覗き込んでいた。その目はからかうような色合いは消え、真剣に私の様子を窺っているように見える。
「……べ、別に……お前に気遣われる筋合いは……っ!」
言葉とは裏腹に、彼の気遣いが妙に胸に沁みた。無骨で粗暴だと思っていた男の意外な一面に、動揺が隠せない。悔しいことに、心臓が高鳴っている。
彼の肌の熱さと匂いが鼻腔をくすぐり、意識を酩酊させていく。汗と香水と男らしい体臭が混ざった独特の香りは、決して嫌なものではなかった。むしろ……
(いやそんな……馬鹿な)
頭を振って否定しようとするが、その香りに包まれていると奇妙な安心感が湧いてくる。カイエンの膝の上で身じろぎすると、繋がった部分が新たな刺激を生み出し、甘い吐息が漏れた。
「……んっ♡」
思わず漏れた声に顔を赤らめると、カイエンは微かに口角を上げた。
「声出してんじゃねぇか。まあいいけどよ……」
彼は再び私の頭を撫でた。その手のひらの感触が、なぜか心地よかった。抵抗する気力も削がれ、ただカイエンの腕の中で温もりを感じている。
(どうして……こんなにも肌馴染みがいいんだ……?)
今まで感じたことのない感覚に翻弄されながらも、私はカイエンの膝の上で少しずつ緊張を解いていった。媚薬の効果か、それとも単純にカイエンの存在そのものが原因なのか、判断がつかない。
「どうだ? マシになったか?」
カイエンがふいに問いかけてきた。その声はぶっきらぼうだが、私を気遣う響きがあった。私は俯いたまま小さく頷く。嘘ではない。確かに身体の芯を焼くような狂おしい熱は和らいでいる気がする。
「そりゃ結構だ。ったく、キャンキャン吠える割には、こういう時は大人しいんだな」
カイエンは小さく笑いながら、私の頭をポンポンと優しく叩いた。その大きな手のひらの感触が妙に心地よくて、私は思わず目を細めた。
「……余計なことを言うな」
反論はするものの、語気は弱い。自分でも驚くほど抵抗感がない。カイエンの膝の上でこうして抱かれている時間が、なぜか悪くないと思えてしまう自分がいた。
ふと、視線が上がった。
目の前にあるのは、カイエンの喉仏。汗の玉が一筋流れ落ちる様が妙に鮮烈に映る。そして、その少し上にある彼の唇……さっき、あれに塞がれたんだ。
(あの時……)
さっきの強引なキスが不意に脳裏に蘇った。突然の感触、口腔内を犯される熱い舌の動き、そして混ざり合う唾液の甘ったるい味。
(あんなの……ただの……手段だろう)
理性がそう断じようとするのに、身体が覚えている感覚は嘘をつけない。触れられた唇の感触、絡み合った舌の熱さ。その記憶が不意に胸の奥をチリリと焦がした。
(違う……違う。媚薬のせいだ)
カイエンは私の頭を撫でる手を止めず、私の様子をじっと観察しているようだった。俯いた私の顔に彼の視線が突き刺さるのを感じる。
「……さっきから何黙り込んでんだ?」
ぶっきらぼうな声色だが、その裏に微かな戸惑いを感じた。私は慌てて言い返す。
「うるさい! 別になんでもな……」
しかし言葉の途中でカイエンがふいに私の顎を掴んだ。強引に顔を上向きにされ、至近距離で彼の漆黒の瞳と視線が絡む。
「なんだそのツラは。キスしてほしいのか?」
核心を突く言葉に息が詰まる。カイエンは面白そうに目を細めている。
「な……っ! 誰が……そんな……っ!」
全力で否定しようとするが、カイエンの指が私の唇をなぞった。その感触に背筋がゾクリとする。
「唇尖らせて何言ってんだ……可愛いな、おい」
「かっ……可愛いとか、言うなっ……んむっ!♡」
抗う間もなく、彼の唇が私のそれに重なった。さっきの強引さとは違う、優しいけど確かな感触。カイエンの熱い唇が私のそれを包み込み、軽く啄むように動く。
「ん……っ♡」
拒否しようと頭では考えるのに、身体が動かない。むしろ彼の唇の感触に陶然としてしまう。カイエンの腕が私の腰を強く引き寄せ、繋がった部分がさらに密着する。その刺激に、私の喉から小さな喘ぎが漏れた。
「んぅ……っ♡」
カイエンの舌が再び私の口腔内に滑り込んでくる。さっきよりずっと丁寧で、優しい動きで私の舌を誘う。その甘美な感覚に身を委ねてしまいそうになる。
(だめだ……こんな……♡)
媚薬の効果が再び燃え上がるのを感じる。カイエンの首に回した手に無意識に力がこもり、彼の体臭がさらに濃く感じられた。彼もまた興奮しているのか、私の口蓋をなぞる舌の動きが激しさを増していく。
「ふ……ぅ…っ♡ んんっ……♡」
キスしながら腰を揺らすカイエンの動きに、蜜壺が悦びに震える。快感の波が押し寄せ、私はカイエンの背中に爪を立てた。
「んあぁっ!♡ それ……だめぇ……っ!♡」
回した腕に無意識に力がこもった。
汗で滑る肌が密着し、互いの鼓動が伝わる。
「だめじゃないだろ……締めつけすぎだ……!」
カイエンは低く唸りながら、さらに強く腰を押し付けた。結合部が擦れ、溢れ出た蜜が泡立つ音が響く。
「あっ♡んあ゛っ♡そんな奥……っ♡」
私の腰が浮き上がり、彼の大きな手が私の臀部を鷲掴みにして、逃げられないように固定されている。
「逃げるなよ……エルナ」
耳元で囁かれる声に背筋が震える。彼のもう片方の手が私の後頭部を支え、再び唇を重ねてきた。さっきよりも荒々しく舌を絡ませられ、口腔内を犯される感覚に眩暈がする。
「んんっ!♡ んむぅ……っ!♡」
酸素不足でクラクラする意識の中、カイエンの抽送が加速した。パンッ!♡パンッ!♡と激しくぶつかり合い、ぐちゅっぐちゅっ♡とかき混ぜられる。
「あ゛ぁっ!♡ イク……またイクぅ……っ!♡」
足先がピンと伸び、内腿がブルブルと震える。絶頂の予感に全身が強張った瞬間、カイエンの動きが一瞬止まった。
「まだ……早い……っ」
そう囁いたかと思うと、カイエンは私を抱きしめたまま、ベッドに押し倒した。そして両脚を大きく広げさせ、上から体重をかけるように激しく腰を振り下ろしてきた。
「あ゛――ッ!?♡♡♡」
重力に逆らえない体勢で、カイエンの剛直が最奥を容赦なく穿つ。子宮口を叩かれるたびに目の前に火花が散るような衝撃。
「ひぁ゛っ!♡ おく……っ!♡ 奥まで当たってるぅっ!♡」
カイエンの汗が滴り落ち、私の胸の谷間に溜まる。その一粒さえも、今の私には刺激となった。
「エルナ……っ!」
彼の声に余裕がなくなり、荒い呼吸が私の耳元を擽る。互いの肌がぶつかり合うたびにベッドが軋み、床がミシミシと悲鳴を上げた。
「い……っ♡ いく……っ♡ カイエン……っ!♡」
意識が飛びそうな快感に、無意識のうちに彼の名前を呼んでいた。カイエンは応えるようにさらに深く抉り込む。
「一緒に……っ…エルナ……っ!」
切羽詰まった声と共に、彼の動きが極限まで速くなった。私は彼の背中に爪を立て、快感の奔流に身を委ねる。
「あ゛ッ!!♡あ゛ッ!!♡あ゛ッ!!♡♡ いくぅっ!♡イグぅぅ―――ッ!!♡♡♡」
脳天を貫くような絶頂。全身が硬直し、カイエンのものを食い千切りそうなほど膣が痙攣する。同時に、カイエンも
「くっ……!」
と短く呻き、熱い迸りを私の奥深くに放った。
「あぁっ……♡ また……出てる……っ♡」
ドクンドクンと脈打つ感覚に酔いしれながら、私は完全に脱力してシーツに沈み込んだ。カイエンも私の上に重なるように倒れ込み、お互いの汗と蜜でぐしょぐしょになった肌が密着する。
「はぁ……はぁ……っ♡」
カイエンが私の汗ばんだ身体から少し離れたかと思うと、不意に腰を引いた。その摩擦だけで敏感になりすぎた蜜口がヒクヒクと蠢き、私から「んっ♡」と甘い声が漏れる。
(もう……本当に……っ)
体力は限界だった。喉はカラカラで声も掠れている。なのにカイエンは私の脚を抱え上げ、今度は背面から覆いかぶさってきた。
「ちょっ……もう無理だ……っ!んぉお゛っ!♡」
抗議の言葉が塗りつぶされていく。
それからーーどれだけ時間が経ったのだろう。
「……はぁ゛ーっ♡……はぁ゛ーっ♡」
仰向けになってビクビクと痙攣する身体は、いかされ続けてもう力が入らない。
太ももはどちらのものかもわからないどろりとしたもので汚れている。
「あぁ……っ!♡」
カイエンがまた私の腰を持ち上げてくる。
「やっ……もう、許して……っ♡」
「……逆効果だぞ、お前」
「も、無理ぃ……♡」
◆ ◆ ◆
窓から差し込む無情なほど爽やかな朝日が、私のまぶたを叩いた。
「…………っ、あ……」
全身が、まるで戦場で巨人と取っ組み合いでもしたかのように重い。特に関節の節々、そして──股の間が、ズキズキと熱を持って疼いている。
昨夜の記憶が、濁流のように脳内に流れ込んできた。
媚薬。同室。自慰。シーツ。
そして、カイエンにこれでもかと「分からされた」……あの、正気とは思えない数時間の乱行。
(し、死のう……。今すぐこの窓から飛び降りよう……!)
シーツを顔の半分まで引き上げ、絶望に身を悶えさせる。
隣からは、規則正しい、だが憎たらしいほど太い寝息が聞こえてくる。
恐る恐る視線を向けると、そこには上半身を晒したまま、満足げなツラで眠りこけるカイエンの姿があった。
朝日に照らされた彼の背中や腕には、私が必死に抗った(あるいは縋り付いた)時の爪痕が、いくつも赤く刻まれている。
「……っ、バカ野郎……」
声が、ガラガラだった。どれだけ鳴かされたのかを思い知らされ、私は再び枕に顔を埋めた。
その時、隣の巨大な肉塊がモゾリと動いた。
「……あー……起きたのか?エルナ」
「っ!き、貴様ッ……貴様は起きるな!そのまま永遠に眠っていろ!」
飛び起きて叫ぼうとしたが、腰に走った激痛に「ぐぅっ……!」と悶絶してベッドに沈む。
カイエンはのっそりと起き上がると、ボサボサの頭を掻きながら、私の様子をジロリと見た。
その瞳には、昨夜の獣じみた熱は微塵もなく、いつもの不遜な、だがどこかバツの悪そうな色が浮かんでいる。
「……おい、大丈夫か」
「ど、どど、どの口がそれを……ッ!貴様、私がどれだけやめろと言ったか覚えているのか!?」
「あ?途中から『もっとして』とか言ってたのは、どこのどいつだよ」
「あー!あー!!聞こえない!私はそんなことは言っていない!あれは媚薬が……毒が言わせた幻聴だ!!」
顔から火が出るどころか、全身が発火しそうだ。
するとカイエンは、ふんと鼻を鳴らして、床に散らばった自分の服を拾い始めた。
「……ま、なんだ。そうガタガタ言うなよ。お前も……一人でするよりマシだっただろ?」
「……貴様、私をこれほど無茶苦茶にしておいて、まだそんな理屈を……っ!」
「あー、うるせぇ。……おい」
カイエンが、不意に私のすぐそばまで顔を寄せた。
反射的に身を引こうとした私の額に、彼のゴツゴツとした、だが温かい掌がポンと置かれる。
「……次があれば、もっと優しくしてやるよ」
「つ、次……?次などあるか、バカ野郎!!」
私の怒号を背中で受け流しながら、カイエンは「じゃあな」と、ひらひらと手を振って部屋を出て行った。
一人残された部屋で、私はぐしゃぐしゃになったシーツを握りしめる。
……次?
あんなに酷いことをされて、今も身体の奥には彼の熱が残っているというのに。
(……なんで、次に『優しくされる』ところを、一瞬でも想像したんだ……私のバカ……ッ!!)
私は再び枕を掴むと、全力で自分の頭に叩きつけた。
第二騎士団長エルナの、人生最悪の、そして別の意味で忘れられない朝が始まった。
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※本作はpixivからの再録です。
https://www.pixiv.net/users/122950621
「はぁ……っ♡はぁ……っ♡」
今、私の身体の奥には、ドロリとした正体不明の熱が居座っている。
なんとなく嫌な予感がして、護衛対象に差し出された酒をとっさにすり替えた。疑いの段階で飲まないわけにもいかず、賓客の勧め方から毒ではないと判断したが、まさかこんな作用があるとは。
妙な高揚感、身体中熱くて息苦しい。心臓は飛び出しそうなほど速く強く脈打っている。
あの酒のせいなのだろうーーおそらく媚薬入りの。
水を飲もうと立ち上がりかけたとき、ノックもなしに部屋のドアが開いた。無遠慮に入ってきたのは、私が団長を務める第二騎士団とはライバル関係の、第一騎士団団長、カイエンだ。
「……出ていけ、カイエン」
私は荒い息を抑えて睨み付けたが、カイエンはこちらをじろりと一瞥して返す。
「ここしか休むとこねぇだろうが。まさか……お前もかよ、エルナ」
含みのある言い方に、カイエンも同じ状況なのだと悟った。
「……とにかく、この部屋は私が使う。さっさと出ていけ」
「効率悪ぃこと言ってんじゃねぇよ。二人でどうにかした方が早ぇだろうが」
カイエンが苛立たしげに首元のタイを引きちぎる。 露わになった逞しい喉仏が上下するのを見て、私の喉の奥がキュッと締まった。
(……っ、なんで、あんな汚い男を見て……脈が速くなるんだ……!)
「……誰が貴様となどっ!……ふん。この程度の熱、精神力でねじ伏せてみせる」
私はそう言い捨てると、カイエンに背を向け、シーツを頭から被ってベッドの端へ潜り込んだ。 背後でカイエンが「ハッ、勝手にしろ」と吐き捨てる音が聞こえ、やがてドサリと彼も反対側の端に横たわった気配がする。
(……うるさい、心臓がうるさすぎる……っ)
シーツの中は、自分自身の吐息でさらに熱がこもる。 男なんて、母を不幸にした最低の生き物だ。こんな粗野で口の悪い男に、欲情するなどあってはならない。
だが、身体は残酷だった。 太ももの内側がヌルリと湿り、下腹部がジンジンと痺れるように疼く。 シーツを掴む指先が震え、私は無意識のうちに、自身の秘部へと手を伸ばしていた。
(これ、だけ……少しだけ静まれば……っ)
ズボンの上から割れ目を軽く撫でただけで、腰がビクンッと跳ね上がった。
「ーーッ!?♡」
(ひうぅっ!♡)
布越しでも分かるほどのぬるつきと、焼けつくような刺激に思わず息を呑む。普段ならありえない行動なのに、止まらない。
「……っ♡ ぅ……っ♡」
シーツの中で丸まりながら、両足を擦り合わせるようにして必死に刺激を求めた。服が邪魔だ……熱い……もっと……。
(だめだ……もう……)
震える指先が躊躇いながらもズボンの中へ滑り込む。
「……ッ!♡」
(熱い……溶けそうだ……!)
蒸れた下着の上から敏感な部分を押さえると、じわりと滲む蜜が布を重くしていく。指を動かすたびに粘ついた音がシーツの中に響く気がする。
(……奥が……熱いっ……)
それでも渦巻く熱には届かない。
もどかしさに耐えきれず、ついに指を下着の中へと侵入させた。
「ぁ……っ!!♡」
(あぁっ……!♡)
直に触れた秘裂は驚くほど柔らかく、指の腹でなぞると電流が走る。
「……っ!♡」
爪を立てた拳で口を塞いで声を殺す。初めて感じる生々しい温もりと湿り気が怖いくらい刺激的だ。
「ぃ……!♡」
(これ以上……は…っ!)
裂け目を探る指が震える。迷いつつもそっと奥へ沈めていく。
「……っあ……♡!」
(入った……!)
狭い肉壁を押し広げていく未知の感覚。
(痛……っ、浅いところしか届かない……っ)
中途半端な刺激に焦燥感ばかりが募り、シーツの端を噛んで喘ぎを堪える。
なぜこんな仕打ちを受けなければならないのか。混乱する頭に屈辱感が襲ってきた。
「……ッ、は、ぁ……♡ カイ、エンの……バカ野郎……っ♡」
憎いはずの男の名前を、熱に浮かされて呟いてしまう。 その瞬間だった。
バサッ、と乱暴にシーツが剥ぎ取られた。
「……相変わらず、うるせぇ女だな」
冷ややかな、けれどどこか熱を帯びたカイエンの声。 暗がりのベッド脇に立った彼は、すでに上半身を剥き出しにし、ギラついた獣のような瞳で私を見下ろしていた。
私の指は、まだ自身の足の間に挟まったまま。 最悪の瞬間を、最悪の男に見られた。
「あ、……っ!」
恥辱に顔を焼き、悲鳴をあげようとした私の唇を、カイエンの大きな手が強引に塞いだ。
「でかい声出すな。誰か来たらどうする」
耳元で低く唸るような声がして、全身の毛穴が逆立った。
カイエンの分厚い手のひらが、私の口元を乱暴に封じ込める。掌からは、彼自身の体温か、あるいは媚薬のせいか、火傷しそうなほどの熱が伝わってきた。
「ん、んんっ……!」
私は必死に首を振って抗おうとしたが、さらなる屈辱が襲った。ズボンに滑り込ませていた私の手を、カイエンが空いた方の手でぐい、と力任せに退けたのだ。
そしてカイエンは私の口から手を離し、器用にベルトを外し始めた。
(……なっ!)
慌てて足をばたつかせるが、カイエンの膝が太ももを抑え込み動きを封じてくる。
「大人しくしとけって」
低い囁きと共に、下着ごとズボンが引き下げられた。
晒された肌に夜気が触れ、隠されていた秘所があらわになる。
「~~ッ!」
「……綺麗な色だな」
意地悪く笑うカイエンの言葉が届き、私は固く目を閉じた。
ぐぷ……ッ!♡
「んんん゛!?♡」
突然の衝撃に身体が仰け反る。
カイエンの指が容赦なく私の入り口を割り開き、埋め込まれていった。熱い襞が彼の指を食いちぎりそうなほど締め上げる。
「どうせやり方もわかんねぇんだろ……痛いか?」
掠れた声で尋ねられても答えられない。代わりに涙が滲む瞳を向けると、カイエンの喉仏が大きく上下した。
「泣くなって」
指がゆっくりと曲げられ、膣壁を抉るように動く。
「~~~!!♡」
背筋を駆け上がる快感の波。
カイエンはそのまま指を二本に増やし、親指で陰核を圧迫してきた。
ぐちゅ♡ ぐちゃ♡ と卑猥な水音が響く中、私はシーツを握りしめて涙を零すしかなかった。
カイエンの太い指が、私のなかで暴れている。
「……っあ!♡ そこ……っ、やめ……っ♡」
必死に枕を噛んで声を抑えようとしても、甘い吐息が漏れてしまう。
指が膣内で微妙に角度を変えた。
(いや……!何を……)
「ここか?」
低く問いながら、彼の人差し指の腹が私の膣壁のある一点を押し上げてきた。
「――ッ!!?♡♡」
ビリッ!と雷撃のような快感が腰骨を駆け抜けた。まるでスイッチを押されたみたいに。
「ひ……っ? あ、ああっ!?♡ いや……そこ……だめ……ッ!♡」
逃れようとしても、カイエンの腕が私の太ももをしっかりと固定している。指の腹で同じポイントを執拗に撫で擦られるたびに、腰が勝手に浮き上がり、短い嬌声が連続して零れた。
「いい声出すじゃねーか」
彼の声に微かな興奮が滲んでいる気がしたが、今の私にそれを確認する余裕はない。
「ひぁ……♡ あっ……待て……そんなに強く……っ!♡」
ぐりぐりと押し込むような圧迫。同時に親指の腹で敏感な花芯を優しく撫でられた。
「――――ッ♡♡♡」
息が止まるほどの快感の大波。視界が白く弾けた。カイエンの指の動きに合わせて背筋が何度も弓なりにしなり、シーツを掻きむしって必死に堪えようとする。
「ゃ……あ…ッ♡ 止め……っ♡ おかしくな……る…っ♡」
掠れた哀願に呼応するようにカイエンの指遣いが激しさを増す。親指でクリトリスを扱き上げながら、人差し指と中指でそこを何度も叩きつけるように刺激してきた。
ぐちゅ♡くちゅっ♡ぐちゅっ♡
「あ゛――ッ♡♡♡ あ♡ あぁっ……!♡♡」
溢れる蜜が泡立つ卑猥な音。足先がピンと張り詰め、全身が細かく震えだした。何かが迫っている恐怖と期待が混ざり合う。
「もう限界か?」
カイエンの声には嘲笑が混じり、その目は欲望でギラついている。
彼のズボンの前が明らかに膨らみ、テントを張っているのが見えた。その事実にさらに羞恥と興奮が混ざり合う。
(こいつも……私で興奮してる……?♡)
「ぅあっ!♡ はぁあ……っ♡」
クリトリスを摘まれた瞬間、思考が吹き飛んだ。
カイエンの指の動きがさらに激しさを増し、さらに深く私の中を押し開く。
「んぁ゛……!?♡」
奥で何か硬いものが指の腹に当たった瞬間、背中に鋭い電流が走った。それは今までの比ではない、もっと深い場所から湧き上がるような感覚だった。
「……へぁっ?♡あ……そこ……だめ……っ!♡」
しかしカイエンは私の制止を聞くどころか、その一点を指の腹で優しく押すように、何度もコリコリ♡ コリコリ♡と刺激してきた。
「んぉ゛ッ!♡ あ゛……!♡ いやだ……っ!♡ なにか……っ!♡」
下腹部の奥底がキュンキュンと収縮し、目の前がチカチカする。身体の制御が効かず、腰がガクガクと震え出した。このままでは何か取り返しのつかないことになってしまいそうで、恐怖にも似た予感に胸が締め付けられる。
「あっ♡ あっ♡ あ゛っ♡ もう……ダメぇ……!♡ 出、る……?♡ なんか……来るぅ……っ!♡」
未知の感覚に翻弄され、意味不明な言葉が口から飛び出す。涙で歪んだ視界に、カイエンの熱い瞳が映った。獲物を追い詰めた獣のような光が宿っている。
「それが『イク』ってやつだ、エルナ」
カイエンが耳元で低く、しかしはっきりとした声で囁いた。その言葉がスイッチになったかのように、蓄積された快感が一気に爆発する。
「あ……っ!?♡ イク……?♡ イク……の、かっ?♡」
初めて知ったその言葉を、確かめるように口にする。カイエンは肯定するかのように、ぐりっ♡ と奥の硬い部分を指の腹で押し上げた。
「そうだ……そのまま『イケ』……!」
「ーーんぉお゛っ……!♡ イク……っ!♡ イクイクイクイグぅぅぅ――――ッ!!♡♡♡」
頭の中が真っ白になり、視界が激しく明滅する。喉を反らし、全身を突っ張らせて、私は生まれて初めて「イク」という感覚を経験した。蜜壺がカイエンの指をきつく締め付け、腰が勝手にガクガクと痙攣する。
全身が制御不能なほど痙攣し、シーツを握りしめた手に爪が食い込む。
「……はぁ……っ♡ はぁ……っ♡」
荒い呼吸を繰り返し、霞む視界の向こうでカイエンがゆっくりと指を抜いた。その感触にさえ、ぞわりと鳥肌が立つ。
「……初めてのわりには派手にイったな、エルナ」
満足げなカイエンの声。だが、それに応える余裕は微塵もない。快感の余韻で頭がぼうっとし、ただ呆然と天井を見つめていると、突然カイエンが覆い被さってきた。
「指だけでそんなにヨガるなら……俺のもしっかり味わえよ?」
彼は嘲るように笑いながら、腰を寄せてきた。熱く怒張した塊が太ももに当たる。その圧倒的な存在感に、私はゴクリと喉を鳴らした。
「っ!」
「どうした? 知ってるだろ?」
彼の指が私の下腹部をいやらしく撫でる。先程の快感の残滓が、皮膚の下で蠢いた。
「ふざけるな……! 身体が変なのは……っ、薬のせいだ! 誰が好き好んでお前なんかと……!」
必死に抗議の声を上げるが、その言葉尻を奪うようにカイエンが唇を重ねてきた。
突然のキスに目を見開く。反射的に顔を逸らそうとするが、カイエンの手が後頭部を押さえつけている。
「ん……っ!……んむぅっ!♡」
抗議の言葉は互いの口腔内で潰され、代わりに熱い舌が侵入してきた。カイエンの舌は私の舌を探り当て、強引に絡め取る。唾液が混ざり合い、くちゅりと淫靡な音が響いた。
(な……何を……!)
抵抗しようとしていた両手は、いつの間にかカイエンの腕を弱々しく掴んでいた。口腔内を犯される感覚に戸惑う。歯列をなぞられ、上顎を舐め上げられる度に、ゾクゾクとした痺れが背中を駆け下りる。
(こんなキス……っ♡)
カイエンは私の舌を吸い上げると同時に、自らの硬くなった先端を私の潤みきった蜜口へぴたりと押し当てた。
「んんぅっ……!?♡」
異物の感触に気づいたとき、カイエンは唇を解放し、意地悪く微笑んだ。
「力抜けよ……痛い思いはしたくないだろ?」
そして一気に腰を沈めた。
「――ッ!!♡♡♡」
押し広げられる灼熱の感覚に、私は声にならない悲鳴を上げ、背中を弓なりに反らせた。指とは比べ物にならない圧迫感と熱量。痛みとも快感ともつかない刺激が下腹部を貫く。
「あ……ぁ…っ!♡ 痛……い…! はぁ……んっ!♡」
「きつ……っ、でも……絡みついてくるぞ……っ」
カイエンも眉を寄せ、苦悶と愉悦の入り混じった表情を浮かべている。繋がった部分がジンジンと熱を持ち、意識が飛びそうだ。
(どうして……こんな……)
混乱と羞恥、そして未知の感覚への恐怖が渦巻く。だがカイエンは私の思考を遮るように、腰をゆるりと動かし始めた。
「あ゛……っ♡やぁ……っ♡んんっ♡」
「おいおい……締めすぎだろ……エルナ。気持ちいいって顔してるぞ?」
「だっ……黙れ……っ♡ 薬の……せいだって……言って……あぁっ!♡」
否定の言葉を紡ごうとすると、カイエンが浅く中を擦り上げる。その度に腰が跳ね、甘い声が漏れる。
悔しいのに、身体は正直に反応してしまう。カイエンの熱い杭が奥へ沈むたび、奥がキュンキュンと疼く。
(こんなの……ダメだ……っ!)
「そんな蕩けたツラして……よく言うぜ」
カイエンが私の頬に手を添え、貪るように唇を重ねてきた。息も絶え絶えの中、舌が絡み合い、唾液が混ざり合う。酸欠でクラクラする頭に、カイエンの囁きが染み込んでくる。
「ん……んんっ!♡ んむぅ……っ♡」
舌を絡められながら、腰の動きが徐々に激しさを増していく。
パンッ♡パンッ♡という肉がぶつかる音と、結合部から聞こえる卑猥な水音が部屋に響く。
(もう……何も考えられない……♡)
抵抗していた腕の力も抜け、ただカイエンの肩にしがみつくしかない。
カイエンの唇が離れると、銀糸が私たちを繋いだ。彼は額に汗を滲ませながらニヤリと笑う。
「エルナ……最高だ……っ」
「やっ……だめ……っ!♡ イく……またイくから……っ!♡」
限界を訴える私の言葉に応えるように、カイエンの腰使いが一段と激しくなった。突き上げられるたびに意識が飛びそうになる。
「あ゛ぁ……っ!♡ イク……っ!♡イクぅっ!♡♡イグぅぅ――ッ!!♡♡♡」
全身をガクガクと震わせながら、私は二度目の絶頂を迎えた。同時にカイエンも息を詰め、私の奥深くに熱い飛沫を放つ。
「くっ……!」
「あぁっ……♡ 熱い……っ♡」
ドクドクと注ぎ込まれる感覚に酔いしれる。力尽きた私はベッドにぐったりと沈み込んだ。カイエンも私に覆いかぶさるようにして息を整えている。
「……はぁ……はぁ……っ♡」
「ふぅ……ったく、可愛げのねぇ奴だと思ったが……中は素直だな」
カイエンが私の頬を撫でる。その手つきが妙に優しく感じられ、思わず目を細めてしまった。
(ダメだ……このままじゃ……)
朦朧とする意識の中、私はなんとか口を開いた。
「もう……終わりだ……ろう?……どけ……っ!」
カイエンは私の抗議を鼻で笑うと、繋がったまま私の腰に腕を回し、ぐいっと抱き起こした。
「ひ……あっ!?♡」
突然の浮遊感と、結合がさらに深まる感覚に背中が弓なりになる。カイエンの太い腕が私を支え、密着した腹筋が熱い。
気がつけば私は彼の膝の上で抱き合う格好になっていた。互いの荒い呼吸が交錯する距離で見つめ合い、カイエンの熱っぽい瞳が私を射抜く。
「一回くらいで終わるわけねぇだろ」
彼は囁きながら、私の背中を大きな手で撫で下ろす。その些細な刺激にさえ、腰が震える。
「……っ♡……ふざけ……るなっ! 降ろせ……!」
必死に身を捩るが、媚薬で蕩けきった身体は思うように動かない。抵抗しても無駄だと悟り、悔しさに唇を噛みしめていると、カイエンはふいにその手を私の頭に乗せた。
「……ったく、暴れんなって。怪我すんぞ」
ぶっきらぼうな口調とは裏腹に、その手つきは存外に優しい。指が髪を梳くように動く。まるで大切なものを扱うような手つきに、不覚にも心臓がドキリと跳ねた。
(……なんだ? この扱いは……)
普段なら唾棄すべき扱いなのに、今はなぜか拒めない。カイエンはそのまま私の背中をゆっくりと撫で始めた。
大きく乾いた手のひらが、私の汗ばんだ肌に吸い付くように温かい。不思議とその感触が心地よく感じられ、さっきまであったはずの抵抗感が急速に薄れていく。
「……少しは落ち着いてきたか?」
唐突な質問に驚いて顔を上げると、カイエンは私を正面から覗き込んでいた。その目はからかうような色合いは消え、真剣に私の様子を窺っているように見える。
「……べ、別に……お前に気遣われる筋合いは……っ!」
言葉とは裏腹に、彼の気遣いが妙に胸に沁みた。無骨で粗暴だと思っていた男の意外な一面に、動揺が隠せない。悔しいことに、心臓が高鳴っている。
彼の肌の熱さと匂いが鼻腔をくすぐり、意識を酩酊させていく。汗と香水と男らしい体臭が混ざった独特の香りは、決して嫌なものではなかった。むしろ……
(いやそんな……馬鹿な)
頭を振って否定しようとするが、その香りに包まれていると奇妙な安心感が湧いてくる。カイエンの膝の上で身じろぎすると、繋がった部分が新たな刺激を生み出し、甘い吐息が漏れた。
「……んっ♡」
思わず漏れた声に顔を赤らめると、カイエンは微かに口角を上げた。
「声出してんじゃねぇか。まあいいけどよ……」
彼は再び私の頭を撫でた。その手のひらの感触が、なぜか心地よかった。抵抗する気力も削がれ、ただカイエンの腕の中で温もりを感じている。
(どうして……こんなにも肌馴染みがいいんだ……?)
今まで感じたことのない感覚に翻弄されながらも、私はカイエンの膝の上で少しずつ緊張を解いていった。媚薬の効果か、それとも単純にカイエンの存在そのものが原因なのか、判断がつかない。
「どうだ? マシになったか?」
カイエンがふいに問いかけてきた。その声はぶっきらぼうだが、私を気遣う響きがあった。私は俯いたまま小さく頷く。嘘ではない。確かに身体の芯を焼くような狂おしい熱は和らいでいる気がする。
「そりゃ結構だ。ったく、キャンキャン吠える割には、こういう時は大人しいんだな」
カイエンは小さく笑いながら、私の頭をポンポンと優しく叩いた。その大きな手のひらの感触が妙に心地よくて、私は思わず目を細めた。
「……余計なことを言うな」
反論はするものの、語気は弱い。自分でも驚くほど抵抗感がない。カイエンの膝の上でこうして抱かれている時間が、なぜか悪くないと思えてしまう自分がいた。
ふと、視線が上がった。
目の前にあるのは、カイエンの喉仏。汗の玉が一筋流れ落ちる様が妙に鮮烈に映る。そして、その少し上にある彼の唇……さっき、あれに塞がれたんだ。
(あの時……)
さっきの強引なキスが不意に脳裏に蘇った。突然の感触、口腔内を犯される熱い舌の動き、そして混ざり合う唾液の甘ったるい味。
(あんなの……ただの……手段だろう)
理性がそう断じようとするのに、身体が覚えている感覚は嘘をつけない。触れられた唇の感触、絡み合った舌の熱さ。その記憶が不意に胸の奥をチリリと焦がした。
(違う……違う。媚薬のせいだ)
カイエンは私の頭を撫でる手を止めず、私の様子をじっと観察しているようだった。俯いた私の顔に彼の視線が突き刺さるのを感じる。
「……さっきから何黙り込んでんだ?」
ぶっきらぼうな声色だが、その裏に微かな戸惑いを感じた。私は慌てて言い返す。
「うるさい! 別になんでもな……」
しかし言葉の途中でカイエンがふいに私の顎を掴んだ。強引に顔を上向きにされ、至近距離で彼の漆黒の瞳と視線が絡む。
「なんだそのツラは。キスしてほしいのか?」
核心を突く言葉に息が詰まる。カイエンは面白そうに目を細めている。
「な……っ! 誰が……そんな……っ!」
全力で否定しようとするが、カイエンの指が私の唇をなぞった。その感触に背筋がゾクリとする。
「唇尖らせて何言ってんだ……可愛いな、おい」
「かっ……可愛いとか、言うなっ……んむっ!♡」
抗う間もなく、彼の唇が私のそれに重なった。さっきの強引さとは違う、優しいけど確かな感触。カイエンの熱い唇が私のそれを包み込み、軽く啄むように動く。
「ん……っ♡」
拒否しようと頭では考えるのに、身体が動かない。むしろ彼の唇の感触に陶然としてしまう。カイエンの腕が私の腰を強く引き寄せ、繋がった部分がさらに密着する。その刺激に、私の喉から小さな喘ぎが漏れた。
「んぅ……っ♡」
カイエンの舌が再び私の口腔内に滑り込んでくる。さっきよりずっと丁寧で、優しい動きで私の舌を誘う。その甘美な感覚に身を委ねてしまいそうになる。
(だめだ……こんな……♡)
媚薬の効果が再び燃え上がるのを感じる。カイエンの首に回した手に無意識に力がこもり、彼の体臭がさらに濃く感じられた。彼もまた興奮しているのか、私の口蓋をなぞる舌の動きが激しさを増していく。
「ふ……ぅ…っ♡ んんっ……♡」
キスしながら腰を揺らすカイエンの動きに、蜜壺が悦びに震える。快感の波が押し寄せ、私はカイエンの背中に爪を立てた。
「んあぁっ!♡ それ……だめぇ……っ!♡」
回した腕に無意識に力がこもった。
汗で滑る肌が密着し、互いの鼓動が伝わる。
「だめじゃないだろ……締めつけすぎだ……!」
カイエンは低く唸りながら、さらに強く腰を押し付けた。結合部が擦れ、溢れ出た蜜が泡立つ音が響く。
「あっ♡んあ゛っ♡そんな奥……っ♡」
私の腰が浮き上がり、彼の大きな手が私の臀部を鷲掴みにして、逃げられないように固定されている。
「逃げるなよ……エルナ」
耳元で囁かれる声に背筋が震える。彼のもう片方の手が私の後頭部を支え、再び唇を重ねてきた。さっきよりも荒々しく舌を絡ませられ、口腔内を犯される感覚に眩暈がする。
「んんっ!♡ んむぅ……っ!♡」
酸素不足でクラクラする意識の中、カイエンの抽送が加速した。パンッ!♡パンッ!♡と激しくぶつかり合い、ぐちゅっぐちゅっ♡とかき混ぜられる。
「あ゛ぁっ!♡ イク……またイクぅ……っ!♡」
足先がピンと伸び、内腿がブルブルと震える。絶頂の予感に全身が強張った瞬間、カイエンの動きが一瞬止まった。
「まだ……早い……っ」
そう囁いたかと思うと、カイエンは私を抱きしめたまま、ベッドに押し倒した。そして両脚を大きく広げさせ、上から体重をかけるように激しく腰を振り下ろしてきた。
「あ゛――ッ!?♡♡♡」
重力に逆らえない体勢で、カイエンの剛直が最奥を容赦なく穿つ。子宮口を叩かれるたびに目の前に火花が散るような衝撃。
「ひぁ゛っ!♡ おく……っ!♡ 奥まで当たってるぅっ!♡」
カイエンの汗が滴り落ち、私の胸の谷間に溜まる。その一粒さえも、今の私には刺激となった。
「エルナ……っ!」
彼の声に余裕がなくなり、荒い呼吸が私の耳元を擽る。互いの肌がぶつかり合うたびにベッドが軋み、床がミシミシと悲鳴を上げた。
「い……っ♡ いく……っ♡ カイエン……っ!♡」
意識が飛びそうな快感に、無意識のうちに彼の名前を呼んでいた。カイエンは応えるようにさらに深く抉り込む。
「一緒に……っ…エルナ……っ!」
切羽詰まった声と共に、彼の動きが極限まで速くなった。私は彼の背中に爪を立て、快感の奔流に身を委ねる。
「あ゛ッ!!♡あ゛ッ!!♡あ゛ッ!!♡♡ いくぅっ!♡イグぅぅ―――ッ!!♡♡♡」
脳天を貫くような絶頂。全身が硬直し、カイエンのものを食い千切りそうなほど膣が痙攣する。同時に、カイエンも
「くっ……!」
と短く呻き、熱い迸りを私の奥深くに放った。
「あぁっ……♡ また……出てる……っ♡」
ドクンドクンと脈打つ感覚に酔いしれながら、私は完全に脱力してシーツに沈み込んだ。カイエンも私の上に重なるように倒れ込み、お互いの汗と蜜でぐしょぐしょになった肌が密着する。
「はぁ……はぁ……っ♡」
カイエンが私の汗ばんだ身体から少し離れたかと思うと、不意に腰を引いた。その摩擦だけで敏感になりすぎた蜜口がヒクヒクと蠢き、私から「んっ♡」と甘い声が漏れる。
(もう……本当に……っ)
体力は限界だった。喉はカラカラで声も掠れている。なのにカイエンは私の脚を抱え上げ、今度は背面から覆いかぶさってきた。
「ちょっ……もう無理だ……っ!んぉお゛っ!♡」
抗議の言葉が塗りつぶされていく。
それからーーどれだけ時間が経ったのだろう。
「……はぁ゛ーっ♡……はぁ゛ーっ♡」
仰向けになってビクビクと痙攣する身体は、いかされ続けてもう力が入らない。
太ももはどちらのものかもわからないどろりとしたもので汚れている。
「あぁ……っ!♡」
カイエンがまた私の腰を持ち上げてくる。
「やっ……もう、許して……っ♡」
「……逆効果だぞ、お前」
「も、無理ぃ……♡」
◆ ◆ ◆
窓から差し込む無情なほど爽やかな朝日が、私のまぶたを叩いた。
「…………っ、あ……」
全身が、まるで戦場で巨人と取っ組み合いでもしたかのように重い。特に関節の節々、そして──股の間が、ズキズキと熱を持って疼いている。
昨夜の記憶が、濁流のように脳内に流れ込んできた。
媚薬。同室。自慰。シーツ。
そして、カイエンにこれでもかと「分からされた」……あの、正気とは思えない数時間の乱行。
(し、死のう……。今すぐこの窓から飛び降りよう……!)
シーツを顔の半分まで引き上げ、絶望に身を悶えさせる。
隣からは、規則正しい、だが憎たらしいほど太い寝息が聞こえてくる。
恐る恐る視線を向けると、そこには上半身を晒したまま、満足げなツラで眠りこけるカイエンの姿があった。
朝日に照らされた彼の背中や腕には、私が必死に抗った(あるいは縋り付いた)時の爪痕が、いくつも赤く刻まれている。
「……っ、バカ野郎……」
声が、ガラガラだった。どれだけ鳴かされたのかを思い知らされ、私は再び枕に顔を埋めた。
その時、隣の巨大な肉塊がモゾリと動いた。
「……あー……起きたのか?エルナ」
「っ!き、貴様ッ……貴様は起きるな!そのまま永遠に眠っていろ!」
飛び起きて叫ぼうとしたが、腰に走った激痛に「ぐぅっ……!」と悶絶してベッドに沈む。
カイエンはのっそりと起き上がると、ボサボサの頭を掻きながら、私の様子をジロリと見た。
その瞳には、昨夜の獣じみた熱は微塵もなく、いつもの不遜な、だがどこかバツの悪そうな色が浮かんでいる。
「……おい、大丈夫か」
「ど、どど、どの口がそれを……ッ!貴様、私がどれだけやめろと言ったか覚えているのか!?」
「あ?途中から『もっとして』とか言ってたのは、どこのどいつだよ」
「あー!あー!!聞こえない!私はそんなことは言っていない!あれは媚薬が……毒が言わせた幻聴だ!!」
顔から火が出るどころか、全身が発火しそうだ。
するとカイエンは、ふんと鼻を鳴らして、床に散らばった自分の服を拾い始めた。
「……ま、なんだ。そうガタガタ言うなよ。お前も……一人でするよりマシだっただろ?」
「……貴様、私をこれほど無茶苦茶にしておいて、まだそんな理屈を……っ!」
「あー、うるせぇ。……おい」
カイエンが、不意に私のすぐそばまで顔を寄せた。
反射的に身を引こうとした私の額に、彼のゴツゴツとした、だが温かい掌がポンと置かれる。
「……次があれば、もっと優しくしてやるよ」
「つ、次……?次などあるか、バカ野郎!!」
私の怒号を背中で受け流しながら、カイエンは「じゃあな」と、ひらひらと手を振って部屋を出て行った。
一人残された部屋で、私はぐしゃぐしゃになったシーツを握りしめる。
……次?
あんなに酷いことをされて、今も身体の奥には彼の熱が残っているというのに。
(……なんで、次に『優しくされる』ところを、一瞬でも想像したんだ……私のバカ……ッ!!)
私は再び枕を掴むと、全力で自分の頭に叩きつけた。
第二騎士団長エルナの、人生最悪の、そして別の意味で忘れられない朝が始まった。
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