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にーちゃんはまだ私に何か言いたげだったけども、、
とりあえず、両親はなんだかんだ説明を受けた上で
今のにーちゃんが元気なのに安心したみたい。それが一番だ!生きてりゃなんとかなる!ってとーさん。そのいい切り方。やっぱ私父親似なんだなぁ、なんて。
桂さんが親子水入らずでゆっくりして下さいって席を外して、久しぶりに四人で会話する。
とーさんが、俊、俊って呼びながら突然涙ぐんだり。
そんなとーさんの肩を叩きながら、もーやめてよとーさん、って返すにーちゃんの笑顔は思いのほか無理してなくて。
よかったなぁ、なんか。家族ってやっぱり一緒にいて一番ほっとする存在だよね。
記憶がなくても感覚が覚えてる、っていうかそういうの信じたいな……。やっぱり取り巻きの人たちよりも、私たちといてほっとしててほしいな。これって欲張り?私ってブラコンだったのか?そりゃ好きな人も見つからないわけだ。
話が途切れ、そろそろ、という空気になる。
にーちゃんが私のおでこを、コツッと指で軽く叩く。
「ユウ、引越しの件も含めてまた連絡する」
「あ!うん!」
ここで親子で大変に気まずい視線が交わされた。
どーするんだ?ユウ、俊のことだから、勘違いしてるフリかもしれんがお前まだ弟のフリ続けんのか?と、父さん。
あらあら、どうしましょう、でも私のことわかってくれたっていうのもあるし、記憶もすぐに戻るんじゃないかしら?ねぇ、お父さん。と、母さん。
…それなら、ユウ、、お前に任せよう、
……という二人の熱い視線を受けながら、ついつい言えなかった、、
ここで言って、せっかくにーちゃんが二人暮らし乗り気になってくれたのに、嘘ついてたとかで関係と信用を崩すなら、、記憶が戻った後で制裁を受けようではないか……はい、自業自得です。
ちょっとホッとした顔の兄や教師の人に見送られながらタクシーが走り出すと、とーちゃんにヘッドロックされた。。
「まあ、二人で暮らせばすぐバレるだろ。言い訳ちゃんと考えとけよ!ひどい兄弟喧嘩にならんようになーおぉこわー」
「ぐぬぬぬぬ、、自業自得だよー、、ううう。それよりさ、にーちゃんと寮ここで別れて本当に良かったの?二人とも」
いでででで、と締め付けられながら言うと、
「だってねぇ、とりあえず日本に戻ってる間に一緒にホテル泊まろう、とか言っても俊も緊張しちゃうだろうし。。
なんだか脳が落ち着かなそうっていうかね。不慣れな場所よりはいつもいる場所にいた方がね、私たちも安心よね。……とりあえずいつ戻るかは俊の体調次第にしてあるから、しばらくホテルから二人の寮を訪ねるわ。
俊の経過観察の付き添いもあるし。喧嘩した生徒さんのご両親の方も謝罪したいって言われてるみたいだし」
のほほんとその様子を見ながら考えるように答えてくれるかーさん。痛いよう、止めてよう!
「そっかぁ、わかった」
ようやく離してくれたとーさんが
「まだちょっとあるけど、二人の引越し準備の家財も、トランクルームに預けてある我が家の家具、運ぶ段取りもしておかなきゃな」
ニタァ、とワザとらしく笑って言ってくるのが癪にさわった。ふん、もう、何回も言わないでよ!
こうなったら記憶が戻ってから引越し?
引越してから記憶が戻る?
記憶が戻らない?
どれがいいのかわかんなくなるじゃん!くそ!馬鹿な嘘ついたツケか!
……そして、結局のところ、、
記憶が戻ったのはとてもとても訳のわからない瞬間だったのでした。
とりあえず、両親はなんだかんだ説明を受けた上で
今のにーちゃんが元気なのに安心したみたい。それが一番だ!生きてりゃなんとかなる!ってとーさん。そのいい切り方。やっぱ私父親似なんだなぁ、なんて。
桂さんが親子水入らずでゆっくりして下さいって席を外して、久しぶりに四人で会話する。
とーさんが、俊、俊って呼びながら突然涙ぐんだり。
そんなとーさんの肩を叩きながら、もーやめてよとーさん、って返すにーちゃんの笑顔は思いのほか無理してなくて。
よかったなぁ、なんか。家族ってやっぱり一緒にいて一番ほっとする存在だよね。
記憶がなくても感覚が覚えてる、っていうかそういうの信じたいな……。やっぱり取り巻きの人たちよりも、私たちといてほっとしててほしいな。これって欲張り?私ってブラコンだったのか?そりゃ好きな人も見つからないわけだ。
話が途切れ、そろそろ、という空気になる。
にーちゃんが私のおでこを、コツッと指で軽く叩く。
「ユウ、引越しの件も含めてまた連絡する」
「あ!うん!」
ここで親子で大変に気まずい視線が交わされた。
どーするんだ?ユウ、俊のことだから、勘違いしてるフリかもしれんがお前まだ弟のフリ続けんのか?と、父さん。
あらあら、どうしましょう、でも私のことわかってくれたっていうのもあるし、記憶もすぐに戻るんじゃないかしら?ねぇ、お父さん。と、母さん。
…それなら、ユウ、、お前に任せよう、
……という二人の熱い視線を受けながら、ついつい言えなかった、、
ここで言って、せっかくにーちゃんが二人暮らし乗り気になってくれたのに、嘘ついてたとかで関係と信用を崩すなら、、記憶が戻った後で制裁を受けようではないか……はい、自業自得です。
ちょっとホッとした顔の兄や教師の人に見送られながらタクシーが走り出すと、とーちゃんにヘッドロックされた。。
「まあ、二人で暮らせばすぐバレるだろ。言い訳ちゃんと考えとけよ!ひどい兄弟喧嘩にならんようになーおぉこわー」
「ぐぬぬぬぬ、、自業自得だよー、、ううう。それよりさ、にーちゃんと寮ここで別れて本当に良かったの?二人とも」
いでででで、と締め付けられながら言うと、
「だってねぇ、とりあえず日本に戻ってる間に一緒にホテル泊まろう、とか言っても俊も緊張しちゃうだろうし。。
なんだか脳が落ち着かなそうっていうかね。不慣れな場所よりはいつもいる場所にいた方がね、私たちも安心よね。……とりあえずいつ戻るかは俊の体調次第にしてあるから、しばらくホテルから二人の寮を訪ねるわ。
俊の経過観察の付き添いもあるし。喧嘩した生徒さんのご両親の方も謝罪したいって言われてるみたいだし」
のほほんとその様子を見ながら考えるように答えてくれるかーさん。痛いよう、止めてよう!
「そっかぁ、わかった」
ようやく離してくれたとーさんが
「まだちょっとあるけど、二人の引越し準備の家財も、トランクルームに預けてある我が家の家具、運ぶ段取りもしておかなきゃな」
ニタァ、とワザとらしく笑って言ってくるのが癪にさわった。ふん、もう、何回も言わないでよ!
こうなったら記憶が戻ってから引越し?
引越してから記憶が戻る?
記憶が戻らない?
どれがいいのかわかんなくなるじゃん!くそ!馬鹿な嘘ついたツケか!
……そして、結局のところ、、
記憶が戻ったのはとてもとても訳のわからない瞬間だったのでした。
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