34 / 55
34.存在意義(2)
しおりを挟む
「あー、やっぱり散らかってるな……すみませんねえ、王太子妃様をこんな物置小屋のような場所に連れてきて」
「い、いえ……」
「えーっと、椅子はどこでしたかねえ……あ、あったあった」
トガミが部屋の隅から運んできた小さな椅子は、座ったら壊れるのではないかと不安になるくらい古いものだった。その椅子だけでなく、この天文台にあるものはどれも年季が入っていて、おまけに掃除がされていないのか埃まみれだ。部屋の中央には大きく立派な望遠鏡が置かれているが、それもところどころ錆びている。
前にリオン個人の天文台を訪れたとき、彼は「トガミの天文台の方が立派だ」と言っていたが、ミーアが見た限りではリオンの持っていた望遠鏡の方がずっと手入れが行き届いている気がした。
「基本的に、この天文台には星読師しか立ち入ることができないんですよ。だから誰かに掃除を頼むわけにもいかなくてねえ」
あまりの埃っぽさに小さく咳き込むミーアをよそに、トガミはいつも通りへらへらと笑っている。今度は茶を淹れるための器を探しているようだが、それも最後に使ったのはいつなのだろうとミーアは思わず顔をしかめた。
「あ、あの、お茶は結構ですから……」
「まあまあ、遠慮なさらず」
「遠慮ではなくて……あっ、この大きな机は何ですか? 文字が書かれていますが」
話題を逸らすためにミーアが目の前にあった机を指差すと、トガミは茶器を探すのを諦めてミーアの向かいの椅子に腰掛けた。
「これは机じゃなくて星読盤ですよ。これと望遠鏡を使って、僕たちは星のお導きを読み取るんです」
「えっ……それなら、とても大切なものですよね。こんな風に、ただの机のように扱っていいのですか?」
「あー、いいんですいいんです。恩人の形見として置いてあるだけですから」
呑気に笑うトガミに違和感を覚えつつも、ミーアは彼の持ってきたぼろぼろの椅子に腰掛ける。
扉付近には侍女や護衛が控えているが、彼らもまたこの異様な部屋を訝しげにきょろきょろと見渡していた。
「それで、なんでしたっけ? 僕に聞きたいことって。リオン殿下の昔話でもして差し上げましょうか?」
「はぐらかさないでください。ここ最近、トガミさんが私にわざと辛辣な物言いをする理由を教えていただきたいのです」
のらりくらりと質問を躱そうとしたトガミだが、少しも視線を逸らさずに問いかけてくるミーアに閉口する。張り詰めた空気が漂う中、少ししてから彼は深くため息をつきながら話し始めた。
「……予想外だったんですよ。リオン殿下がここまであなたに入れ込むようになるとは、考えもしなかった」
どこか投げやりな口調でそう言うと、トガミは無表情のまま星読盤に肘をついた。それから、ミーアの目を見て言葉を続ける。
「この前、リオン殿下は言いましたよね。王位を継ぐのは、ルカ殿下でも構わない。あなたとの間に子を成さなければ、それは仕方のないことだと」
「あ……は、はい」
「あなたと出会うまでのリオン殿下は、冗談でもそんなことを言うような人ではなかったんですよ? 第一王子である自分が王位を継ぐのは当然で、そのためには犠牲を厭わない……たとえ他人の人生を狂わそうとも、それは正しい道のためにやむを得ないことだと信じていた」
その言葉に、ミーアはリオンに初めて体を暴かれた夜のことを思い出して唇を噛んだ。トガミの言う通り、リオンはミーアと父の平和な生活を奪おうとも、それは「星のお導き」が示した必要な犠牲であるという姿勢を決して崩さなかったのだ。
「リオン殿下は、この国の歴史と伝統を重んじている。だから僕たち星読師のことも手厚く扱い、星のお導きに反することは決してしない……まあ言ってしまえば、とにかく素直なお方なんです」
トガミの言わんとすることが掴めず、ミーアはただ黙って彼の話を聞いていた。これまでトガミの胸の内を聞いたことは無かったから、少しでも彼の考えを理解しようと耳を傾ける。
「それに対して弟のルカ殿下は、自由奔放なくせに妙に疑り深い。慣わしやら決まりごとのようなものがとにかくお嫌いで、合理的に物事を進めたがるお方です。そのせいか、『星読師なんて本当に必要か?』と常々思っていらっしゃるようでねえ。僕への当たりが強いんですよ」
「そうなのですか……」
「だから、星のお導きのもと連れてこられたあなたに対しても懐疑的なんです。すみませんねえ、とばっちりで」
へらへらと笑うトガミに、ミーアは無言で首を振る。農民でありながら王太子妃となってしまったミーアに対して、合理的なやり方を好むルカが冷たい態度をとるのも頷ける。だが、今はそれよりも、トガミが何を考えているのかが知りたいのだ。
「結論から言うと……僕は、何が何でもリオン殿下に王位を継承していただきたい。もしルカ殿下がこの国を治めることになれば、僕たち星読師はお払い箱だ」
「なっ……まさか、そんな身勝手な理由だけでリオン殿下に付き従っているのですか?」
「ええ、そうですよ。だが、今の立場と生活を守るために働いて何が悪い? 場所が違うだけで、あなたもそうして暮らしてきたんじゃないですか?」
試すような視線で、トガミがミーアに向き合う。
確かに、彼の言うことは正しい。ミーアだって、農作物をより高く買い取ってもらえるよう商人に働きかけたことがあるし、少しでも条件の良い取引ができるよう交渉もしていた。それは自分たちの生活を守るためで、トガミのしていることもそれと同じだと彼は言いたいのだろう。
「……とはいえ、幸いなことにルカ殿下は王座にあまり興味が無い。それに、第一王子であるリオン殿下は何の問題もなく王位を継承できる有能なお方だ。だから、僕の将来も安泰だったんですよ。ミーア様が来るまではね」
そこで言葉を切ると、トガミは自嘲気味に笑った。
「あなたさえいなければ、僕がこんな思いをすることもなかったんですけどねえ……でもまあ、元はと言えば僕がミーア様を王太子妃にと薦めたわけですから、ただ単に歯車が上手く噛み合わなかったってだけですよ」
「はあ……それで、私が憎くてそのような態度を?」
「まあ、端的に言うとそういうことです。八つ当たりってところですかねえ」
「……本当に、それだけですか?」
「それだけですよ? あはは、どうもすみませんねえ。感情が表に出やすいもので」
ちっとも反省の色が見えない顔でそう言うと、トガミは「ちょっと喋りすぎましたねえ」とため息をついた。
彼がなぜミーアを疎んじているのかについては上手くはぐらかされたような気がするが、トガミの立場やリオンとルカの考え方の違いなど、ミーアの知らなかったことを聞くことはできた。
ミーアがまだ怪訝な顔でトガミを見つめていると、彼は居心地が悪そうにごほんと一つ咳払いをする。
「まだ僕に何か聞きたいことでも?」
「あ……い、いえ、大丈夫です。今のところは」
「……はあ。あなたもルカ殿下と同じで疑り深いたちのようですねえ。僕は僕なりに、この国の行く末を真剣に考えてるんですよ? はあ、尋問されてどっと疲れました」
トガミはそう言って大げさに項垂れると、「早く片付けないとなあ」と独り言のように呟く。それはどういう意味かとミーアが尋ねようとしたが、トガミは突然ぱっと顔を上げてことさら明るい声で叫んだ。
「そろそろリオン殿下が戻ってきたんじゃないですかねえ? さあさあ、皆さんも戻りましょう!」
「えっ? あ、はい……」
「僕は用事を思い出したので、さっきお話ししたセイレン家の件、殿下に伝えておいてもらえます? 破談になったと」
「あ……わ、分かりました。殿下への用件はそれだけだったのですか?」
「ええ、そうですよ。ってことで、僕はお先に失礼しますねえ」
それだけ言い残すと、トガミは逃げるように天文台を後にする。残されたミーアはその後ろ姿をぽかんとした顔で見つめていたが、彼のおかしな言動に首を傾げながらもリオンの部屋へと戻ることにした。
「い、いえ……」
「えーっと、椅子はどこでしたかねえ……あ、あったあった」
トガミが部屋の隅から運んできた小さな椅子は、座ったら壊れるのではないかと不安になるくらい古いものだった。その椅子だけでなく、この天文台にあるものはどれも年季が入っていて、おまけに掃除がされていないのか埃まみれだ。部屋の中央には大きく立派な望遠鏡が置かれているが、それもところどころ錆びている。
前にリオン個人の天文台を訪れたとき、彼は「トガミの天文台の方が立派だ」と言っていたが、ミーアが見た限りではリオンの持っていた望遠鏡の方がずっと手入れが行き届いている気がした。
「基本的に、この天文台には星読師しか立ち入ることができないんですよ。だから誰かに掃除を頼むわけにもいかなくてねえ」
あまりの埃っぽさに小さく咳き込むミーアをよそに、トガミはいつも通りへらへらと笑っている。今度は茶を淹れるための器を探しているようだが、それも最後に使ったのはいつなのだろうとミーアは思わず顔をしかめた。
「あ、あの、お茶は結構ですから……」
「まあまあ、遠慮なさらず」
「遠慮ではなくて……あっ、この大きな机は何ですか? 文字が書かれていますが」
話題を逸らすためにミーアが目の前にあった机を指差すと、トガミは茶器を探すのを諦めてミーアの向かいの椅子に腰掛けた。
「これは机じゃなくて星読盤ですよ。これと望遠鏡を使って、僕たちは星のお導きを読み取るんです」
「えっ……それなら、とても大切なものですよね。こんな風に、ただの机のように扱っていいのですか?」
「あー、いいんですいいんです。恩人の形見として置いてあるだけですから」
呑気に笑うトガミに違和感を覚えつつも、ミーアは彼の持ってきたぼろぼろの椅子に腰掛ける。
扉付近には侍女や護衛が控えているが、彼らもまたこの異様な部屋を訝しげにきょろきょろと見渡していた。
「それで、なんでしたっけ? 僕に聞きたいことって。リオン殿下の昔話でもして差し上げましょうか?」
「はぐらかさないでください。ここ最近、トガミさんが私にわざと辛辣な物言いをする理由を教えていただきたいのです」
のらりくらりと質問を躱そうとしたトガミだが、少しも視線を逸らさずに問いかけてくるミーアに閉口する。張り詰めた空気が漂う中、少ししてから彼は深くため息をつきながら話し始めた。
「……予想外だったんですよ。リオン殿下がここまであなたに入れ込むようになるとは、考えもしなかった」
どこか投げやりな口調でそう言うと、トガミは無表情のまま星読盤に肘をついた。それから、ミーアの目を見て言葉を続ける。
「この前、リオン殿下は言いましたよね。王位を継ぐのは、ルカ殿下でも構わない。あなたとの間に子を成さなければ、それは仕方のないことだと」
「あ……は、はい」
「あなたと出会うまでのリオン殿下は、冗談でもそんなことを言うような人ではなかったんですよ? 第一王子である自分が王位を継ぐのは当然で、そのためには犠牲を厭わない……たとえ他人の人生を狂わそうとも、それは正しい道のためにやむを得ないことだと信じていた」
その言葉に、ミーアはリオンに初めて体を暴かれた夜のことを思い出して唇を噛んだ。トガミの言う通り、リオンはミーアと父の平和な生活を奪おうとも、それは「星のお導き」が示した必要な犠牲であるという姿勢を決して崩さなかったのだ。
「リオン殿下は、この国の歴史と伝統を重んじている。だから僕たち星読師のことも手厚く扱い、星のお導きに反することは決してしない……まあ言ってしまえば、とにかく素直なお方なんです」
トガミの言わんとすることが掴めず、ミーアはただ黙って彼の話を聞いていた。これまでトガミの胸の内を聞いたことは無かったから、少しでも彼の考えを理解しようと耳を傾ける。
「それに対して弟のルカ殿下は、自由奔放なくせに妙に疑り深い。慣わしやら決まりごとのようなものがとにかくお嫌いで、合理的に物事を進めたがるお方です。そのせいか、『星読師なんて本当に必要か?』と常々思っていらっしゃるようでねえ。僕への当たりが強いんですよ」
「そうなのですか……」
「だから、星のお導きのもと連れてこられたあなたに対しても懐疑的なんです。すみませんねえ、とばっちりで」
へらへらと笑うトガミに、ミーアは無言で首を振る。農民でありながら王太子妃となってしまったミーアに対して、合理的なやり方を好むルカが冷たい態度をとるのも頷ける。だが、今はそれよりも、トガミが何を考えているのかが知りたいのだ。
「結論から言うと……僕は、何が何でもリオン殿下に王位を継承していただきたい。もしルカ殿下がこの国を治めることになれば、僕たち星読師はお払い箱だ」
「なっ……まさか、そんな身勝手な理由だけでリオン殿下に付き従っているのですか?」
「ええ、そうですよ。だが、今の立場と生活を守るために働いて何が悪い? 場所が違うだけで、あなたもそうして暮らしてきたんじゃないですか?」
試すような視線で、トガミがミーアに向き合う。
確かに、彼の言うことは正しい。ミーアだって、農作物をより高く買い取ってもらえるよう商人に働きかけたことがあるし、少しでも条件の良い取引ができるよう交渉もしていた。それは自分たちの生活を守るためで、トガミのしていることもそれと同じだと彼は言いたいのだろう。
「……とはいえ、幸いなことにルカ殿下は王座にあまり興味が無い。それに、第一王子であるリオン殿下は何の問題もなく王位を継承できる有能なお方だ。だから、僕の将来も安泰だったんですよ。ミーア様が来るまではね」
そこで言葉を切ると、トガミは自嘲気味に笑った。
「あなたさえいなければ、僕がこんな思いをすることもなかったんですけどねえ……でもまあ、元はと言えば僕がミーア様を王太子妃にと薦めたわけですから、ただ単に歯車が上手く噛み合わなかったってだけですよ」
「はあ……それで、私が憎くてそのような態度を?」
「まあ、端的に言うとそういうことです。八つ当たりってところですかねえ」
「……本当に、それだけですか?」
「それだけですよ? あはは、どうもすみませんねえ。感情が表に出やすいもので」
ちっとも反省の色が見えない顔でそう言うと、トガミは「ちょっと喋りすぎましたねえ」とため息をついた。
彼がなぜミーアを疎んじているのかについては上手くはぐらかされたような気がするが、トガミの立場やリオンとルカの考え方の違いなど、ミーアの知らなかったことを聞くことはできた。
ミーアがまだ怪訝な顔でトガミを見つめていると、彼は居心地が悪そうにごほんと一つ咳払いをする。
「まだ僕に何か聞きたいことでも?」
「あ……い、いえ、大丈夫です。今のところは」
「……はあ。あなたもルカ殿下と同じで疑り深いたちのようですねえ。僕は僕なりに、この国の行く末を真剣に考えてるんですよ? はあ、尋問されてどっと疲れました」
トガミはそう言って大げさに項垂れると、「早く片付けないとなあ」と独り言のように呟く。それはどういう意味かとミーアが尋ねようとしたが、トガミは突然ぱっと顔を上げてことさら明るい声で叫んだ。
「そろそろリオン殿下が戻ってきたんじゃないですかねえ? さあさあ、皆さんも戻りましょう!」
「えっ? あ、はい……」
「僕は用事を思い出したので、さっきお話ししたセイレン家の件、殿下に伝えておいてもらえます? 破談になったと」
「あ……わ、分かりました。殿下への用件はそれだけだったのですか?」
「ええ、そうですよ。ってことで、僕はお先に失礼しますねえ」
それだけ言い残すと、トガミは逃げるように天文台を後にする。残されたミーアはその後ろ姿をぽかんとした顔で見つめていたが、彼のおかしな言動に首を傾げながらもリオンの部屋へと戻ることにした。
0
あなたにおすすめの小説
世間知らずな山ごもり薬師は、××な騎士団長の性癖淫愛から逃げ出せない
二位関りをん
恋愛
平民薬師・クララは国境沿いの深い山奥で暮らしながら、魔法薬の研究に没頭している。招集が下れば山を下りて麓にある病院や娼館で診察補助をしたりしているが、世間知らずなのに変わりはない。
ある日、山の中で倒れている男性を発見。彼はなんと騎士団長・レイルドで女嫌いの噂を持つ人物だった。
当然女嫌いの噂なんて知らないクララは良心に従い彼を助け、治療を施す。
だが、レイルドには隠している秘密……性癖があった。
――君の××××、触らせてもらえないだろうか?
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた
狭山雪菜
恋愛
ラクマ王国は昔から貴族以上の18歳から20歳までの子息に騎士団に短期入団する事を義務付けている
いつしか時の流れが次第に短期入団を終わらせれば、成人とみなされる事に変わっていった
そんなことで、我がサハラ男爵家も例外ではなく長男のマルキ・サハラも騎士団に入団する日が近づきみんな浮き立っていた
しかし、入団前日になり置き手紙ひとつ残し姿を消した長男に男爵家当主は苦悩の末、苦肉の策を家族に伝え他言無用で使用人にも箝口令を敷いた
当日入団したのは、男装した年子の妹、ハルキ・サハラだった
この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。
ヤンデレ王子を闇落ちから救ったら愛執まみれの独占欲に囚われました
大江戸ウメコ
恋愛
幼い頃に精霊の祝福である未来視の力が開花し、「夫である第二王子ナハルドに殺される」という己の運命を知った伯爵令嬢ツィーラ。この悲惨な未来を変えるべく、ツィーラは彼を避けようとしたが、ひょんなことから婚約者に選ばれてしまった! ならば、ナハルドが将来闇落ちしないよう、側で彼を支えることを決意する。そんな努力の甲斐あって、ツィーラへの好意を隠さず伝えてくるほど、ナハルドとの関係は良好になった。だけど、彼の並々ならぬ執着心のすべてを、ツィーラはまだ知らなくて――
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる