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ショッピングモール 『~ ハナの場合 ~』
しおりを挟む「あ!ハナちゃん!何してるの!?」
笑顔のユイが、わたしに駆け寄って来た。
うっ!
見つかったー!!
両手でプロレスラーみたいに、こっち来い!ってしよる所を
ユイに見つかったー!
「ハナちゃんもモールに用事があったんだ?」
ユイが何だか嬉しそうに聞いてくる。
その後ろからトキオがゆっくりと現れる。
「う、うん・・・」
しどろもどろになるわたし。
ヤベーよこれ。
だって家を出たのユイたちの方が早いんだから。
どう考えてもおかしいやろ。
「ハナちゃん、先に来てたんだ!」
ユイが当然の質問をしてくる。
「う、うん・・・」
しどろもどろになるわたし。
どうする?
ピンチや!
「自転車だよ。
お姉ちゃん、自転車で来たんだよ」
トキオが答える。
お!ナイスだ、トキオ!
「そっか、自転車か!」
ユイが納得する。
「う、うん・・・」
話しを合わせるわたし。
「ところで、ハナちゃん今、何してたの?」
うひょー!きたぁあー!
そりゃ、そう思うやろ!
てか普通に驚くやろ!
さっきまで家に居た人間が先にモールに居て、両手でプロレスラーみたいに、こっち来い!ってしてたら・・・
ど、どうしよう・・・
「プロレスだよ。ユイちゃん。
お姉ちゃんはプロレスをしてたんだよ」
トキオが答える。
はぁ!?
トキオ!てめぇ!なんてことを・・・
「そっか、プロレスか!」
ユイが、キョトンとした顔で納得する。
え?
ユイ、納得するの?
そ、それなら、ま、いいや。
「ユ、ユイたちは、これからどうするの?」
わたしが話題をそらす。
「まだ、決めていないの。
とりあえず、トキオくんに近くの景色を色々と見せようと思って・・・
そうすれば何か思い出すかもしれないし・・・
それで、ハナちゃんの用事は何?」
ユイが聞いてくる。
どうしよう。
あなた達をつけて来たのよ。とは言えないし・・・
というか先回りしてるし・・・
「あ・・・あれ・・・」
わたしは目に付いた大きな映画のポスターを指差す。
「ハナちゃん、あの映画を見に来たの?」
「う、うん」
かなり苦しいが、今はこれで乗り切るしかない。
で、この2人から離れて、ナジミたちと合流するのだ。
「実は私もあの映画、気になってたの!
ねぇ!トキオくん!私たちも映画、見ない!?」
ユイがトキオを振り向く。
はぁ?
いや、違うやろ!
あんたら!近くの景色を見るんじゃなかったのかよ!?
トキオの記憶を呼び戻すんじゃねーのかよ!?
映画なんか見てる場合じゃねーやろ!
「うん、いいよ」
トキオが映画のポスターを見て言う。
バ!バカ!!トキオ!!
わたし!こんな映画、見たくねーし!
だいたい「実録!ラッパズボンをはく男」って何?
どういう話よ?
勝手にはいてろよ!
金がもったいねーし!
絶対ドブに金捨てるようなもんやし!!
「あ!ちょうどもうすぐ始まるよ!」
ユイがポスターの上映時間と腕時計を見る。
違うわ!ユイ!違うの!
てかユイ!あんた!こんな映画見たかったの?
あんた!どういうセンスよ!?
それにトキオもトキオよ!
どうなってんのよ!?
「ハナちゃん!トキオくん!行こ!!」
ウキウキのユイが、わたしとトキオの手を取りモール内の映画館へと向かう。
いや!ちがーう!
わたしは映画なんか見たくないのよ!
どっかのオッサンがラッパズボンをはく映画なんか見たくないのよ!
しかも実録って!
2時間15分って!!
地獄やろ!地獄の時間やろ!!
イヤやーー!
絶対!イヤやーー!!
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