ネジレコネクション

刺片多 健

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ショッピングモール 『~ ナジミの場合 ~』

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「あ!ハナちゃん!何してるの!?」
笑顔のユイがハナ先輩に駆け寄って来た。

ゲッ!!見つかった!!
先輩が!美少女ユイに見つかった!!

アタシはすぐに物かげに隠れる。

「ちょっと!あんた達も隠れんのよ!!」
アタシが小声でバカ兄弟に言う。

「何モタモタしてんのよ!このバカ兄弟!」

「なんですか、ナジミさん。
 さっきからバカ兄弟って!
 我々にはちゃんと、ヘルメットブラザーズとう名があるのですよ」

「長いわよ!」

「はい?」

「長いわよ!ヘルメットブラザーズって」

「それじゃ略して、」

「お客様、少しよろしいでしょうか?」
声の方を振り向くと、見上げる程の大男がアタシとバカ兄弟の後ろに立っている。

「私、私服警備の者ですが、少々お話しをお伺いしてもよろしいでしょうか?」
大男が無表情で聞いてくる。

あわわわわ。
捕まった・・・
アタシたち、捕まった・・・
くっそーー!バカ兄弟!!

見ろーーー!!!

捕まったじゃねーか!!
お前らが、その変なヘルメットなんか被ってるからだろ!
棒の先にカメラが付いたヘルメットなんかかぶってるからだろ!

てか私服警備って!
あれか!?
万引きGメンとかって奴か!?
アタシこれから、どうなんだよ!!?

「ヘルメットを被った不審な人物がいると連絡がありました」
大男が無表情で言う。

そ!そんな!!

「ア、アタシ、違うんです!
 この2人とは関係ないんです!」
アタシがバカ兄弟と無関係である事を主張する。

「そりゃないですよ!
 ナジミさん!」
バカ兄が困り顔で言う。

チッ!
てめぇー!!
アタシを巻き込むな!!

「とにかくこちらへ来てもらえますか?」
私服警備の大男がバカ兄弟の腕をつかむ。

「ちょ!痛っ!
 そんなに掴まなくても行きますよ!」
バカ兄が大男の腕を離そうとするがその太い腕はびくともしない。

「あ、あの~、アタシもですか?」
アタシが自分の鼻を指差す。

「お願いします」
大男の冷たい目がアタシに突き刺さる。

ダメだ・・・
終わった・・・

てか、トキオは!
トキオたちはどうなるのよ!
このままじゃウキウキのデートが続行されるじゃない!
ダメよ!
阻止するのよ!
絶対に阻止するのよ!

「それじゃ、こちらへ」
アタシたちは、大男に連れられエレベーターに乗る。

くそー!
ダメだー!

大男は3階のボタンを押す。

エレベーターが動き出すとバカ兄弟がアタシを見る。
何か必死に目配せをしてくる。

何よ?
アタシにどうしろって言うのよ?
まかさ、この警備員をスタンガンでバチバチってやれとでも?
冗談じゃないわよ!
そんなことしたら本気で捕まるわよ!警察に!!
バッカじゃないの!!

チーン。3階です。

エレベーターのアナウンスが流れ3階に到着する。

ん?
3階?

エレベーターが開くと駐車場が広がっている。

駐車場?

こういうのって、なんか建物奥の事務所的な所に連れていかれるんじゃないの?
なんで駐車場?

3階の屋上駐車場は、朝なのでほとんど車は停まっていない。

「こちらへ」
大男がバカ兄弟の腕を掴んだまま一台の車に向かって行く。

バカ兄弟が、後ろを歩くアタシを振り返って、必死に何かの合図を送って来る。

「おら!暴れんじゃねぇ!!」
急に大男の表情が一変する。

え?
これ・・・何?
何かがおかしい。

この人・・・

この大男、ショッピングモールの私服警備員じゃない。
アタシたちを車に連れ込もうとしてる。

え!?
どうする?

バタン!

車の助手席のドアが開き、サングラスの男が降りてくる。

げッ!やっべぇ!
仲間が現れた!
これ、連れ去られるヤツや!
アタシ、再び連れ去られるヤツや!

バチバチバチバチ!!!

アタシは後ろから右手を高く上げ、大男の首にスタンガンを押し付ける。

「うっ!ぐぐぐぅ!!」
大男は立ったままビクビクと震えながら声にならない声を出す。

大男の手から逃れたバカ兄弟が叫ぶ。
「逃げろ!!」

アタシとバカ兄弟が走り出す。

それを見たサングラスの男が追いかけて来る。
「待てッ!!」

アホか!
待つわけないでしょ!

てか!一体どうなってんのよ!?



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