超有名作家のあたくし霧乃城レイ子が匿名でWeb小説投稿サイトに連載を開始したらたった1人しか読まないというのはどういうことなのかしら!

刺片多 健

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10話目

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カチッ

さぁ!送ったわよ!歌子!
10話目を投稿したわよ!
このあたしが!
誰もがひれ伏す、霧乃城レイ子が!

さぁ、読め歌子!
読むのよ!歌子!
この霧乃城レイ子の10話目をッ!!

よし!
電話よ。

『はい、もしもし先生、何でしょう?』

「タジロウ」

『はい』

「今日はあんたに是非ともやってもらいたいことがある」

『嫌です』

「よし!
 いい、よく聞く・・・ん?
 あんた今イヤって言った?」

『はい』

「何であんたは話を聞きもせずにそんな事を言うのよ」

『良からぬこと以外に考えられないからでございます』

「だから、まず話を聞きなさい」

『はい』

「今朝ゴミを出したのよ」

『はい』

「で、いっぱい出てたのよ、ゴミが」

『はい』

「それから数時間してベランダから見たら、ゴミにカラスが群がってたのよ」

『はい』

「で、カラスが生ごみをネットの隙間から引っ張り出して食べてたのよ」

『はい』

「あれ腐ってるわよね?」

『はい、ゴミですから』

「何でお腹壊さないのよ?」

『は?』

「何でカラスはお腹を壊さないのよ?」

『免疫力とかそういうのが人と違うんじゃないですか?
 食中毒でもなる人とならない人がいるとかいう感じで、なんか強いんじゃないですか?』

「何よ?そのもっともらしい答えは?」

『いや、知りませんけど、検索したらいいじゃないですか!
 で、僕に何をさせようって魂胆なんですか?
 どうせ腐ったものでも食べろって言うんでしょ!』

「なんで分かるのよ」

『もー!
 というか先生!この間から何なんですか!』

「何がよ?」

『パンダとかカラスとか!』

「タジロウ、あんたが新作に入れろって言ったから調査してんじゃない」

『は?』

「身近な動物を新作に入れろって」

『身近な動物って・・・いや、
 確かに、言いましたけど・・・』

「なによ?」

『普通、イヌとかネコでしょ?
 何で、パンダとかカラスなんですか!』

「身近にいるじゃない」

『パンダは身近にいません!』

「動物園にいるわよ」

『それは身近とは言いません!』

「みんな知ってるわよ」

『知ってるのと身近は違います!』

「何言ってのよ、あんた。
 パンダの経済効果を知ってんの?」

『経済効果?
 いくらぐらいなんですか?』

「知らないわよ」

『は?』

「いくらなのよ?」

『いや!それはこっちが聞いてるんですよ!』

「どうでもいいわよ。そんな事は。
 じゃあ、あんたがどっちか選びなさいよ」

『何をですか?』

「犬か猫よ。
 どっちが好きなのよ?」

『ん~、ん~~~』

「考え過ぎよ」

『どっちも好きです!』

「優柔不断ね。
 切るわ」

『あ、先生、』

ブチッ

もう何なのよ!
無駄な時間だったわ!

お茶よ!
あたしはお茶をするのよ!




------- ティータイム後 -------


お茶たしなみリロードよ!

カチッ

★10  ●8

きた!!
来たわね歌子!

さぁ!9話までの展開が一気に花開く10話目よ!
驚きなさい!
いや!歌子!
あんたはおののくのよ!
この霧乃城レイ子の得意とする戦慄の文脈にね!
とか誰かが言ってたわよ!

と、とにかく押すわよ!
コメントの黒丸を!
押すわよ!


カチッ


(なるほど)路地裏の歌子


きたぁーー!
歌子ーー!
あんたは!
ついに!遂にあんたは・・・!

そうか、そうか・・・
ついに納得してくれたか・・・
このあたしの功名なるテクニックに!
そしてついに理解してくれたか・・・
この世間から十二分に認められている霧乃城レイ子を!

ああ!

これよ!
これがリアルな声なのよ!
一般ピープルの心の叫びなのよッ!

さ、次よ。

11話を書くわ。
フッフェフェッフェ!
ここからよ!

ここからあたくしの逆襲が始まるのよ歌子!

これまでの恨み!
晴らしてくれようぞ!
ウッフェフェフェフェー!!



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