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姫様、神々を従え世界を敵に回す
姫様、皇女の思考を「泥沼」へ導きました
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ミナエたちが雪のせいでドタバタしてる時、ここスターフィールド国からかなり西にコンダクタ皇国がある。
この国は一年を通して春である。当然夏や冬といった概念が存在しない。
中央都市ガクフにある皇女がいる城でちょっとした言い争いが発生していた。
「アンダンテ国を支配した魔族の国ですが、他国に向けての動きはありません。諜報部隊の報告によると飢えに苦しんでいた国民を救済し、衣食住を与えるかわりに労働を課しているそうです」
「人間に迫害されてきた魔族が人間に恨みを抱かず共に暮らしているというのか? 信じられん」
「しかし事実です。悪魔姫ミナエというものが国をまとめているのですが、側近に悪魔大元帥の他、慈愛の女神リィナ、そして元聖女様が仕えているそうです」
「元聖女様が? 何か弱みを握られたのだろうか? 引き続き調査をするよう伝えよ」
「かしこまりました」
皇女は大臣とその部下の話を聞き、
「スターフィールド国だっけ? その悪魔姫のいる国」
「確かそう世界に宣言していたはずです」
「彼女を敵とみる? それとも味方になるとみる?」
「いやはやなんとも。しかし、軍を増強や訓練するなど物騒な話は聞きません。他国を侵略する気配がないというのは喜ばしいことではありますが」
「そうね」
皇女は鼻に手を当て少し考える。
新興国スターフィールド。そこを治めるのは、伝記にのみ知る古の悪魔姫。その力は魔力を持つすべての頂点に位置し、全ての破滅を望む者だと。
しかし、実際にやっていることは畑を広げ、インフラを整え、学校や医療施設を設け、そこに住む民の幸福度を上げている。まるで伝記の存在とは正反対ではないか。
ならば答えは、私と同じく平和な世で死んでこの世界に悪魔姫として転生をしたのではないか? 悪魔姫という立場を無視し、世界征服に興味がなく、仲間うちで楽しくやっていきたいだけなのでは。
しかし、それは体裁だけで知らないところで何か企んでいる可能性もある。
「皇女様。お考え中申し訳ございません。新たな情報を得たので報告してもよろしいですか?」
大臣が気を遣いながら話しかけてきた。
「また風の便り?」
「はい」
「本当それ便利よね。四天王候補と呼ばれた風のウインドだっけ?」
「おやめ下さい。黒歴史です」
「ごめんごめん。で、情報って?」
「スターフィールド国のうどん屋で、あの破壊神が働いているそうです」
「デコピンで星も砕くという伝説級の神が、どうしてうどん屋で働いているのよ」
「しかも、バイトです」
「え? 店長でなくバイト?」
「はい。破壊神がうっかり皿を割って店長に怒られているところを分身体が目撃しました」
「破壊神が皿を割って怒られるって、役割を果たして怒られてるわけ? てか、破壊神を怒るって店長は死ぬのが怖くないの?」
「はい。恐ろしいうどん屋です」
「引き続き調査をお願いするわ」
「かしこまりました」
皇女は再び考える。
慈愛の女神リィナ、元とはいえ聖女の他に破壊神や破壊神に説教をかます店長までいる国って、いったい何?
ウインドは風に関するチート能力者だ。プレハブ小屋から始めた生活が数年で国持ちにまで至ったのは彼女のおかげといってもおかしくない。
話によると、火、水、雷、大地のチート能力者もいれば、彼らを束ねる大元帥までいる。
普通ここまで駒がそろっているのならば、こんな世界など簡単に征服できるはずなのだが。
「皇女様。取り込み中申し訳ございません。新たな情報がございます。海王ポセイドンがスターフィールド国にある湖で魚を養殖しておりまして、選択の女神がカジノ運営の要望書で悩んでいました」
「どんだけ、人材豊富なのよ。一人でもいたら国作れるのよ?」
「しかも先日、スターフィールド国で魔王が誕生しました」
「もう全員集合してるじゃない」
「しかし、すぐに魔王は国外追放されました」
「なんで!? 魔王は戦力外なの? てか、古の悪魔姫と魔王って同族よね? 魔王と悪魔王が兄弟だから、え? 悪魔姫は叔父さんを即国外追放したわけ? 身内よ? 身内」
「知れば知るほど恐ろしい国です。敵対は避けたいですね」
「そうね。敵と認知されないように振る舞った方がいいわね。ウインド、誰か使者を送るのはどう? 遅くなったけど開国おめでとうって祝辞と贈り物を送る感じで」
「そうね。ようやく完成した貴重品のワサビを送ろう。もし、私の予想が正しくて悪魔姫が転生者ならワサビは喜ぶはずよ!」
一ヶ月後。
「皇女様。悪魔姫が返礼品として砂糖、塩、酢、醤油、味噌をくれました」
「まさに調味料の『さしすせそ』じゃない。これでわかったわ。悪魔姫は日本人よ。やりようによっては味方になってくれるわ!」
「あと、キノコも大量に取れたからどうぞって」
「え? これ毒キノコ? 会ったこともない私に死ねって意味?」
「焼けばマツタケと言ってました」
「え? どう見ても毒キノコでしょ。それにマツタケがこんなに取れるわけないじゃない。てか、マツタケの意味わかってる? っていうか日本人じゃないのかなあ?」
「あと、何故かこんなものまでくれました」
「宇宙服? え? NASAって汚い字で書いてるけど悪魔姫はアメリカ人なの? 私、英会話したことないんだけど!」
皇女は今日もまた、頭を悩ませるのであった。
この国は一年を通して春である。当然夏や冬といった概念が存在しない。
中央都市ガクフにある皇女がいる城でちょっとした言い争いが発生していた。
「アンダンテ国を支配した魔族の国ですが、他国に向けての動きはありません。諜報部隊の報告によると飢えに苦しんでいた国民を救済し、衣食住を与えるかわりに労働を課しているそうです」
「人間に迫害されてきた魔族が人間に恨みを抱かず共に暮らしているというのか? 信じられん」
「しかし事実です。悪魔姫ミナエというものが国をまとめているのですが、側近に悪魔大元帥の他、慈愛の女神リィナ、そして元聖女様が仕えているそうです」
「元聖女様が? 何か弱みを握られたのだろうか? 引き続き調査をするよう伝えよ」
「かしこまりました」
皇女は大臣とその部下の話を聞き、
「スターフィールド国だっけ? その悪魔姫のいる国」
「確かそう世界に宣言していたはずです」
「彼女を敵とみる? それとも味方になるとみる?」
「いやはやなんとも。しかし、軍を増強や訓練するなど物騒な話は聞きません。他国を侵略する気配がないというのは喜ばしいことではありますが」
「そうね」
皇女は鼻に手を当て少し考える。
新興国スターフィールド。そこを治めるのは、伝記にのみ知る古の悪魔姫。その力は魔力を持つすべての頂点に位置し、全ての破滅を望む者だと。
しかし、実際にやっていることは畑を広げ、インフラを整え、学校や医療施設を設け、そこに住む民の幸福度を上げている。まるで伝記の存在とは正反対ではないか。
ならば答えは、私と同じく平和な世で死んでこの世界に悪魔姫として転生をしたのではないか? 悪魔姫という立場を無視し、世界征服に興味がなく、仲間うちで楽しくやっていきたいだけなのでは。
しかし、それは体裁だけで知らないところで何か企んでいる可能性もある。
「皇女様。お考え中申し訳ございません。新たな情報を得たので報告してもよろしいですか?」
大臣が気を遣いながら話しかけてきた。
「また風の便り?」
「はい」
「本当それ便利よね。四天王候補と呼ばれた風のウインドだっけ?」
「おやめ下さい。黒歴史です」
「ごめんごめん。で、情報って?」
「スターフィールド国のうどん屋で、あの破壊神が働いているそうです」
「デコピンで星も砕くという伝説級の神が、どうしてうどん屋で働いているのよ」
「しかも、バイトです」
「え? 店長でなくバイト?」
「はい。破壊神がうっかり皿を割って店長に怒られているところを分身体が目撃しました」
「破壊神が皿を割って怒られるって、役割を果たして怒られてるわけ? てか、破壊神を怒るって店長は死ぬのが怖くないの?」
「はい。恐ろしいうどん屋です」
「引き続き調査をお願いするわ」
「かしこまりました」
皇女は再び考える。
慈愛の女神リィナ、元とはいえ聖女の他に破壊神や破壊神に説教をかます店長までいる国って、いったい何?
ウインドは風に関するチート能力者だ。プレハブ小屋から始めた生活が数年で国持ちにまで至ったのは彼女のおかげといってもおかしくない。
話によると、火、水、雷、大地のチート能力者もいれば、彼らを束ねる大元帥までいる。
普通ここまで駒がそろっているのならば、こんな世界など簡単に征服できるはずなのだが。
「皇女様。取り込み中申し訳ございません。新たな情報がございます。海王ポセイドンがスターフィールド国にある湖で魚を養殖しておりまして、選択の女神がカジノ運営の要望書で悩んでいました」
「どんだけ、人材豊富なのよ。一人でもいたら国作れるのよ?」
「しかも先日、スターフィールド国で魔王が誕生しました」
「もう全員集合してるじゃない」
「しかし、すぐに魔王は国外追放されました」
「なんで!? 魔王は戦力外なの? てか、古の悪魔姫と魔王って同族よね? 魔王と悪魔王が兄弟だから、え? 悪魔姫は叔父さんを即国外追放したわけ? 身内よ? 身内」
「知れば知るほど恐ろしい国です。敵対は避けたいですね」
「そうね。敵と認知されないように振る舞った方がいいわね。ウインド、誰か使者を送るのはどう? 遅くなったけど開国おめでとうって祝辞と贈り物を送る感じで」
「そうね。ようやく完成した貴重品のワサビを送ろう。もし、私の予想が正しくて悪魔姫が転生者ならワサビは喜ぶはずよ!」
一ヶ月後。
「皇女様。悪魔姫が返礼品として砂糖、塩、酢、醤油、味噌をくれました」
「まさに調味料の『さしすせそ』じゃない。これでわかったわ。悪魔姫は日本人よ。やりようによっては味方になってくれるわ!」
「あと、キノコも大量に取れたからどうぞって」
「え? これ毒キノコ? 会ったこともない私に死ねって意味?」
「焼けばマツタケと言ってました」
「え? どう見ても毒キノコでしょ。それにマツタケがこんなに取れるわけないじゃない。てか、マツタケの意味わかってる? っていうか日本人じゃないのかなあ?」
「あと、何故かこんなものまでくれました」
「宇宙服? え? NASAって汚い字で書いてるけど悪魔姫はアメリカ人なの? 私、英会話したことないんだけど!」
皇女は今日もまた、頭を悩ませるのであった。
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