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第一部 雨と、僕たちのはじまり
占われても、未来は見通せなくて。
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『私のこと、どこから気付いてたか、私には、分かるよ』
回想に浸っていた僕の心を、現在に引き戻すように、彼女の声がした。
高校生の姿をした葉瑠がほほ笑む。僕の人生でいままで見てきた誰よりも魅力的な女性が、この時の葉瑠だ。ただ容姿の話をしているわけではなく、たぶんそれは僕の彼女を見る目が変わったからだ。彼女に抱く気持ちがどういう種類のものなのか、自覚してしまったことによって。小学生の頃は、あまりにもそういう感情に無頓着だったのだ。
「じゃあ聞くけど、どこから?」
『電車に乗っていた時から』
「……当たり」
『ねぇ、むかしのこと、覚えてる? ふたりで、さ。このお屋敷に忍び込んだよね。あの時、私たちが見た幽霊、って私のことだったんだね』
「と、いうことになる、ね。この屋敷に幽霊として出てきちゃう縁でもある?」
『いや、全然。それに……いや、分かってて、聞いてるでしょ』
そう、僕が見ないようにしていただけだ。確かにそこにいた、にも関わらず。
僕が電車に乗っていた時点で、もう彼女の気配があった。地元を離れている間、近くに葉瑠のいる感覚を抱いたことはないので、もしかしたら彼女はこの地には縛られているのかもしれない。だけど、すくなくともこの屋敷の中だけで存在している感じではない。
「まぁ、ね。でも、僕たちが小学生の時に、未来の葉瑠、きみを見たのは、事実だ」
『あの時は、未来の自分が目の前にいるなんて、想像もしてなかった。ただ……なんとなく、懐かしさは感じてたかもしれない。なんで、たった一回しか来たことのない……ここで、あんな未来を見たんだろうね。あぁまぁ、今回で二回目か……、とりあえず生きている間、って話で、ね』
「ここ自体、普通な場所じゃないからね。あの日記の話、覚えてる?」
『私は、読めなかったけどね』
葉瑠が拗ねた表情を浮かべる。
「仕方ないだろ。夜の、あんな状況だったんだから」
すこしずれたところで文句を言う、そんな彼女らしさに、僕は思わず笑ってしまった。
『まぁ、いいんだけどね。それで?』
「僕だって、もちろん答えを知っているわけじゃないよ。ただあの日記を見る限り、この場所では、殺人か、もし殺人ではなかったとしても、それに近い惨劇が起こったことは間違いない。あの頃の僕たちは、そういうことに無頓着だったから気付かなかっただけで……、いや、もしかしたら無意識のうちに、気付かないふりをしていただけなのかもしれない。この場所には怨念が渦巻いていて、不可思議なものを引き寄せていた、といまになると、そんなふうに思うんだ。ただそれが、日記に書いてある通りのものだったのかは分からない。結果は無数に解釈できるけど」
『結城くんの口から、そんな言葉が出て来るなんて』
ふふっ、と葉瑠がからかいを含んだ笑みを浮かべる。楽しげだ。
「だってむかしとは違って、いまは視えてしまっているわけだから」
大人になるにつれて、現実を知り、人知をこえた不思議なものと寄り添うことはできなくなっていく、みんながみんな、そうではないだろう。ただ、多くはそうだ。僕の近くにいる一番の好例を挙げるなら、それはおそらく、姉だろう。
視えないのは、いないのと同じなんだな、と思うようになってきて、と姉はそう言っていた。好奇心に満ちていたかつての瞳に、冷めたものが混じるように。ちょっと寂しくは感じるけれど、それは仕方のないことなのかもしれない。
僕だって、いまの姉と同じような考えを持っていたのだから。
『小学生の時は、そんなこと言う子、馬鹿にしてたのに……。ほら、覚えてる? マキちゃんの、占いのこと』
「また、懐かしい話を。……いま聞いて、思い出した」
『六年生の時だったよね。占いで、予言ができる、って、女子たちで盛り上がってて』
そんなこともあったなぁ。
僕たちと同じクラスメートに、清水真希、という女子生徒がいた。クラスでいつも注目を浴びるようなタイプの女の子ではなかった。いわゆるクラスカースト上位なんてふうにカテゴライズされるタイプの女の子でもなかった。ただ、周囲の気を惹きたがる、目立ちたがり屋の生徒であったことは間違いない。
僕はその頃、大抵の同級生の女子を呼び捨てで呼んでいたけれど、彼女にだけは、さん、を付けていた。相手に対して優位性を取りたがる口調に対して、無意識のうちに、そうなってしまったのだ、と思う。
その清水さんが、占いに凝っていた時期がある。
「女子たちは、よく一喜一憂してたね」
『女の子は、そういうものが好きなんだよ』
「女の子にだって色々いるでしょ。別にあんまり興味のない子だって、いたでしょ」
『まぁ、ね。そもそも、私があんまり興味なかったから。でも、ほら、ああいうことをしてる時のマキちゃんには、興味のある顔をしておかないと、あとで大変だから』
将来、誰がどういうひとと付き合うのか。そんな未来を占うことができる、と清水さんの机に周りに女子が囲んでいる様子は、そのある一時期の見慣れた光景だった。
同級生の〇〇くんと、将来付き合えるよ、なんて言われて喜んだり、〇〇くんへの告白はうまくいかないかも、なんて言われて泣いたり、と。清水さんの言葉に、ころころと表情を変える女子たちの姿を見ながら、そんなの気にしなくても、と思っていた記憶がある。ただ言ってしまうと、清水さんに何を言われるか怖かったから、口にはしなかった。
葉瑠以外には。
「いまでも、清水さんの占いに関してはひとつも信じてないよ。あれはうわさ好きの清水さんが、女子たちの好きな男子を探って、それをうまく利用しただけだ、と思っている。だからあんなに具体的な名前が出たんだよ。もし本当に未来が分かるなら、僕たちの知らない未来の恋人の名前を挙げられるはずじゃないか。そんな身近なクラスメート同士だけじゃなくて」
『あの時も、同じこと言ってたね』
「そもそも、あの占いが当たっているなら、僕たちは付き合っていない、とおかしいわけだけど……」結局、僕たちは付き合わないままだった、と暗に添える。「そんなことなく、終わってしまった」
私の未来の恋人は、結城くん、なんだって。
困ったような表情で、僕を見るかつての彼女の顔がふとよみがえり、思わずどきりとしてしまった。その時も、さっきと似たような、占い自体を否定するような言葉を、僕は彼女に伝えた。もっと言い回しは幼かったけれど、内容はまったく一緒だ。
葉瑠が不満そうな顔をする。
『まだ終わったわけじゃないよ。これから付き合う?』
「幽霊、と?」
『あっ、その言い方、ひどい』
「ごめんごめん」
『幽霊の私が言うのもなんだけど、幽霊に慣れすぎじゃない』
「まぁ、そりゃあ。慣れるさ……。話がだいぶ逸れたね。戻すよ。そう、ここが特殊な場所だったからこそ、トリガーのように、不可思議なものを引き寄せていたのかもしれない。だから僕たちは、ここであの時、未来を見た」
『こじつけ感が、すごいね』
「答えのないものに無理やり答えを出そうとしているんだから、どうしてもそうなるよ」
『ふぅん。……まぁ、でも実際そんなものかもしれないね』
葉瑠がぼろぼろになった椅子に、腰を掛ける。手で、僕にも座るよう促すが、残念ながら僕はまだ、幽霊じゃない。こんな座った瞬間、壊れてしまいそうな椅子に体重を預けることはできない。
『さて……、そんな話なんて、本当はどうでもいいよ。大事なことは別にある。私にとっても、あなたにとっても』
「うん」
『なんで、戻ってきたの。私から、逃げたくせに』
ここから思い出すのは、鈍色をした、これまでよりも、もっとあとの記憶だ。
僕は彼女の顔を見ていて、窓の先にある景色なんてひとつも見ていなかった。だから音を聞いただけだ。強くなっていく、雨の音を。
回想に浸っていた僕の心を、現在に引き戻すように、彼女の声がした。
高校生の姿をした葉瑠がほほ笑む。僕の人生でいままで見てきた誰よりも魅力的な女性が、この時の葉瑠だ。ただ容姿の話をしているわけではなく、たぶんそれは僕の彼女を見る目が変わったからだ。彼女に抱く気持ちがどういう種類のものなのか、自覚してしまったことによって。小学生の頃は、あまりにもそういう感情に無頓着だったのだ。
「じゃあ聞くけど、どこから?」
『電車に乗っていた時から』
「……当たり」
『ねぇ、むかしのこと、覚えてる? ふたりで、さ。このお屋敷に忍び込んだよね。あの時、私たちが見た幽霊、って私のことだったんだね』
「と、いうことになる、ね。この屋敷に幽霊として出てきちゃう縁でもある?」
『いや、全然。それに……いや、分かってて、聞いてるでしょ』
そう、僕が見ないようにしていただけだ。確かにそこにいた、にも関わらず。
僕が電車に乗っていた時点で、もう彼女の気配があった。地元を離れている間、近くに葉瑠のいる感覚を抱いたことはないので、もしかしたら彼女はこの地には縛られているのかもしれない。だけど、すくなくともこの屋敷の中だけで存在している感じではない。
「まぁ、ね。でも、僕たちが小学生の時に、未来の葉瑠、きみを見たのは、事実だ」
『あの時は、未来の自分が目の前にいるなんて、想像もしてなかった。ただ……なんとなく、懐かしさは感じてたかもしれない。なんで、たった一回しか来たことのない……ここで、あんな未来を見たんだろうね。あぁまぁ、今回で二回目か……、とりあえず生きている間、って話で、ね』
「ここ自体、普通な場所じゃないからね。あの日記の話、覚えてる?」
『私は、読めなかったけどね』
葉瑠が拗ねた表情を浮かべる。
「仕方ないだろ。夜の、あんな状況だったんだから」
すこしずれたところで文句を言う、そんな彼女らしさに、僕は思わず笑ってしまった。
『まぁ、いいんだけどね。それで?』
「僕だって、もちろん答えを知っているわけじゃないよ。ただあの日記を見る限り、この場所では、殺人か、もし殺人ではなかったとしても、それに近い惨劇が起こったことは間違いない。あの頃の僕たちは、そういうことに無頓着だったから気付かなかっただけで……、いや、もしかしたら無意識のうちに、気付かないふりをしていただけなのかもしれない。この場所には怨念が渦巻いていて、不可思議なものを引き寄せていた、といまになると、そんなふうに思うんだ。ただそれが、日記に書いてある通りのものだったのかは分からない。結果は無数に解釈できるけど」
『結城くんの口から、そんな言葉が出て来るなんて』
ふふっ、と葉瑠がからかいを含んだ笑みを浮かべる。楽しげだ。
「だってむかしとは違って、いまは視えてしまっているわけだから」
大人になるにつれて、現実を知り、人知をこえた不思議なものと寄り添うことはできなくなっていく、みんながみんな、そうではないだろう。ただ、多くはそうだ。僕の近くにいる一番の好例を挙げるなら、それはおそらく、姉だろう。
視えないのは、いないのと同じなんだな、と思うようになってきて、と姉はそう言っていた。好奇心に満ちていたかつての瞳に、冷めたものが混じるように。ちょっと寂しくは感じるけれど、それは仕方のないことなのかもしれない。
僕だって、いまの姉と同じような考えを持っていたのだから。
『小学生の時は、そんなこと言う子、馬鹿にしてたのに……。ほら、覚えてる? マキちゃんの、占いのこと』
「また、懐かしい話を。……いま聞いて、思い出した」
『六年生の時だったよね。占いで、予言ができる、って、女子たちで盛り上がってて』
そんなこともあったなぁ。
僕たちと同じクラスメートに、清水真希、という女子生徒がいた。クラスでいつも注目を浴びるようなタイプの女の子ではなかった。いわゆるクラスカースト上位なんてふうにカテゴライズされるタイプの女の子でもなかった。ただ、周囲の気を惹きたがる、目立ちたがり屋の生徒であったことは間違いない。
僕はその頃、大抵の同級生の女子を呼び捨てで呼んでいたけれど、彼女にだけは、さん、を付けていた。相手に対して優位性を取りたがる口調に対して、無意識のうちに、そうなってしまったのだ、と思う。
その清水さんが、占いに凝っていた時期がある。
「女子たちは、よく一喜一憂してたね」
『女の子は、そういうものが好きなんだよ』
「女の子にだって色々いるでしょ。別にあんまり興味のない子だって、いたでしょ」
『まぁ、ね。そもそも、私があんまり興味なかったから。でも、ほら、ああいうことをしてる時のマキちゃんには、興味のある顔をしておかないと、あとで大変だから』
将来、誰がどういうひとと付き合うのか。そんな未来を占うことができる、と清水さんの机に周りに女子が囲んでいる様子は、そのある一時期の見慣れた光景だった。
同級生の〇〇くんと、将来付き合えるよ、なんて言われて喜んだり、〇〇くんへの告白はうまくいかないかも、なんて言われて泣いたり、と。清水さんの言葉に、ころころと表情を変える女子たちの姿を見ながら、そんなの気にしなくても、と思っていた記憶がある。ただ言ってしまうと、清水さんに何を言われるか怖かったから、口にはしなかった。
葉瑠以外には。
「いまでも、清水さんの占いに関してはひとつも信じてないよ。あれはうわさ好きの清水さんが、女子たちの好きな男子を探って、それをうまく利用しただけだ、と思っている。だからあんなに具体的な名前が出たんだよ。もし本当に未来が分かるなら、僕たちの知らない未来の恋人の名前を挙げられるはずじゃないか。そんな身近なクラスメート同士だけじゃなくて」
『あの時も、同じこと言ってたね』
「そもそも、あの占いが当たっているなら、僕たちは付き合っていない、とおかしいわけだけど……」結局、僕たちは付き合わないままだった、と暗に添える。「そんなことなく、終わってしまった」
私の未来の恋人は、結城くん、なんだって。
困ったような表情で、僕を見るかつての彼女の顔がふとよみがえり、思わずどきりとしてしまった。その時も、さっきと似たような、占い自体を否定するような言葉を、僕は彼女に伝えた。もっと言い回しは幼かったけれど、内容はまったく一緒だ。
葉瑠が不満そうな顔をする。
『まだ終わったわけじゃないよ。これから付き合う?』
「幽霊、と?」
『あっ、その言い方、ひどい』
「ごめんごめん」
『幽霊の私が言うのもなんだけど、幽霊に慣れすぎじゃない』
「まぁ、そりゃあ。慣れるさ……。話がだいぶ逸れたね。戻すよ。そう、ここが特殊な場所だったからこそ、トリガーのように、不可思議なものを引き寄せていたのかもしれない。だから僕たちは、ここであの時、未来を見た」
『こじつけ感が、すごいね』
「答えのないものに無理やり答えを出そうとしているんだから、どうしてもそうなるよ」
『ふぅん。……まぁ、でも実際そんなものかもしれないね』
葉瑠がぼろぼろになった椅子に、腰を掛ける。手で、僕にも座るよう促すが、残念ながら僕はまだ、幽霊じゃない。こんな座った瞬間、壊れてしまいそうな椅子に体重を預けることはできない。
『さて……、そんな話なんて、本当はどうでもいいよ。大事なことは別にある。私にとっても、あなたにとっても』
「うん」
『なんで、戻ってきたの。私から、逃げたくせに』
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