91 / 132
秘密任務
しおりを挟む
~浜松城三の丸空き地~
「よ~し!小休止!訓練終わり!繰り返す!小休止!訓練終わり!」
「ふぅ~。やっと終わったか。武田め!来るなら早く来いってんだ!」
「威勢のいいことだな。俺はずっと来てほしくない!」
「うむ。ワシもだ。あの武田騎馬軍団・・・ワシは死にとうない」
「おい!そこ!!なにを言っておるかッ!!!」
「あ!いえ!なんでもございません!早く武田と戦いたいと言っていたところです!」
「そうか。その士気を絶やすなよ?これは織田が持ってきた米だ!白米と缶詰という飯らしい。見てみろ!米も我等の作る米より白い!なにより甘いのだ!」
「あ、ありがとうございます。隊長?尾張と三河はこんなにも差があるので?」
「そうだな。いくら同盟国とはいえこのような見た事もない奇天烈な飯を送ってくるなぞーー」
「美味い!隊長!なんて書いてあるかは分からんですが味が濃くて美味いですよ!」
「うを!?確かに味わった事のない味だ!」
「見てみろ!ワシのほうはお主等のとは違うぞ!なんだこれは!?うっ・・・美味い!!」
「魚のようだな!?一つ寄越せ!」
「ならぬ!これはワシのだ!」
「静まらんか!!これは織田軍の竹中半兵衛様からの言伝だ!これを提供してくださったお方は合田武蔵様という方だそうだ!見事武田を撃退した暁には郷里の者にも土産を渡してくれるそうだ!」
「「「「うをぉぉぉぉ~~!!!!」」」」
「うむ!更に甘い黒い水や果物の水なんかも次回の兵糧を運んで来てくださる時に持って来てくれるのだそうだ!者共ッ!!励め!!」
「「「「オォォォォーーーーー!!!」」」」
「ほほほ。あのように合田殿が用意した兵糧は徳川軍の足軽までも簡単に士気が上がるようです。見ましたか?あやめ嬢、伊織嬢?」
「はい。食料だけであんなに士気が上がるとは・・・」
「ククク・・・。一度美味い物を食べると忘れられなくなる。それを土産にも渡すと言えば兵は是が非でも手に入れようとするでしょう。それは兵だけに在らず・・・」
「と、言いますと?」
「私の読みでは前哨戦としてまず武節城及び東三河の長篠城を攻めるでしょう」
「「・・・・・」」
「お館様と私は武田と野戦をしてはいけないと思っております。我等と武田の違いはなんですか?」
「半農半兵でしょうか?」
「ほほほ。伊織嬢!おしいですね。あやめ嬢は?」
「はい。このような兵糧の違いですか?」
「う~ん。まぁ2人の意見を足したのが答えでしょう。まず、我等の兵は合田殿が現れた事により格段に強くなりました。装備も圧倒的でしょう。兵糧も無限に近いくらい用意できております。米だけで人数にして5万の兵を1年稼働できるくらいには・・・」
「「5万の兵!?ですか!?」」
「ほほほ。漆原殿と一ノ瀬殿が用意したハウス栽培なるものと肥料を使えばすぐに食べ物が収穫できるそうですよ・・・っと・・話が逸れましたね。では2人に任務を授けましょう。長篠城に出向き城主 奥平氏へこれを。それと城兵には先と同じように渡すように。あそこでできる限り武田の兵を減らしてもらいましょう」
「??」
「あやめ嬢は不思議な顔していますね?」
「はい。武田の兵を減らすということは援軍は出さないと聞こえますが?」
「そのとおりです。徳川殿はどうか分かりませぬが長篠に織田の兵は送りません。彼の地は山間で大軍は動かしにくい山城・・・その割に兵の収容もままならない城。あそこでの決戦は致しませぬ」
「そういうことですか。畏まりました」
「あやめ嬢は分かったようですね。では・・・頼みましたよ。あっ、それと合田殿と暫く会えないと思いますが何か伝えておきましょうか?」
「・・・・いえ。私が今度直接話します」
「そうですか・・・。なにやら痴話喧嘩してるようにあなたの顔が物語っていましたが野暮でしたね。長篠の城下に美咲という女商人が居ます。その者に委細聞くように」
「「はっ」」
~未来の武蔵の家~
本当にあやめさんどうしたんだろう・・・オレなにかマズイ事言ってしまったのだろうか・・・。
ピンポン
メールか?里志君かな?
『おうめーるというのはむずかしいなおくれているかおまえのよめさんはおおとのからにんむをさずかったようでさっきしゅっぱつしたぞとりあえずていきれんらくだじゃあな』
メールは慶次さんからだが、漢字変換できなかったようだ。それに、句読点の一つもないから読みにくい。
そもそも秘密任務とはなんぞ!?オレに内緒の任務か!?クッ・・・とりあえず明日出勤して速攻で帰って戦国に行こう。
~漆原、一ノ瀬のラボ~
「よし!出来た!」
「うっそ!早~い!もう編集できたの?凄いじゃん!オープニングも完璧じゃん!」
「ありがとう!けど所詮は素人編集だよ。とりあえずハッシュタグに#戦国 #戦国の生活っと・・・こんなもんかな?」
「よ~し!宣伝は私に任せて!snsから何から何までアカウント作ったんだから!後は登録者が伸びて収益化できたらいいね!」
「そうだな。後はアップロードを押すだけだな!ポチッとな!」
「里志!古~い!」
「しょうがないだろ!こういう時は昔から今の合言葉だ!武蔵にも明日教えてやろうぜ!あやめさんが撮影した動画をアップしたぞってな!ははは!」
「よ~し!小休止!訓練終わり!繰り返す!小休止!訓練終わり!」
「ふぅ~。やっと終わったか。武田め!来るなら早く来いってんだ!」
「威勢のいいことだな。俺はずっと来てほしくない!」
「うむ。ワシもだ。あの武田騎馬軍団・・・ワシは死にとうない」
「おい!そこ!!なにを言っておるかッ!!!」
「あ!いえ!なんでもございません!早く武田と戦いたいと言っていたところです!」
「そうか。その士気を絶やすなよ?これは織田が持ってきた米だ!白米と缶詰という飯らしい。見てみろ!米も我等の作る米より白い!なにより甘いのだ!」
「あ、ありがとうございます。隊長?尾張と三河はこんなにも差があるので?」
「そうだな。いくら同盟国とはいえこのような見た事もない奇天烈な飯を送ってくるなぞーー」
「美味い!隊長!なんて書いてあるかは分からんですが味が濃くて美味いですよ!」
「うを!?確かに味わった事のない味だ!」
「見てみろ!ワシのほうはお主等のとは違うぞ!なんだこれは!?うっ・・・美味い!!」
「魚のようだな!?一つ寄越せ!」
「ならぬ!これはワシのだ!」
「静まらんか!!これは織田軍の竹中半兵衛様からの言伝だ!これを提供してくださったお方は合田武蔵様という方だそうだ!見事武田を撃退した暁には郷里の者にも土産を渡してくれるそうだ!」
「「「「うをぉぉぉぉ~~!!!!」」」」
「うむ!更に甘い黒い水や果物の水なんかも次回の兵糧を運んで来てくださる時に持って来てくれるのだそうだ!者共ッ!!励め!!」
「「「「オォォォォーーーーー!!!」」」」
「ほほほ。あのように合田殿が用意した兵糧は徳川軍の足軽までも簡単に士気が上がるようです。見ましたか?あやめ嬢、伊織嬢?」
「はい。食料だけであんなに士気が上がるとは・・・」
「ククク・・・。一度美味い物を食べると忘れられなくなる。それを土産にも渡すと言えば兵は是が非でも手に入れようとするでしょう。それは兵だけに在らず・・・」
「と、言いますと?」
「私の読みでは前哨戦としてまず武節城及び東三河の長篠城を攻めるでしょう」
「「・・・・・」」
「お館様と私は武田と野戦をしてはいけないと思っております。我等と武田の違いはなんですか?」
「半農半兵でしょうか?」
「ほほほ。伊織嬢!おしいですね。あやめ嬢は?」
「はい。このような兵糧の違いですか?」
「う~ん。まぁ2人の意見を足したのが答えでしょう。まず、我等の兵は合田殿が現れた事により格段に強くなりました。装備も圧倒的でしょう。兵糧も無限に近いくらい用意できております。米だけで人数にして5万の兵を1年稼働できるくらいには・・・」
「「5万の兵!?ですか!?」」
「ほほほ。漆原殿と一ノ瀬殿が用意したハウス栽培なるものと肥料を使えばすぐに食べ物が収穫できるそうですよ・・・っと・・話が逸れましたね。では2人に任務を授けましょう。長篠城に出向き城主 奥平氏へこれを。それと城兵には先と同じように渡すように。あそこでできる限り武田の兵を減らしてもらいましょう」
「??」
「あやめ嬢は不思議な顔していますね?」
「はい。武田の兵を減らすということは援軍は出さないと聞こえますが?」
「そのとおりです。徳川殿はどうか分かりませぬが長篠に織田の兵は送りません。彼の地は山間で大軍は動かしにくい山城・・・その割に兵の収容もままならない城。あそこでの決戦は致しませぬ」
「そういうことですか。畏まりました」
「あやめ嬢は分かったようですね。では・・・頼みましたよ。あっ、それと合田殿と暫く会えないと思いますが何か伝えておきましょうか?」
「・・・・いえ。私が今度直接話します」
「そうですか・・・。なにやら痴話喧嘩してるようにあなたの顔が物語っていましたが野暮でしたね。長篠の城下に美咲という女商人が居ます。その者に委細聞くように」
「「はっ」」
~未来の武蔵の家~
本当にあやめさんどうしたんだろう・・・オレなにかマズイ事言ってしまったのだろうか・・・。
ピンポン
メールか?里志君かな?
『おうめーるというのはむずかしいなおくれているかおまえのよめさんはおおとのからにんむをさずかったようでさっきしゅっぱつしたぞとりあえずていきれんらくだじゃあな』
メールは慶次さんからだが、漢字変換できなかったようだ。それに、句読点の一つもないから読みにくい。
そもそも秘密任務とはなんぞ!?オレに内緒の任務か!?クッ・・・とりあえず明日出勤して速攻で帰って戦国に行こう。
~漆原、一ノ瀬のラボ~
「よし!出来た!」
「うっそ!早~い!もう編集できたの?凄いじゃん!オープニングも完璧じゃん!」
「ありがとう!けど所詮は素人編集だよ。とりあえずハッシュタグに#戦国 #戦国の生活っと・・・こんなもんかな?」
「よ~し!宣伝は私に任せて!snsから何から何までアカウント作ったんだから!後は登録者が伸びて収益化できたらいいね!」
「そうだな。後はアップロードを押すだけだな!ポチッとな!」
「里志!古~い!」
「しょうがないだろ!こういう時は昔から今の合言葉だ!武蔵にも明日教えてやろうぜ!あやめさんが撮影した動画をアップしたぞってな!ははは!」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
86
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる