需要わい

なゆか

文字の大きさ
6 / 7

濡れ場っちゃ、濡れ場

しおりを挟む
ここは、運動部の
部室棟にあるシャワー室。

友永「ふぅ…」

私はミミさんと共にシャワーを浴び終え、
借りたジャージを着た。

友永「ミミさん、ジャージ借りたんで」

ミミ「…う、うん」

そういや、ミミさんノーブラノーパンだったなと
ジャージを着て貰った後に、透け防止のため
ウインドブレーカーを着て貰った。

友永「あと、サンダル借りたんで」

私はミミさんの足元にサンダルを置くと、
ミミさんは顔を手で覆っていた。

友永「なんすか」

ミミ「法子」

友永「ミミさんが期待する事は
絶対しませんから」

ミミ「うん、それでもいい」

友永「どう話付けたのか分かりませんけど、
帰らないって本当に三日も…」

ミミ「ずっと、法子の側に居たい」

友永「家は無理ですよ、お金貸すんで
どっかのビジネスホテルとかに…」

ミミ「マスターが法子の両親に
ミミの事話ししてある」

友永「はあ…どんな説明したんだか」

昼休みが終わる予鈴が鳴り、
五時限目遅刻しちゃうなと思うが
走る気になれない。

ミミ「戻らないの?」

友永「戻り辛いんで」

ミミ「まだ怒ってる?」

友永「怒ってる以上に疲れてますね」

ミミ「法子の事、おぶろうか?」

友永「いや、遠慮します」

やっぱ行かないとだよなと重い腰を上げ、
教室に戻った。

教室に戻る途中、さっきの上級生2人と遭遇したが
滅茶苦茶嫌そうな顔をされ、何も言わずに
通り過ぎて行った。

友永「はぁ、とりあえず
一旦は変なハエは寄って来ないよね」

ミミ「法子」

友永「なんすか」

ミミ「ありがとう」

友永「いや、結果的にミミさんも
シャワー浴びる事になったし、
お礼とか、そういうの要らないんで」

ミミ「…うぅ」

再び手で顔を覆うミミさんの腕を引き、
教室に入ると、丁度授業開始のチャイムが鳴った。

八重津「法子ちゃん!大丈夫ぅ?」

友永「授業始まってんだから、叫ぶな」

私はミミさんを自分の席に座らせ、
自分は床に座った。

「えと、どういう事なの?」

先生は困惑していた。

友永「えと、親戚が見学しに来ました」

「それは聞いているから、
貴方も床に座らずに椅子を使いなさい」

案外良いのかよと、私は教卓横から椅子を運び
自分の席に戻った。

宅富「マジでミミさんも授業出んのかよ」

友永「今日が五時限目までで良かったわ」

とにかく、この授業が終われば下校だ。



授業が終わり、帰りのHR後に担任に怒られ、
日が暮れて来たところで、下校する事になった。

八重津「ミミさんも、帰るのぉ?」

ミミ「法子と一緒」

友永「雨降って来たな」

パラパラと雨が降っている。

八重津「濡れながら帰っちゃえばぁ?」

友永「せっかく、シャワー浴びたのに」

ミミ「ミミ、法子と一緒なら雨でも歩く」

友永「一緒なのは、当たり前じゃないですか。
あーどうするか、家までのタクシー代くらいはあるか」

ミミさんと電車は嫌だなと、
タクシーを呼ぶ事にした。

友永「はい、住所は…」

タクシー会社に連絡し、顔を手で覆っている
ミミさんが目に入る。

友永「どうしたんですか」

ミミ「法子…当たり前って言った」

友永「は?」

八重津「あのねぇ、ミミさんは法子ちゃんが
ミミさんと一緒が当たり前って言った事に
感激してるんだよぉ」

友永「え、そりゃ…私と一緒に居ないと駄目でしょ」

ミミ「法子…好き…好き」

友永「倫理的にって意味なんで、
擦り寄って来ないでください」

ミミ「こんなに好きを味わった事ない」

八重津「雨の中の野外プレイは激アツだねぇ」

友永「菜摘は変な事言ってないで、帰んな」

八重津「今日の夜は白熱だねぇ」

友永「期待してるような事は絶対にしないから、
とにかく、菜摘は傘刺さずに下校しろ。
そのドピンクな頭冷やせ」

菜摘を追い払い、タクシーが来るまで
下校する生徒達や、部活動中の生徒達の
視線の中、タクシーを待つ。



雨は次第に強くなり、
前が見えないくらいのゲリラ豪雨になった。

流石にさっきの場所だと濡れるなと走って、
一旦室内に避難したが…

友永「タクシー…」

こんな豪雨だからなのか、
かれこれ1時間も待っている。

ミミ「法子」

友永「何ですか」

ミミ「法子はミミが嫌い?」

友永「私利私欲を押し付けて来ようとする
ミミさんは嫌いですよ。
そもそも、朝から今までのミミさんの事しか
知らないですけどね」

ミミ「そっか…」

ミミさんは落ち込んでいるが、
今日一日大変だったし、少しくらい落ち込んで
冷静になればいいと思う。

ミミ「法子はミミの事、好きにならない?」

友永「今後の行動次第ですかね…
まぁ、同性なのでそういう好きとかは、
期待しないでください」

ミミ「どうすれば良い?」

友永「そんなん自分で考えてください」



ザーッ

本当に雨やばいな…いつタクシー来るんだよ…

この後、タクシーが来たら家に帰って
家族とミミさんを会わせて…
学校みたいに変な事しないように
ミミさんを見張って…

明日、ミミさんをどうするか考えないとな…
それで…3日で帰るんだったよね…

ミミ「…法子?」

3日経ったら…ミミさんは…帰…て…
私…いつも…通りに…

ドサ
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

処理中です...