花言葉

なゆか

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ヒナギク

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鮎巳は次の日から、本当に弁当を作って来て
それを食べて、当たり前のように行動を共にして、
宮脇達に冷やかされて、あの4人にニヤつかれ
かれこれ、2週間が経過した。

その間にも、私の事が嫌いで仕方ないのか
何度も憎いとか嫌いとか
そんな花言葉の押し花を渡された。

七川「こんな嫌いなら、
他の子に告白すれば良かったのに…」

あの4人に告白して来いって
命令されたんだろうが
ここまで私の事を嫌いなら、
ちょっとくらい反抗して
告白相手の変更しろよと思う。

鮎巳「今更ですか?
付き合って2週間経ちましたよ」

七川「初日から常に思ってる」

鮎巳「僕の事嫌いですか?」

七川「それこそ、今更でしょ」

私の事を嫌いで仕方ない鮎巳の事を
こっちも嫌いに決まってんのに…

七川「お互い嫌いなのに、
よく2週間も付き合ったフリ出来てるな」

鮎巳「…数乃ちゃんは変わってますね」

鮎巳は口角を上げた。

七川「鮎巳にだけは、言われたくないわ」

何笑ってんだよ…ムカつくな…



次の日

今日の鮎巳からの押し花を
町崎さんに確認したところ
ヒナギクって花だった。

七川「本当に花言葉検索するの面倒だな」

ヒナギク、花言葉と検索して
ヒットしたが『無垢』『平和』『希望』…

何故かネガティブな意味の
花言葉は見つからなかった。

七川「サイトには書かれてないって事か…
図鑑とかに…」

図書室に行くかと廊下に出ると、
鮎巳も着いてきた。

七川「何」

鮎巳「数乃ちゃんは
そんなに僕の真意が知りたいんですか?」

七川「は?」

鮎巳「面倒だと言っていても、
いつもすぐに花言葉を検索するじゃないですか」

七川「…そりゃ、殺すとかだったら
気を付けないといけないし」

鮎巳「そんな事思ってるわけないじゃないですか」

七川「今日までどんだけ嫌いだのって花を
押し付けられて来たと思ってんの?」

鮎巳「…押し付けたつもりは無かったんですが」

全て破棄したが、とにかく貰う花の全てが
ネガティブな意味合いを持つ花言葉だ。

七川「毎回嫌い嫌い言われてる
こっちの身になれよ。
せめて、人の事利用したいなら
真意を隠して騙すくらいしてよ」

鮎巳「…」

七川「あー嫌い過ぎて、
隠せないんだったね」

鮎巳は俯き、唇を噛み締めている。

七川「怒ってんのはこっちだわ」

鮎巳「図書室に行かなくていいです。
僕が数乃ちゃんに伝えたかったのは…」

ボソボソとヒナギクの花言葉は
『あなたと同じ気持ちです』だと言われた。

回りくどいし、分かりづらいな…

七川「同じ気持ちなら、
怒るほど私の事が嫌いなんでしょ?
いじめられないように恋人のフリしてくれって
別の子に頼めよ」

鮎巳「…」

そもそも、なんで鮎巳が怒ってんだよと
廊下に出るとあの4人組が居て、
またニヤニヤとしている。

七川「いじめとか幼稚な事すんなよ!」

「は?何?」

七川「迷惑してんだよ!」

4人はニヤケ面から、困惑した顔になり、
廊下に私だけの声が響き渡った。

七川「どんだけ、鮎巳が私の事嫌いなのか
知らないで、告白とかさせやがって」

「何?アイツって、七川の事嫌いなの?」

「意味分かんな、2週間も付き合ってんのに」

七川「あんたらにいじめられないように
我慢してんでしょ」

「いじめてねーよ、そもそも最初に
俺らに近付いて来たの鮎巳の方だしな。
むしろ、こっちがしつこく絡まれて迷惑だわ」

「確かに~、いじめとか侵害」

七川「パシらせたりしてるじゃん、
それに私への告白だって」

困惑顔のままの4人は、
今更シラを切るつもりらしい。

「言っとくけど、
お前への告白は、鮎巳自ら俺らに相談して来て、
しつけーから告白して来いってなっただけ」

七川「は?全然意味分からない」

「こっちのセリフだわ」

何も解決しないまま、予鈴が鳴ってしまい
教室に戻った。

隣の席に座ってる鮎巳は顔を伏せていて、
何なんだよと私も席に着いた。

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