熊ダイブ

なゆか

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終わりは驚天動地

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生徒指導室から出て、廊下を歩いていると
一美や、今まで熊ダイブ阻止して来た人達が
駆け寄って来た。

那須野「…皆もごめん」

私は涙を堪え、
今までの非礼を謝る。

明地「あぁ~、そんな泣く事ないよぉ!
俺、村ちゃんみたいにくまさん感無いけど
いつでも、抱きついていいからね!」

慰めてくれる明地君。

一美「…明地君に抱きつく事は許さないッ
だから…私に抱きついてもいいから」

怒り顔だが、
一応慰めてくれるっぽい一美。

秋緒「ジュースさんきゅうな」

昨日のジュースのお礼を
今更言う秋緒君。

瑠璃「那須野先輩、涙を拭いてください」

そう言いながら、
私の涙を拭いてくれる瑠璃君は
私の後ろを指差す。

瑠璃「そろそろです」

夏穂「村っち、連れて来たよ!」

なんだ?と振り返ると夏穂さんと…

村野「用事って何ー?」

村野君だった。

那須野「え…」

一美「あまりにも可哀想だって
夏穂さんが村野君を
呼んできてくれる事になって」

一美は説明してくれるが、
それに割って入ってくる夏穂さん。

夏穂「村っちには、熊ダイブの事
説明しておいたよ」

村野「抱きつきたいって、
最初から言ってくれれば良かったのにー」

一美「え、説明してなかったの?」

確かに食べ物を献上して、
後ろを向いててしか言っていなかった。

村野「いっぱい食べ物くれたから、
抱きついて来てもいいよー」

村野君は私の目の前で両手を開き、
抱きつきウェルカム体制に入った。

一美「那須野、良かったじゃない!」

バンバン

なんでかテンションが
一気に上がったらしい一美に
背中を叩かれた。

夏穂「那須野さん、
遂に熊ダイブ出来るね!」

夏穂さんも一美と一緒になって
なんかテンションが上がっている。

村野「おいでー」

両手を広げる村野君は柔らかく微笑む。

那須野「…あっ」

私は一歩下がる。

那須野「なんか…
恥ずかしいから、辞めたッ」

熊ダイブの衝動は、
ウェルカム村野君を目の前にして
消え失せ、恥ずかしいという感情が
芽生えてしまった。

一美「はぁッ⁈」

夏穂「えっどうして⁈」

瑠璃「那須野先輩、今更恥ずかしいって…
こんなチャンス、
もう無いんじゃないんですか?」

秋緒「そうだろ!
あんなダイブしてぇしてぇ言ってたのに、
なんで辞めちまうんだよッ」

なんか青春漫画風に言われるが、
私は更に一歩下がる。

明地「俺の心情を弄ぶつもり⁈」

明地君だけは、なんか違うが
とにかく、顔が熱くなっていく。

那須野「もういいんだよッ
辞めたのッ!
村野君、変な事しようとしてごめん!」

私はこの場を立ち去ろうと
村野君の横を通り過ぎる。

ばふっ

突然、目の前が暗くなった。

村野「…捕まえたー」

那須野君の声が…耳元で聞こえ、
心地良い感覚に包まれた。

那須野「よッ…だッ…」

私の思考回路はすぐに停止した。

村野「んん?あれー?
どうしたの?
こうされたかったんじゃないのー」

村野君は顔を覗かせた。

村野「顔真っ赤だねー」

そんな村野君の言葉や、
表情…温もりに包まれ、私は…

私は…

私は…

…わたっ…

…….…し…

………はっ…




先輩「成功おめでとう、那須野ちゃん!
でも、どうして頭抱えてるの?」

一美「せっかく熊ダイブ出来たのに
今日一日こんな状態みたいなんですよ」

先輩「おーい、喜びを噛み締めないの?」

那須野「…こういうんじゃ…ない」

こうして、私の激動の5日間の幕は閉じ
求めていた感情じゃないモノが芽生える事となった。

村野「おーい、那須野さーん」

那須野「うわぁーッ!!!」
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