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前期教育部隊
訓練初日、起床
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朝6時。
起床ラッパがけたたましく鳴り響く。
皆、今自分が置かれている状況を把握出来ず一瞬戸惑うも、班長の怒号と共に夢の中から強引に現実へと引き戻された。
(そうだ、自衛隊に入隊したんだった…。)
働かない頭でボンヤリと昨夜の事を思い出す。
昨日、班分けをした後、各班ごとに隊舎へ移動しベッドやロッカー、収納ボックス等の割振りを受けた。
それから官品の支給。
記憶違いがあったらそこはご愛嬌。
先ず戦闘服、戦闘帽、半長靴、弾帯、水筒、プラスティック製ヘルメット(通称ライナー)、外被(厚手の戦闘服上着)、ジャージ、運動帽子、肌着、靴下、手袋、とまあ、こんな感じ。
ヘルメットと外被、半長靴、ジャージ、運動帽子、弾帯、水筒以外は2セットづつ支給された。
これらを丁寧にベッドに並べる。
それぞれの着用方や収納場所、管理等は後ほど説明すると告げられ、先ずジャージ運動帽に着替えて各班ごと夕食に向かう事になった。
「第4班、〇〇二士基準!! 一列縦隊廊下に集まれっ!!」
班長の号令の下、急いで廊下に集合整列をする。
「そこっ!!、列からはみ出てる!!」
「お前!!、ヘラヘラするな!!」
続いて、
「目的地隊員食堂!! 全体前へ~!……進めっ!!!!」
やっと動き出した。
「イッチ、イッチ、イッチニ!!」
全員が脚を揃え大声で叫びながら移動する……。
( だから刑務所かって!)
食堂への移動中、隊列が少しでも乱れると容赦無い怒号が飛ぶ。
食堂に着き、食事を受け取り全員揃って着席、勿論全員で、せ~の「いただきますっ!!!!」
(………刑務所だ。)
「現在、ヒトナナサンマル!食事後ヒトナナヨンゴー、食堂出口集合っ!!!!」
昼食も15分だったが、今回は食後の整列集合も含めての時間。
班長の大声を合図に、目の前の食べ物を取り敢えず狂った様に腹に放り込む。
余談だが、20年以上経った今も飯食うの結構早い。意図的にしない限り10分以上掛かる事は先ず無い。
まあ、そんなこんなでヒトナナヨンゴー。出口集合、脚並揃えて隊舎へ帰る。
営内に戻った後、今度は各官品の扱い説明を受ける。
靴の履き方から戦闘服の着方に至るまで事細か~く教えられた。少しの乱れも許されないと言われ、皆、聞き逃すまいと真剣に耳を傾ける。
それから次、コレは今後かなり重要になってくるベットメイキング。
兎に角ミリ単位での整頓が求められる。
で、最後に名札、階級章の縫い付け。
勿論見本と寸分違わず縫い付けなければならない。
覚えるべき事項は何度も繰り返し覚え、すべき事項は迅速且つ丁寧に行う。全ての作業が完了する頃には全員がヘトヘトになっていた。
夜9時半、消灯ラッパと共に照明が落とされ、激動の1日を終えた隊員は死んだ様に眠りに落ちた。
ー 周りがざわついている ー
起床ラッパが鳴り終わるや否や、オレは我に返り慌しく着替え身なりを整え廊下にダッシュ、起床点呼に備えた。
ジャージのズボンに戦闘服の上着、戦闘帽の新兵達が廊下に一列横隊で集結する。
各班ごとに点呼を行うのだが、これもまた面倒臭い。
班長の
「〇〇二士基準っ!! 番号っ!!」
の号令で全員気を付けの体勢から一斉に一番端の隊員へ顔を向ける。前にも説明したが、この際、基準となる端の隊員は動いてはならない。
また、誰か一人でも動きが遅れる者が居たら
「番号直れっ!!」
の号令の下、また正面に向き直る。それを揃うまで何度も何度も繰り返される。
やっと全員が揃った所で
「始めっ!!」
の号令と共に先頭基準から順に、イチッ、ニッ、サンッ……、と流れる様に叫ばなければならない。
流れる様に叫ぶだけでも中々合わないのに、更に叫ぶと同時に横向きだった顔を正面に向き直し気を付けの姿勢を維持しなければならないのだ。
上手く決まれば非常に気持ちが良い。
上手く決まれば、ね。
で、最後尾の隊員が
「第4班、総員8名、現在8名、事故無し!!」
と叫んで点呼終了。
続いて班長より指示を受ける。
「現在0610、0625体操服に着替え隊舎前集合、以上、解散!!」
さあ、長い1日が始まる…。
起床ラッパがけたたましく鳴り響く。
皆、今自分が置かれている状況を把握出来ず一瞬戸惑うも、班長の怒号と共に夢の中から強引に現実へと引き戻された。
(そうだ、自衛隊に入隊したんだった…。)
働かない頭でボンヤリと昨夜の事を思い出す。
昨日、班分けをした後、各班ごとに隊舎へ移動しベッドやロッカー、収納ボックス等の割振りを受けた。
それから官品の支給。
記憶違いがあったらそこはご愛嬌。
先ず戦闘服、戦闘帽、半長靴、弾帯、水筒、プラスティック製ヘルメット(通称ライナー)、外被(厚手の戦闘服上着)、ジャージ、運動帽子、肌着、靴下、手袋、とまあ、こんな感じ。
ヘルメットと外被、半長靴、ジャージ、運動帽子、弾帯、水筒以外は2セットづつ支給された。
これらを丁寧にベッドに並べる。
それぞれの着用方や収納場所、管理等は後ほど説明すると告げられ、先ずジャージ運動帽に着替えて各班ごと夕食に向かう事になった。
「第4班、〇〇二士基準!! 一列縦隊廊下に集まれっ!!」
班長の号令の下、急いで廊下に集合整列をする。
「そこっ!!、列からはみ出てる!!」
「お前!!、ヘラヘラするな!!」
続いて、
「目的地隊員食堂!! 全体前へ~!……進めっ!!!!」
やっと動き出した。
「イッチ、イッチ、イッチニ!!」
全員が脚を揃え大声で叫びながら移動する……。
( だから刑務所かって!)
食堂への移動中、隊列が少しでも乱れると容赦無い怒号が飛ぶ。
食堂に着き、食事を受け取り全員揃って着席、勿論全員で、せ~の「いただきますっ!!!!」
(………刑務所だ。)
「現在、ヒトナナサンマル!食事後ヒトナナヨンゴー、食堂出口集合っ!!!!」
昼食も15分だったが、今回は食後の整列集合も含めての時間。
班長の大声を合図に、目の前の食べ物を取り敢えず狂った様に腹に放り込む。
余談だが、20年以上経った今も飯食うの結構早い。意図的にしない限り10分以上掛かる事は先ず無い。
まあ、そんなこんなでヒトナナヨンゴー。出口集合、脚並揃えて隊舎へ帰る。
営内に戻った後、今度は各官品の扱い説明を受ける。
靴の履き方から戦闘服の着方に至るまで事細か~く教えられた。少しの乱れも許されないと言われ、皆、聞き逃すまいと真剣に耳を傾ける。
それから次、コレは今後かなり重要になってくるベットメイキング。
兎に角ミリ単位での整頓が求められる。
で、最後に名札、階級章の縫い付け。
勿論見本と寸分違わず縫い付けなければならない。
覚えるべき事項は何度も繰り返し覚え、すべき事項は迅速且つ丁寧に行う。全ての作業が完了する頃には全員がヘトヘトになっていた。
夜9時半、消灯ラッパと共に照明が落とされ、激動の1日を終えた隊員は死んだ様に眠りに落ちた。
ー 周りがざわついている ー
起床ラッパが鳴り終わるや否や、オレは我に返り慌しく着替え身なりを整え廊下にダッシュ、起床点呼に備えた。
ジャージのズボンに戦闘服の上着、戦闘帽の新兵達が廊下に一列横隊で集結する。
各班ごとに点呼を行うのだが、これもまた面倒臭い。
班長の
「〇〇二士基準っ!! 番号っ!!」
の号令で全員気を付けの体勢から一斉に一番端の隊員へ顔を向ける。前にも説明したが、この際、基準となる端の隊員は動いてはならない。
また、誰か一人でも動きが遅れる者が居たら
「番号直れっ!!」
の号令の下、また正面に向き直る。それを揃うまで何度も何度も繰り返される。
やっと全員が揃った所で
「始めっ!!」
の号令と共に先頭基準から順に、イチッ、ニッ、サンッ……、と流れる様に叫ばなければならない。
流れる様に叫ぶだけでも中々合わないのに、更に叫ぶと同時に横向きだった顔を正面に向き直し気を付けの姿勢を維持しなければならないのだ。
上手く決まれば非常に気持ちが良い。
上手く決まれば、ね。
で、最後尾の隊員が
「第4班、総員8名、現在8名、事故無し!!」
と叫んで点呼終了。
続いて班長より指示を受ける。
「現在0610、0625体操服に着替え隊舎前集合、以上、解散!!」
さあ、長い1日が始まる…。
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