完璧を目指す一華さんは自分好みのスパダリも育成しちゃいます!

涼月

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Episode2 プロデュース第一弾

寄り添うための一歩 (一華side)②

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「ここに俺の勤めている会社が入っているんです」

 その言葉に、一華はハッとして龍輝の顔を見上げる。横顔がとても真剣だった。

 そういうことだったのね! 
 ここに連れて来てくれたのは、海オタぶりを発揮しようとしたわけじゃ無くて、自分が勤めている会社を教えるため。

 龍輝の誠実さに、胸の奥が熱くなる。
 そして、一方的な見方をしていた自分を恥じた。
 一華が考えているよりもずっと深く、龍輝は一華との今後を考えてくれていたのだと気づいた。

「龍輝さん、毎日ここでお仕事されているんですね」
 
 並んで見上げれば、知らない建物にも親近感が湧くから不思議だ。

「一華さんとはまだ会ったばかりだから、お互いに知らないことばかりですよね。だから、少しずつ知り合っていかれたらいいなって思うんです。俺のこと知って欲しいし、俺も一華さんのこと、知りたい。だからこれからたくさん教えてください」

 優しい眼差しに包まれて、体の芯が震えた。

 なんて、ストレートなの!

 こんな風に自分の気持ちを語ってくれた男性、今までいなかったわ。
 こんな言葉で『好き』を伝えてくれた男性もいなかった。
 
 嬉し過ぎる……

「あれ? 一華さん、大丈夫ですか? 深呼吸、深呼吸!」
 慌てたような龍輝が、一華の背を優しくなでながら、自身も横で大きく息をする。自分でも知らないうちに興奮が漏れ出ていたことに、一華は軽いショックを受けていた。

 いつも冷静沈着な私が、なんてこと!

「大丈夫です。ごめんなさい。驚かせてしまいました」
「いえ、すみません。急にあなたのこと知りたいなんて言われたら驚きますよね。気持ち悪かったですか? それとも気障だったかな?」
 反省会を繰り広げる龍輝に、落ち着きを取り戻した一華は笑いかける。

「いいえ、その反対です。あまりにも率直な言葉に、私、感動しちゃったんです」
「え? 感動! いや、それは嬉しいな」
 照れたように頭を掻いた。

 ああ、その顔。またまたツボ!

 必死で自分に『calm down冷静に』と唱えて、一華は言葉を継いだ。

「私のこと、知りたいって思っていただけてとっても嬉しいです。それから、私も龍輝さんのこともっと知りたいです」
「ああ、良かった~」
 心の底から安心したようにほうっと息を吐いた龍輝。キュートな笑い皺を復活させて言葉を継いだ。

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