完璧を目指す一華さんは自分好みのスパダリも育成しちゃいます!

涼月

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Episode4 プロデュース第三弾

石垣島ダイビング旅行 ⑫

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 その後の実習は順調に進んで、一日目のスケジュールは無事終了した。

 帰りがけ、知念に声を掛けられる。

「どう、水島君。久しぶりに一杯行く? 彼女も一緒に」
「嬉しいですけど、彼女、疲れていると思うから」

 言い掛けた龍輝に、一華がぶんぶんと首を横に振る。
「大丈夫だよ。行こう」
「え、でも疲れてない?」
「大丈夫。久しぶりなんでしょ」

 私の知らない龍輝さんのこと、いっぱい聞けるかも。

 内心ワクワクで了承すると、龍輝もぱあっと顔を輝かせた。

「じゃあ、お願いします!」

 一緒に向かったのは、龍輝にとって懐かしい定食屋。
 一華を連れて来たいと思っていたお店だった。 

「うわ、嬉しいな。ここ、ここ。一華さんに食べさせたかったんだ」

 テンション高く言えば、店の親父さんが「おおっ」と目を丸くした。
「あれ? 龍君じゃないか。いやー久しぶりだねぇ」
「ご無沙汰しています」
 頭を下げた龍輝に、親父さんが「落ち着いたねぇ」と笑う。

「年中ここで食べていたんだ。美味しいんだよ」

 ここにも、龍輝を育てた味があるんだなと思った。

 まず出されたのは、海ぶどうの酢の物。プチプチとした食感も面白く癖のない味。
 甘酸っぱい味は、疲れた体に染み込む回復薬となる。
 続けてチャンプルーとラフテー。昼間の弁当も美味しかったが、こちらのお店は更に味が濃厚でボリュームがあった。

「美味しい」
 一華の食べっぷりに、知念や新城をはじめとするダイビングショップの人々からの好感度も爆上がり。

「いいねぇ。美味しそうに食べてくれると嬉しいよ」
 お店の親父さんもご機嫌だ。

 続けて出されたのは、キングクリップやイカ、アオサ、島らっきょうやゴーヤの天ぷらの盛り合わせ。
 沖縄の衣はフリッターのように厚めでしっとりとしている。

「美味しい」
 またまたパクパクと食べながら、龍輝とみんなの会話に耳をそばだてる。

 ショップ仲間でファンダイビングをした時、龍輝が写真を撮りまくっていて驚いたこと。でも、その時の写真や映像をショップの宣伝に使ったら、人気が出たこと。
 海の生き物と一緒に自分たちも生体観察されていて笑ったとか。龍輝のオタクぶりをみんなが可愛がっていた様子が伝わってきた。
 会えなかった間の空白を感じさせない雰囲気が心地良い。

 龍輝さん、愛されてる!

 照れたように笑いながら、こまめに龍輝が一華を振り返る。
 にっこりと微笑み返せば、また嬉しそうにみんなとの話しに戻る。
 そんな気遣いが嬉しかった。

 ほらね。龍輝さんはちゃんと気配りができる人なんだから……
 

 最後の〆は、島そば。
 豚骨ベースに海の幸の旨味を合わせた透明感あるスープ。少し太めの麺は汁なじみが良い。
 
 つるりと一口啜れば、お腹いっぱいにも関わらず、するすると食べられてしまった。

「濃厚なのに、さっぱり。これ、毎日食べたくなる」
 一華の感想に親父さんは更に顔が緩んでいた。

「美人にそう言われたら、最高だねぇ。また、おいで」

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