27 / 170
~現代女子高生が異国で生活編~
~屋敷の皆とお菓子パーティー~
しおりを挟む
街から戻った美桜は、護衛二人と馬車引きにお礼を伝え自室に急ぎ制服に着替えて特注したハサミを持ち厨房に走る。
そんな慌ただしい美桜にリリーも付いて行く。
厨房に着いた美桜は数時間厨房を使っても大丈夫か料理長に確認を取り許可をもらえた。
この間のお菓子の件もあったので料理長たちは美桜の作るものに興味津々だ。
美桜は料理長たちにも手伝うよう呼びかけ砂糖の実の収穫からハサミを使っての殻割、殻と砂糖の振るい分けをお願いし、作業を分担しながら準備を行う。
作るのはもちろんお菓子で、ホットケーキを作ったときは目分量だった砂糖も後に天秤があるのを知り、その使い方も調べ完璧に使いこなせるようにした。
材料や器具の準備がすべて整い美桜を筆頭にお菓子作りが始まる。
美桜も自分で手を動かしながら料理長達にテキパキと指示を与える。次々と見慣れない料理が出来上がっていく事に料理長たちは驚きを隠せない中美桜の手や指示が止まることがなく最後の仕上げに入っていく。
出来上がったお菓子の種類はクッキーやガレット、一口サイズのドーナツにフルーツタルトだ。種類は少なくとも数を多く作った。。これからレパートリーも増えるだろう。この世界は現代の日本のように乳製品の生クリームやバター、チーズにアーモンドパウダー、砂糖の実も豊富だ。昔の研究者が偶然作るのに成功した氷室もあり氷を作る技術もある。次のお菓子作りを考えるだけで美桜の胸は幸せいっぱいだ。
盛り付けも終わり出来上がったお菓子たちを目の前に皆喉を鳴らす。
リリーに至っては目を輝かせて今か今かと待ち望む。
美桜は、屋敷の皆で食堂に集まりお菓子パーティーをすることを提案する。時間もちょうどアフタヌーンティーの時間だ。
リリーを始め使用人たちは皆お互いに声掛けをし、お茶の準備や盛り付けたお皿を食堂へ運ぶなど手分けをする。
皆が食堂へ集まり、準備が整ったところで美桜が話す。
「皆さん、お仕事中にこうして集まって頂いてありがとうございます。ここに並べてあるお料理は砂糖の実を使ったものでお菓子またはスイーツと言います。私と厨房の皆さんで作ってみました。このお菓子をお茶会などで貴族の方々に食べて頂こうと思うのですがその前にこうして皆さんから感想を聞きたいと思い集まって頂きました。それでは皆さんどうぞ召し上がってください。」そう話し終えると、使用人の一部は書庫にこもりっぱなしだった令嬢が今度は何だと怪訝そうに見る。お菓子を前にしても動く気配がない。
だがそんな先輩使用人をよそにリリーや、若い使用人そして厨房の皆がお菓子を切り分けたりしながら食べ始める。
すると「な、なんですか?!このお料理!!この甘さ!!!」と最初に言ったのはリリーだ。「サクサクしていて、でも噛むたびに口の中でほろほろと崩れていき甘さが広がり紅茶と合わせたら余計に味が引き立ちます!紅茶もこのクッキーというお菓子も相性がいいですね!このようなお料理を思いつくとはお嬢様は博識なのですね!私、一生お嬢様についていきます!」
そう言ったリリーの言葉に続けて次々と使用人たちが感想を伝え「これなら他のご令嬢たちにも受け入れられますよ!こんなにおいしいお料理ははじめてです!果物にこんな使い方があるなんて…。いいえ、砂糖の実にこんな使い方があるなんて。長年お屋敷で料理長をしておりますがこのような気持ちは初めてです。幸せです。」そう感動して泣きながら料理長はフルーツタルトを食べている。
その様子に怪訝な顔をしていた使用人たちも興味を持つがなかなか動けないのをリリーが先輩方もどうぞと笑顔でお菓子と紅茶をすすめる。先輩使用人達はすすめられたお皿に乗ったドーナツを食べると食べたこともない柔らかさと甘い味に感動で美桜を見る。「こ、これを…あのお嬢様が…」その先輩使用人の視線に美桜はにこっと微笑む。その時だった。
急に食堂の扉が開き「なんだ!この騒ぎは!私がいない間に何かあったのか!」と立派な身なりをした男性が勢いよく入ってきた。
先輩使用人の一人が「旦那様!おかえりなさいませ!お出迎えも出来ず申し訳ありません。お帰りは夜だと伺っておりましたので…。誠に申し訳ありません。実は…」と事の経緯を説明する。
それを見た美桜は(カノンさんのお父様ですね。背が高くすらっとしていてイケオジという感じですね。)
食堂から大勢の使用人たちのお菓子に対する感動の声が廊下まで漏れていた為何かあったのかと食堂に勢いよく入ってきたのはカノンの父、オリヴァー・グレイス・フローライトだ。
説明を聞き終えたオリヴァーが今度は美桜に向かって歩いてくる。
「カノン、部屋と書庫の行き来をしていたと思ったら今度はまた可笑しなことを…」
「お菓子なだけにですね。お帰りなさいませ。お父様。今までの振る舞い失礼致しました。これからはなるべくご令嬢として振舞いますね。」そう綺麗なお辞儀をして伝えるとオリヴァーは久しぶりに見た娘が令嬢としての振る舞いをしているのに唖然とした。
それくらいカノンは令嬢としての生活から遠ざかっていたらしい。
ハッと我に返ったオリヴァーはテーブルの上に残っていたお菓子が目に入り皆の楽し気な雰囲気に「私も…一つ…いいか…」と美桜に聞く。
美桜は「もちろんです!お父様もどうぞ!」とお菓子が乗ったお皿を差し出す。
オリヴァーは一つ口に入れ食べたこともない美味しい料理を娘が作ったのだと驚きつつもついこの間の自分の娘に対する冷ややかな態度や他の貴族の娘への態度を思い内心複雑に思うのだった。その考えが表情に出ており美桜は「お口に合わないですか?」と聞く。
「い、いや、そんなことはない…。おいしいぞ…。こんなに美味しい料理ははじめてだ…」と褒めるも煮え切らない言葉を言い残し食堂を去っていった。
残された皆は場の盛り上がりも落ち着きを戻し、時間も思いのほか経っていたのでお菓子パーティーはこれでお開きとなり皆が持ち場へ戻ろうと片づけ始めた。
残っていたお菓子は美桜の食後のデザートになった。
そんな慌ただしい美桜にリリーも付いて行く。
厨房に着いた美桜は数時間厨房を使っても大丈夫か料理長に確認を取り許可をもらえた。
この間のお菓子の件もあったので料理長たちは美桜の作るものに興味津々だ。
美桜は料理長たちにも手伝うよう呼びかけ砂糖の実の収穫からハサミを使っての殻割、殻と砂糖の振るい分けをお願いし、作業を分担しながら準備を行う。
作るのはもちろんお菓子で、ホットケーキを作ったときは目分量だった砂糖も後に天秤があるのを知り、その使い方も調べ完璧に使いこなせるようにした。
材料や器具の準備がすべて整い美桜を筆頭にお菓子作りが始まる。
美桜も自分で手を動かしながら料理長達にテキパキと指示を与える。次々と見慣れない料理が出来上がっていく事に料理長たちは驚きを隠せない中美桜の手や指示が止まることがなく最後の仕上げに入っていく。
出来上がったお菓子の種類はクッキーやガレット、一口サイズのドーナツにフルーツタルトだ。種類は少なくとも数を多く作った。。これからレパートリーも増えるだろう。この世界は現代の日本のように乳製品の生クリームやバター、チーズにアーモンドパウダー、砂糖の実も豊富だ。昔の研究者が偶然作るのに成功した氷室もあり氷を作る技術もある。次のお菓子作りを考えるだけで美桜の胸は幸せいっぱいだ。
盛り付けも終わり出来上がったお菓子たちを目の前に皆喉を鳴らす。
リリーに至っては目を輝かせて今か今かと待ち望む。
美桜は、屋敷の皆で食堂に集まりお菓子パーティーをすることを提案する。時間もちょうどアフタヌーンティーの時間だ。
リリーを始め使用人たちは皆お互いに声掛けをし、お茶の準備や盛り付けたお皿を食堂へ運ぶなど手分けをする。
皆が食堂へ集まり、準備が整ったところで美桜が話す。
「皆さん、お仕事中にこうして集まって頂いてありがとうございます。ここに並べてあるお料理は砂糖の実を使ったものでお菓子またはスイーツと言います。私と厨房の皆さんで作ってみました。このお菓子をお茶会などで貴族の方々に食べて頂こうと思うのですがその前にこうして皆さんから感想を聞きたいと思い集まって頂きました。それでは皆さんどうぞ召し上がってください。」そう話し終えると、使用人の一部は書庫にこもりっぱなしだった令嬢が今度は何だと怪訝そうに見る。お菓子を前にしても動く気配がない。
だがそんな先輩使用人をよそにリリーや、若い使用人そして厨房の皆がお菓子を切り分けたりしながら食べ始める。
すると「な、なんですか?!このお料理!!この甘さ!!!」と最初に言ったのはリリーだ。「サクサクしていて、でも噛むたびに口の中でほろほろと崩れていき甘さが広がり紅茶と合わせたら余計に味が引き立ちます!紅茶もこのクッキーというお菓子も相性がいいですね!このようなお料理を思いつくとはお嬢様は博識なのですね!私、一生お嬢様についていきます!」
そう言ったリリーの言葉に続けて次々と使用人たちが感想を伝え「これなら他のご令嬢たちにも受け入れられますよ!こんなにおいしいお料理ははじめてです!果物にこんな使い方があるなんて…。いいえ、砂糖の実にこんな使い方があるなんて。長年お屋敷で料理長をしておりますがこのような気持ちは初めてです。幸せです。」そう感動して泣きながら料理長はフルーツタルトを食べている。
その様子に怪訝な顔をしていた使用人たちも興味を持つがなかなか動けないのをリリーが先輩方もどうぞと笑顔でお菓子と紅茶をすすめる。先輩使用人達はすすめられたお皿に乗ったドーナツを食べると食べたこともない柔らかさと甘い味に感動で美桜を見る。「こ、これを…あのお嬢様が…」その先輩使用人の視線に美桜はにこっと微笑む。その時だった。
急に食堂の扉が開き「なんだ!この騒ぎは!私がいない間に何かあったのか!」と立派な身なりをした男性が勢いよく入ってきた。
先輩使用人の一人が「旦那様!おかえりなさいませ!お出迎えも出来ず申し訳ありません。お帰りは夜だと伺っておりましたので…。誠に申し訳ありません。実は…」と事の経緯を説明する。
それを見た美桜は(カノンさんのお父様ですね。背が高くすらっとしていてイケオジという感じですね。)
食堂から大勢の使用人たちのお菓子に対する感動の声が廊下まで漏れていた為何かあったのかと食堂に勢いよく入ってきたのはカノンの父、オリヴァー・グレイス・フローライトだ。
説明を聞き終えたオリヴァーが今度は美桜に向かって歩いてくる。
「カノン、部屋と書庫の行き来をしていたと思ったら今度はまた可笑しなことを…」
「お菓子なだけにですね。お帰りなさいませ。お父様。今までの振る舞い失礼致しました。これからはなるべくご令嬢として振舞いますね。」そう綺麗なお辞儀をして伝えるとオリヴァーは久しぶりに見た娘が令嬢としての振る舞いをしているのに唖然とした。
それくらいカノンは令嬢としての生活から遠ざかっていたらしい。
ハッと我に返ったオリヴァーはテーブルの上に残っていたお菓子が目に入り皆の楽し気な雰囲気に「私も…一つ…いいか…」と美桜に聞く。
美桜は「もちろんです!お父様もどうぞ!」とお菓子が乗ったお皿を差し出す。
オリヴァーは一つ口に入れ食べたこともない美味しい料理を娘が作ったのだと驚きつつもついこの間の自分の娘に対する冷ややかな態度や他の貴族の娘への態度を思い内心複雑に思うのだった。その考えが表情に出ており美桜は「お口に合わないですか?」と聞く。
「い、いや、そんなことはない…。おいしいぞ…。こんなに美味しい料理ははじめてだ…」と褒めるも煮え切らない言葉を言い残し食堂を去っていった。
残された皆は場の盛り上がりも落ち着きを戻し、時間も思いのほか経っていたのでお菓子パーティーはこれでお開きとなり皆が持ち場へ戻ろうと片づけ始めた。
残っていたお菓子は美桜の食後のデザートになった。
0
あなたにおすすめの小説
他国から来た王妃ですが、冷遇? 私にとっては厚遇すぎます!
七辻ゆゆ
ファンタジー
人質同然でやってきたというのに、出されるご飯は母国より美味しいし、嫌味な上司もいないから掃除洗濯毎日楽しいのですが!?
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
犬の散歩中に異世界召喚されました
おばあ
ファンタジー
そろそろ定年後とか終活とか考えなきゃいけないというくらいの歳になって飼い犬と一緒に異世界とやらへ飛ばされました。
何勝手なことをしてくれてんだいと腹が立ちましたので好き勝手やらせてもらいます。
カミサマの許可はもらいました。
追放された『ただの浄化係』、実は国中の魔石を満たしていた精霊姫でした〜今さら戻れと言われても、隣国のイケメン皇帝が離してくれません〜
ハリネズミの肉球
ファンタジー
「おい、城の噴水が止まったぞ!?」
「街の井戸も空っぽです!」
無能な王太子による身勝手な婚約破棄。
そして不毛の砂漠が広がる隣国への追放。だが、愚かな奴らは知らなかった。主人公・ルリアが国境を越えた瞬間、祖国中の「水の魔石」がただの石ころに変わることを!
ルリアは、触れるだけで無尽蔵に水魔力を作り出す『水精霊の愛し子』。
追放先の干ばつに苦しむ隣国で、彼女がその力を使えば……不毛の土地が瞬く間に黄金のオアシスへ大進化!?
優しいイケメン皇帝に溺愛されながら、ルリアは隣国を世界一の繁栄国家へと導いていく。
一方、水が完全に枯渇し大パニックに陥る祖国。
「ルリアを連れ戻せ!」と焦る王太子に待っていたのは、かつて見下していた隣国からの圧倒的な経済・水源制裁だった——!
今、最高にスカッとする大逆転劇が幕を開ける!
※本作品は、人工知能の生成する文章の力をお借りしつつも、最終的な仕上げにあたっては著者自身の手により丁寧な加筆・修正を施した作品です。
幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~
二階堂吉乃
恋愛
同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。
1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。
一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。
英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~
ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国辺境でただ静かに生き延びたいだけの少年・ヴァン。
彼に正義感はない。あるのは、母が遺したノートに記された、物理法則を応用した「高圧魔力」の理論と、徹底した費用対効果至上主義だけだ。
敵国三千の精鋭が灰燼城に迫る絶望的状況。ヴァンは剣を振るわず、心理戦と補給線攪乱だけで、たった三日で敵軍を撤退させる。
この効率的すぎる勝利は帝国の中枢に届き、彼は最高峰の帝国軍事学院への招待状を手に入れる。
「英雄になりたいわけじゃない。ただ、母の死の真相と父の秘密を知るため、生き残らなきゃならないだけだ」
無口最強の仮面メイド・シンカク、命を取引に差し出した狼耳少女・アイリ。彼は常にコスパの高い道を選び、母の遺したノートの謎、そして生まれて一度も会ったことのない父・帝国大元帥のいる帝都の闇へと踏み込んでいく。
正義も英雄も、損をするなら意味がない。合理主義が英雄譚を侵食していく、反英雄ミリタリー学園ファンタジー。
御家騒動なんて真っ平ごめんです〜捨てられた双子の片割れは平凡な人生を歩みたい〜
伽羅
ファンタジー
【幼少期】
双子の弟に殺された…と思ったら、何故か赤ん坊に生まれ変わっていた。
ここはもしかして異世界か?
だが、そこでも双子だったため、後継者争いを懸念する親に孤児院の前に捨てられてしまう。
ようやく里親が見つかり、平和に暮らせると思っていたが…。
【学院期】
学院に通い出すとそこには双子の片割れのエドワード王子も通っていた。
周りに双子だとバレないように学院生活を送っていたが、何故かエドワード王子の影武者をする事になり…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる