136 / 170
最後の異世界生活~カノン編~
~最強……最恐?
しおりを挟む
カノンが原さんに手を引かれ、二人が寄り道の為に来たのは、駅前の大きなショッピングモールだった。
ここは以前、美桜と峰岸君がデザインを発案したアルストロメリアの花の絵が飾られている場所だ。
カノンは目の前のショッピングモールのあまりの大きさに圧倒されていた。
「すごいですわ…。これがショッピングモール…とても大きい建物ですわね。外観はわたくしのお屋敷以上ですわ…。王宮よりは小さいですが…。」
「カノンちゃんの例え…。さすがと言うか、何というか…それより、中もすごいから、行こう!!」
カノンは原さんに手をひかれるまま、ショッピングモールの中へと入って行った。
ショッピングモールの正面入り口を抜けて、真っ先に目に飛び込んでくるサービスカウンターの背後に飾られている絵を見て、驚愕するカノン。
「こ…れは……国旗……?」
「?これは、美桜ちゃんと峰岸君が発案したデザイン画だよ。このショッピングモールのイメージデザイン画なんだって。国旗…ってどういう事?」
カノンのデザイン画を見た感想に疑問を抱いた原さんが、カノンに問いかけ、カノンは自分の国の国旗の事を説明した。
その説明に、今度は原さんが驚愕した。
「それじゃ…美桜ちゃん、カノンちゃんの国の国旗をもとにデザインしたって事だよね…。それは…カノンちゃん的にはいいの?」
「問題ありませんわ。むしろ、とても嬉しいです。わたくしの国に関係あるものが、このような場所で多くの方々の目に留めて頂けるのですから。
国の事を知らなくとも、国花ですし、こういう花があるのだと思ってもらえる事が、わたくしには大変喜ばしい事なのです。
それに…国の事が大切だと思えるようになったのは、つい最近で美桜さんのおかげなのです。」
「そっか。」
カノンが優しい表情で国の事を語る事に、原さんは安心した表情を浮かべた。
二人は、ずっと入口付近にいるのもよろしくないという事で、場所を移動し、ショッピングモールの中を見て回った。
「な!なんですのこのお店ーー!!お料理する為の道具がいっぱいですわ!!お料理するのに、こんなにも道具があるんですのー?!
お鍋やフライパンにもいろんな大きさや形があって、面白いですわ!!
あ!あちらはお菓子を作る為の道具ですわね!!お菓子作りにも、こんなに道具を使いますの?!
……これは…何を作る為の物でしょう…くぼみがあって、柔らかくて…何かを流し込むものだと思うのですが…。」
「それは、シリコンって言って、えーっと…なんて言ったらいいんだろう…化学物質…人工的に作られた物質をさらに加工して……。
うーん…ごめんなさい…私の口からは説明しづらいです。
でも、チョコレートを溶かしたものを流し込んで固める道具と言うのは、説明できるよ!!」
カノンは、数多のショップを見て回っていたのだが、一番興奮したのが調理器具を多量に扱うお店だった。
そのお店の中を目を輝かせながら、足早に見て回り、お菓子を作る為のコーナーでさらに目を輝かせた。
「すごいですわね!いのりちゃんが言っていた女子高生を楽しむという事は、この事だったのですね!」
「…うーん…私が思うのとだいぶ違う…かな…。そんなに目を輝かせるのは私が知る限り、カノンちゃんぐらいだよ。あ、でも、美桜ちゃんも目を輝かせるかも…。」
「あら…いのりちゃんが思っていたのとは違う…のですね。では、いのりちゃんが言っていた女子高生の楽しみ方、ご教授お願い致します!」
「任せて!!お店移動しよ!」
カノンの言葉に原さんは意気込み、意気揚々と先を歩き、別のお店へと向かい、カノンはそんな原さんの後を追う。
二人が向かったお店は、先ほど見て回っていた中の服を扱うお店で、お互いに服を選び合い、試着したりして、ファッションショーにも似たような事をして盛り上がった。
数着そんな事をして楽しみ、原さんの次!と言う言葉で二人はまた別の場所を目指した。
次に来た場所は、ゲームセンターだった。
「なんですのこれーー?!キラキラしていて、ざわざわしていて、なんだか胸が躍りそうな…パーティー会場にいるみたいな感覚ですわ!!これがパリピになったと言う事ですわね!!」
「……う、うん?…パリピ…パリピ?…んー…そもそも、日頃から何かしらのパーティーに参加しているカノンちゃんはパーティーピーポー?いや、パーリーピーポー?だからパリピ?………ダメだ!!考えすぎて知恵熱出る!!!」
「あぁぁすみません!いのりちゃんにすごく考えさせてしまいましたわ!!パリピは忘れてくださいまし!!えーっと…パリピではなければ……あ!こんな所に来る女子高生最高!…という事ですわね!!」
「……ふっ…あっはははは!女子高生最高!って…何それーー!!ゲームセンターに来るのは女子高生だけじゃないよ~。さっきから面白すぎる!!もう無理!お腹いた~い。カノンちゃんの興奮しすぎての発言怖すぎる!私を笑い死にさせる気?!」
「…そんなつもりは…ですが、たしかによく見たら、親子や、男子高生、大人の女性も多くいますわね。いろんな方が訪れますのね。」
「ふふっ…そうよ!ゲームセンターは老若男女、誰でも、いくつになっても来て楽しめる場所なんだから!!さ、目的はただここに来るだけじゃないんだよ!行こう!!」
原さんは得意げに、楽しそうに笑顔で、再びカノンの手をひきゲームセンターの奥へと場所を移動した。
ここは以前、美桜と峰岸君がデザインを発案したアルストロメリアの花の絵が飾られている場所だ。
カノンは目の前のショッピングモールのあまりの大きさに圧倒されていた。
「すごいですわ…。これがショッピングモール…とても大きい建物ですわね。外観はわたくしのお屋敷以上ですわ…。王宮よりは小さいですが…。」
「カノンちゃんの例え…。さすがと言うか、何というか…それより、中もすごいから、行こう!!」
カノンは原さんに手をひかれるまま、ショッピングモールの中へと入って行った。
ショッピングモールの正面入り口を抜けて、真っ先に目に飛び込んでくるサービスカウンターの背後に飾られている絵を見て、驚愕するカノン。
「こ…れは……国旗……?」
「?これは、美桜ちゃんと峰岸君が発案したデザイン画だよ。このショッピングモールのイメージデザイン画なんだって。国旗…ってどういう事?」
カノンのデザイン画を見た感想に疑問を抱いた原さんが、カノンに問いかけ、カノンは自分の国の国旗の事を説明した。
その説明に、今度は原さんが驚愕した。
「それじゃ…美桜ちゃん、カノンちゃんの国の国旗をもとにデザインしたって事だよね…。それは…カノンちゃん的にはいいの?」
「問題ありませんわ。むしろ、とても嬉しいです。わたくしの国に関係あるものが、このような場所で多くの方々の目に留めて頂けるのですから。
国の事を知らなくとも、国花ですし、こういう花があるのだと思ってもらえる事が、わたくしには大変喜ばしい事なのです。
それに…国の事が大切だと思えるようになったのは、つい最近で美桜さんのおかげなのです。」
「そっか。」
カノンが優しい表情で国の事を語る事に、原さんは安心した表情を浮かべた。
二人は、ずっと入口付近にいるのもよろしくないという事で、場所を移動し、ショッピングモールの中を見て回った。
「な!なんですのこのお店ーー!!お料理する為の道具がいっぱいですわ!!お料理するのに、こんなにも道具があるんですのー?!
お鍋やフライパンにもいろんな大きさや形があって、面白いですわ!!
あ!あちらはお菓子を作る為の道具ですわね!!お菓子作りにも、こんなに道具を使いますの?!
……これは…何を作る為の物でしょう…くぼみがあって、柔らかくて…何かを流し込むものだと思うのですが…。」
「それは、シリコンって言って、えーっと…なんて言ったらいいんだろう…化学物質…人工的に作られた物質をさらに加工して……。
うーん…ごめんなさい…私の口からは説明しづらいです。
でも、チョコレートを溶かしたものを流し込んで固める道具と言うのは、説明できるよ!!」
カノンは、数多のショップを見て回っていたのだが、一番興奮したのが調理器具を多量に扱うお店だった。
そのお店の中を目を輝かせながら、足早に見て回り、お菓子を作る為のコーナーでさらに目を輝かせた。
「すごいですわね!いのりちゃんが言っていた女子高生を楽しむという事は、この事だったのですね!」
「…うーん…私が思うのとだいぶ違う…かな…。そんなに目を輝かせるのは私が知る限り、カノンちゃんぐらいだよ。あ、でも、美桜ちゃんも目を輝かせるかも…。」
「あら…いのりちゃんが思っていたのとは違う…のですね。では、いのりちゃんが言っていた女子高生の楽しみ方、ご教授お願い致します!」
「任せて!!お店移動しよ!」
カノンの言葉に原さんは意気込み、意気揚々と先を歩き、別のお店へと向かい、カノンはそんな原さんの後を追う。
二人が向かったお店は、先ほど見て回っていた中の服を扱うお店で、お互いに服を選び合い、試着したりして、ファッションショーにも似たような事をして盛り上がった。
数着そんな事をして楽しみ、原さんの次!と言う言葉で二人はまた別の場所を目指した。
次に来た場所は、ゲームセンターだった。
「なんですのこれーー?!キラキラしていて、ざわざわしていて、なんだか胸が躍りそうな…パーティー会場にいるみたいな感覚ですわ!!これがパリピになったと言う事ですわね!!」
「……う、うん?…パリピ…パリピ?…んー…そもそも、日頃から何かしらのパーティーに参加しているカノンちゃんはパーティーピーポー?いや、パーリーピーポー?だからパリピ?………ダメだ!!考えすぎて知恵熱出る!!!」
「あぁぁすみません!いのりちゃんにすごく考えさせてしまいましたわ!!パリピは忘れてくださいまし!!えーっと…パリピではなければ……あ!こんな所に来る女子高生最高!…という事ですわね!!」
「……ふっ…あっはははは!女子高生最高!って…何それーー!!ゲームセンターに来るのは女子高生だけじゃないよ~。さっきから面白すぎる!!もう無理!お腹いた~い。カノンちゃんの興奮しすぎての発言怖すぎる!私を笑い死にさせる気?!」
「…そんなつもりは…ですが、たしかによく見たら、親子や、男子高生、大人の女性も多くいますわね。いろんな方が訪れますのね。」
「ふふっ…そうよ!ゲームセンターは老若男女、誰でも、いくつになっても来て楽しめる場所なんだから!!さ、目的はただここに来るだけじゃないんだよ!行こう!!」
原さんは得意げに、楽しそうに笑顔で、再びカノンの手をひきゲームセンターの奥へと場所を移動した。
0
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
卒業パーティーのその後は
あんど もあ
ファンタジー
乙女ゲームの世界で、ヒロインのサンディに転生してくる人たちをいじめて幸せなエンディングへと導いてきた悪役令嬢のアルテミス。 だが、今回転生してきたサンディには匙を投げた。わがままで身勝手で享楽的、そんな人に私にいじめられる資格は無い。
そんなアルテミスだが、卒業パーティで断罪シーンがやってきて…。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
巻き込まれて異世界召喚? よくわからないけど頑張ります。 〜JKヒロインにおばさん呼ばわりされたけど、28才はお姉さんです〜
トイダノリコ
ファンタジー
会社帰りにJKと一緒に異世界へ――!?
婚活のために「料理の基本」本を買った帰り道、28歳の篠原亜子は、通りすがりの女子高生・星野美咲とともに突然まぶしい光に包まれる。
気がつけばそこは、海と神殿の国〈アズーリア王国〉。
美咲は「聖乙女」として大歓迎される一方、亜子は「予定外に混ざった人」として放置されてしまう。
けれど世界意識(※神?)からのお詫びとして特殊能力を授かった。
食材や魔物の食用可否、毒の有無、調理法までわかるスキル――〈料理眼〉!
「よし、こうなったら食堂でも開いて生きていくしかない!」
港町の小さな店〈潮風亭〉を拠点に、亜子は料理修行と新生活をスタート。
気のいい夫婦、誠実な騎士、皮肉屋の魔法使い、王子様や留学生、眼帯の怪しい男……そして、彼女を慕う男爵令嬢など個性豊かな仲間たちに囲まれて、"聖乙女イベントの裏側”で、静かに、そしてたくましく人生を切り拓く異世界スローライフ開幕。
――はい。静かに、ひっそり生きていこうと思っていたんです。私も.....(アコ談)
*AIと一緒に書いています*
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる