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最後の異世界生活~カノン編~
~夏休み!そして…~
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カノン達の期末テストも無事に終わり、結果も返ってきた今日この頃。
カノンの成績はやはりと言うべきか、トップに収まっており、峰岸君も上位の方に位置していた。
原さんの成績はと言うと、自信なさげな本人とはうらはらに、点をそこそこ取れており、中の上くらいの順位に位置していた。
この成績には原さん本人は当然だが、カノンや峰岸君も大喜びした。
それから数日間、一学期の終業式までの間の授業や部活、カノンは何事もなく、淡々と事を終えていった。
もちろん、授業や部活だけではなく、知識向上、技術向上のための努力も忘れてはいない。
そんな中で迎えた夏休み、そして空手の大会本選。
カノン達空手部は、会場である体育館にすでに到着し、場所取りを行い、自分達の試合の順番が来るまで待機していた。
「(わたくしは第三試合…。今日も…全力で、今までの事を発揮して挑みますわ。)」
「一ノ瀬さん、気合入っているね~。数か月前まで、自分の強さに悩んでた人とは思えないくらいの気迫を漂わせているよ~。」
「主将さん…。ふふっ、はい。気合十分です!その節はありがとうございます。お陰様で、好調なのです!」
「よかった!そういや、今日も一ノ瀬さんのファンの人達何人か見たなぁ…。相変わらずの人気だねぇ。私も負けてらんないな!!」
「わたくしも…負けませんわ。」
カノンがトーナメント表を見つめていると、空手部の主将がカノンに声を掛け、ウォームアップの時間が来るまで談笑した。
「美桜ちゃーん!応援来たよー!!」
「いのりちゃん!と、雅君!…!要お兄様達も!」
カノンが主将だけではなく、部の皆と話していると、声を掛けられ、振り返る。
そこには応援に駆けつけていた原さんや峰岸君、要や徹、結の姿があった。
「大事な娘の第一戦だからね、応援に来たよ。」
「ですが…会社の方は…。」
「有休を取ったから安心して。」
「ありがとうございます。」
「私も!仕事早めに終わらせて、しばらく仕事がないように調整したわ!!」
「皆、気合十分か…。つーか、お兄様ってのやめろ!!」
「あら、失礼しましたわ、要お兄ちゃん?」
「「………。」」
「待って、待って、何で、美桜ちゃんと要さんが見つめ合って火花バチバチしてるの?!何をそこで張り合っているの?!」
カノンは応援に来てくれた皆に駆け寄り、話していたのだが、要の言葉に、呼び方を直した。
だが、カノンの呼び直しが要には少し煽り気味に聞こえ、ちょびっとだけ敵意をむき出した。
その要の様子に、カノンも負けじとちょびっとの敵意をむき出し、二人の間には火花が散って見えた為、原さんが慌てて止めに入った。
そのやりとりを結達は、今日も平和だとにこやかなな笑顔で見ていた。
「…と、そろそろウォームアップしなくては…。すみません、皆さん、わたくし行って参ります!」
「「「「行ってらっしゃい!!」」」」
「……ふん。」
「(相変わらずですわね…要さん。)」
カノンは皆に一声かけ、ウォームアップするため、少量の荷物を持ち、その場を後にした。
カノンが時間を気にしながらウォームアップをしていると、刻々と試合時間が迫ってきた。
「(そろそろですわ…戻りましょう…。)」
カノンは持ってきた少量の荷物をまとめて中に戻り、試合に挑む準備を済ませ、選手の待機場所まで移動した。
「(この待機場所…前の場所とは違いますが、雰囲気…同じですわ…。緊張は…多少ありますが、それよりも…試合が出来ると言うワクワクが強いのが、不思議な感覚ですわ。令嬢という事を忘れてしまいそうですわね。)」
カノンは周りの雰囲気にのまれないように、精神統一をして集中力を高めていた。
その集中は、今まで以上のものかもしれないほどにカノンは自信に満ち溢れ、いわば、無敵状態だ。
カノンが集中を切らさないようにしていると、試合時間になり、控えていた選手達は会場内に案内された。
「(いよいよ…ですわ…。)」
カノンは案内に従い、試合マットの上まで来て、相手選手とお辞儀を交わし、身を構え、試合開始の笛を待つ。
試合開始の笛が鳴り、全身に力を込め、勢いよく踏み込み、相手に技を一つ、また一つと丁寧に、だがしっかりと、今までやってきた事を発揮するかの如く、技を繰り出していった。
そうして個人戦、団体戦ともに勝利を収めていった。
カノンの個人戦は圧勝で終わり、応援に来ていた皆は驚く反応や、あんなに空手詰めだったから当然だ、と納得する反応を示した。
団体戦に至っては、チームメイトの不調が少し見られたが、カノンがカバーした成果もあり、どうにか勝利を収め、最終日まで駒を進められた。
カノンの成績はやはりと言うべきか、トップに収まっており、峰岸君も上位の方に位置していた。
原さんの成績はと言うと、自信なさげな本人とはうらはらに、点をそこそこ取れており、中の上くらいの順位に位置していた。
この成績には原さん本人は当然だが、カノンや峰岸君も大喜びした。
それから数日間、一学期の終業式までの間の授業や部活、カノンは何事もなく、淡々と事を終えていった。
もちろん、授業や部活だけではなく、知識向上、技術向上のための努力も忘れてはいない。
そんな中で迎えた夏休み、そして空手の大会本選。
カノン達空手部は、会場である体育館にすでに到着し、場所取りを行い、自分達の試合の順番が来るまで待機していた。
「(わたくしは第三試合…。今日も…全力で、今までの事を発揮して挑みますわ。)」
「一ノ瀬さん、気合入っているね~。数か月前まで、自分の強さに悩んでた人とは思えないくらいの気迫を漂わせているよ~。」
「主将さん…。ふふっ、はい。気合十分です!その節はありがとうございます。お陰様で、好調なのです!」
「よかった!そういや、今日も一ノ瀬さんのファンの人達何人か見たなぁ…。相変わらずの人気だねぇ。私も負けてらんないな!!」
「わたくしも…負けませんわ。」
カノンがトーナメント表を見つめていると、空手部の主将がカノンに声を掛け、ウォームアップの時間が来るまで談笑した。
「美桜ちゃーん!応援来たよー!!」
「いのりちゃん!と、雅君!…!要お兄様達も!」
カノンが主将だけではなく、部の皆と話していると、声を掛けられ、振り返る。
そこには応援に駆けつけていた原さんや峰岸君、要や徹、結の姿があった。
「大事な娘の第一戦だからね、応援に来たよ。」
「ですが…会社の方は…。」
「有休を取ったから安心して。」
「ありがとうございます。」
「私も!仕事早めに終わらせて、しばらく仕事がないように調整したわ!!」
「皆、気合十分か…。つーか、お兄様ってのやめろ!!」
「あら、失礼しましたわ、要お兄ちゃん?」
「「………。」」
「待って、待って、何で、美桜ちゃんと要さんが見つめ合って火花バチバチしてるの?!何をそこで張り合っているの?!」
カノンは応援に来てくれた皆に駆け寄り、話していたのだが、要の言葉に、呼び方を直した。
だが、カノンの呼び直しが要には少し煽り気味に聞こえ、ちょびっとだけ敵意をむき出した。
その要の様子に、カノンも負けじとちょびっとの敵意をむき出し、二人の間には火花が散って見えた為、原さんが慌てて止めに入った。
そのやりとりを結達は、今日も平和だとにこやかなな笑顔で見ていた。
「…と、そろそろウォームアップしなくては…。すみません、皆さん、わたくし行って参ります!」
「「「「行ってらっしゃい!!」」」」
「……ふん。」
「(相変わらずですわね…要さん。)」
カノンは皆に一声かけ、ウォームアップするため、少量の荷物を持ち、その場を後にした。
カノンが時間を気にしながらウォームアップをしていると、刻々と試合時間が迫ってきた。
「(そろそろですわ…戻りましょう…。)」
カノンは持ってきた少量の荷物をまとめて中に戻り、試合に挑む準備を済ませ、選手の待機場所まで移動した。
「(この待機場所…前の場所とは違いますが、雰囲気…同じですわ…。緊張は…多少ありますが、それよりも…試合が出来ると言うワクワクが強いのが、不思議な感覚ですわ。令嬢という事を忘れてしまいそうですわね。)」
カノンは周りの雰囲気にのまれないように、精神統一をして集中力を高めていた。
その集中は、今まで以上のものかもしれないほどにカノンは自信に満ち溢れ、いわば、無敵状態だ。
カノンが集中を切らさないようにしていると、試合時間になり、控えていた選手達は会場内に案内された。
「(いよいよ…ですわ…。)」
カノンは案内に従い、試合マットの上まで来て、相手選手とお辞儀を交わし、身を構え、試合開始の笛を待つ。
試合開始の笛が鳴り、全身に力を込め、勢いよく踏み込み、相手に技を一つ、また一つと丁寧に、だがしっかりと、今までやってきた事を発揮するかの如く、技を繰り出していった。
そうして個人戦、団体戦ともに勝利を収めていった。
カノンの個人戦は圧勝で終わり、応援に来ていた皆は驚く反応や、あんなに空手詰めだったから当然だ、と納得する反応を示した。
団体戦に至っては、チームメイトの不調が少し見られたが、カノンがカバーした成果もあり、どうにか勝利を収め、最終日まで駒を進められた。
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