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最後の客の自宅付近へ車が止まった。
車窓から見える大きくて立派な門構えと邸宅は、誰でもテレビで見た事があるような、金持ちの見本のような豪邸だ。
少しの間電話で話し込んでいたドライバーが、「ヤスさんから」と後ろを向いてスマホを渡してきた。
『ユキちゃん、お疲れ様。初めてなのに、わがまま言わないで一日よく頑張ったね。次の客で最後だけど………何かあったら、すぐに連絡して。スタッフは近くに、常時待機させておくから。スマホは必ず持ち歩いてね』
「はい……」
『じゃあ、ラスト頑張ってね』
柔らかい声で気遣うように話す彼の口調は、とても心地かった。従業員の話だと、ヤスも昔この店で働いてNo.1だったらしい。だから、キャストやスタッフへの気配りや気遣いがキメ細やかで、みんなに慕われてるみたいだ。
インターホンを鳴らし源氏名を言うと、中に入るように言われ、門が開いた。
玄関のインターホンを押す。
扉が開き、上品で小綺麗な身なりの40代の紳士が、微笑んで出迎えてくれた。
促されるまま屋敷へ入り、立派なリビングへ案内される。
「遠慮せずに座りなさい」
高級なアンティーク調のソファーへ座る。
しっかりとした座り心地とビロードの肌触りが、質の良さを感じさせる。
大理石のテーブルへ置かれた紅茶を勧められ、ゆっくりと口に含む。芳醇な花のような香りが鼻腔にフワッと広がった。
ーーこの客は、今までの客とは違うのかも……
酷い客ばかりだったから、つい身構えてしまっていた。
初めて受けた人間らしい扱いに、緊張の連続で疲弊した気持ちが少しだけ緩む。
「レイが新人で素敵な子が入ったからって、私に勧めてくれてね」
レイ……美玲が言ってた太客か。
太客は高額な金額を使う常連客だって、スタッフが教えてくれた。
住まいや身に付けてる物を見て納得がいく。それだけ遊びに使えるだけの余裕が、この男にはあった。男にとってはその金額でさえ、端金だ。
「可愛い子だね……レイに感謝しなくちゃ」
隣に男が座り、なぞるように耳を撫でた。
「はぅっ……」
たったそれだけで、身体が跳ね上がり矯声が上がる。
身体がおかしい……
熱っぽくて心音が速まり、触れられるだけでビリビリと電気が走ったみたいな快楽に襲われる。
「敏感だね、可愛いよ。かなり強い媚薬だから、効きすぎたかな。君みたいな感じやすい子なら、飲ませなくても楽しめたのに……失敗したな」
「やめ……触んな…で………あっ……、アァ………」
ただ、身体を触られてるだけなのに、 イキそうなほど気持ち悦い。さっきの紅茶に媚薬が入れられていた。
「すぐに達してしまいそうだね。まだ我慢だよ……場所を変えよう」
男に肩を抱かれ、覚束無い足でなんとか歩く。階段を下り、薄暗い地下の部屋へ連れて行かれた。
布で性感帯が擦れるだけで、変な声を上げて、息を荒げた。
部屋の中にあるベッドに座らされ、そのまま押し倒される。
力のない手を捕まれ、両手にレザーの手枷をつけられる。両足にも足枷をつけられ、大の字の体勢で大きなベッドへ寝かされた。
車窓から見える大きくて立派な門構えと邸宅は、誰でもテレビで見た事があるような、金持ちの見本のような豪邸だ。
少しの間電話で話し込んでいたドライバーが、「ヤスさんから」と後ろを向いてスマホを渡してきた。
『ユキちゃん、お疲れ様。初めてなのに、わがまま言わないで一日よく頑張ったね。次の客で最後だけど………何かあったら、すぐに連絡して。スタッフは近くに、常時待機させておくから。スマホは必ず持ち歩いてね』
「はい……」
『じゃあ、ラスト頑張ってね』
柔らかい声で気遣うように話す彼の口調は、とても心地かった。従業員の話だと、ヤスも昔この店で働いてNo.1だったらしい。だから、キャストやスタッフへの気配りや気遣いがキメ細やかで、みんなに慕われてるみたいだ。
インターホンを鳴らし源氏名を言うと、中に入るように言われ、門が開いた。
玄関のインターホンを押す。
扉が開き、上品で小綺麗な身なりの40代の紳士が、微笑んで出迎えてくれた。
促されるまま屋敷へ入り、立派なリビングへ案内される。
「遠慮せずに座りなさい」
高級なアンティーク調のソファーへ座る。
しっかりとした座り心地とビロードの肌触りが、質の良さを感じさせる。
大理石のテーブルへ置かれた紅茶を勧められ、ゆっくりと口に含む。芳醇な花のような香りが鼻腔にフワッと広がった。
ーーこの客は、今までの客とは違うのかも……
酷い客ばかりだったから、つい身構えてしまっていた。
初めて受けた人間らしい扱いに、緊張の連続で疲弊した気持ちが少しだけ緩む。
「レイが新人で素敵な子が入ったからって、私に勧めてくれてね」
レイ……美玲が言ってた太客か。
太客は高額な金額を使う常連客だって、スタッフが教えてくれた。
住まいや身に付けてる物を見て納得がいく。それだけ遊びに使えるだけの余裕が、この男にはあった。男にとってはその金額でさえ、端金だ。
「可愛い子だね……レイに感謝しなくちゃ」
隣に男が座り、なぞるように耳を撫でた。
「はぅっ……」
たったそれだけで、身体が跳ね上がり矯声が上がる。
身体がおかしい……
熱っぽくて心音が速まり、触れられるだけでビリビリと電気が走ったみたいな快楽に襲われる。
「敏感だね、可愛いよ。かなり強い媚薬だから、効きすぎたかな。君みたいな感じやすい子なら、飲ませなくても楽しめたのに……失敗したな」
「やめ……触んな…で………あっ……、アァ………」
ただ、身体を触られてるだけなのに、 イキそうなほど気持ち悦い。さっきの紅茶に媚薬が入れられていた。
「すぐに達してしまいそうだね。まだ我慢だよ……場所を変えよう」
男に肩を抱かれ、覚束無い足でなんとか歩く。階段を下り、薄暗い地下の部屋へ連れて行かれた。
布で性感帯が擦れるだけで、変な声を上げて、息を荒げた。
部屋の中にあるベッドに座らされ、そのまま押し倒される。
力のない手を捕まれ、両手にレザーの手枷をつけられる。両足にも足枷をつけられ、大の字の体勢で大きなベッドへ寝かされた。
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