2 / 4
あやかしが集うスーパーに迷い込みました
腹ペコですね
しおりを挟む
「お客様~腹ペコでいらっしゃいますね」
なんだかとっても失礼な声が聞こえてきたではないか。わたしは、その声にムッとしたのと同時に恥ずかしくて顔から火が出る。
「お腹なんて空いてま……」と言っている途中でぐう~きゅるきゅるとお腹の音がまた、鳴ってしまった。これはもう恥ずかしい。
「お客様のお腹は正直ですね」
店員さんがクスクス笑っている。
「あの、ちょっと店員さん失礼ですよ!」
わたしは、ぷりぷりしながら顔を上げ店員さんを見た。わっ! と思わず声に出してしまいそうになった。
だって、この失礼な店員さんは、顔面が神だった。すーっと通った鼻筋に真っ白でキメの細かい肌に二重の美しい目、整った輪郭。悔しいけれど、思わず見惚れてしまった。
「俺の顔に何か付いていますか?」
店員さんはその美しく輝く目でわたしをじーっと見つめて言った。
「いえ、何も付いていませんよ……」と、わたしは首をぶんぶん振り答えた。
「そうですか、もし良かったらイートインコーナーでゆっくりしてください」
わたしは、「は、はい」と返事をしてしまった。
終電は逃しているしお腹も空いているので、店員さんは失礼でも断れない。仕方ないよね……。
「では、お好きなお弁当やお惣菜に飲み物やパンなどお選び頂きごゆっくりどうぞ~」
店員さんは、そう言って両手を大きく横に広げた。
「はい」
わたしの目はもう美味しそうなお弁当などに釘付けだ。さて、何を食べようかな? 入口付近にある買い物カゴを手に取り、わたしは、かなり遅めの夕飯を選び始めた。
ああ、もう眺めているだけでヨダレが垂れてしまいそうな色とりどりのお弁当が並べられているので、選んでいる間もお腹が鳴りそうになり困ってしまう。
その時。
ふと、目にとまる。それは、可愛らしい猫達のお顔と天狗のお顔がプリントされたお弁当箱だった。そして、よく見ると『あやかし弁当』と書かれたシールが貼られている。
「あ、これ可愛い」
中身はよくわからないけれど、わたしは、『あやかし弁当』を買い物カゴに放り込む。それと、緑茶のペットボトルも一緒に。
「すみません、お会計をお願いします」
「は~い」とさっきの店員さんが音も立てず現れる。
わたしは、五百円を払い一番奥のカウンター席に腰を下ろす。この席が一番落ち着いてごはんを食べられそうだ。
さっそく「いただきます」と手を合わせ『あやかし弁当』の蓋を開ける。わっ、可愛らしいではないか。おにぎりに肉球の形に切った海苔をのせたものが何個か入っていて、おかずはシュウマイに玉子焼きにタコさんウインナーに炒め物などだった。
うふふ、おかずはシンプルだけど、美味しそうだ。わたしは大きな口を開けシュウマイを食べた。
なんだかとっても失礼な声が聞こえてきたではないか。わたしは、その声にムッとしたのと同時に恥ずかしくて顔から火が出る。
「お腹なんて空いてま……」と言っている途中でぐう~きゅるきゅるとお腹の音がまた、鳴ってしまった。これはもう恥ずかしい。
「お客様のお腹は正直ですね」
店員さんがクスクス笑っている。
「あの、ちょっと店員さん失礼ですよ!」
わたしは、ぷりぷりしながら顔を上げ店員さんを見た。わっ! と思わず声に出してしまいそうになった。
だって、この失礼な店員さんは、顔面が神だった。すーっと通った鼻筋に真っ白でキメの細かい肌に二重の美しい目、整った輪郭。悔しいけれど、思わず見惚れてしまった。
「俺の顔に何か付いていますか?」
店員さんはその美しく輝く目でわたしをじーっと見つめて言った。
「いえ、何も付いていませんよ……」と、わたしは首をぶんぶん振り答えた。
「そうですか、もし良かったらイートインコーナーでゆっくりしてください」
わたしは、「は、はい」と返事をしてしまった。
終電は逃しているしお腹も空いているので、店員さんは失礼でも断れない。仕方ないよね……。
「では、お好きなお弁当やお惣菜に飲み物やパンなどお選び頂きごゆっくりどうぞ~」
店員さんは、そう言って両手を大きく横に広げた。
「はい」
わたしの目はもう美味しそうなお弁当などに釘付けだ。さて、何を食べようかな? 入口付近にある買い物カゴを手に取り、わたしは、かなり遅めの夕飯を選び始めた。
ああ、もう眺めているだけでヨダレが垂れてしまいそうな色とりどりのお弁当が並べられているので、選んでいる間もお腹が鳴りそうになり困ってしまう。
その時。
ふと、目にとまる。それは、可愛らしい猫達のお顔と天狗のお顔がプリントされたお弁当箱だった。そして、よく見ると『あやかし弁当』と書かれたシールが貼られている。
「あ、これ可愛い」
中身はよくわからないけれど、わたしは、『あやかし弁当』を買い物カゴに放り込む。それと、緑茶のペットボトルも一緒に。
「すみません、お会計をお願いします」
「は~い」とさっきの店員さんが音も立てず現れる。
わたしは、五百円を払い一番奥のカウンター席に腰を下ろす。この席が一番落ち着いてごはんを食べられそうだ。
さっそく「いただきます」と手を合わせ『あやかし弁当』の蓋を開ける。わっ、可愛らしいではないか。おにぎりに肉球の形に切った海苔をのせたものが何個か入っていて、おかずはシュウマイに玉子焼きにタコさんウインナーに炒め物などだった。
うふふ、おかずはシンプルだけど、美味しそうだ。わたしは大きな口を開けシュウマイを食べた。
0
あなたにおすすめの小説
あまりさんののっぴきならない事情
菱沼あゆ
キャラ文芸
強引に見合い結婚させられそうになって家出し、憧れのカフェでバイトを始めた、あまり。
充実した日々を送っていた彼女の前に、驚くような美形の客、犬塚海里《いぬづか かいり》が現れた。
「何故、こんなところに居る? 南条あまり」
「……嫌な人と結婚させられそうになって、家を出たからです」
「それ、俺だろ」
そーですね……。
カフェ店員となったお嬢様、あまりと常連客となった元見合い相手、海里の日常。
【完結】あやかし団地 管理人見習い日誌
双月ねむる
キャラ文芸
就活全滅で「自分には社会性がない」と思い込む凛は、遠縁の親戚に紹介され、昭和レトロな巨大団地・さくらヶ丘第一団地の『管理人見習い』として住み込みで働くことに。しかしその団地には、中庭の「靴鳴らし」、エレベーター表示盤に棲む狐など、団地限定あやかし達が当たり前のように暮らしていた。
最初は逃げ腰の凛だったが、すねた空き部屋や、ベランダの風鈴が告げるSOSなど、人とあやかしのトラブルに巻き込まれながら、少しずつ『共同体』に関わる勇気を取り戻していく。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
後宮薬師は名を持たない
由香
キャラ文芸
後宮で怪異を診る薬師・玉玲は、母が禁薬により処刑された過去を持つ。
帝と皇子に迫る“鬼”の気配、母の遺した禁薬、鬼神の青年・玄曜との出会い。
救いと犠牲の狭間で、玉玲は母が選ばなかった選択を重ねていく。
後宮が燃え、名を失ってもなお――
彼女は薬師として、人として、生きる道を選ぶ。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる