久しぶりにおばあちゃんのお好み焼きが食べたいな

なかじまあゆこ

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今日のわたしはツイてない

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「ああ、もうツイてない~!」
  
  わたしは大声で叫んでしまった。

  新しい服を着て颯爽と歩いていたのに駅のホームでずっこけてしまい膝を擦りむいた。痛いし人の目は気になるし泣きたくなる。

  それから、犬に追いかけられて全速力で逃げた。そして、職場に行くと『申し訳ないのですが業績悪化の為今回で契約終了です』と言われてあっさり職を失った。

  なんて散々な一日だったのだろうかと思うと、大きな溜め息が出た。

  二十三年間の人生の中で何番目に最悪だろかと指を折る。ああ、何番目に最悪なのかなと考えていても気が滅入るだけなのだ。

  こんな日はおばあちゃんの美味しくてほっこりするご飯が食べたいなと思うのだけど、もうこの世におばあちゃんはいない。

  そうなのだ、おばあちゃんは、わたしが二十歳の時に天国へと旅立ってしまったのだ。

  おばあちゃんが生きていた頃は、学校で嫌なことがあった日も友達と喧嘩をして泣いた日もおばあちゃんのご飯を食べると元気になれた。

「おばあちゃんのご飯が食べたいよ~お好み焼きも食べたいしぜんざいにちらし寿司も食べたいよ~」

  わたしは、人の目も気にせず思わず叫んでしまった。

  すると……。

「わたしのことを呼びましたか?」

  髪の毛を高い位置でツインテールに結わえ、少女マンガの主人公みたいに目が大きい十歳くらいの女の子が、わたしを見上げていた。

「……呼んでいないけど」

  わたしが答えると女の子は、

「呼んだはずよ。さあ、行きましょう」

  なんて言って、わたしの腕をぐいっと引っ張った。

「ねえ、行くってどこに行くのかな?」

「それは決まっているじゃない。お店だよ」

  女の子はそう答え、わたしの腕を引っ張りずんずんと歩く。

「ちょっと待ってよ、どういうことなの?  お店って何よ」

  わたしは、女の子に引きずられながら歩いた。

  そして、たどり着いたその場所は……。
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