久しぶりにおばあちゃんのお好み焼きが食べたいな

なかじまあゆこ

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佐波はきっと大丈夫……

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「佐波ちゃんは生きてこれからもその笑顔で人を癒してあげてね」

  おばあちゃんは、わたしから体を離してふんわりと包み込むような笑顔を浮かべて言った。

「……うん、そうしたい。けれど……」

  わたしは、おばあちゃんの慈愛のこもった目をじっと見つめた。

「佐波ちゃんならきっと出来るからね」

「そうかな?」

「だって、おばあちゃんの孫なんだからきっと大丈夫だよ」

  おばあちゃんのその声は優しくてそれでいて力強かった。その声を聞いているとわたしは大丈夫なんだなと思えてきた。

「わたし、頑張ってみようかな」

「うふふ、佐波ちゃんが生きる気力を取り戻してくれて良かったわ」 

  そう言ったおばあちゃんの目から涙がぽろりと零れ落ちた。わたしは、びっくりしてその涙を眺めた。

「お、おばあちゃん、どうして泣いているの?」

「……それは、嬉しいからよ」

  おばあちゃんの流した涙はキラキラと輝いているように見えてとても綺麗だった。

「さあ、そろそろわたしは行こうかしらね」

「い、行くって!  おばあちゃん」

「それは、さっきも言ったけれど佐波ちゃんがまだ来たら駄目なところよ」

  おばあちゃんはそう言って手の甲で涙を拭い、そして、にっこりと微笑みを浮かべた。

「佐波さん、あなたはこれからやるべきことがたくさんあるはずですからね」

   それまで黙っていた神本さんがにこやかに笑った。その微笑みは妖しげで綺麗だった。

「そうだよ、佐波ちゃん、だからわたしのことを呼んだんだよね」

  ひよこちゃんはツインテールの髪の毛をふわふわと揺らした。
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