久しぶりにおばあちゃんのお好み焼きが食べたいな

なかじまあゆこ

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いつかまた、そして……

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「佐波ちゃん、また、いつか会いましょうね」

  おばあちゃんはほんわかした笑顔を浮かべ手を差し出した。わたしは、その手をぎゅっと握り返した。おばあちゃんの手はとても温かかった。

  この優しくて温かい手を離したくないと思ったけれど、誰かがわたしを呼んでいることに気がついた。

「佐波ちゃん、またね」

「……おばあちゃん、わたし」

「佐波ちゃんは、きっと大丈夫よ」

  わたしのことを優しく包んでくれるようなその声を聞いて少し自信が湧いてきた。

「では、今度こそ本当にまたね。じゃあ、佐波ちゃん行きなさい」

  おばあちゃんはそう言って握っていたわたしの手をそっと離した。

  すると、わたしは、キラキラと輝くまばゆい光に包まれた。




「さ、佐波、佐波ちゃん」

  誰かがわたしのことを呼んでいる。その声はわたしのことをとても心配していて心配で心配でたまらないと言った感じの声だった。

  誰の声だろうか?

  わたしは、起きなきゃと思いぱちりと目を開けた。


「さ、佐波、佐波が目を覚ましたぞ」

「佐波ちゃん、心配したわよ」


  この声はお父さんとお母さんの声だった。わたしのことを心配そうにじっと見ていた。

「わ、わたし……」

「佐波ちゃんは駅のホームの降りる階段で足を踏み外したのよ。目を覚まして本当に良かったわ」

「佐波が助かって良かったよ」

  お父さんとお母さんのその声は震えていた。わたしのことを心配してくれていたことが分かる声だった。

「お父さん、お母さん、心配かけてごめんなさい」

  わたしは、なんとか声を絞り出して言った。
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