異世界カフェ食堂で皿洗いをしますと思ったら日本料理を創造する力が与えられていた!(もふもふ聖獣猫のモフにゃーと楽しく日本料理を創造します)

なかじまあゆこ

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お隣の食堂とお客さん

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  神様は何を唱えているのかなと耳を澄ますと聞こえてきたその呪文のようなものは。

「美しきこのグリーン王国の神である美しきわたしのお姿を拝むのじゃ。ほれ、ほれ、拝むのじゃー」

  なんだかこんな神様で大丈夫なのかなと心配になってくる。だって、神様であるのに自分のことをお姿や美しきと自慢しているんだもんね。

  そんな神様に呆れていたその時、キラキラと輝く光が舞い降りてきた。その光はみんなを包み込む。

  そして、神様がジャーンという効果音と共にみんなの前に姿を見せた。

「お待たせしたな。このわたしが神様じゃ。どうじゃね」

  自信たっぷりな神様をみんなは目を丸くして眺めていた。

「ん?  その反応はなんじゃね」

  神様は不思議そうに首を傾げた。

「この素晴らしきお方が神様なのですねと言わないのかな……」

  神様はそれはもう食い入るようにわたし達の顔をじーっと見る。

  神様の青みがかった髪がサラサラと風に揺れた。

「あ、あんたは『君達は選ばれし人間なんだよ』と言って自分勝手にワシらを召還したあの神様じゃな」

  タイゾーおじいさんは神様をじじーっと見つめ言った。

「な、なんじゃと!  こ、このわたしが自分勝手だとは!  神様のわたしになんて無礼なことをいうのだ!!」

  神様はかなりお怒りのようだね。わなわなと肩を震わせている。

「あはは、神様は相変わらずじゃな……。だが、ワシはこのグリーン王国に召還されて今は良かったと思っておるぞ」

  タイゾーおじいさんはにこやかな表情になり、「野菜を作れて幸せ」だと言った。

「わたしもこの神様は自分勝手で酷いと思っていたわ。だけど、タイゾーさんと野菜作りをしていたらこの世界に来れて良かったかなと思えてきたのよ」

  カーナさんも右手を口元に当てうふふと笑う。

「タイゾーにカーナはわたしのことを覚えておったのじゃな。ホッホッ、やはり野菜作りは楽しいか。ウホホッだぞ」

  神様はそれはもう得意げで鼻高々だ。その鼻をペキンと折ってしまいたくなる。

「……こ、この神様が我が世界グーリン王国の神様だっていうのか!?」
「し、信じられないよ。ちょっとガッカリだよ。顔だけの神様だなんて……」

  アクアお兄ちゃんとストロベリーナお姉ちゃんの顔は落胆した表情になっている。

「ん?  何故にガッカリしておるのじゃ?  わたしの方が信じられないぞ」

  神様は首を傾げ「何故だ、何故だ」と繰り返し言う。神様あなたって人は……(あ、人じゃない神様だった……)

「コ、コイツが神様か。あ、コイツじゃなかったな。この方が神様なのか。とんでもないナルシストだな」

  ギャップは自分のことを棚に上げている。

「な、な、な、なぬ!!  この無礼者が!! 
 神様にナルシスト発言とは」

  神様は白い肌を真っ赤に染めご立腹。

  そして、モフにゃーは。

「うにゃん。何となく思い出したかもにゃん……」
  
「わっ、モフにゃー思い出したの?」

  わたしは、顎に肉球のある可愛らしい手を当てて考えるもモフにゃーに尋ねる。

「う~ん、あの自信に満ち溢れた神様の顔を見たような気がするんだにゃん」

  モフにゃーは、現在もムムッとご立腹中の神様をじっと見て言った。

  神様を思い出すことは良いことではあるけれど、それと同時に捨て猫時代のことを思い出すんじゃないのかな?  と考えると果たしてそれは……。

「ん?  アリナちゃん難しい顔をしてどうしたにゃん」

  悶々とするわたしの顔をモフにゃーが覗き込んでくる。

「あ、ううん。何でもないよ」

  そう答えたけれど、やっぱりちょっと心配かな。ううん、でも、今は幸せなんだから大丈夫かな?

「う~ん、あのヒラヒラな趣味の悪い服に見覚えがあるんだにゃん」

「やっぱりモフにゃーもあの服趣味が悪いって思うんだね」

「うん、ダサダサにゃん」

  モフにゃーは神様の服に視線を向け大きく頷く。

「おい、お前達、先程から黙っておるとこの神様であるわたしをコケにする発言を連発しているな!」

  神様は、わたし達の顔をぐるりと見回し言った。その顔は燃える火のように赤くなっている。うわぁーこれは消火活動しなくちゃ。

「えっと、神様の個性として受け入れるよ」

「うむ、納得いかないがまあ、アリナに免じて許してやろうじゃないか。それはそうと神様の登場なんだぞ」

 
  神様は一旦姿を消したかと思うとバーンと再登場した。

「どうじゃ。神様のお出ましじゃ」
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