あの子が追いかけてくる

なかじまあゆこ

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雪降る洋館へようこそ

雪降る洋館

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わたし達は、足をとられそうになりながら、今日泊まる予定の洋館を探す。もう何十センチも雪が積もっている。

かじかむ手のひらに息を吹きかけて温めるけれど、まるで効果無し。もうなんともいえないほど寒いのだ。寒くて心臓がきゅっとなる。体の芯から冷えそうだ。

「寒いよー」

わたし達三人は何回寒いよと言ったものだろうか。

「あ、あったよ」

すみれが言った。

  
すみれの指差す方向を見ると、『雪降る洋館』はこちらですと書かれた看板があり、その前方には、とても目立つ洋館があった。

その洋館は、まるで西欧のおとぎ話にでも出てくるような佇まいが漂っていた。

雪に霞んで少し見えにくいけれど、立派な造りの宿であることは確かだ。

  
わたし達三人は、しんしんと雪の降る中を歩き、ようやく、目指す目的地の『雪降る洋館』の前に辿り着いた。

そして、見上げると、見れば見るほど豪華で立派な建物だった。

「凄いね~」

「まるで外国に紛れ込んだみたい」

「この洋館だけが、別世界みたいだね」

わたし達は口々に感想を述べた。

赤い屋根に煉瓦造りの洋館はその存在感をわたし達に見せつけていた。

  
「インターフォンを鳴らせばいいのよね?」

京香ちゃんが門柱に取りつけられているインターフォンを見て言った。

「なんだか緊張するね」とわたし。

「早くインターフォンを鳴らそうよ」とすみれちゃんは言って、それと同時に手を伸ばしてインターフォンを鳴らした。

暫くすると建物の中から、「はい」と声が聞こえたかと思うと木製の扉がガチャリと開いた。

出てきたのは、三十代くらいのごく普通の日本人男性だった。口に髭を生やし柔らかい笑顔を浮かべた。

「お待ちしていました。どうぞ中にはお入りください」

わたし達は、恐る恐る室内に入る。扉はバタンと閉じられた。



玄関を入ると天井は高くて吹きぬけになっていた。わっ!  さすがに洋館だ。わたしは思わず感嘆の声を上げそうになる。

「わたしがオーナーの里見さとみです。これから三日間、ご自由にお使いください」

口に髭をはやした男性こと里見さんは言った。その里見さんの少し奥にテーブルがあり何人かの人が席に着いていた。

わたしの視線に気がついたのか、

「あ、あちらにいらっしゃる方達も同じ泊まりのお客様です」、そう言って里見さんは笑った。

ご案内しますねとわたし達を他の泊まり客が居るテーブルに誘導した。

重厚な大きなテーブルにわたし達と恐らく同年齢くらいの女性二人に男性が一人座っていた。

って、え~!?  わたしは目を大きく見開いた。

「あなた達は……」
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