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第三章 里奈の気持ち
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そして、いよいよ、待ちに待った結果発表の日です。パチパチパチ。
ついについに『へのへのもへじ三毛猫タマ』るり子対里奈の対決の結果が分かる。
おばあちゃんが、仕事中に結果が分かると面白くないでしょと言って昨日はわざわざ仕事を早上がりにしてくれた。
ただ、仕事中に、あ、投票された! やったーとか一喜一憂できるのも楽しいのですがと思ったけれど、おばあちゃんの有り難い申し入れなので、早く上がり家に戻り、タマと遊んだ。
『タマ~わたしが勝つように応援してね』
すると、タマは、にゃ~んとわたしを見上げて鳴いた。
ありがとう、タマ応援してくれるんだね。
そして、今、結果発表を待ちに待っているのだった。
おばあちゃん、早く結果発表してくださいよ。おばあちゃんは奥に引っ込んだまま姿を現さない。
ドキドキワクワクの緊張感が続く。
それからしばらくしてようやくおばあちゃんの登場だ!
おばあちゃんの手には白い模造紙が握られている。あの手の中に結果があるんだねとじっと眺めてしまう。
「皆様お集まり頂きありがとうございます」
おばあちゃんは、ごほん、ごほんとわざとらしく咳払いをする。勘弁してよおばあちゃん。緊張感が続いて冷や汗が出てきたではないか。
現在、朝の六時。
皆様というが、この場にいるのは、わたしに里奈、道夫叔父さん、さゆりさん。そしてなぜだかお寝坊なクセに姿を現した佐美さんの五人だけだ。
おばあちゃんは確実に楽しんでいる。
わたしの隣に立つ里奈がこちらに視線をちらりと向けてくる。わたしも里奈をちらっと見返した。わたしと里奈の間にバチバチと火花が飛び散る。
「はい、ではでは結果発表をしますよ」
皆が一斉におばあちゃんに注目した。
わたしと里奈も睨み合うのをやめておばあちゃんに注目だ。
「『へのへのもへじ三毛猫タマ』の勝利者は」
勝利者は? なぜか間をあける。おばあちゃんのそんなところは佐美さんそっくりだ。
「勝利者は……」
おばあちゃんまだ、結果を言わないの。
「勝利者は!」
ドキドキドキドキ。わたしは自分でもバカらしいと思う。こんな対決にドキドキワクワクしているのだから。
「では、発表します」
早く言ってよと思いながら唾を呑み込む。
「勝利者は、るり子ちゃんで~す!」
え! わたし、わたしが勝ったの?
「るり子ちゃん、おめでとう」
おばあちゃんが、白い投票用紙をがさごそと、ひろげた。
模造紙には、丸がたくさんついており、わたしるり子は百五十五票、里奈は百五十三票だった。
僅差でわたしが勝利したんだ!
「やった~!!」
わたしは思わずぴょーんと飛び跳ね喜んだ!
すると、里奈がわたしのことをギロリと睨んだ。
恐い恐い。
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