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狛犬と神様と祖父母と美味しいご飯の時間と笑いと涙
神様の登場
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「お前達、泣くんじゃないぞ」
どこかから威厳があり澄んでいる声が聞こえてきた。見知らぬ人の声だ。
えっ? 誰かが部屋にいるの? と思ったその時。
「わっ、神様だ~!」
「あ、神様だ~」
狛子と狛助が大きな声を出した。
「えっ? 神様?」わたしは、二人(二匹)が向けている視線の先に目をやる。すると、そこには……。
肌が透き通るように白くて切れ長の目に鼻が高く鼻筋は通り美形で、髪の色は金髪と白髪の中間色のプラチナブロンドの二十代後半くらいの男性が居たのだ。
「お邪魔してるよ。うん、これは美味しそうな料理ではないか」
神様と呼ばれた男性はおばあちゃんの料理をじっと見て言った。
「……あの、ど、ど、どちら様でしょうか?」
わたしが尋ねると、男性は、「神様だ」と答えた。
「は、はい? か、神様ですか? って、神様!? そんなバカなことってあるの~」
わたしは思わず大声で叫んでしまった。
だって、神様だなんて言われても『はい、そうなんですね』なんて信じられないしあっさり認めることなんてできない。
「ホッホッ、俺は神様だ。奈夜ちゃん。こんばんは」
神様(認めたくない)はニコニコと微笑みわたしの顔を真っ直ぐ見つめた。
「ど、どうしてわたしの名前を知っているのですか!? あ、そうだ、狛子ちゃんと狛助君がわたしの名前を呼んでいたからだよね」
わたしの名前を知っているのはそうだ、うん、きっとそうだと自分を納得させようとしたのだけど、神様(認めたくない)は、
「いや、違うぞ。奈夜ちゃん、君はいつも拝殿に向かってお祈りをしているではないか。俺はいつも見ていたぞ!」
神様(認めたくない)はそう言ってにっこりと微笑みを浮かべた。
「み、見ていた。わたしが神社でお祈りをする姿を見ていたと言うんですか?」
「そうじゃよ。ホッホッ~奈夜ちゃん俺はいつも君を見ていたぞ」
神様(認めたくない)は胸を張り自信に満ちた表情を浮かべた。
「……まさか、見ていた。それって神様ではなくて変態なんじゃないですか?」
「か、神様に向かって変態とは何事じゃーー!!」
顔を真っ赤に上気させかなりご立腹のようだ。白い肌がみるみるうちに真っ赤に染まる。
「だって、わたしを見ていたなんて言われると……」
「奈夜ちゃん、この方はわたし達がお仕えしている神様だよ」
「そうだよ。神様だよ」
今まで黙っていた狛子と狛助が言った。
「えっ! 狛子ちゃんと狛助君がずっと話していた神様はこの方なの?」
「うん、そうだよ」と狛子と狛助は声を合わせて答えた。
そして、「だからさっきから俺は神様と言っているではないか」神様はふふっと笑い胸を張る。
「ほ、本当に神様なの? でもどうして神様がこの家に居るのかな?」
「ふふっ、それは狛子と狛助の様子を見に来たのだ」
神様はそう答えたかと思うと、いなり寿司を口に運び食べた。
「あ、食べた!」
「これは美味しいいなり寿司ではないか。油揚げが甘くてジューシーだな。お金も美味しいがいなり寿司も最高だぞ」
神様(認めてしまったのかな)は幸せそうにいなり寿司を頬張った。
「あ、わたしがお賽銭で入れたお札を咥えて舐めてる神様なんでしょ」
わたしは思わず神様を指差してしまった。
どこかから威厳があり澄んでいる声が聞こえてきた。見知らぬ人の声だ。
えっ? 誰かが部屋にいるの? と思ったその時。
「わっ、神様だ~!」
「あ、神様だ~」
狛子と狛助が大きな声を出した。
「えっ? 神様?」わたしは、二人(二匹)が向けている視線の先に目をやる。すると、そこには……。
肌が透き通るように白くて切れ長の目に鼻が高く鼻筋は通り美形で、髪の色は金髪と白髪の中間色のプラチナブロンドの二十代後半くらいの男性が居たのだ。
「お邪魔してるよ。うん、これは美味しそうな料理ではないか」
神様と呼ばれた男性はおばあちゃんの料理をじっと見て言った。
「……あの、ど、ど、どちら様でしょうか?」
わたしが尋ねると、男性は、「神様だ」と答えた。
「は、はい? か、神様ですか? って、神様!? そんなバカなことってあるの~」
わたしは思わず大声で叫んでしまった。
だって、神様だなんて言われても『はい、そうなんですね』なんて信じられないしあっさり認めることなんてできない。
「ホッホッ、俺は神様だ。奈夜ちゃん。こんばんは」
神様(認めたくない)はニコニコと微笑みわたしの顔を真っ直ぐ見つめた。
「ど、どうしてわたしの名前を知っているのですか!? あ、そうだ、狛子ちゃんと狛助君がわたしの名前を呼んでいたからだよね」
わたしの名前を知っているのはそうだ、うん、きっとそうだと自分を納得させようとしたのだけど、神様(認めたくない)は、
「いや、違うぞ。奈夜ちゃん、君はいつも拝殿に向かってお祈りをしているではないか。俺はいつも見ていたぞ!」
神様(認めたくない)はそう言ってにっこりと微笑みを浮かべた。
「み、見ていた。わたしが神社でお祈りをする姿を見ていたと言うんですか?」
「そうじゃよ。ホッホッ~奈夜ちゃん俺はいつも君を見ていたぞ」
神様(認めたくない)は胸を張り自信に満ちた表情を浮かべた。
「……まさか、見ていた。それって神様ではなくて変態なんじゃないですか?」
「か、神様に向かって変態とは何事じゃーー!!」
顔を真っ赤に上気させかなりご立腹のようだ。白い肌がみるみるうちに真っ赤に染まる。
「だって、わたしを見ていたなんて言われると……」
「奈夜ちゃん、この方はわたし達がお仕えしている神様だよ」
「そうだよ。神様だよ」
今まで黙っていた狛子と狛助が言った。
「えっ! 狛子ちゃんと狛助君がずっと話していた神様はこの方なの?」
「うん、そうだよ」と狛子と狛助は声を合わせて答えた。
そして、「だからさっきから俺は神様と言っているではないか」神様はふふっと笑い胸を張る。
「ほ、本当に神様なの? でもどうして神様がこの家に居るのかな?」
「ふふっ、それは狛子と狛助の様子を見に来たのだ」
神様はそう答えたかと思うと、いなり寿司を口に運び食べた。
「あ、食べた!」
「これは美味しいいなり寿司ではないか。油揚げが甘くてジューシーだな。お金も美味しいがいなり寿司も最高だぞ」
神様(認めてしまったのかな)は幸せそうにいなり寿司を頬張った。
「あ、わたしがお賽銭で入れたお札を咥えて舐めてる神様なんでしょ」
わたしは思わず神様を指差してしまった。
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