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みんなで食べるご飯は美味しい
夕日に染まった古都ならまちを忘れない
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「あ、ちょっとよく考えるとなんかおかしくない?」
わたしは、頭を華夜ちゃんに気持ち良さそうに撫でられている狛子と狛助を見て言った。
「ん? どうしたの?」
「どうしたのかな?」
「なんだろう?」
華夜ちゃんと狛犬達はこちらに振り向きわたしの顔をじっと見た。
「だって、狛子ちゃんや狛助君にそれから神様が華夜ちゃんにまた来てねと言っているの?」
「だって、また来てほしいもんね」
口を揃えて言った狛子と狛助はにんまりと笑っている。
「そうじゃぞ。華夜ちゃんが居るとこの家はより明るくなるもんな」
神様はうんうんと一人納得したように頷いている。
そんな狛犬達や神様を見てわたしは、「違う~」と叫んだ。
だって、そうでしょう。これじゃあ神様と狛犬の住みかはこの家みたいではないか。
「ん? 違うのとはなんじゃね?」神様は不思議そうに首を横に傾げる。
「違うって何が?」狛子と狛助がほぼ同時に言ってきょとん顔で首を傾げる。
「だって、また来てねとか神様なんて待っているぞなんて言ってるんだもん。それじゃあ神様と狛子に狛助はこの家の住人みたいですよね!」
わたしは、神様と狛犬達の顔を順番に見て言った。
「ほぅ、そうじゃがそれが何か?」
「何か?」、「何だろう?」
神様と狛子に狛助は揃いも揃ってきょとん顔で首を横に傾げているのだった。
「……もういいです。神様や狛子ちゃんに狛助君がこの家に居てくれてわたし楽しいので」
わたしは、やっぱりこの自分勝手で食いしん坊でだけど、癒してくれる神様と狛犬達には敵わない。
「ホッホッそうじゃろう。神様だからな」
神様は自慢げにホッホッと笑う。
「わたし達が居ると楽しいんだね」と狛子はきゃははと口元に手を当てて笑い、狛助も「僕も楽しいよ~」と言ってきゃははと笑う。
「うふふ、奈夜ちゃんは幸せだね~」
華夜ちゃんがわたしの顔を見て笑う。
「うん、そうみたいだよ」
わたしは、そうだと認めてしまった。
「じゃあね、奈夜ちゃんみなさんありがとうございます。またね」と華夜ちゃんは手を振る。
「またね、華夜ちゃん」とわたし達も手を振り見送った。
華夜ちゃんは何度も後ろを振り返り手を振った。
わたし達も華夜ちゃんの後ろ姿が見えなくなるまで手を振り続けた。
華夜ちゃんを夕日が照らす。その後ろ姿はとても綺麗に見えた。わたしは、きっとこの日のことを忘れないだろう。
「華夜ちゃんってよい子だな」
華夜ちゃんの姿が見えなくなると神様が言った。
「はい、そうですね」
わたしは、華夜ちゃんの姿が見えなくなった夕日に染まる幻想的な古都ならまちを眺めながら答えた。
「華夜ちゃんの手はとってもあたたかくてほっとする優しい手だったよ」
狛子がにっこりと笑って言った。
「そうだよ。あたたかくて幸せな気持ちになったよ」
狛助も幸せそうににっこり笑う。
「そっか、狛子ちゃんに狛助君良かったね」
なんだか少しだけ頭を撫でられた二人(二匹)が羨ましく感じた。
「うふふ、奈夜ちゃん楽しい夕飯だったね」
おばあちゃんがわたしの顔を見て微笑みを浮かべた。その隣でおじいちゃんがうんうんと首を縦に振りお日さまのようなほっこり癒される笑みを浮かべ頷いている。
わたしはの周りはたくさんの愛に溢れている。幸せだなと思う。お父さんとお母さんがそばにいなくてもわたしは大丈夫そうだ。
夕日に染まったならまちの町並みとみんなの笑顔を眺めわたしは微笑みを浮かべた。
わたしは、頭を華夜ちゃんに気持ち良さそうに撫でられている狛子と狛助を見て言った。
「ん? どうしたの?」
「どうしたのかな?」
「なんだろう?」
華夜ちゃんと狛犬達はこちらに振り向きわたしの顔をじっと見た。
「だって、狛子ちゃんや狛助君にそれから神様が華夜ちゃんにまた来てねと言っているの?」
「だって、また来てほしいもんね」
口を揃えて言った狛子と狛助はにんまりと笑っている。
「そうじゃぞ。華夜ちゃんが居るとこの家はより明るくなるもんな」
神様はうんうんと一人納得したように頷いている。
そんな狛犬達や神様を見てわたしは、「違う~」と叫んだ。
だって、そうでしょう。これじゃあ神様と狛犬の住みかはこの家みたいではないか。
「ん? 違うのとはなんじゃね?」神様は不思議そうに首を横に傾げる。
「違うって何が?」狛子と狛助がほぼ同時に言ってきょとん顔で首を傾げる。
「だって、また来てねとか神様なんて待っているぞなんて言ってるんだもん。それじゃあ神様と狛子に狛助はこの家の住人みたいですよね!」
わたしは、神様と狛犬達の顔を順番に見て言った。
「ほぅ、そうじゃがそれが何か?」
「何か?」、「何だろう?」
神様と狛子に狛助は揃いも揃ってきょとん顔で首を横に傾げているのだった。
「……もういいです。神様や狛子ちゃんに狛助君がこの家に居てくれてわたし楽しいので」
わたしは、やっぱりこの自分勝手で食いしん坊でだけど、癒してくれる神様と狛犬達には敵わない。
「ホッホッそうじゃろう。神様だからな」
神様は自慢げにホッホッと笑う。
「わたし達が居ると楽しいんだね」と狛子はきゃははと口元に手を当てて笑い、狛助も「僕も楽しいよ~」と言ってきゃははと笑う。
「うふふ、奈夜ちゃんは幸せだね~」
華夜ちゃんがわたしの顔を見て笑う。
「うん、そうみたいだよ」
わたしは、そうだと認めてしまった。
「じゃあね、奈夜ちゃんみなさんありがとうございます。またね」と華夜ちゃんは手を振る。
「またね、華夜ちゃん」とわたし達も手を振り見送った。
華夜ちゃんは何度も後ろを振り返り手を振った。
わたし達も華夜ちゃんの後ろ姿が見えなくなるまで手を振り続けた。
華夜ちゃんを夕日が照らす。その後ろ姿はとても綺麗に見えた。わたしは、きっとこの日のことを忘れないだろう。
「華夜ちゃんってよい子だな」
華夜ちゃんの姿が見えなくなると神様が言った。
「はい、そうですね」
わたしは、華夜ちゃんの姿が見えなくなった夕日に染まる幻想的な古都ならまちを眺めながら答えた。
「華夜ちゃんの手はとってもあたたかくてほっとする優しい手だったよ」
狛子がにっこりと笑って言った。
「そうだよ。あたたかくて幸せな気持ちになったよ」
狛助も幸せそうににっこり笑う。
「そっか、狛子ちゃんに狛助君良かったね」
なんだか少しだけ頭を撫でられた二人(二匹)が羨ましく感じた。
「うふふ、奈夜ちゃん楽しい夕飯だったね」
おばあちゃんがわたしの顔を見て微笑みを浮かべた。その隣でおじいちゃんがうんうんと首を縦に振りお日さまのようなほっこり癒される笑みを浮かべ頷いている。
わたしはの周りはたくさんの愛に溢れている。幸せだなと思う。お父さんとお母さんがそばにいなくてもわたしは大丈夫そうだ。
夕日に染まったならまちの町並みとみんなの笑顔を眺めわたしは微笑みを浮かべた。
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