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不思議な家へようこそ!

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「ねえ、まだこの山道から抜け出せないのかな?」

  にゃんぴが心配そうな声を出す。

「き、きっと抜け出せるはずだからもう少し歩こうね」

  俺はにゃんぴの肩を軽く叩いた。

「うん……ってかあのクソ猫助君は何をしているんだろうね」

  にゃんぴが眉間に皺を寄せ指差した方向に目を向けると猫助が……ああ、毎度おなじみの光景だよ。ポッキーをぱくぱく食べているではないか。

「おい、猫助!  ポッキーなんか食べている場合じゃないだろう」

  俺が叫ぶとポッキーを咥えた猫助がこちらを見た。そのきょとんとした顔はめちゃくちゃ可愛いじゃないか。クソーッ!  どうして、俺は猫が好きなんだよと叫びたくなる。

「あ、ポッキー美味しいよ。食べる?  あ、ポッキーじゃなくてこれを見ろよ」

  猫助は何かをじっと見ていた。

「猫助どうしたんだ?」

  俺は何だろうと思いながら猫助に近づいた。

「看板だよ。『不思議な家へようこそ!』って書いてあるぜ!」

  見ると、木製の看板があり猫助の言うとおり汚ない文字で『不思議な家へようこそ!』と書かれていた。しかもあちらですと矢印→もあるのだ。
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