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俺の家族は元気です

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「賑やかだね」

  俺とお姉ちゃんがわいわい騒いでいると、お父さんが新聞を片手に食堂に入ってきた。

「あ、お父さん、おはよう」

「おっ、猫太にみい子おはよう。とても良い香りがするね」

  お父さんは言いながら椅子に腰を下ろし新聞を読み始めた。

「うふふ、今日はグラタンなのよ」

  お母さんが暖簾から顔を出し言った。

「なんと、朝からグラタンなんだね。よし、食べるぞ」

  お父さんは新聞から顔を上げた。その目はキラキラ輝いていた。お父さんもやっぱり食いしん坊だ。

「朝からのグラタン美味しかったよ」

「そうか、それは楽しみだな」


  お父さんと話をしていると何か違和感を感じた。俺はなんだろうと思いながら視線をぶどうが盛られているお皿に視線を向けた。

  すると、お皿の中のぶどうが綺麗さっぱり空っぽになっているのだった。

「お、お姉ちゃん!」

  俺は大声を上げた。

「あら、猫太ってばどうしたのかしら?」

  お姉ちゃんはすっとぼけた。

「……俺のぶどうを全部食べたな!」

「あら、人聞きが悪いわね~」

  お姉ちゃんはそう言ってにんまりと笑った。

「信じられないお姉ちゃんだよ」

「目を離す方が悪いのよ~だ」

  と言ったかと思うとお姉ちゃんはぶどうを口に放り込んだ。

  わっ、まだ、持っていたのかよ。俺はお姉ちゃんを睨んだ。けれど、お姉ちゃんは涼しい顔をしている。
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