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湖でお魚と一緒に泳ごう

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  わたしは靴をぽーいと脱ぎ捨てワンピースの裾を持ち上げ湖に足を浸けた。

「わっ、冷たい~でも気持ちいいよ」

「にゃはは、気持ちいいにゃんね」

  ミケにゃんが笑顔でわたしを見上げた。

「うん、ひんやりしていて気持ちいいよ~」

  久しぶりに入る湖は冷たくてひゃって思わず声が出てしまったけれど気持ちいい。水着があればもっと良かったのになと思うと少し残念ではあるけれど。

「ミケにゃんお魚さんと泳いでいるんだにゃん!」

  ミケにゃんの周りにはカラフルな魚がたくさん泳いでいる。

「満里奈ちゃんの周りにもお魚さんがいるにゃん」

  視線を足元に向けるとピンク色、黄色、青色などの綺麗な魚がスーイスーイと泳いでいた。

「わっ、ほんとだ~綺麗な魚が泳いでいるよ」

  魚達は水中で円を描くようにくるくると泳いでいる。魚も気持ちいいのかな?

  綺麗な湖で足を浸け綺麗な魚を見ているだけで自然の中にいるんだなと感じる。

  ミケにゃんに視線を向けると水面に顔をつけて泳いでいる。水が苦手な猫が多いのにミケにゃんは問題ないらしい。

「満里奈ちゃんも泳いだら」

  ミケにゃんは水面から顔を出して言った。

「うん、泳ぎたいけどわたしワンピースなんだよね」

「ミケにゃんもワンピースだよ。満里奈ちゃんも服のまま泳いだらいいにゃん」

  そうはいうもののミケにゃんは猫だけどわたしは人間なんだよね……。

「……でも」

「楽しいことをするのが一番だにゃん」

  ミケにゃんは太陽みたいな眩しい笑顔を浮かべた。

「楽しいことをか……」

  ミケにゃんの笑顔を見ていると、ワンピースのまま泳ごうかなと思ってしまった。

  それに、沖縄の人も服を着て泳ぐと聞いたことがあるし、ましてやここは異世界なんだもんね。びしゃびしゃになっても泳ぎにくくてもいいじゃない。

「わたし、満里奈、ワンピースのままで泳ぎます!」

  わたしは右手を高く挙げた。

「にゃはは、そうこなっくっちゃね」

    ミケにゃんは楽しそうに笑った。

    そして、わたしは勇気を出してワンピースのまま湖に入った。
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