わたし異世界でもふもふ達と楽しく過ごします! もふもふアパートカフェには癒し系もふもふと変わり者達が生活していました

なかじまあゆこ

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ミケにゃん

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  ミケにゃんはトマトの袋を持ちとてとてにゃんと歩いている。けれどいつものあの無邪気な歩き方とはどこか違いなんだか哀しげな後ろ姿に見える。

「ミケにゃんちゃ~ん」
「お~い、ミケにゃん」

  わたしとシロッコはミケにゃんの背中に声をかける。

「うにゃん?」  ミケにゃんはようやくわたし達に気づき振り向いた。

「ミケにゃん、トマトグッズはこちら側には売ってないにゃんよ」

「そうだよ。ミケにゃんちゃんってば何処へ行こうとしてるの?」

「ミ、ミケにゃんは……」と言って俯いてしまった。いつも元気で明るいミケにゃんなのにどうしてしまったのだろうか。

「ミケにゃんちゃんお腹が痛いとかじゃないよね?」

「ミケにゃん熱はないよね?」

  わたしとシロッコはミケにゃんのことが心配になり聞いた。

「ミケにゃんってばお腹も痛くにゃいし頭も痛くないけど……お母さんを見失ってしまったにゃん」と言った。

「えっ!?  お母さん?」わたしとシロッコの声が揃った。

「うにゃん。さっき、ぬいぐるみのトマトと遊ぼうかなと思ってワゴンに飛び込もうとしたにゃん。そしたらそのワゴンの前に三毛猫がいたにゃん」

  ミケにゃんはそこまで言って一度黙り再び口を開き、「その三毛猫はミケにゃんのお母さんだったにゃん」と言ったのだった。

「えっ!?  ミケにゃんちゃんのお母さん!!」
「ミケにゃんのお母さんがいたの!?」

  わたしとシロッコは大きな声を上げた。
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