わたし異世界でもふもふ達と楽しく過ごします！ もふもふアパートカフェには癒し系もふもふと変わり者達が生活していました

一緒に帰ろう

  わたしとシロッコはミケにゃんを真ん中にして歩いた。ミケにゃんは「トマトのぬいぐるみにゃんにゃん♪」と歌を歌う。

  ミケにゃんがわたしの本当の妹のように感じられた。お父さんやお母さんと歩いているよりもこの世界でミケにゃんとシロッコと歩いている方がずっと楽しかった。それに家族のようだ。

「トマトのぬいぐるみにゃんにゃんにゃん♪」

  明るく元気に歌うミケにゃんの声と満面の笑みに真っ赤なトマトのぬいぐるみ、そして、空を見上げると真っ赤な夕焼けがとても美しくてなんだか幸せだなと感じた。

  さあ、帰ろう。わたしの帰る場所は真っ白な猫シロッコが管理人であるもふもふカフェアパートなのだ。

「ミケにゃん、わたし達の家はシロッコちゃんが管理人をしてる花と緑に囲まれた石造りのあのアパートカフェだね」

  わたしは夕陽に染まったミケにゃんの横顔を見て言った。

「うん、ミケにゃんもシロッコちゃんのお家が一番大好きだにゃん」

  ミケにゃんはトマトのぬいぐるみをぎゅぎゅと抱き締めながら言った。その表情は幸せそのものだった。

「ありがとう、満里奈ちゃん、ミケにゃん」

  シロッコはにっこりと笑った。